ステラ・マッカートニーはローライズのパンツやオーバーサイズシルエットのダブルジャケットなど、ロックカルチャー~Y2Kテイストを提案。セクシーでマスキュリン・フェミニン的なアプローチはここ最近のストリートスタイルとも共通しますが、特にアクセサリー/バッグのHIPHOPっぽさがたまらんです。カッコいい。この辺はWJSN THE BLACKの皆さんに着て欲しいですね。
ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズのコラボレーションは今季も好調。「Touch of Crude(粗い手触り)」というテーマの下、フォーマルなアイテムに紙のような素材やシワ加工が用いられました。夜を表現したという暗い会場で行われたショーは、PRADAの持つ研ぎ澄まされた感覚が緊張感を持って表現されています。
support surfaceは研壁宣男が手掛けるブランド。立体裁断によるパターンメイキングはISSEI MIYAKEにも通じる建築的なアプローチが見られますが幾何学の形態ではなくあくまで柔らかい印象。着る人の振る舞いや周りの環境によって揺らめくシルエットが素晴らしいです。少年っぽいパンツルックも可愛いですね。NewJeansのメンバーこんなん着ても似合うんだろうな~~~!!
ラッパー・JAMIEがニューEPをリリース!! 前作「Pity Party」では流行りのディスコファンクテイストを取り入れたガッツリの歌モノでポップさを意識した雰囲気でしたが、今回のリードトラック「3D Woman」はかなりDoja Catを意識したと思われるフューチャリスティックなR&B。同EP収録の「Girl」もかなりそっち寄りのHIPHOPチューンです。特筆すべきはEPの豪華プロデューサー陣、つい先日JP THE WAVYとジョイントEPを出したばかりのBankroll get itにWay Chedとシーンを横断する人選でかつ楽曲のテイストもかなり幅広くて面白いです。
黒い衣装を纏ったスケーター達はKanye West(Ye)の「Heaven and Hell」のビデオを想起させる。このビデオの衣装はカニエ本人のブランドYeezyとメゾンBALENCIAGA、そして衣類量販店のGapによるコラボレーションによるもので、顔を覆うマスクと統制された色のトーンは見る者に緊張感を与える。LE SSERAFIMのティザー映像でもスケーターたちの顔は映らない。
前作のティザー「The World Is My Oyster」と今作「The Hydra」を比較してみると、前作はモデルのオーディション~バックステージ~キャットウォークと、ファッションショーのパブリックイメージを再現する意図が感じられるのに対して、今作はかなり現行のモードの動向も取り入れた作りになっている。BGMとリンクした演出は前作と共通しており、今作では印象的な夜→昼の場面転換に使われている。オリジナルのアイテムも前作より大幅に増えたように見受けられ、衣装も含めLE SSERAFIM独自のイメージとして強度が増している。
特にサビの「What you looking at, You should get away(何見てんだよ、どっか行け)」という歌詞は現在のアイドルを取り巻く環境―インターネット上の誹謗中傷など―も反映し、より我々に説得力と彼女達の力強さを感じさせる。むしろ、彼女達の持つ孤高さは、ヘイター(アンチ)との対立構造によってこそ演出されていると言ってもいいだろう。
韓国を代表するクリエイティブクルー・DPR(Dream Perfect Resume)のメンバーにしてMARVEL映画「シャン・チー」OSTに楽曲提供の実績もあるDPR LIVEと、これまた韓国を代表するHIPHOPレーベル・AOMG所属のプロデューサーGRAYのコラボレーション楽曲「Action!」。2人のポップセンスが光る洒脱で軽快なビートが気分を盛り上げてくれます。カフェ店員の女性への淡い恋愛感情を「僕の映画の主役になって欲しい」と歌うのもカッコイイ。この楽曲ではDPR LIVEのシグネチャーサウンドである「Comin’ to you LIVE」とGRAYの「GRAY……」が組み合わさっているのがファン的にはブチ上がりポイントですね。
Red Velvetのスルギが今秋ついにソロデビュー!! めでたい!! タイトル曲の感想は別で書くとして、今回は収録曲の「Bad Boy, Sad Girl」をご紹介。収録曲リストでこのタイトルを見た瞬間「あのBad Boyの続編!?!?!」と早とちりしたのですが、蓋を開けてみると不器用な2人の恋模様を描いためちゃカワR&Bでした。BE’OはHIPHOPサバイバル番組をきっかけに最近注目を集めているラッパーで、彼の爽やかなデリバリがこの曲によくマッチしています。流石にいないと思いますがRed Velvet「Bad Boy」を聴いたことがないという方はこの機会に是非。
火気厳禁がとにかく好きで好きでたまらないCosmic Boy「Can I Love?」。Cosmic Boyは前述のGIRIBOYを中心に結成されたクルーWYBHのメンバーで、メロウなHIPHOP/R&Bビートを得意とするプロデューサーです。そんな中でも彼のビートの持ち味と客演ボーカルのケミストリーが最高な1曲が2019年リリースの「Can I Love?」。印象的なトイピアノのリフ、ハスキーで物憂げなyouraのボーカル、少し変わり者同士の恋愛未満の絶妙な関係を描いた「君はただ通り過ぎていって、いや少し触れていって」というサビ頭の歌詞、アウトロにかけてのMeegoの「Close to you」のリフレイン、とにかく全部が切ない。この曲生で聴いて死にたいです。いやマジで。
hikoはKorean Music Awards 2022にもノミネートされた実力派アーティスト。ジャズやソウルを軸とした作風で、ウィスパーボイスの柔らかな歌唱が持ち味です。EP『police』収録の「for a while」でも澄んでいて緊張感のある秋冬の空気を想起させるようなボーカルを展開しています。ソロ作品はこのEPのみ、Summer Soulの客演に参加はしていますがまだまだネット上でも情報が少ないので今後の活躍に期待です。
Jiwooが2019年にリリースしたEP『Maison』から「Comme des Garçons」。彼もCosmic Boyと同じくWYBHのメンバーですが作風は大きく異なり、繊細で訥々としたボーカルが孤独や寂寞、退廃した雰囲気を感じさせ、最愛の人との出会いと別れを描いた歌詞の世界観とオルタナティブR&B的なバンドサウンドとの調和も素晴らしいです。
WekiMekiのキュートなラッパー・チェユジョンさんがソロデビュー!! 祖父に描いてもらったひまわりのエピソードが由来のタイトルになっているこの曲、ダンスカットが多めなMVもHIPHOPダンスの素養のある彼女ならでは。シングル収録のJazzyな「Tip Tip Toes」、グルーヴィなHIPHOP寄り「OWL」の2曲とも最高R&B!!嬉しい!!
客演に引っ張りだこのラッパーpH-1がアルバムをリリース。ラップだけでなく歌モノも余裕でこなす彼のクリエイションにはただただ感嘆してしまいます。「ZOMBIES」は2stepっぽい雰囲気もあるエレクトロジャンルの楽曲ですがMVで2曲目に披露される「TIPSY」はモダンなブーンバップからコンテンポラリージャズに展開する怪作。アルバム『But For Now Leave Me Alone』にはこれだけでなく幅広い楽曲が収録されているので是非聴いてみてください。
特筆すべきは、原曲のモチーフに掛けた「세계를 스치 갈 mywings(世界に触れた私の翼)」というフレーズから「You can call me, "Oh, myqueen!"(女王と呼びなさい)」で番組タイトルにもかけて締めくくる終盤のラインで、爽やかさを押し出した原曲を宇宙少女の持つ神秘的でかつ芯のあるコンセプトに変換したこの曲の象徴的なパートとなっている。
これは番組『Unpretty Rapstar2』を経てエクシのデビュー前に発表された楽曲であり、ボースティング(自己顕示)とHIPHOPシーンに対する挑発を行っている。この楽曲においてエクシは、アイドルという立場ではなくラッパーとしてラップをしている。ボースティングの勢いで「核爆弾」とか言ってるのはちょっとどうかと思うが、1人のラッパーとして自負があるからこそ強い言葉もラップしているし、その言葉の責任も背負う覚悟でリリックを書いたのだろう。ちなみにBTSの原爆Tシャツ騒動は2018年のことである。韓国のHIPHOPシーンにおいてこのような語彙がよく用いられるのかどうかは時間の関係で調査出来なかったが(GOLDBUUDAが「Like that Nagasaki Pop」とか言ってたので割りとよくあるのかもしれない)、USのHIPHOPでは「Kamikaze」「Nagasaki」などの単語がボースティングの文脈の中で使用されることもままあり、国による歴史認識の違いを感じさせる。
そんな自作ドルの代表的な存在が、(G)I-DLEのソヨンだ。彼女はオーディション番組『PRODUCE101』を経て6人組ガールズグループ(G)I-DLE(現在は5人)のメンバーとしてデビューし、自身のグループの楽曲プロデュースも行っている。また個人としての活動としてもSM Station「Wow Thing」に参加したりイ・ヨンジやBIBIを招いてEPをリリースするなどしているが、個人的にはColde「New Vision」の客演パートで放った「Idle is my masterpiecе」(I-DLEは私の傑作)というラインに彼女の「リアル」な自信を感じた。このラインでは「Girls」を意味するグループ名のGが省略されていて聴いた当初は疑問に思っていたが、今年リリースの(G)I-DLEの楽曲「TOMBOY」では「It's neither man or woman Just me I-DLE(男でも女でもない、ただのI-DLE)」と歌っていて腑に落ちた。これは性別による偏見に対する彼女のアティチュードの表出だろう。
EP『Piece of space』はSuminとも近い質感のボーカル加工やHIPHOP的な(≒Heize的な?)ビートもありつつアンビエントっぽい作品もあり今まであんまり聴いたことない雰囲気の楽曲が目白押しです。Kid milli客演の「Woo hoo」も最高なのですがやはり久々にSwingsのラップが聴ける「Allow」がお気に入りです。これマジでオススメなので聴いてください。
www.youtube.comこちらもクインダム2参加のVIVIZ!! 新曲「LOVEADE」は3人のボーカルが涼しげなミドルテンポダンスナンバーで、「Love it, Love it, Ice LOVEADE」のリフレインと可愛らしいダンスが中毒性を高めています。 EP収録曲もNJSの現代アイドルポップ的解釈である「#FLASHBACK」、夏聴きたくなる涼し気なディープハウス&2stepの「Love Love Love」、これまた夏にぴったりのノスタルジックなシティポップ「Dance」とスキの無い構成。是非聴いてみてください。
H1-KEY - RUN
www.youtube.com新人グループH1-KEYはメンバー入れ替え後初のカムバック!! こちらも夏の気分を上げてくれるポップロックナンバーで、マネしたくなる口笛のメロや"サマーソング"のよくある感じからちょっと外してるのがポイント高いです。シングル収録の「Catch'n'Releace」はFull8loomのメンバーが作曲に参加! ソンミ「Go or Stop?」から微妙に流行ってる(?)ハウス路線でめちゃイケてる!最高!
aespa - Girls
www.youtube.com爆売れ街道まっしぐらのaespaが先行シングル「Illusion」「Life Is Too Short」を経て2ndEPをリリース!HIPHOPのビートでバチバチの歌モノ、というお得意の取り合わせを披露。ビートはちょっとLISA「MONEY」っぽい。 EP収録の「Lingo」「ICU」ではカントリーテイストなアコギサウンドが取り入れられ、力強いだけではないaespaの新しい魅力が引き出されています。
www.youtube.comitzyが久々のカムバック。リード曲「SNEAKERS」は既存曲「B[OO]M-BOX」に近いノリの楽曲。正直活動曲としては物足りない感がしてしまう……。EP収録曲のハウスやEDMとHIPHOPを混ぜたような楽曲達は相変わらず秀逸。個人的にはアウトロでDaft Punkみたいになる「WHAT I WANT」が好きです。
indigoの凄腕ラッパーJUSTHISがEPをリリース! kid milli&dressの「Cliche」を彷彿とさせるようなTrapと感傷的なアコースティックサウンドの融合したビートが主体のEPで、今回紹介の「 Do Not Go Gentle Into That Good Night 」にはアップカミングな若手ラッパー3人を客演に迎えています。
ジェリー・ロレンゾによるブランド「Fear of god」のセカンドライン「essentials」。その名の通りシンプルで本質的かつイマっぽいストリートテイストのアイテムを安価で提供している人気のブランドです。SSENSE見てたらちょうど欲しかった感じのフリースっぽいセットアップがセールになってたので購入。これも結構安い割にしっかりした生地で秋冬ガシガシ着ようと思ってます。