火気厳禁のハングル畑でつかまえて

火気厳禁のハングル畑でつかまえて

半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20220930/K-POP定期便(9月カムバ特集)

台風一過、暑さもようやく落ち着いてきましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。乙女心と秋の空、何を着たら良いのか悩むのもまた一興。涼しい夜風の吹く極東随一のコリアンタウンからお届けします「ハングル畑でつかまえて」、1曲目に紹介するのはNCT127の「2Baddies」です。

 

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「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例の新譜紹介です。2022年9月に火気厳禁が聴いた新譜を紹介していきます。先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

Billlie - Ring ma bell

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デビューから続くシリーズの最新作として 今回はロックサウンドに挑戦。炸裂するハラムのシャウトがたまんね~!! 音楽番組でもバンドを入れてパフォーマンスを行うなど、かなり本格的にこの路線に挑戦していて良いです。

 

DIA -The blinding past(눈부셨던 날)

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ベテラングループ・DIA最後のリリースはファンへの感謝を綴ったバラード。メンバーの負傷によって音楽番組の出演もなくなってしまい寂しい終わり方になってしまいましたが、そもそも解散ソングを出せるだけ凄いという……。

 

BLACKPINK - Shut Down

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BLACKPINKが先行シングル「Pink Venom」に続き2枚目となるアルバム『BORN PINK』をリリース!! アルバムリード曲「Shut Down」はパガニーニをサンプリングしたHIPHOPベースの楽曲で、荘厳な雰囲気が彼女たちの持つハードなカッコよさとマッチしています。が、個人的に先行曲の方がBLACKPINKっぽさと中毒性はあったように思います。やはりあの伝統楽器サウンドとEDM~HIPHOPのトゥーマッチな感じが好き。

今作のビデオでは過去のMVを踏襲するような演出もあり、彼女たちがこれまで歩んできた道のり(もうデビューから6年!)を思い返さずにはいられません。契約の切れる来年以降どうなるのでしょうか。

 

LOONA - LUMINUS

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LOONAが日本での2ndシングル「LUMINUS」をリリース。楽曲自体は正直「HULA HOOP」と比べると……というところはありますがMVは限られた予算の中で最大のクリエイティブをしていると思います。これperformance ver.出るんかな……。 シングル収録のODD EYE CIRCLEによる「SICK LOVE」はドラマタイアップソング。彼女たちによるK-POP屈指の名盤『Mix & Match』ではエレクトロ~ハウスの要素が中心でしたが今作はなんとロックテイストも入ったアイドルポップ。3人の爽やかなボーカルでアブなげな歌詞を歌っていてとにかく最高です。

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NMIXX - DICE

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言わずと知れた巨大事務所JYPの新人グループNMIXXが2回目のカムバック。今回の活動曲「DICE」は「MIXXPOP」を標榜し文字通り異なる曲を1曲の中でミックスした前作「O.O」と同じ手法を採用しています。「ビートスイッチと言えばNMIXX」と認知されるまでやる感じだと思いますが楽曲のフックになり得る箇所がこのビートスイッチとダンスブレイク箇所くらいしかないのがちょっとどうなの?という感じですね。SQ4UD頑張れ!

 

Lapillus - GRATATA

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MOMOLANDの後輩グループ・Lapillusが初のカムバック! 事務所の方針としてラテン圏マーケットに当てに行っている感があるので「そのうちレゲトンみたいな曲やるんかな~」と思ってたらまさに今回デンボーのリズムを採用したレゲトンベースK-POP曲でのカムバック! とはいえデビュー曲の「HIT YA!」より攻撃力が足りないかな~と思ったところシングル収録の「Queendom」はBLACKPINK的なHIPHOP~EDMっぽい感じからサビでブチアゲBig Room。最高。

 

MAKA MAKA - I AM

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新人グループMAKA MAKAの新曲はRed Velvet「Rookie」を思わせるスウィング調アイドルポップ。可愛らしい良い曲なので皆さん是非聴いて上げてください!!!

 

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ガルプラ出演の日本人メンバーを含む3人組グループLIMELIGHTがデビュー! 活動曲「Starlight」はIZ*ONEへの提供などで知られるe.oneを作曲に迎えた中小事務所の新人グルとは思えない布陣。と、いうか"それ"を狙ってるとしか思えない曲調とコンセプトですがまあこういうの嫌いな人いませんしIZ*ONE以降LIGHTSUMがやろうとして結局路線変更したところですからね。良いタイミングだと言わざるを得ません。シングル収録の「Paradise」が好きでした。

 

ソロアーティスト

チェ・ユジョン - Sunflower(P.E.L)

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WekiMekiのキュートなラッパー・チェユジョンさんがソロデビュー!! 祖父に描いてもらったひまわりのエピソードが由来のタイトルになっているこの曲、ダンスカットが多めなMVもHIPHOPダンスの素養のある彼女ならでは。シングル収録のJazzyな「Tip Tip Toes」、グルーヴィなHIPHOP寄り「OWL」の2曲とも最高R&B!!嬉しい!!

 

SORN - Nirvana Girl(feat. Yeeun)

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元CLCソンが同じくCLCのイェウンを招いた新曲「Nirvana Girl」をリリース。ディスコファンク系のノリもありつつピーキーな低音帯がベッドルームっぽさもあり中々面白い楽曲です。イェウンのラップパートが結構ちゃんとあってそれも良い……。

 

ADORA - Magical Symphony

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ソロシンガーのADORAがEPをリリース! 今までも打ち出してきたサーカスのようなファンシーで賑やかなコンセプトを引き継ぎつつ、初期の作品に見られたhyperpop的なサウンドは抑えられとにかくキャッチーな仕上がりです。

 

INJAE - Island Dream

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Mine FieldレーベルのTrapR&BシンガーINJAEが新譜をリリース。 独特の浮遊感に加え今作は細やかに設計されたコーラスが一種の幻想的な雰囲気を演出しています。

 

Cocona - 흐느적흐느적 (Wake up (School of Rock))

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詳細不明(調べろ)のSSW、COCONAも新曲をリリース! クセのある低めのボーカルにグルーヴィなベースが最高にマッチしてます。

 

K.vsh - Landed

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K.vshが新作アルバムをリリース! ラップから歌モノまで柔軟に乗りこなすボーカルと独特のメロウネスを備えたトラックは必聴です。JUTHIS、GIRIBOY、The Quittと豪華な客演陣を迎えていますが「Double Under」のアウトロに入っているシンガー(?)aiaiのスイートで素朴な歌声がたまらんです。

 

Crush - Rush Hour (Feat. j-hope of BTS)

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ジョイの彼氏でお馴染みCrushが除隊後初のリリース!! 「This is Crush Hour」と高らかにカムバックを宣言する楽曲「Rush Hour」はベーシックにしてクラシックなソウルで思わず腰が動く仕上がり。ゲストにBTSからj-hopeを迎え、話題性・完成度共にトップクラスの1曲です。

 

SMMT - Knock Knock(pH-1, Moon Sujin)

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HIPHOPレーベル・H1GHR MusicのDJ SMMTがEPをリリース。ボーカル&ラップにはpH-1とSik-Kに加え、Moon Sujin、Sumin、Blase、そしてそして元Odd Futureのメンバーとして知られるAce Hashimotoが参加! スケーターのノリを思わせるゆったりとしたビートに客演2人のデリバリが非常にマッチしていて良い……。アルバム自体もHIPHOPをベースとしつつ楽曲ごとに違ったテイスト/ジャンルが楽しめる1枚になっています。オススメ。

 

SAAY - ALARM

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クオリティの高いトラックと美しい歌声で人気のSSW・SAAYの新作はど直球R&B!!めちゃくちゃオーセンティックですがボーカルのクールさに全部持ってかれる感じです。もう最高。

 

SURAN - Shining Love Song

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SURANがシティポップ楽曲「Shining Love Song」をリリース! レーベル・Sound Republicaの企画によるもので、ナムセンによる楽曲のカバーらしい。原曲もいいので是非。

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SOLE - ore ore

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Amoeba culture所属の人気SSW、SOLEがデビューから5年目にして初のフルアルバムをリリース! アルバムタイトル「imagine club」の通り想像の世界に連れて行ってくれるようなドリーミーなフィルサウンドと優しいボーカルが心地よい作品です。

 

Rad Museum - SOME GIRL

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今年キャリア初のアルバムをリリースしたRad Museumがシングル「SOME GIRL」をサプライズリリース! 軽快なロックからバラードまで幅広くこなす彼ですが今作はグルーヴィーなR&Bといった雰囲気。ビデオのようにお洒落なバーなんかでかかってたら最高。

 

Summer Cake - Potion

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SSWのSummer Cakeがカムバック。HIPHOP、エレクトロとフィルの音色が混ざった結構ストレンジなビートの上で美麗ボーカルを展開する「Potion」がとにかく良い!! 

 

pH-1 - ZOMBIES + TIPSY

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客演に引っ張りだこのラッパーpH-1がアルバムをリリース。ラップだけでなく歌モノも余裕でこなす彼のクリエイションにはただただ感嘆してしまいます。「ZOMBIES」は2stepっぽい雰囲気もあるエレクトロジャンルの楽曲ですがMVで2曲目に披露される「TIPSY」はモダンなブーンバップからコンテンポラリージャズに展開する怪作。アルバム『But For Now Leave Me Alone』にはこれだけでなく幅広い楽曲が収録されているので是非聴いてみてください。

 

Balming Tiger - SEXY NUKIM(feat. RM from BTS)

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韓国、いやアジアを代表するHIPHOPクルーBalming TigerがなんとなんとBTSのRMを招いて新曲を発表!! 「アジアのクールさを表現したかった」という今作ですがロートーンなビートに三者三様のフロウが載り、ビートがシンプルなだけに個性が際立って面白いです。すしおテイストのジャケットの絵や 悪夢みたいなMVも必見!!

 

Simon Dominic, Loco, Woo, Coogie - TTFU

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AOMGが誇る精鋭4人によるRaveな新曲「TTFU」!! Hookの荒々しいシャウトとは裏腹にバースは割と全員しっかり乗せるタイプのラップをしていてそのギャップも面白いです。ビデオの演出、衣装もカッケー。

 

BIBI - Animal Farm(가면무도회)

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デビューから一躍スターの座に上り詰めたBIBIが久々の新曲をリリース! 韓国語タイトル「仮面舞踏会」の今作はワルツ風でありつつBIBIらしいシリアスな楽曲です。英語タイトルがオーウェルの小説を引いているのもポイント。今作はフルアルバムからの先行シングルということで、そちらも楽しみです。

 

BE'O - Complex (Feat. ZICO)

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彼らしいキャッチーなサウンド。MVで先輩風吹かせてるZICOたまらんす。似合うな~。

 

今月の火気pick :  EXID - FIRE

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元バナナカルチャー現RBW所属のセクシーコンセプトお姉さんグループEXID。韓国では契約満了に伴い解散、日本のレーベルとの契約が残っているのでラストの公演を開催予定だったのがコロナで今年に延期そして無事開催、というところからなんとなんと結成10年記念シングルを特大リリーーーーーーーーーーーーーーーース!!!!!!!!!!!!! もうそれは解散してないやん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! このまま年一くらいで活動してくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!

ここ最近の少女時代のカムバックや2NE1の再結成パフォーマンスなど女性アイドルも息の長い活動が可能になってきている流れに乗ってリアルタイムでは拝めていないあのグループやこのグループも復活してくれないかな……と思っていたところでまさかEXIDのカムバック。乗り遅れるなこのビッグウェーブに!!!!!

10を意味する「X」と名付けられたシングルのリード曲「FIRE」はBLACKPINK~NATURE「RICA RICA」を思わせるトライバルEDMで残暑を更に超える熱で燃やし尽くしてくれる一曲。とにかくMVがエロカッコイイ!! 最高!! 

同シングル収録の「IDK」は現役(?)の頃から得意としていたレトロな雰囲気のディスコファンク~シティポップ楽曲。時代がやっとEXIDに追いついた感じで胸が熱くなりました。

ファンソング「LEGGO」は若干2stepみも感じる洗練されたトラックで日本活動におけるTaku☆Takahashi氏の提供曲のあれこれを思い出さずにはいられません。「時が過ぎて世の中が変わっていっても君と僕が共に過ごした時間は変わらない」「感謝してもしきれない」と泣ける歌詞ですが、この泣けるファンソングをよくあるピアノバラードとかではなくオシャレなトラックに載せるあたりやっぱEXIDサイコーだなと思いました。

 

 

そして時間の関係で詳しく紹介できませんでしたが2012年頃から活動を続けるベテランラッパーODEEの「Fuck Shit」、注目の新人SSW・Xaxa「true love」、相変わらずの哀愁漂うボーカルThama「Complicated」、Charming Lipsが作曲で参加しているMOAのアルバム『Timing Pool』も良かったです!! こちらも下記プレイリストに入ってますので是非チェックしてみてください。

 

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ということで、9月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

 

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20220903/What's In Exy's Rap?! ――宇宙少女エクシに見る「リアル」とアイドル像の変化

はじめに

宇宙少女が好きだ。大人数グループならではの迫力あるダンスパフォーマンス、デビュー当初とはまた違った成熟したコンセプトとそれに伴うヴィジュアルイメージ、多彩なボーカルデリバリ……、どれを取っても素晴らしい。

中でも筆者はリーダーのエクシが好きだ。彼女はグループの中でリーダーとラッパーを担当し、独特のアンニュイなトーンで繰り出される彼女のラップは宇宙少女の楽曲に欠かせない要素となっている。

 

 
 
 
 
 
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この記事では、そんな彼女の経歴、曲中のラップにおけるライム・フロウの分析を通じて彼女の表現の特徴や魅力を解き明かし、また彼女のような「自作ドル」と呼ばれるアイドルたちの活躍がシーンに与える影響を考察していく。

韓国語・英語の詞の訳は特に記載がない限りPapagoと筆者によるものである。また、筆者の好みにより今回もほとんど女性アイドルのみを扱う。ご了承頂きたい。

 

Who is Exy? -人物と経歴-

経歴

1995年11月6日生まれ、本名チュ・ソジョン。 練習生時代の2015年にフィメールラッパーサバイバル番組『Unpretty Rapstar2』に出演し、2016年に宇宙少女のメンバーとしてデビュー。グループではリーダーとラッパーを務める他、作詞作曲も行い、メンバーに直接ボーカルディレクションを行う様子がビハインド映像に収められている。

 

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米大手歌詞投稿サイトgenuisを調べてみると、彼女がクレジットされている曲はなんと約100曲。宇宙少女のほぼ全ての楽曲に作詞で参加しているから驚きである。

 

グループ以外の活動

自身のグループ以外にも、個人名義での客演や楽曲提供を行っている。2017年にはラッパーのキム・ユナと連名でシングル「Love Therapy(feat. Zia)」をリリース。ノスタルジーを誘うキラキラしたビートの上で軽快にラップを披露している。

 

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作詞を担当した宇宙少女と同じくSTARSHIP所属のボーイズグループCRAVITYの「My Turn」は、グループの楽曲とはまったく違う雰囲気の歌詞になっている。

 

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How does Exy rap? -ライムとフロウの分析‐

この章では、そんなエクシのラップを分析していく。今回、分析手法として以下のブログ記事と、記事の中で紹介されている書籍『HOW TO RAP』で用いられている手法を採用した。

 

towerofivory.hatenablog.com

 

これは1小節4拍を1行4列の表としてそこにリリックを配置し、そのライムやフロウを分析する手法だ。韻を踏んでいる箇所は太字、ポーズ(休符、音が乗ってない箇所)の箇所はグレーアウトとした。細心の注意を払ったが、聴き取れた範囲で書き起こしているため拍のカウントやハングルのルビが間違っている可能性がある。ご容赦頂きたい。

 

Masquerade

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宇宙少女4枚目のミニアルバム『WJ Please?』収録曲「Masquerade」では、いわゆる"ラップ"といった雰囲気のフロウを披露している。

 

 

この"ラップっぽさ"は同じ「むのじょっ」「ごがっ」「あろっ」「ごがっ」と冒頭から「a」の音のライムを重ねていることに起因する。4小節目末であえて後ろのセンテンスの頭を前に持ってきてライムする拍をズラすことで緩急をつけ、7小節目では「あぬん」「だうん」のパーフェクトライム(完全に母音が一致する単語でライムすること)で更に速度感を増し、ラストはタイトル「Masquerade(仮面舞踏会)」にかけた「last dance」のフレーズの後にポーズを入れて余韻を残している。

 

Secret

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冒頭から「もrら(分からない)」「などなr(私も私を)」のライムに加え、「/りらど(言葉でも)」「/うむr(気持ちを)」と単語を区切って細かく踏むことで粘っこいフロウになっている。3,4小節目では「a-u-n-o」のライムを「/えげ(あなたに,君に)」と後ろのリリックの頭の文字を持ってきて長めにライミングしている。この曲ではビートの裏拍に音を乗せるシンコペーションの技法をフロウに落とし込み、前半の若干つんのめったようなリズム感を生み出している。

 

YALLA

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「YALLA」では冒頭から小節の前半でライムして耳を惹きつけ、「dope(イケてる)」「(また)」「どk(毒)」「こっ(花)」と細かい韻を散りばめつつ後半にかけて早口のフロウに移行。前半にポーズを用いゆったりしたフロウで進んでいた分、後半のフロウとライムの畳み掛けが更に印象に残るような構成になっている。

 

UNNATURAL

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冒頭はラップというより歌とラップの折衷であり、「Butterfly」のラップパートも同様の傾向がある。


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ここで注目したいのは7,8小節目の畳み掛けるライムだ。「もんちょんはんこr(馬鹿みたいな格好)」「dripping gold(輝くゴールド)」と畳み掛けた後、8小節目に至ってはほぼ全音節で踏んでいる。

 

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ガールズグループによるサバイバル番組『QUEENDOM2』のカバー曲ステージで披露された「NAVILLERA」には、GFRIENDの原曲にはないラップパートが挿入されている。タイトルにもなっているフレーズ「ナビレラ」「ノクリゴナ」のサンプリングが印象的だ。

カバー曲のステージということもあり、普段の宇宙少女の楽曲ともまた違った雰囲気のアレンジになっているが、ラップパートではTrap風のハイハットが入り、それに呼応するように「のくりごな(あなた、そして私)」「むrどぅりょがなr(染めていく)」の箇所は3連符のフロウが使用されている。3連符のフロウはMigosを代表とするTrap以降のラップにはほぼ標準装備と言ってよいフロウであるが、わかりやすい例としてTWICE「LIKEY」のラップパートの「チャンカンマンチャンカンマン〜」の部分が挙げられる。

 

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特筆すべきは、原曲のモチーフに掛けた「세계를 스치 갈 my wings(世界に触れた私の翼)」というフレーズから「You can call me, "Oh, my queen!"(女王と呼びなさい)」で番組タイトルにもかけて締めくくる終盤のラインで、爽やかさを押し出した原曲を宇宙少女の持つ神秘的でかつ芯のあるコンセプトに変換したこの曲の象徴的なパートとなっている。

 

ライムとフローに見る特徴

以上5曲をダイヤグラムに落とし込んで見てみた。彼女のラップの特徴はどこにあるのだろうか。

まず1つは緩急の付け方だろう。前半はポーズも織り交ぜつつ余裕のあるライミング/フロウで進行し、後半は短いライムを1つの小節の中で繰り返したり、音節を増やして早口でフロウすることによって異なったグルーヴ感を演出している。これはやはりグループの楽曲だからこそ、自分のパートの8小節で如何に印象に残るラップをするか? ということを考えた結果なのかもしれない。

また、上記のフロウに連動してライムスキーム(韻の構造)の複雑になっていることも特徴だと言えるだろう。頭韻と脚韻を織り交ぜつつ、2つの小節をライムで繋ぐクープレ(2行連句)、1つの小節にライムを入れ込むシングルライナー、この2つを混合したマルチライナーなど、その時々でライムの配置、フロウのアクセントの位置を変えていることが分かる。

USのHIPHOPから影響を受けたスラングをリリックの中で使うことも特徴と言えるだろう。「dripping gold」「skrt!」「keep it lowkey」「That's dope」など英語圏スラングの使い方から、現行の欧米メインストリームのHIPHOPから影響を受けていることも推測される。実際、彼女はインスタグラムのストーリーにYe(Kanye West)『DONDA』やKendrick Lamar『Mr.Morale & Big Stepper』を聴いている画面のスクリーンショットをアップしていたり、私服としてTravis ScottのASTROWORLDのTシャツを着ていたり、筆者が通話特典会で好きなUSのラッパーを訊いたところJ.Cole、Mac Miler、Childish Gambinoを挙げるなど、韓国以外のHIPHOPもかなりチェックしているようだ。

 

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「dripping gold」というフレーズの由来や意味合いについては過去に当ブログの記事で紹介している。未読の方は是非チェックして頂きたい。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

スラング、と言っても宇宙少女というグループのコンセプトを壊さない範囲で使っているのがニクいところで、このコンセプトによる制約によってBLACKPINKなどの楽曲におけるラップパートとも違うものに仕上がっている。

この3つの特徴から何が分かるか? エクシはあくまでアイドルグループのラッパーではあるが、ここまでオリジナリティのあるラップが出来る(それを披露する機会がある)ということだ。それには勿論制作側との信頼関係やこれまでのキャリアも要因としてあるだろうが、ここでは「アイドルであること」と「自分自身のオリジナリティを持った表現をすること」は対立していない。

 

Is Exy's rap "real"?  -アイドルという存在とHIPHOPのイズム-

ここまで、エクシが作詞したラップパートをそのライムやフロウの面から分析し、いわゆる"アイドル"の領域で本流のHIPHOPをベースとしたオリジナリティを持ったラップを披露していること指摘した。ここで、「そもそもエクシは何故ソロのラッパーではなくアイドルとして活動するのか?」ということについて考えてみたい。

 

ラッパー = HIPHOPPER?

ラップという歌唱法と、HIPHOPというカルチャーは別物として捉えることも出来る。実際、「恋愛サーキュレーション」や水曜日のカンパネラの楽曲などはラップという歌唱法こそ用いているが"HIPHOP"なのかと問われると意見が分かれるだろう。

 

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無論、HIPHOPの文化とラップは深く関連している。ここで筆者が言いたいのは、K-POPHIPHOPではないし、グループにおけるラッパー(ラップ担当)のメンバーが自分で詞を書いているか、HIPHOP的なマインドを持っているかどうかは人による、ということだ。そして勿論、自分で詞を書いていないからといって劣っているということもない。

今回のテーマであるエクシに関しては、彼女の経歴やリリックを読む限りHIPHOPカルチャーから影響を受けていると言っていいだろう。

 

夢か、現実リアル

前章で宇宙少女の楽曲を紹介したが、それ以外にも年上の相手への恋心を甘く歌う「Plop Plop」、思春期の悩みを抱えつつハツラツとした「HAPPY」、自信に満ちた大人の女性像を提示するユニット曲「Easy」など、魅力的なラップを披露している。

 

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アイドルの魅力とは何か? ハイレベルなダンスや歌唱は勿論、アニメやマンガから飛び出してきたようなルックス、ステージの上で放たれるきらびやかな存在感こそが、彼女たちに惹かれ、応援したくなる大きな要因だろう。アイドルが「夢を与える」職業と言われる所以はここにある。

対してラッパーはどうだろう。

 

つまりこういうことだ。新宿スタイルはリアルな歌しか歌わねえ。

(漢 a.k.a GAMI『ヒップポップ・ドリーム』、p300)

 

HIPHOPを普段聴く人ならお分かりだと思うが、ラッパーとヘッズ(HIPHOP愛好者)はとにかく「リアル」であることを重要視する。「リアル」なラッパーこそがドープであり、「リアル」ではない、つまり「フェイク」な奴はダサいのだ。

ここで1つの疑問が立ち上がる。我々に一種の「夢」を見させてくれるアイドルは、果たして「リアル」なラッパーたりえるのだろうか。エクシはラップという表現方法を使ってはいるが、そこで歌われるのはあくまでグループの世界観の中のことであって、本当の彼女の感情や想いは反映されていないのではないか?

ヘッズでありマンガ表現の研究者である岩下朋世は、ラッパーに求められる「リアル」の概念をキャラクター論の延長線上に置き、こう分析した。

 

「リアルである」という評価が意味を持つのは、評価の対象が、なにかの複製であったり表象であったりする場合が、その対象の複製や表象の方があらかじめ認知されている場合だ。

(岩下朋世『キャラがリアルになるとき 2次元、2.5次元、そのさきのキャラクター論』、p1168)

ほんとうに実人生に即したラップをしているのかどうか、ということ以上に、ほんとうにラップの中に出てくるみたいな人物なのか、ということの方を、彼らはその生き様によって証明しなければならないのだ。つまり、ラッパーは「原作者」であると同時に「原作」に登場するキャラクターを演じる存在でもある。

(岩下朋世『キャラがリアルになるとき 2次元、2.5次元、そのさきのキャラクター論』、p170)

 

つまり、ラッパーに求められているのは、「実際のラッパーの人生や経歴に即したラップをすること」ではなく、「ラップしている内容に即した人物であること」なのだ。ここで「リアル」という言葉は、我々の目の前にある現実世界のことではなく、「説得力」のようなものを指している。

翻って、アイドルの魅力をこう言い表すことも出来る。我々オタクがアイドルに「夢」を見ている時、そのアイドルは「夢の世界の住人」を演じる存在なのだ、と。アイドルとラッパーの魅力は、「夢」と「リアル」という相反する言葉で表されるが、両者は演技者であるという点で共通している。

これまでに紹介した宇宙少女の楽曲やMVをもう一度見返してほしい。エクシはその「夢」=「原作」である歌詞を自分自身で書いているが、彼女がラップしている時、出で立ちや表情の使い方、フロウや声のトーンがリリックとそぐわないと感じるだろうか?  やはりそこには「リアル」さ≒「説得力」が存在すると筆者は思う。

それでもまだ、「お前が言っているのはHIPHOP的な"リアル"とは違う話だ」と反論が聞こえてきそうだ。以下に、エクシが2015年ミックステープとして発表した楽曲「쓸어버려(スロボリョ、掃いて捨てろ)」のリリックを抜粋した。

 

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It's not over me
ジャングルから飛び出してきた 1匹のヒョウが
It's not over me
私を見て震え上がってるのは誰?

私を見くびった人たちの前でラップしたら誰も目を合わせられなくなる

これは核爆弾を予告するトレーラー Just wait
他人のコピーみたいなラップばっかり 私はもっと過激にやる

全部掃いて捨てろ
掃いて捨てろ
全部掃いて捨てろ
さっと掃いて捨てろ
君が何を望んでいるのか、それが何なのかただ私だけを信じて任せればいい
今 ここを掃除しちゃうから

 

これは番組『Unpretty Rapstar2』を経てエクシのデビュー前に発表された楽曲であり、ボースティング(自己顕示)とHIPHOPシーンに対する挑発を行っている。この楽曲においてエクシは、アイドルという立場ではなくラッパーとしてラップをしている。ボースティングの勢いで「核爆弾」とか言ってるのはちょっとどうかと思うが、1人のラッパーとして自負があるからこそ強い言葉もラップしているし、その言葉の責任も背負う覚悟でリリックを書いたのだろう。ちなみにBTSの原爆Tシャツ騒動は2018年のことである。韓国のHIPHOPシーンにおいてこのような語彙がよく用いられるのかどうかは時間の関係で調査出来なかったが(GOLDBUUDAが「Like that Nagasaki Pop」とか言ってたので割りとよくあるのかもしれない)、USのHIPHOPでは「Kamikaze」「Nagasaki」などの単語がボースティングの文脈の中で使用されることもままあり、国による歴史認識の違いを感じさせる。

宇宙少女におけるラップとこの「쓸어버려」の違いは、作詞者としての自己認識の違いからくるものだと筆者は考える。ラッパーは生まれながらにしてラッパーである、という訳ではなく、ラッパーであろうとする(岩下の言葉を借りれば「原作」を生み出し続ける)からこそラッパーなのである。そしてそれは、アイドルがアイドルとして活動すること、アイドルであり続けるために歌やダンスやその他諸々を努力することとどれだけ違うのだろうか? 

どのようなラッパーに「リアル」さを感じるかは、リリックの内容は勿論、フロウやライムのスキルによるところも大きい。そうした意味でも、アイドルとして質の高いパフォーマンスを目指すことと、1人のラッパーとして技巧を凝らした表現をすることは本質的に共通している。

この章の冒頭で「そもそもエクシは何故ソロのラッパーではなくアイドルとして活動するのか?」という問いを立てたが、そもそも、アイドルでもラッパーでもなく、1人の表現者として彼女を捉えるべきだったと言える。エクシは作詞を通じて「夢」と「現実リアル」を同時に生きているのだ。

 

自作ドルたちの活躍とアイドル像の変化

先述のブログ記事ではOH MY GIRLのミミが紹介されているが、それ以外にもCLCイェウン、MAMAMOOムンビョル、IVEレイなど、エクシ以外にも自身で作詞・作曲を行うアイドルは数多く存在する。そんな彼女たちを指して「自作ドル」という。

うろ覚えではあるが、当時IZ*ONEのメンバーであった宮脇咲良が自身のラジオ番組で「作曲の授業を受けている」と話していた記憶がある。韓国のアイドルはデビュー後もダンスの練習にボーカルレッスン、外国語の授業を受けるというが、作詞作曲もそれらと同等に求められ鍛えられる能力だと言ってもいいのかもしれない。

そんな自作ドルの代表的な存在が、(G)I-DLEのソヨンだ。彼女はオーディション番組『PRODUCE101』を経て6人組ガールズグループ(G)I-DLE(現在は5人)のメンバーとしてデビューし、自身のグループの楽曲プロデュースも行っている。また個人としての活動としてもSM Station「Wow Thing」に参加したりイ・ヨンジやBIBIを招いてEPをリリースするなどしているが、個人的にはColde「New Vision」の客演パートで放った「Idle is my masterpiecе」(I-DLEは私の傑作)というラインに彼女の「リアル」な自信を感じた。このラインでは「Girls」を意味するグループ名のGが省略されていて聴いた当初は疑問に思っていたが、今年リリースの(G)I-DLEの楽曲「TOMBOY」では「It's neither man or woman Just me I-DLE(男でも女でもない、ただのI-DLE)」と歌っていて腑に落ちた。これは性別による偏見に対する彼女のアティチュードの表出だろう。

 

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HIPHOPジャンルではないが、先日LE SSERAFIMのメンバーであるホユンジンの自作曲をYoutubeに公開され、それと同時に音楽配信に特化したWebサービスSoundCloudのアカウントも開設された。

 

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こうした自作ドルたちの活躍によって、アイドルという存在/職業が「お着せのコンセプトや楽曲を消化して演じる」というものではなく、「自らが創作しパフォーマンスに落とし込んでいく」というものになりつつあると言える。

近年K-POPガールズグループ界隈でよく「ガールクラッシュ」という言葉が使われる。女性もくらっと来てしまうようなクールな魅力のアイドルを指してガールクラッシュと形容するのだが、K-POPカルチャーに造詣の深いライターのDJ泡沫は、この言葉が多用されるあまりに形骸化していることを指摘した。

 

社会を挑発するような強い表現を打ち出していくことも、社会の風潮がどうであろうと清楚だったりかわいいイメージのコンセプトを貫き通すことも、両方とも「女性の主体性」のもとに生み出されるのであれば、女性へのエンパワーメントにはなりうるはずだ。

(DJ泡沫「第4章―コンセプト化した「ガールクラッシュ」はガールクラッシュたりえるか?」、『アイドルについて葛藤しながら考えてみた』所収、2022年、p111。)

 

宇宙少女という夢幻的なコンセプトのグループに身を置きながら作詞を通じて表現活動を続けるエクシや、所属グループ自体のプロデュースを行いながら既成概念への疑念を投げかけるソヨンのような自作ドルたちの活躍によって、女性アイドルの女性ファンたちにとっても共感が持てる楽曲や表現が増えていくのではないだろうか。

また、引用した文章でDJ泡沫が語っているように、自作ドルだからといって特定のイメージや偏見を持ってその創作物を受け止めることは避けるべきだ。肯定的な文脈で「やっぱり女性が制作したモノは~」と語ることも、作詞・作曲者を性別のフレームにはめて考えること、つまり差別になりうる。筆者はこの章の途中まで「アイドル」と「ラッパー」を二分し考察を進めていたが、それも一種の偏見から来るものだったと認めざるを得ない。

 

おわりに

ここまで、宇宙少女のリーダーでありラッパー・エクシのラップを分析し、また彼女の活動から現在のK-POPシーンにおけるアイドル像の変化を見てきた。

エクシのラップには「フロウの緩急」「ライムスキームの複雑さ」「USのHIPHOP由来のスラングの使用」の特徴があると指摘したが、彼女のラップの揺れ動くリズム感とボキャブラリーが夢と現実リアルを接続し、我々リスナーに独特の感覚を与える。それは睡眠と覚醒の狭間、細部まで鮮明に見えている/聴こえているはずなのに過ぎ去ってしまうと何も思い出せない、あの感覚。まさに夢、である。『インセプション』よろしく夢を設計し、その中で自身やメンバーを魅せているのだと言えよう。

アイドルグループのラッパーという存在をHIPHOPカルチャーにおける「リアル」の概念を通して検討することで、アイドルとラッパーの魅力が似通ったものなのではないかと考察した。そしてその2つを横断する自作ドルたちの活動から、一般的に認識されているような「アイドル」の概念とは異なる、表現者としてのアイドルの姿が浮かび上がってきた。アイドル自身が表現することによって、今認識されている「ガールクラッシュ」とは違う形での女性ファン層からの共感や憧憬を生み得るのではないか、と考察した。筆者の肌感覚ではあるが、自ら作詞・作曲に携わるアイドルは増加傾向にある。この変化がシーンにどういった変化をもたらしていくのかはまだ未知数ではあるが、これからのK-POPがアイドルとファンダムにとってより開かれ、自由なものになることを切に願う。

夢と現実の間を彷徨う優美な蝶――、それがエクシであり、自作ドルたちであり、アイドルを巡る偏見を打ち破る希望、なのである。

我々受け手側も、推しに熱狂しながらその創作物自体は冷静に受け止めて読み解くこと、つまり「夢の中にいながら覚醒すること」が求められている。良いと思う点を評価するのは勿論、問題がある点は正当に批判する―誹謗中傷ではなく―ことこそが、我々オタクと推しの間に信頼関係を築く手立てであると筆者は信じている。

参考資料

今回の記事を書くにあたって参照した書籍及びWebページを以下に挙げる。どれも面白いので一度読んでみてほしい。

 

 

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20220829/K-POP定期便(8月カムバ特集)

皆様アンニョン。火気厳禁です。

「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集。火気厳禁が今月聴いた新譜を紹介していきます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

少女時代 - FOREVER 1

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なんと!!!!!!! 少女時代が結成15周年を祝してカムバック!!!!!!!!!!
リード曲「FOREVER 1」はあの頃のK-POP(っつかLDN Noise)を彷彿とさせるEDMサウンドに当時と変わらないメンバーのボーカルで「私たちは永遠、私たちは1つ」と歌い上げる感涙必至の仕上がり。
今回リリースの10曲入アルバムもさっすがSMという完成度の高さな訳ですが、個人的には80sレイドバックな「Closer」、本当に意味がわからないトラックの上でソウルフルなボーカルの応酬を繰り広げる「You Better Run」が特に好きです。


BLACKPINK - PINK VENOM

www.youtube.com名実共に"女王"のBLACKPINKが長い空白期間を経て堂々のカムバック!!
リリース予定のアルバムからの先行シングル「PINK VENOM」はお得意の民族音楽調サウンドとEDM、HIPHOPを混ぜた彼女たちらしい楽曲
こないだのHIPHOPスラング解説記事やジェニのラップ分析記事で触れたブランド名Flexもバッチバチ。

IVE - After Like

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飛ぶ鳥を落とす勢いの新人グループ・IVEがカムバック。「After Like」はコロナ禍でバズったディスコファンクのクラシック「I Will Survive」をサンプリングした景気の良い楽曲になっています。カップリングの「My Sacrifice」はカニエ「Black Skinhead」を彷彿とさせる独特のロックテイストを導入しており、国内人気に飽き足らず欧米市場にも意識を向けている感じがします。

 

SKYLE - Bye Bye Bye

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4人組新人グループ・SKYLEの2ndシングル「Bye Bye Bye」はムーンバートンジャンルの楽曲。ラテンのノリが夏っぽくて良いですがMVのロケ地が思いっきりSTAYCと被っているのが気になるところ……(笑)。

 

CRAXY - Undercover

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2020年デビューのCRAXYがカムバック。ミニアルバムのリード曲「Undercover」は抑制の効いたクールな楽曲でいわゆる「ガールクラッシュ」といった感じですが、メンバーのウアのラップのキレの良さは光るものがあります。収録曲の「REAL」とか美メロEDMって感じで結構良いんだけど誰も話題にしてないのでこれ読んでる人は聴いてください。

 

TWICE - Talk that Talk

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なんとなんとTWICEもカムバック!! 今回の活動曲「」は今までの華々しいグルーヴ感は抑えめ、EP『BETWEEN1&2』収録曲も良い曲揃いですが、ディープハウス系「Trouble」、陽気なムード漂う「Basic」が特に気に入ってます。

 

Rocket Punch - FLASH

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Rocket Punchもカムバックですよ~~~!! 長らく続いたウィーケンド的シンセポップから一転、今作ではIZ*ONEやLIGHTSUMを想起させるキュートなダンスナンバーを披露しています。シングル自体もかなり出来が良く、タイトルからしセーラームーンな収録曲「Moon Prism」は前作までの流れを汲んだシンセポップになっています。

 

ソロアーティスト

Yena - Smartphone

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IZ*ONE出身イェナのソロ第3弾は前回に引き続き超絶ハッピーなヴァイブスのポップソング! 今回の楽曲ではアヴリルラヴィーン~オリヴィアロドリゴ的なロックテイストを採用。この感じの曲調は流行りつつありますが本人のキャラクターにも合っていて楽しいです。

 

Milena - Sugardance

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そんなColdeの主催するレーベルwavyの新鋭SSW・MilenaがEpをリリース!! ジャズを軸に据えつつ、可愛らしい雰囲気にボーカルが調和しかなり聴きやすく良い仕上がりになっています。オススメ。

 

youra - Jungle Bike

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群雄割拠のK-R&Bシーンで異彩を放つyouraが新曲をリリース! 絶妙な変化を続けるバックトラックの無骨さとどこか無機的な質感を感じるyouraの歌声の危ういバランス感が不思議と心地よい楽曲です。

 

Jiwoo - Evergray

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wavy所属のシンガー・Jiwooが1年ぶりにリリース。ありえないくらいスムースでキレイでどこか物悲しいR&B楽曲が詰まってるEP『Evergray』、オススメです。

 

Khakii - Laundry

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なんとこちらもwavy所属のラッパー、Khakiiの新作EP「TIDE」が到着。タイトル通り潮の満ち引きや海を想起させるような夏っぽくて爽やか、かつキレイめで静謐なサウンドが全曲にわたって展開されています。

 

Woo&meenoi - Ghosting

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SNSの投稿から熱愛説が出ていたmeenoiとウウォンジェがコラボ~~~!! 別れがテーマになっている楽曲ですがmeenoiの可愛らしい歌声と地声に近いウウォンジェのコーラスがどこか暖かみを感じさせる仕上がりになっています。この2人、こないだ行われたYSLのイベントでもツーショット撮ってたけどホントにコラボ匂わせなの……? ガチのやつじゃなくて……?(調べたらわかるのかもしれませんが……)

 

YUMDDA - lonely

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YUMDDAがラテン調の新譜をリリース。おっさんキャラのヨンタ的には"アリ"なのであろう、競争社会の疲れを女性に癒してもらう感じの歌詞で個人的にはちょっと……なところはありつつ全体的にドレイクっぽい雰囲気も感じますね。んでこのエロかわいいギャルは誰なのよ!!

 

Ash-B - Girls Back Home(feat. 이영지)

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Ash-Bがバラエティでも引っ張りだこのラッパー・イヨンジを招いて新曲をリリース。ラップの雰囲気も異なる2者によるガールズパワーを感じる一作になっています。

 

SINCE - HIGH RISK HIGH RETURN(Feat. Polodared) 

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SINCEがEP「HIGH RISK HIGH RETURN」をリリース! 同名曲には独特の声と出で立ちで注目を集めるラッパーPolodaredを客演に迎えています!! Phonkっぽいビートってだけでも最高なのにこのダミ声コラボは激アツっしょ!! 切れ味の良いSINCEのラップが楽しめるEP通して聴いて頂きたいです。

 

Loopy - ROUND2

youtu.be

Loopyがニューアルバムをリリース!! いわゆるTrapを直球でやってて最高です。こういうのめっちゃ好きなのでありがたいです。

 

今月の火気pick : KAIAVANT 『Piece of space』

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R&B系アーティスト・Chaming lipsのインスタグラム経由で今作を知って聴いたのですがとにかく良い!! 

調べてみるとKAIAVANTはのMine Fieldというレーベル所属の女性ソロアーティスト。このMine Fieldは火気厳禁お気に入りR&BシンガーINJAEも所属しているという……!! 2020年頃から活動を始めたらしいのですが、今回のEPにはKid milli、Swings、Jason Lee、Audio dopeと豪華な客演陣を迎えた期待の新人です。

EP『Piece of space』はSuminとも近い質感のボーカル加工やHIPHOP的な(≒Heize的な?)ビートもありつつアンビエントっぽい作品もあり今まであんまり聴いたことない雰囲気の楽曲が目白押しです。Kid milli客演の「Woo hoo」も最高なのですがやはり久々にSwingsのラップが聴ける「Allow」がお気に入りです。これマジでオススメなので聴いてください。

 

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詳しくは書けませんでしたが注目の新人ラッパーD.Arkのアルバムが出てたり(The Quittの客演してる曲が良かった)激渋ラップのDon Malikによる「#DONMALIKSMTM11」、全編3DアニメーションのMVもものすごい完成度のJay Park「Bite」、同じくH1GHRからpH-1の「MR.BAD」、BIG Naughtyが客演しているDAVII「Flying」などなどなども良かったです!! 下で紹介しているプレイリストにこれらの楽曲も入っているので是非チェックしてみてください。

 

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ということで、8月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

ということで、8月のカムバック特集でした。そしてSMTお疲れ様でした~~~~~次回もお楽しみに!

 

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20220730/K-POP定期便(7月カムバック特集)

皆様ごきげんよう。生命の危険すら感じる熱波が到来しておりますが、ご気分は如何でしょうか。毎朝の通勤通学の度にリモートリモートと言われていた2年前に戻りたくなる今日この頃。そんな我々に欠かせないのは日焼け止め、アイスコーヒー、そして韓国産の音楽でしょう。「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、うだる暑さは避けて涼しい室内からお好みのカクテルと共にお楽しみください。今夜の1曲目はKARA出身ニコルの「YOU.F.O」です。

 

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「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集。火気厳禁が今月聴いた新譜を紹介していきます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

1曲目に紹介したのはニコルの「YOU.F.O」は軽快なディスコファンクに夏のフレーバーを加えた非常に爽やかな一曲。オープンカーで海岸沿いを走りながら聴きたいです。

 

グループアーティスト

宇宙少女 - Sequence

www.youtube.com先月のKep1er、LOONAに引き続き『Queendom2』参加、そして総合優勝のウジュがカムバ!! 今回のリード曲「Sequence」は自身の楽曲「YALLA」などに近いディープハウスやフューチャーベースの要素を取り入れたクールな楽曲です。EP収録曲もハズレ無しの名盤ですが、特筆すべきはこれまでのユニット活動に参加してこなかったダウォン、ヨンジョンによる「Stronger」! 2人のボーカル力(ぢから)を堪能出来るミドルテンポバラードです。


VIVIZ - LOVEADE

www.youtube.comこちらもクインダム2参加のVIVIZ!! 新曲「LOVEADE」は3人のボーカルが涼しげなミドルテンポダンスナンバーで、「Love it, Love it, Ice LOVEADE」のリフレインと可愛らしいダンスが中毒性を高めています。
EP収録曲もNJSの現代アイドルポップ的解釈である「#FLASHBACK」、夏聴きたくなる涼し気なディープハウス&2stepの「Love Love Love」、これまた夏にぴったりのノスタルジックなシティポップ「Dance」とスキの無い構成。是非聴いてみてください。


H1-KEY - RUN

www.youtube.com新人グループH1-KEYはメンバー入れ替え後初のカムバック!! こちらも夏の気分を上げてくれるポップロックナンバーで、マネしたくなる口笛のメロや"サマーソング"のよくある感じからちょっと外してるのがポイント高いです。シングル収録の「Catch'n'Releace」はFull8loomのメンバーが作曲に参加! ソンミ「Go or Stop?」から微妙に流行ってる(?)ハウス路線でめちゃイケてる!最高!


aespa - Girls

www.youtube.com爆売れ街道まっしぐらのaespaが先行シングル「Illusion」「Life Is Too Short」を経て2ndEPをリリース!HIPHOPのビートでバチバチの歌モノ、というお得意の取り合わせを披露。ビートはちょっとLISA「MONEY」っぽい。
EP収録の「Lingo」「ICU」ではカントリーテイストなアコギサウンドが取り入れられ、力強いだけではないaespaの新しい魅力が引き出されています。


Busters - Tropical Romance

www.youtube.com幾度かのメンバー入れ替えを経てBustersがカムバック! 古き良きK-POPという感じがするキュートで明るい曲調に幼さを感じるメンバーのボーカルがオタク心をくすぐるサマーチューンです。日本人メンバーのタカラちゃんのインスタの"質感"がすごいから見てほしい。

 

 
 
 
 
 
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Hi-L - Hi-Way

www.youtube.com新人グループのHi-Lが初のカムバック。上記のBustersに近い感じの可愛らしい夏曲ですが、オーディション番組『青春スター』の効果もあるんだかないんだかの状況でこれはちょっと埋もれちゃいそうな気も……。


Billlie - 팥빙수(Patbingsu)

www.youtube.com「Gingamingayo」のバズも記憶に新しいBilllieがカムバック! 所属事務所の社長であるユン・ジョンシンの手掛けた過去の曲をBilllieがリメイクし、レトロ感を押し出したMVと合わせて最強サマーアイドルソングになっています。

 

Weeekly - Love(Kim Eana Project)

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メンバー脱退後初リリースである「Love」は先輩グループBrown Eyed Girlsの同名曲のリメイク。作詞家キム・イナのアルバム企画のため用意されたスペシャルなコラボレーションです。


itzy - SNEAKERS

www.youtube.comitzyが久々のカムバック。リード曲「SNEAKERS」は既存曲「B[OO]M-BOX」に近いノリの楽曲。正直活動曲としては物足りない感がしてしまう……。EP収録曲のハウスやEDMとHIPHOPを混ぜたような楽曲達は相変わらず秀逸。個人的にはアウトロでDaft Punkみたいになる「WHAT I WANT」が好きです。


ILY:1 - Que Sera Sera

www.youtube.comリリカァーーーーー!!!!
逆にここまでちゃんと王道アイドルポップス出来るグループ他にいます?ってレベルの王道アイドル・アニメソング系楽曲で、昨今のB級グループのアイドルソング回帰の流れを代表する1曲と言っていいと思います。


STAYC - Beautiful Monster

www.youtube.com火気厳禁が今最も好きだと言っても過言ではないガールズグループのSTAYCが今年2回目のカムバック!! ティーンフレッシュをコンセプトに据えてきたSTAYCですが、今回の活動曲「Beautiful Monster」も魅力爆発のラブソング。一種のカタルシスを感じさせるサビのユンのボーカルが本当に素晴らしいです。あとジェイが若干高いキーで歌ってるパート(2番)もあってファンとしては興奮しました。

毎カムバごとに微妙に楽曲のジャンルを変えているがそれでも"STAYCの曲"となるのはやはり個性豊かなメンバーのボーカルのおかげですね~~~。とはいえ聴いた感じ前作や前々作よりコーラス使いは減っているような気がします。今回のカムバ前に公開されたPD陣のインタビューではもはやK-POPシーンのトレンドとか関係なくポップスとしての完成度を追求しているような発言もあり、今後の活躍にも期待です。


PURPLEKISS - Nerdy

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MAMAMOOを輩出したRBWの新人グループ、PURPLEKISSが新曲をリリース。「Nerdy」は前作「memeM」のHyperPop的なアプローチから前々作「Zombi」に回帰したようなディスコファンク調もありつつ、よりホラーでゴシック風味を強めた作品となっています。

 

Apink CHOBOM - Copycat

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デビュー11年を迎えるApinkからチョロンとボミのユニット「CHOBOM」がデビュー!
シングルタイトル曲「Copycat」は鏡写しのような2人の関係性を甘く軽やかに描いたディスコ調の楽曲。Red Velvet「Russian Roullete」を彷彿とさせるようなパステルカラーのMVでは2人が人形の逃走劇を演じ、キュートでストレンジな世界観をみせています。

 

CSR - Pop? Pop!

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2014~2016年くらいのK-POPか?となる王道Kガールズアイドルソング(つか声優ソングにもこんなんありそう)。ILY:1含めガールクラッシュブームの終焉、ガーリー王道アイドルコンセプトの復権も近いのか……???

 

ソロアーティスト

chung ha - Sparkling

www.youtube.com88rising主催のフェスに参加することも決定している人気ソロアーティスト・チョンハがカムバック!! 「Sparkling」は今までのイメージを裏切るような(?)超爽やかキュートで疾走感のあるポップソングです。楽曲自体はちょっとアニソンみすらありますがボーカルとダンスはやはり一級品。今回のアルバムの収録曲だとハードなHIPHOPテイストの「XXXX」が好き。アルバムタイトルに「Pt.1」と入っているので今年後半にもカムバックがありそうな予感……!?


HYOLYN - No Thanks

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『クインダム2』唯一のソロ参加者だったヒョリンもカムバック。「NO THANKS」はクールなHIPHOPベースのビートに思わず頭を振ってしまうグルーヴ感と力強く美しいボーカルが見事に両立した楽曲です。

 

Heize - Undo

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人気SSWのHeizeがアルバムをリリース! リード曲「Undo」はシティポップ風味も感じさせるR&B楽曲。アルバム通して彼女の持ち味である繊細なボーカルと時に感傷的な印象を与えるアコースティックサウンドをメインに据えたビートが楽しめます。


Apro - Selfish(feat. BIBI & Colde)

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実力派プロデューサーのAproが初のアルバムをリリース。これまでにリリースされたシングルに加え、BIBIやColde、Geakoなどを迎えたノスタルジックでメロウな楽曲たちがふんだんに楽しめるアルバムになっています。


Bronze - Ondo(feat. Lee Hi)

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8balltown所属、K-citypopの旗手Bronzeがアルバムをリリース。イ・ハイに加え、こちらもK-citypopを代表する歌手YUKIKA、AOMGのベテラン歌手Hoody、沖縄を中心に活動する日本の歌手(!)比屋定 篤子など、こちらもバラエティ豊かな客演陣の競演が楽しめます。


NOAH1LUV - Tomorrow(feat. AITE, BLNK)

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DJ、ビートメイカーのNOAH1LUVの新曲が到着! シティポップ風味も感じるR&B調のビートに2人のいなたいラップが心地よい作品です。


Fredi Casso & DSEL -  Hell Chosen (Feat. oygli)

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以前もこのブログで取り上げたDSELと、DJ・ビートメイカーのFredi Cassoによるジョイントアルバムが到着!! つい先日出たWestside gunnのアルバムを想起させるサンプリング主体のオールドスクールビートに激シブなDSELのラップが載ったもうサイッコーな曲しか入ってないです!! 是非!!!


BOYCOLD - Salad Days (Feat. sokodomo, pH-1, BE'O)

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人気プロデューサー・BOYCOLDがフルアルバムをリリース。客演陣にはSik-K、pH-1、BIG NaughtyのH1GHR勢だけでなくKid milli、sokodomo、Leellamarz、WOODZ(!)などなど本当にバラエティ豊かな面々が集結。彼お得意のポップ感覚を散りばめたビートに個性豊かなラップが載ってます。


Devine Channel - Still Me (Feat. Dok2, GEMINI)

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プロデューサーチーム・Devine Channelによるアルバムが到着。こちらもSik-K、Loopy、THAMA、Lil Cherry、Omega Sapien、MILLI(!)などなどなど豪華客演陣を迎えています。Hyperpop的なトランスっぽさやオートチューン使いの「Faded」、チルい歌モノの「On It」「Being True」、バキバキでオラオラな「Howl」ととにかく最近のK-HIPHOPシーンを大掴みに出来る1枚。オススメです。

 

JUSTHIS - Do Not Go Gentle Into That Good Night (Feat. KWAII, DON MALIK, GongGongGoo009) (Prod. Humbert)

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indigoの凄腕ラッパーJUSTHISがEPをリリース! kid milli&dressの「Cliche」を彷彿とさせるようなTrapと感傷的なアコースティックサウンドの融合したビートが主体のEPで、今回紹介の「 Do Not Go Gentle Into That Good Night 」にはアップカミングな若手ラッパー3人を客演に迎えています。


Swervy - Vyper

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韓国企業が推し進めるNFTを主体としたプロジェクト「GENE_SIS」の音楽コンテンツ(OST)にSwervyが参加!デジタルでサイバーなコンセプトを汲み取りつつ彼女の作品特有のアシッドでドラッギーな雰囲気も両立したビートがヤバい。他にはEXN、SURANなども参加していて、注目度の高さを感じさせます。

 

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ZICO - Freak

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ZICOが除隊後初のカムバック! EPのリード曲「Freak」は景気の良いHIPHOPベースのダンスポップ! 本人のダンスもさることながらなんとMVには火気厳禁がイチオシのラッパー・YongYongがZICO君のお友達役で出演!なんで!?!?と思いましたが最近モデル業もやってるのでその流れで決まったのかもしれません。売れたな……(最後列腕組み彼氏面)。先行リリースになっていたコロナ禍を経た今の心境を歌う「Seoul Drift」も本当に良い曲。

 

DPR IAN - Seraph

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韓国を代表するオシャレHIPHOPクルーの一員DPR IANがフルアルバムをリリース!!!!  相変わらずのアンニュイなボーカルと、トレンドっぽいシンセやフィルを取り入れた歌モノとしても踊れる音楽としても強度のある楽曲が詰まったアルバムは必聴です。

 

今月の火気pick : NewJeans

独特の世界観で人気のディレクター・ミンヒジンがSMエンタからHYBE系列に移籍、彼女が全面プロデュースのガールズグループ「NewJeans」が遂に始動!!!! ということで、これを書いている時点ではまだ正式デビューはしていませんが色々書きたいと思います。

 

attention

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最初に公開された「attention」は音数少なめ、クールで洗練された印象の楽曲。ディープハウスみのあるシンセもさることながらイントロの声ネタからぐいぐい踊らせられる感じがとにかく最高です。ボーカルもリラックスした雰囲気があり、この「軽く乗りこなしてる感」がK-POPとしてはかなり新鮮ですね。

 

Hype Boy

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続く第2弾として公開された「Hype Boy」は浮遊感のあるシンセサウンドが心地よいダンスポップナンバー。サビの開放感がクセになります。

Hype boy」は他のメンバーのバージョンも公開されているので気になった方は是非見てみてください。ミンジver.を選んだのは自分の好みです(笑)。

 

Hurt

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第3弾の「Hurt」はバンド感もあるミドルテンポバラードで、ところどころに入っているピロピロした高音のシンセが「水星」とか「Automatic」を想起させる、つまりこれはレイドバックしたR&Bとかlo-fi hiphop的なところも意識してるのか……?と書きながらちょっと驚いてます。そういうのやってるのYOUNGLUV.COMの時のSTAYCだけだと思ってた……。若干白飛びしたようなフィルムっぽい質感でまとめられている・リップシンク主体、という構成K-POPのMVだと珍しいような気がします。

 

と、いうことでNewJeans期待しかないです(色々ゴタゴタしてたりもするのだが……)。今回は敢えてヴィジュアル面にはあまり触れずに書きましたが、いつかまとめて記事にするかもしれません。

 

 

 

あとは駆け足になってしまいますがイドンに続き(?)ポップロック路線のヒョナ、Boni「Wash me」、ペク・イェリン率いるバンドのThe Volunteers「New Plants」、先月紹介したkimyejiのRemix、LOONAのヒジンによるソロ企画楽曲「HONESTLY」、今年の夏にぴったりのハウスDeepshower「Follow」、もう聴かずとも良い曲って分かる(はず)Loco&Hwasaの「Somebody!」、SONAMOO・UNI.T出身Hezzの「Churup!」などなどなども良かったです~~~~!!

 

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ということで、7月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

来月はなんと!!!!!少女時代のカムバック!!!!!!!!!!!!お楽しみに!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

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20220703/フリースタイル(5~7月の散財記録)

皆様アンニョン。火気厳禁です。

今回は「散財記録」と題しまして、私が最近買ったあれこれについて戒めも込めて書いていきます。久々の個人的な趣味100%の記事になりますがご容赦ください。

この企画はSupremeの店員モノマネでお馴染みおミュータンツ 宮戸フィルムさんのYouTubeのものからインスパイアされてます。元ネタの方が面白いので是非。

 

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f:id:kaki_genkin:20220605090215j:image

こないだのLESSERAFIMの記事に嬉しい反応・感想を沢山頂いたので、次回の考察・批評記事のネタになればと思い色々買いました。長くなるので内容には触れませんが、気になる方は以下で検索してみてください。

 

今橋映子『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』

椹木野衣『増補 シュミレーショニズム ver.1.0.3』

松岡正剛サブカルズ』

北村紗衣『批評の教室  チョウのように読み、ハチのように書く』

オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』

ロラン・バルト『表徴の帝国』

伊藤俊治『裸体の森』

渋谷系元ネタディスクガイド』

 

 

Calvin Klein - 90s Straight Jean

https://japan.calvinklein.com/img/item/J320697/J320697_c1BY_a001_dc.jpg

言わずとしれたCalvin Kleinの太めジーンズ90s Straightの黒(実物は画像よりフェード感がありますが)。イマっぽいシルエットにシグニチャーである腰のパッチやポケットのタブがカワイイ。腰履きしてローテクスニーカー合わせるだけでかなり"それっぽく"なるので良いです。

 

essentials - polyester jacket & lounge pant

https://img.ssensemedia.com/images/b_white,g_center,f_auto,q_auto:best/221161M202039_4/essentials---.jpg

 

(画像はモデルさんです。一応念為。)

ジェリー・ロレンゾによるブランド「Fear of god」のセカンドライン「essentials」。その名の通りシンプルで本質的かつイマっぽいストリートテイストのアイテムを安価で提供している人気のブランドです。SSENSE見てたらちょうど欲しかった感じのフリースっぽいセットアップがセールになってたので購入。これも結構安い割にしっかりした生地で秋冬ガシガシ着ようと思ってます。

 

HERON PRESTON - multi chain neckrace

https://img.ssensemedia.com/images/b_white,g_center,f_auto,q_auto:best/221967M145000_1/heron-preston---.jpg

K-POPの舞台衣装でもお馴染み、イタリアのストリート系ブランドHERON PRESTON。これもSSENSEで半額になってたので購入。このブランドらしいインダストリアルな要素を組み合わせた面白いデザイン。夏場は Tシャツ1枚にこれ合わせるだけでキマるので重宝してます。

 

Nike × Travis Scott - GORE-TEX jacket

https://zenmai-tokyo.com/wp-content/uploads/2022/05/TS-AT1-0520.jpg

K-POPの話題を中心に展開しているはずの当ブログに何度も登場している米ラッパー・Travis Scottと、言わずと知れたシューズブランドNikeとのコラボアイテムがリリース。黒のシブいシェルジャケットはGORE-TEX素材&着脱可能なPolartecバラクラバ(スキーマスクみたいなやつ)内蔵&両腕・胸・ボディに合計7つのポケットと機能性もバツグン。欲を言えばジッパーが上下両方向になってたらシルエットの変化も楽しめたかなと思いますが、それでもコラボ物でArc’teryxとかの同等スペックのものとそんなに値段変わらないので良い買い物したなと。ベルクロで前止められるし。

あ、勿論靴の方は買えませんでした(笑)。

 

Yeezy Gap enginered by Balenciaga

https://image-cdn.hypb.st/https%3A%2F%2Fjp.hypebeast.com%2Ffiles%2F2022%2F05%2Fyeezy-gap-engineered-by-balenciaga-collection-2-full-look-release-info-000.jpg?fit=max&cbr=1&q=90&w=750&h=500

もはやラッパー、という肩書を超えて活動を繰り広げ続けるYe(カニエ・ウェスト)のブランド・Yeezyと、アメリカンカジュアル衣料メーカーGap、そしてそしてこちらもK-POP舞台衣装でお馴染みBalenciagaのトリプルコラボ第2弾がリリースう! 今までに出たラウンドジャケットはゲットしてましたが、カレッジロゴよりは四角のロゴの入ってるアイテムが良いかな~と思っていたので今回やっとロンTとキャップを購入。思ったよりちょっと高い……実物どんなもんか楽しみです。adidasとのコラボのYeezy Slideも欲しいけどあれ中々買えないわね……。 

 

あとQoo10のメガ割でスキンケア用品買ったりaespaのアルバム予約したりSTAYCの新譜も買わなきゃだしXG「MASCARA」のフィジカルも欲しいし……。そういやSMTも当たってたからチケ代引き落とし来てたな……引くほど金使っちゃってるのでもうしばらく大人しく家でネトフリとDisney+観ます。「俺が/私が出すからもっと本と服買え!」という物好きな方がいましたら下のフォームから投げ銭お願いします(いないと思うけど)。

つーことで久々のフリースタイル回でした。次回もお楽しみに。

 

 

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20220629/K-POP定期便(6月カムバ特集)

皆様アンニョン。梅雨に入ったかと思いきやいきなり夏本番、といった雰囲気ですが、いかがお過ごしでしょうか。さて今回はカムバックアーティスト特集ということで、高温多湿な日本の夏をもっと熱くするK-POPの新譜情報をお届け。今夜の1曲目はNCT DREAM「Glitch Mode(Jimbo Remix)」です。

 

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「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集。火気厳禁が今月聴いた新譜を紹介していきます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

CLASS:y - CLASSY

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サバイバル番組出身CLASS:yが早くも2ndEPをリリース! リード曲「CLASSY」はハードなサウンドがメインに据えられつつキャッチーなタイトルのフレーズやBメロのメロウな展開など緩急が効いていて良い出来だと思います。1作目より好きだな。

 

SECRET NUMBER - DOOMCHITA

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ギリ新人枠(2019年デビュー)のSECRET NUMBERが新曲をリリース。イントロこそメインストリームHIPHOPっぽい笛サウンドだけど中身は割とよくあるガルクラ系K-POP……そう考えると先月のBVNDITとかやっぱ凄かったなと思いました。

 

woo!ah! - 단거(Danger)

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woo!ah!は得意技である可愛さとバリバリのEDMテイストの折衷を今回も披露。1番のルーシーとナナのラップの応酬がすごくよい。

 

bugAboo - POP

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昨年デビューのbugabooの2作目「POP」。ライアンジョンによる事務所からデビューということでクセのあるデビュー曲だったが今回は正統派ハウスK-POPと言った雰囲気。タイトルのフレーズもそうですがとにかくグルーヴで惹きつけてくる感じのカッコいい楽曲です。カップリングの「Easy Move」はここ最近のライアンぽいラテンテイスト。

 

Lapillus - HIT YA!

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モモレンの事務所MLDから新グループがデビュー! Girls Planet999出演の野中紗奈を中心に結成され、デビュー曲「HIT YA!」はヒンディーポップみもあるビッグルーム系EDM。平歌、というか繰り返すバース部分がほぼなく強すぎるサビと展開の急さ、それでいて"よくあるこういう系K-POP"ともまた違う雰囲気なのが凄いです。

 

LOONA - Flip That

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サバイバル番組『QUEENDOM2』を経てLOONAがカムバック。このグループにしては珍しい可愛らしく爽やかなイメージとド直球ハウスナンバーが夏のムードを高めてくれる1曲です。

 

Kep1er - Up!

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LOONA同様こちらもクインダム組、Ke1plerもカムバック。安心と信頼のFull8loomによるリード曲「Up!」はメンバーの幼めの声質によるボーカルがなんとも可愛らしくまたトラックとマッチして軽やかに気分を上げてくれます。

 

ソロアーティスト

JO YURI - Love Shhh!

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元IZ*ONEチョユリのソロ2作目。冒頭から軽快なギターリフに心を掴まれそのままユリのハイトーンボーカルに聞き入ってしまうとにかく夏っぽい雰囲気の楽曲です。

 

NAYEON - POP!

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TWICEのメンバーであるナヨンのソロデビュー曲「POP!」が到着。アップテンポで楽しい雰囲気のポップソングで、フックとなる「POP」のフレーズとダンスはTiktok等でのバイラルヒットも狙っている感じがします(事実リリース後即本人のダンスチャレンジ動画が出てた)。大手事務所だけあってEP自体のクオリティも非常に高く、特にWonsteinを客演に迎えた「LOVE COUNTDOWN」が好きです。

 

ADORA - TROUBLE? TRAVEL!

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VIVIZウナとのコラボ曲「MAKE U DANCE」でデビューしたSSW・ADORA。前作から引き続き金属的なハイパーポップ的サウンドも使用されつつ、サビ頭ボーカルの伸びやかな展開が心地よいミドルテンポなポップソングになっています。

 

Charming Lips - Orange Chair

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DeVita、SOLEなどに提供するプロデューサーのCharming lips。Summer Soulとは「JUNKFOOD」ぶりの共作。今回の「Orange Chair」はゆったりした空気感とノスタルジーが程よく含まれたのR&B。EP自体チルめのR&Bが好きな方にはたまらない曲しか入ってないです。オススメ。

 

zin - bbul

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meenoi、Hookuoなどが所属する8balltownの新人アーティスト。クールなボーカルとほどよいレイドバック感がたまらない1曲。

 

Summer Soul X ROMderful - My World

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火気厳禁が今最もオススメするK-R&BシンガーのSummerSoul(またか?)が英国出身のシンガー・ROMderfulとのジョイントEPをリリース!! 上記Charming Lipsの作品よりはSummer Soulのソロ楽曲の雰囲気に近い踊れるオシャレR&Bなノリ。2人の歌声のケミストリーが素晴らしく、儚く美しい夢の世界に連れて行かれるような心地がしてくるEP。上記と合わせてオススメです。とにかくMVのサマソが可愛いんだ、、、、

 

DAUL, Noair, plan8, CHANNEL 201 - What If (Feat. 후디 Hoody)

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当ブログで結成から追い続けているプロデューサー3名によるユニットCHANNEL201がついにアルバムをリリース~~~!! 今までにリリースされた作品も含め、客演にはyoura、CHE、THAMA、OLNL、oceanfromtheblue、Jade、Hoody、SURAN、Chan、MilenaとまさにK-R&Bオールスターゲーム!! 当たり前だけど全曲良いので早く聴いて下さい。

 

Cheeze - Pong Dang

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人気SSW・Cheezeの新譜「Pong Dang」。モノが水に落ちた時の擬音「퐁당(Pong Dang)」のフレーズを印象的に用い、恋に落ちた感情を爽やかに描いたポップ・ソングです。

 

Chwvin - Get Down!

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DJ、モデルとしても活動するChwvinのラッパーとしてのデビューシングル。HIYADAMやKid Milli「WHY DO FUCKBOIS HANG OUT ON THE NET」に近いハウステイストのビートかと思いきやhookでハードロックへ急転換! このジャンル選びも手法もイマっぽいノリで最高です。カップリングもドラムンベースっぽいビートに載せてて最高。

 

CODE KUNST, meenoi - Take Me(with 11Kittys)

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AOMGの人気ビートメーカーCODE KUNSTと8balltownのSSW・meenoiがコラボ!可愛らしい等身大の世界観を軽快なポップス~バラードに載せて歌う普段meenoiとはまた違ったディスコファンク調の楽曲で素晴らしい。

 

YKIKA - Scent

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結婚おめでとうございます!! な日本人シンガー・ユキカさんが久々の新曲をリリース!!! 彼女のシグネチャースタイルであるシティポップ路線は今作も引継がれつつ、よりトレンディでバブリーな雰囲気のシンセやブラスサウンドがたまらない1曲です。

 

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2019年デビュー(?)のシンガーJIEONがシングル「Emotional Picnic」をリリース。アコースティック系のメロが心地よく、ジャズっぽいボーカルと合わせて耳馴染みのよいR&B、といった楽曲ですが客演のEXNがいつものオートチューンで入ってくる&意外に変じゃないのが面白いです。シングル収録曲「Bill (feat. Summer Soul)」も2人のボーカルの質感の違いが良い。

 

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今月の火気pick : fromis_9 - Stay This Way

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プロミの新曲が来たぞおおおおおいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

ティザーの時点では「まーたディスコファンク系かい……」感はあったものの、蓋を開けたらやっぱりプロミのこれが良いのよ!!となるボーカルの味わいや「we go」「DM」には無かった夏バイブスがとても心地よい楽曲。シンプルに楽曲の強度というか、"踊れる"という意味でも最高です。制服着て出てきた子たちがオフィスルックかあ……とメンバーの成長/成熟ぶりも感じつつ、軽やかながら甘さの残るボーカルはデビュー時から変わらず。緻密なコーラスワークも相まってラスサビで何故か涙が出そうになるfromis_9「Stay This Way」、必聴です。

 

 
 
 
 
 
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アルバム収録曲も全曲良い!! リーダー・イセロムの独特の声が堪能出来るモダーンなファンク調ポップ「Cheese」に2stepっぽいリズムを取り入れた軽快な「Up And」、K-POPも定番になってきたアコースティック+Trapのハイハットのミドルテンポバラード「Blind Letter」、チョンハ「Stay Tonight」を思わせるクールなハウスナンバー「Rewind」と、一切の捨て曲なし。名盤。記事末尾で紹介しているプレイリストに全曲入れましたので是非聴いてみてください。

 

 

時間の都合で書けませんでしたがiru「Emoticon」、SAAY「Summer In Love」、KARD「Ring The Alarm」、basecamp「숲 (Feat. THAMA)」も良かったです。なんとこのbasecampのアルバムにはSummer Soulが参加している楽曲「유행」も収録。今月なんとEP1件客演3件をこなしたSummer Soulに拍手!!

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ということで、6月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

ということで6月のカムバックアーティスト特集でした。なんと来月は宇宙少女にaespaのカムバック!!!!!! お楽しみに!!!!!!!!!!

 

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20220611/解説・Kポに潜むHIPHOPのスラング Pt.2

皆様アンニョン。火気厳禁です。

下の記事を書いてそろそろ1年が経ちまして、以下記事で紹介した以外でもHIPHOPカルチャー由来のスラングを歌詞に使っているK-POP楽曲が増えてきたのでまとめてご紹介します。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

ではまず、前回記事で紹介した言葉の使用例をもう一度かいつまんで見てみましょう。

 

前回のおさらい

前回の記事を公開したのが2021年の5月末でした。そこから約4ヶ月後、HIPHOP経由でよく使われるようになったスラングを題名にした楽曲がリリースされ大ヒットしましたね。そう、aespaの「Savage」です。元々は「獣」「野蛮人」みたいな意味合いの言葉ですが、現在は「オラオラでイケててヤバい」みたいなニュアンスで使われています。「今捕まえなきゃ私はもっと"Savage"」という印象的なフレーズがサビにありますが、噛み砕いて訳すと「もっと暴れちゃうよ」みたいな感じでしょうか。

 

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NCT127「Regular」ではicedripというフレーズが用いられています。これはジュエリーが輝く様子を水(氷)が光を反射する様子に例えた表現です。「Splash!」という派生フレーズまで入ってますね。最近リリースされたNCT Dream「Saturday drip」もこの言葉が印象的に使われてます。ってか「Saturday drip」は「another one」とか「I love it」とか「もしかしてアレをサンプリングしてる……?」みたいなフレーズも入っててヤバい。タイトルにかけてポロックネームドロップ(リスペクトを込めて人物の名前をリリックに入れ込むこと)までしてるし。

 

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LE SSERAFIM「FEARLESS」にはbitchというフレーズが出てきますね。「I' m fearless a new bitch new crazy(私は恐れ知らずの超新しい存在)」と高らかに宣言しています。

 

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てな感じで、HIPHOP/ストリート由来のスラングK-POPでも一般的に使われるようになってきています。

それでは、他の歌詞に登場するスラングも見ていきましょう。

 

"skrrr!!"

宇宙少女のエクシが作詞に参加しているというのでCRAVITY「My Turn」を聴いたらskrrskrr言ってて驚きました。

 

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VIVIZ「Tweet Tweet」ではほぼ意味の無い合いの手みたいな形でこのフレーズが使われています。これもこれでヤバい。

 

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で、CRAVITYの曲を聴けば分かる通り「skrrr」は車のタイヤがアスファルトを噛む音を表した擬音語です。4年前リリースのMigos, Nicki Minaj, Cardi B「Motorsport」でもう既にこのフレーズが使われていて、2022年現在ではK-POPにおいてもかなり広まっていると言えるのではないでしょうか。

 

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似た表現に「Vroom Vroom」がありますね。こちらはエンジンをフカす音の擬音語で、aespa「ICONIC」、NCT 127「Bring The Noise」などに登場します。

 

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"Hustler"

TWICE「ICON」のラップパートには「Gimme all my props 'cause, baby, I'm a hustler」というラインがあります。

 

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ヘッズならお馴染みの「Hustler(ハスラー)」というフレーズですが、これは「薬物・大麻の売人」という意味です。なので、「えっ……アイドルがハスラーとか言っちゃって大丈夫???」と思う訳ですが、この場合は「ドラッグを密売する」という意味の「Hustling(ハスリン)」が派生して「大金を稼ぐ」という意味でも用いられるところから読むのが妥当でしょう。また、前段の「props」もHIPHOPではよく使われるフレーズです。これは「良い評価・尊敬」という意味合いの言葉なので、このラインを前後含めて訳すと「もっと尊敬しなよ、私は稼ぎまくってるんだから ほらみんなが私のことを好きって言ってる」みたいな感じですかね。スラングの使用だけでなく、この曲自体が全編英語詞であることからもここ最近のTWICE(というかJYPガールズグループの)欧米市場戦略が見えてきます。

 

"Snitch"

TWICEに続きバリバリのギャングスタ系フレーズだとウンビの「Glitch」のサビに「snitch」というフレーズが出てきてびっくりしましたね。これは「情報を漏らす・チクる」みたいな意味で頻出のフレーズです。ラッパーが捕まった時仲間の情報をぺらぺら喋る奴は「スニッチ野郎」として大変な目に合う訳ですが、この曲ではタイトルの「Glitch」と韻を踏んでいてバックトラックと合わせて非常に良いグルーヴを作ってます。

 

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使用例としてMonyHorseの「C.R.E.A.M」を挙げます。この曲のタイトルは甘いクリームを表している訳ではなく、Wu-Tang Clanの楽曲が元ネタの「Cash Rules Everything Around Me」を踏まえたものになっています。これはざっくり言えば「お金がモノを言う」という意味で、この曲もお金のことおよびハスリンすることがテーマになっています。誰でもビジネスでトラブル起こされたくないですからね……。

 

Snitchするならオレに絡むなBitch

 

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"Poser"

恋心が激しく駆り立てられる様子を描いたSTAYC「RUN2U」2番頭のラップパートに「알잖아 I'm not a poser」というフレーズがあります。

 

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ここだけ訳すと「知ってるでしょ 私がポーザーじゃないってこと」となりますが、この「poser(ポーザー)」は「ダサい奴」みたいな意味のスケーター達のスラングです。Summit所属のラッパー・OMSBの「Naruhodo」にはこんな一節があります。

 

飽き性なくせ他力本願

ポーザーほどほざくニューなスタンダード

 

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OMSBのこの曲はコロナ禍で溜まった鬱憤をそのまま吐き出すようなリリックを彼独特の声とフロウで叩きつけてくる訳ですが、そんな強めの言葉が「RUN2U」の中でも使われている訳でございます。この曲のMVではこのパートを担当するジェイがグラフィティをボムるシーンもあり、STAYCの持つ"可愛さを阻害しない程度のストリート感"を上手く演出している歌詞&映像&スタイリングだと思います。素晴らしい。

 

"Straight up!"

ドーム公演の予習としてNCT 127「Focus」を聴いていたら「Straight up!」と聴こえてきてめちゃくちゃ驚きました。

 

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何故か? それはこのフレーズが、ラッパーTravis Scottの決まり文句だからです。Travis Scottはアトランタ出身のラッパー。昨年彼主催のフェスで痛ましい事件が起きてからはしばらく表舞台から姿を消していましたが、今年のBillboard Music Awardsで久々にパフォーマンスを披露したりNikeとのコラボを再開したりとまた注目が集まっています。

 

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HYO「Dessert」にも彼の決まり文句「It's Lit!!!」というフレーズが使われています。こちらは客演ラッパーLoopyのパートでもあるので何となく影響関係が分かるような気がします。そしてどちらの曲もSMエンタ所属アーティストのもの。

 

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「O.O」分析でビートスイッチの例に挙げた「SICKO MODE」も彼の曲です。

 

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と、いうことで、韓国の巨大芸能事務所であるSM、そしてJYPにも影響を与えているTravis Scottヤバいですね。あとRed VelvetジョイやOH MY GIRLジホが彼とNikeのコラボスニーカー履いてたりもします。提供されたにしろ自分で購入したにしろすっげえな……(定価は一般的な価格ですが人気過ぎて6桁円台で取引されています)。

 

 

"Bread"

BLACKPINKリサのソロシングル収録「Money」のリリックには「All this bread so yummy, yeah」という一節があります。そのまま訳すと「このパン美味い」とよく分からない訳になってしまうことから分かる通り、この「bread」というフレーズは「お金」を意味するスラングです。日本語でも「飯の種」「食っていく(=生計を立てる)」といった言い回しがありますが、それと同じような感覚が由来なのでしょう。「金」を意味するスラングはクリームとかブレッドとかなんか美味そうな言葉ばっかですね。

 

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また、この曲の終盤には「My money moves, Money I choose, CELINE My Shoes, Walkin' on you」というリリックがあります。ここで出てくる「CELINE My Shoes」は彼女が高級ブランド・CELINE(セリーヌ)のアンバサダーを務めているところから来るラインです。

ブランド名をリリックの中に入れ込んで自らのリッチさをアピールするのはHIPHOPでは定番の手法。このように自らの経済力やラップスキルなどを誇示することをセルフボースティングと言いますが、自分で書いた訳でもないこの歌詞にちゃんと説得力を持たせられるのがリサのヤバいところですね。

さて、French Montana 「No Stylist」には、hook(サビ)にはこんなリリックがあります。

 

Louboutin, Jimmy Choo, that’s on you

 

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引用したラインには「ルブタン、ジミーチュウ、お前が着ろよ」というような訳を当てられます。このルブタンとジミーチュウは両方ともウィメンズの靴で有名なブランドですので、つまり金を持ってる男性(ラッパー)が女性に靴をプレゼントする、という構図が描かれています。

ここでリサ「Money」のリリックをもう一度思い返してみましょう。「CELINE My Shoes,  Walkin' on you」、ここでハイブランドの靴を媒介としてリサとフレンチ・モンタナが接続され、女性に靴を買い与える"旧来のラッパーっぽさ"と、モデル業も歌手もこなす"自立した女性像"の対比が見えてきます。

 

"Classy"

オーディション番組「放課後のときめき」から誕生したグループ、CLASS:y。教室(class)と上品さ(classy)をかけ合わせた秀逸なグループ名ですが、この「classy」も最近HIPHOPのリリックでよく使われる言葉です。

 

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K-POPで使われている例をもう1つ。Red Velvetの「Beg For Me」の後半に入るラップパートでは、ウェンディが「I'm, I'm, I'm bossing it real nasty But still keeping it classy」とかなりドープなデリバリを披露しています。

 

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お察しのよい方はもうお気づきかと思われますが、この「Beg For Me」のリリックは前回の解説記事で紹介したMegan Thee Stallion 「Savage」のhookのリリックから影響を受けているのだと思います(使われているフレーズが同じ)。女性ラッパーが男性と同様に評価されるようになってきた昨今、ダーティさだけでなく"上品さ"もイケてる価値観の1つになっているというのが面白いですね。ちなみにRed Velvetには「Saasy Me」という曲もあります。

 

I'm a savage (Yeah)
Classy, bougie, ratchet (Yeah)
Sassy, moody, nasty (Hey, hey, yeah)

 

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そして「Beg For Me」というタイトル自体がCharli XCX 「Beg For You」から来てる、ということは言うまでもないでしょう(曲調ぜんぜん違うけど)。この「Beg For You」のRemixにK-POP畑からセブチのバーノンが参加しているというのが面白いですね。

 

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タイトル被り、でいうとKAI「Peaches」もJutin Bieberの同名曲があり、両者ともに女性を桃に例えた歌詞になっています。そしてRed Velvet、KAIはやはりSMエンタ所属……!

 

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所感

ということで、「解説・Kポに潜むHIPHOPスラング Pt.2」でした。第1弾がBLACKPINKとitzyばっかりだったことを思い返すと今回はSMエンタばっかり紹介したな、と思いますが、SMエンタの楽曲こそ欧米アーティストからの影響受けまくってますからね(このブログのDsign Music特集回参照)。NCT 127は上記の「Regular」の中で「カニエみたくWe Touch The Sky」とか言ってるし。「俺らは高く昇り続ける」ってことですね。

 

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で、この「K-POPにおけるHIPHOPスラングの使用」という現象は、ある程度リスナーが意味を理解出来る前提でそうした言葉を入れて作詞されているのかなと。つまり、大前提として韓国国内においてHIPHOP/欧米ポップスがよく聴かれているという状況も反映しているんじゃないかな~と思いました。

もっと詳しく知りたい方は下記の参考資料に挙げた記事などをチェックしたり、GeniusというアメリカのHIPHOP系メディアでK-POPの歌詞を解説している記事が載ってたりするので英語出来る方はそちらも見てみてください。あと火気厳禁のTwitterでは時たまこういう話してるので是非フォローしてみてください。

それでは次回もお楽しみに~~~~~~~~~~。

 

参考資料

 

 

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20220531/K-POP定期便(5月カムバ特集)

気圧の谷からアニョハセヨ。火気厳禁です。夏の到来と共に各種イベントの開催が復活しつつありまずが、皆様いかがお過ごしでしょうか。初夏の日差しの中街を歩けば聞こえてくるのは遠くて近い、近くて遠い彼の国のポップ・ミュージック。ということで「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今夜の1曲目は「TOMBOY(R3HAB Remix)」です。

 

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「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集。火気厳禁が今月聴いた新譜を紹介していきます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

LE SSERAFIM - FEARLESS

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ついにデビューした大型新人グループLE SSERAFIM。活動曲「FEARLESS」はロートーンでクールなベース主体のファンク! 最高! ミニアルバム収録曲も全曲良いので是非聴いてください。

 

BVNDIT - VENOM

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知る人ぞ知る名曲出しまくりグループ・BVNDITが約2年ぶりに新曲をリリース。活動曲「Venom」は「Savage」や「MVSK」を経たK-POPといった雰囲気で、Bメロで唐突に入るギターリフにニヤリとさせられます。お得意のラテン調楽曲「Awaken」もオススメです。


LIGHTSUM - ALIVE

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昨年CUBEからデビューした新人グループ・LIGHTSUMの3作目は今までのファンシーでキュートなコンセプトから一転、強めなスクールガール(っつうかギャル)テイストにイメチェン。楽曲「ALIVE」はケレン味のあるイントロから華やかな展開のサビまで隙がなくポップな佳作です。

 

LUNARSOLAR - Do you wanna get down

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ここで悲しいお知らせ……。2020年デビューの4人組グループ、LUNARSOLARが今月で解散を発表しました。最後のリリース曲「Do you wanna get down」は今までの活動を振り返りファンに感謝を伝えるバラード。ルナソラはこのブログでもかなり力を入れてプッシュしていただけにつらい……つらすぎる…… メンバーの今後の活躍を楽しみにしています。

 

ソロアーティスト

HYO - DEEP

www.youtube.com元少女時代ヒョヨンが1stEPをリリース。リード曲「DEEP」はROSALÍAを彷彿とさせるようなオルタナポップサウンドとラテンのリズムが融合したサウンドを展開。文字通り蠱惑的な女性像を提示しています。


Yerin - ARIA

www.youtube.com元GFRIENDのイェリンがソロデビュー。デビュー曲の「ARIA」はIZ*ONE系の夢幻的ディープハウス。EP収録の「Lalala」はゆったりしたR&B楽曲でこちらもオススメです。


jANE - Trying to do What I can do

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今月のpoclanos新人アーティスト jANE。素朴な歌声に軽快なギターサウンド、初夏にぴったりのポップソングです。


HWA YEON(화연) _ Blossom(꽃핀다)

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元S#aFLAのスヒョンがファヨンと活動名を変えてソロデビュー。 パン・シヒョクの曲
ほぼ第2期SPANK HAPPYじゃんみたいなシンセサウンドが個人的にぶっ刺さりです。


kimYeji - ON&OFF

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2020年デビューの歌手、kimYeji。オーディション番組「The Voice of Korea 3」準優勝、先月出たEXNの新曲の客演であるDboとのコラボもしてるらしいです。「ON&OFF」は彼女の囁くようなボーカルが美しいオルタナR&B楽曲です。

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COOING - ONE LAST TIME

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流行りのディスコファンクベースの楽曲ながら、"流行りに乗っかりました"みたいなイヤらしさの無い秀逸な編曲と彼女のクールな歌声がクセになる1曲。


UNE & daul - NVM 

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当ブログではCHANNEL201名義での活動をよく紹介しているDaulと、2017年デビューの歌手UNEによるコラボEPがリリース。心地よい歌声とビートが織りなす爽やかなヴァイブスが最高です。

 

DSEL - Parrot

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インスタで知ったラッパーDSELのEP「2kzm.zip」がヤバかったので紹介。トレンド感もありつつハードなデリバリとビートがとにかくシブい!! 必聴です。

 

NSW yoon - Tech Fleece Freestyle (feat. KHAN, hangzoo)

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新進気鋭のラッパーNSW yoonがEPをリリース。上記「Tech Fleece Freestyle」含め収録曲の大半がドリルのビートを使用したアンダーグラウンド感溢れる仕上がりです。Polodared、BLASEなども取り上げてきた当ブログですが、やはりここ最近のK-drillシーンアツいですね~~~。

 

Omega Sapien - JENNY

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アジア最注目音楽集団Balming TigerのOmega SapienがEPをリリース。彼の持ち味である独特の声とスピット感の合わさったラップ、ストレンジでプリミティブな雰囲気のビートが全編渡って楽しめる贅沢な一枚です。収録曲「Wrecker」にはなんとセブチのバーノンも参加!

 

上記以外にもkhakii「Double up」、GIRIBOY「Issu de Feu」、Lean Lean「dress」、YLN Foreign「Mr. FOSHO」、Untell「I'm from」などHIPHOP系、そしてYerin Baek「It was me」、Moon Sujin「Right Back」などSSW系アーティストの新譜もバチバチに良かったです。時間の関係で詳しいレビューは書けませんでしたがプレイリストには入ってるので是非。

 

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ということで、5月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

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ということで、5月のカムバックアーティスト特集でした。次回もお楽しみに。

 

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20220514/LE SSERAFIM「FEARLESS」に見る"モード"――身体と音楽、そして2人の天使

はじめに――LE SSERAFIMとは

2022年5月、BTSの所属する大手芸能事務所HYBEから6人組ガールズグループがデビューした。グループ名はLE SSERAFIM(ルセラフィム)。元IZ*ONEのサクラとチェウォンが参加しているグループということで現在も話題を集めているが、まずはデビュー前に公開されたティザーを見て頂きたい。

 

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バックステージでメイクと撮影を終えたメンバー達がランウェイに降り立ち、ウォーキングを披露する――この演出は、先日書いた『NMIXX「O.O」を考察する』の記事の中で指摘した"K-POPのモード化"の最たる例ではないだろうか?

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

LE SSERAFIMのヴィジュアルイメージを元に、K-POPがモード・ファッションの要素を取り入れる理由やそれが我々に与える印象、そしてK-POPとモード・ファッションの関係性、そしてLE SSERAFIMのデビュー曲「FEARLESS」MVにおけるモード性の所在について考察したい。

(この記事では個人的な好みにより女性アイドルの例のみ扱います。悪しからず……)

 

"モード"を取り入れるK-POP

モードとは何か

モード、とはフランス語で「流行」を意味する言葉である。特にCHANELGUCCI、Louis Vuttonなどの大手メゾンが作り出すファッションにおける流行を指す。また、「ファッション」と同じような意味合いで使われることもあるが、その場合は我々が普段普段着るような服よりも高価なものを指すことが多いようだ。この記事においても、「流行」「高級ファッション」といった意味合いで「モード」という言葉を使用する。

そして、そうしたハイブランドの広告物、ファッション誌の誌面デザインを広く指してファッションエディトリアルという。この業界の代表的なカメラマンにリチャード・アヴェドン、ギイ・ブルタン、ヒューゴ・コンテなどがいる。

 

リチャード・アヴェドン

https://www.atgetphotography.com/Images/Photos/RichardAvedon/avedon05.jpg

 

ギイ・ブルタン

https://www.fashion-press.net/img/news/77240/HZY.jpg

 

ヒューゴ・コンテ

https://www.designscene.net/wp-content/uploads/2019/12/gentle-monster-2020-2.jpg

 

K-POPのクリエイションに見るモード

さて、それではK-POPの中でモードファッションやファッションエディトリアルの影響を受けている例を見ていこう。

itzy「WANNABE」のMVでは、チェリョンがデザイナー、ユナがモデルのような役を演じている。特に、楽曲の終盤(2:57~)でユナがヒールを脱ぎ捨ててランウェイに繰り出すシークエンスが印象的だ。

 

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元SISTARソユの「GOTTA GO」でも、ソユ本人がフロントロウ(ショーの観客席の最前列)からランウェイでのダンス、そしてバックステージ、再度ランウェイへ。というシークエンスで構成されている。

 

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また、前述の記事で指摘したように、メンバーが着ている衣装のスタイリングそのものがモードを反映している場合もある。

 

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以下の記事によると、ハイブランドの製品を着用するだけでなく、スタイリストが似たような服を作ってしまうという例もあるようだ。

 

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また、CDのパッケージデザインにファッションエディトリアル的なヴィジュアルイメージを取り入れているものもある。

Red Velvet Irene&Seulgi「MONSTER」のCDパッケージは、白と黒を基調とし、かつバージョン名称に香水の香りの変化を表すTop note, Middle note, Base noteという名前が付いている。Top note ver. , Middle note ver.は正方形で厚みのあるデザインになっていて、"モノ"としても香水のパッケージに近い雰囲気を感じる。

 

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一方、Base note ver.のパッケージはB5サイズ大で、ファッション誌を思わせるデザインになっている。

 

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全ver.通して用いられている写真もかなりクールで上品、高級感のあるトーンでまとめられており、特に水面からのバストアップの写真はそのままジュエリーブランドの広告に使えるほどだ。

 

Red Velvet Irene&Seulgi  「Monster」

https://allaccessasia.com.au/wp-content/uploads/2020/07/EcATEcSUcAEHjmJ-660x400.jpg

 

この曲のMVでのアイリーンの黒髪ロング、前髪ぱっつんのスタイリングは、伝説のスーパーモデル・山口小夜子がモチーフになっているのではないかと推測する。筆者は過去にこのブログでK-POPアイドルの髪型における前髪の有無と、それによって見る人に与える印象がどう変わるのか?を考察したが、ここでは「少女性と成熟した大人っぽさ」が両立しており、それが一種の倒錯した魅力に繋がっている。

 

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10人組ガールズグループ宇宙少女のグループ内ユニット・WJSN THE BLACK「Easy」のパッケージデザインも、前述「MONSTER」に近い雰囲気で作られている。このユニットは宇宙少女の中でも年長のメンバーによるユニットで、クールな女性像を提示している。

 

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そんなWJSN THE BLACKのCDパッケージでは、フォント、*の使い方がどことなくComme des garsonを思わせるロゴがジャケットに採用されている。

 

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ここまで、K-POPの業界がMVやCDのパッケージデザインにモード、ファッションエディトリアルの要素を取り入れた例を見てきた。MVではファッションショーを模した演出が用いられ、アイドル本人が注目を浴び、写真に収められている様子をメタ的に表している。パッケージデザインでは、高級感や上品さ、クールなコンセプトを表現するためにファッションエディトリアルの様式が用いられているようだ。

次は逆に、モード界がK-POPを取り入れた例を見てみよう。

 

モード界からのラブコール

K-POPファンならご存知だと思われるが、K-POPアイドルがメゾンブランドのアンバサダー(広告モデル)に抜擢されることはもはや珍しくない。この章では、ブランドの顔となった女性アイドル達を見ていこう。

 

ロゼ

BLACKPINKのロゼは、現在2つのブランドのアンバサダーを務めている。

2020年、ロゼはイブ・サンローランのアンバサダーに就任した。「モードの帝王」と呼ばれたデザイナーのイブ・サンローランが1961年に設立したブランドで、 現在は、アンソニー・バカレロがクリエイティブディレクターを務めている。彼女がショーに赴いた時の様子が下記2つ目の動画に収められている。

 

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そして彼女は2021年に、Tiffanyのアンバサダーにも就任した。Tiffanyは1847年にニューヨークで設立したブランドで、アメリカにおけるファッションジュエリーの歴史に寄与した。

 

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ジェニ

ロゼと同じくBLACKPINKのジェニは、2018年にCHANELのビューティーラインのアンバサダーに就任。2021年にはキャンペーンモデルに起用され、2022年春夏のショー映像に出演。

CHANELはココ・シャネルによって設立されたブランドで、2つのCがクロスしたロゴデザインやツイードを用いた服が有名だ

 

CHANEL 2021/22 ココ ネージュ コレクション

https://hips.hearstapps.com/hmg-prod.s3.amazonaws.com/images/chanel-the-coco-neige-ad-jenny-1632539249.jpg?crop=0.938xw:0.846xh;0.0361xw,0.0181xh&resize=768:*

 

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2020年にはCardi Bと並んでフロントロウに座る様子も。同年10月にリリースされたBLACKPINKのアルバムではまさかのCardi Bとのコラボ曲「Bet You Wanna」が収録された。

 

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リサ

またまた同じくBLACKPINKメンバーのリサは、CELINEのアンバサダーに就任。2022年のSSコレクションではなんとリサがランウェイでモデルを務めた(下記動画5:17~)。

CELINEは1945年にパリで設立されたブランドで、現在はエディ・スリマンがディレクターを務めている。

 

youtu.be

 

aespa

SMエンタから2020年にデビューしたaespaは、その翌年GIVENCYのアンバサダーに就任している。GIVENCYは、1952年にパリで設立されたファッションブランドだ。

 

 
 
 
 
 
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aespaが昨年末スケジュールでニューヨークを訪れた際には、メンバーが現在GIVENCYのクリエイティブ・ディレクターを務めるマシュー・ウィリアムスと対面した。1017 ALYX 9SM(アリクス)という彼自身のブランドは、工学的なデザイン――特に工業用ベルトの留具――をファッションに取り入れ、HERON PRESTONやOff-Whiteと共に注目を集めた。そんな彼が手掛けるGIVENCYが、新進気鋭のaespaをアンバサダーに迎えている。これは、パリ・モードがK-POPの動向をいち早くキャッチしているいい例だろう。

 

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サクラ(宮脇咲良)

今回の主題であるLE SSERAFIMのサクラも、デビュー前の4月にLouis Vuittonのアンバサダーに就任している。Louis Vuittonは1894年に旅行用カバンを製造するアトリエとして創業された老舗メゾンだ。

 

 
 
 
 
 
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ここに挙げた以外にも、BLACKPINKジス、Red Velvetのジョイ、IVEのウォニョンとユジンなど、メゾンブランドのアンバサダーを務めているアイドルは数多くいる。

何故K-POPアイドルがアンバサダーに選ばれるのか? それは彼女達が欧米圏の俳優やミュージシャン同様国際的に人気があること、整ったルックス、過酷なダンスレッスンで鍛えられた身体、徹底したプライベートの管理によってスキャンダルを起こしにくいことなどもブランド側がアンバサダーに迎えたくなる要因の一つとして挙げられるだろう。

彼女たちがファッション誌やブランドの広告物に載ることで、K-POPのファンダムにもこうした写真のスタイルやその魅力が十全に浸透してきている、とも言える。

 

ファッションショーのエレガンスとLE SSERAFIMの目指すもの

さて、本題に戻ろう。

LE SSERAFIMのデビューに先駆けて公開されたティザー映像は、それぞれ「CASTING CALL」「2022 "FEARLESS" SHOW」「The Rough cut : Debut Collection」と題され、ランウェイモデルがオーディションを受けランウェイを歩くまでの様子を一連の流れとして見せている。

 

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このティザー映像からは、言うまでもなくモード界からの影響、というかパロディを行っていることが見て取れる。

また、ティザー写真についても同じことが言える。シンプルかつ力強い構図に、グループのロゴが入っただけの写真は、ファッションエディトリアルを志向しているのだろう。「LE SSERAFIM」のロゴに用いられているフォントは恐らくHelveticaをベースにしたオリジナルのもので、限りなくCHANNELのロゴに似せている(A,E,Lの文字を見るとよく分かる)。

 

LE SSERAFIM

https://www.thefirsttimes.jp/admin/wp-content/uploads/5000/04/20220421-cg-132900-1408x939.jpg

 

CHANEL

https://pbs.twimg.com/media/Ev8qjj-XcAgFilE.jpg

 

リリースされたCDのBLACK PETROL ver.とBLUE CHYRE ver.に関しても、Red Velvet Irene&SeulgiやWJSN THE BLACK同様にシンプルなパッケージデザインにファッション誌のようなフォトブックがついている。

 

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しかし、だ。これを読んでいる多くの読者が知っている通り、LE SSERAFIMのデビュー曲「FEARLESS」のMVでは、ブランドの路面店を模したセットをバックにユンジンとカズハがリップシンクしている箇所(0:19~)以外そういった演出が殆ど無い。

 

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何故、本命であるデビュー曲のMVで"モードっぽい"演出が採用されなかったのだろうか。その答えを探すためには、「ファッションショーが何故我々の心を引き付けるのか?」という問いから始めないといけない。

 

ファッションショーにおける倒錯と官能

まずはファッションショーの映像を見てみよう。下記動画は、CHANEL2016年春夏のショーである。

 

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どうだろうか? ランウェイを闊歩するモデルたちと、デザイナーの手掛ける美しい服、巨大なセットと熱の籠もった視線でそれを見守るプレスやセレブリティ――。ファッションショーという場が、非日常の祝祭的空間である、ということがお分かり頂けただろうか。

また、ファッションショーではほとんどお決まりのBGMとしてハウス・ミュージックが用いられる。例に挙げたCHANELのショーでは、前半でハウスナンバーが使われている。

ハウスは音楽ジャンルの1つであるが、ここでは「BPM(テンポのことです)110~140ぐらいの幅で、低音のバスドラムが一拍ずつ鳴る四拍子(中略)の音楽*1」という認識でよいだろう。極限まで分かりやすく、乱暴に説明すると、エレクトロ系のサウンドが鳴っているかつ、リズムパターンを文字に起こしたら「ドンツッドンツッドンツッドンツッ」となるような音楽がハウスなのだ、と言ってしまってもよいかもしれない。

ハウスはクラブカルチャーの中で成立したと言われている。つまり、ハウスは「踊るための音楽」である。ジャズミュージシャンで文筆家の菊地成孔氏は、「踊るための音楽」がウォーキングのために用いられている状況をこう分析する。

 

「すべてのウォーキング・ミュージック(筆者注:ファッションショーのBGMに使われる音楽のこと)は、音楽自体の律動を、モデルの歩行が無視した上で関係している」

そして、ささやかに付け加えるならば「エレガント」な「無視」というべきでありましょう。「優雅な生活は最大の復讐である」というスペインの諺を引くまでもなく、音楽を筆頭にしたあらゆる魅惑的な外部を平然と無視することができる冷徹な精神がエレガンスの一角を占めていることは、エレガンスが「選ぶ」という言葉を語源に持つことの逆証明のようにして、どなたもご存知のことでしょう。

菊地成孔『服は何故音楽を必要とするのか? 「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召喚された音楽たちについての考察』、河出書房新社、2012年』、p46

 

ここでランウェイを歩いているモデルたちは、みな一定の速度で歩きながら、しかし、その歩調は微妙に音楽のビートとはずれています。ぜんぜん食い違っている、というほどでもなく、あからさまに無視をしている、という風でもない。ダンスとウォーク、音楽の躍動感とモデルのクールな歩行との間に作られているこの関係と無関係の狭間にこそ、シック、エレガンス、スタイリッシュといった「ファッション・ショー」に特権的な概念が見事に受肉しているのだ、とわたしは捉えています。

菊地成孔大谷能生『アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで』、株式会社文藝春秋、2009年、p151.152。

 

踊るための音楽を歩くために使う、という倒錯。あるいは踊りたくなるような音楽を聴きながらそれでも歩く、という関係/無関係。菊地氏はこの倒錯性や一種の抑圧から生まれる、BGMのテンポとウォーキングの間の"揺らぎ"に、ファッションショーの持つエレガンスの根源を見出した。このファッションショーにおけるウォーキングについて、鷲田清一氏の著作に興味深い一節があったので引用する。

 

川久保玲(コム・デ・ギャルソン)はコレクションのときモデルたちに向けてこういう。「にこにこしないで、踊らないで、ただふつうに道を歩くように歩いて」、と。

鷲田清一『てつがくを着て、まちを歩こう』、筑摩書房、2006年、p257。

 

音楽とウォーキングがエレガンスを生み出す要因だとするならば、音楽に合わせてダンスをすることが前提条件としてあるK-POPとはそもそも相性が悪い。よって、「FEARLESS」のMVはモードの要素を「取り入れなかった」のではなく「取り入れられなかった」と見る方が妥当だろう。苦肉の策としてモノトーンで揃えた衣装やハイブランド路面店のようなセットを用いているが、ティザー映像ほどの効果は与えられていないように思う。

 

歩くことと踊ること

と書くと、「でもitzyもソユもMVでファッションショーやってたじゃん」という声が聞こえてきそうだ。もう一度「WANNABE」と「GOTTA GO」のMVを冷静に見返して欲しい。

そう、ユナとソユはランウェイで"踊っている"のだ。ユナは振りを踊っている、という感じではないにしろノッてるのは明らかだし、上で見たようなファッションショーというよりはTGCとか関コレのような印象を受ける。

事実、メゾンブランドのファッションショーでは「服が最も美しく見えるように歩く」という課題がモデル達に与えられる。デザイナーの意図によっては、ショーの演出としてモデル達が音楽に合わせて歩いたり踊ったりする例もあるだろう。しかし、そこに上記のようなエレガンスは存在しない(エレガンスが存在しない=価値が無い、ということではない。念の為)。

「FEARLESS」のMVにおいては、この身体性の在り方の違いが分かった上で、モード感の演出を衣装や路面店ファサードらしきセットの使用に留めておいたのではないか。

 

だが、LE SSERAFIMが"揺らぎ"によるエレガントをまったく導入していないか、と言われればそうではない。

先に紹介した以外にも、LE SSERAFIMのデビュー前に公開されたティザーがある。このティザー映像では、前半ファッションショーでよく用いられるようなミニマルなハウスナンバー(デビューEP収録「The World Is My Oyster」)が流され、サクラのセリフをきっかけにBGMが切り替わる。

 

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このティザーのBGMと映像自体のテンポについて注目して欲しい。

特にダンスシーンに顕著だが、BGMが切り替わる前と後で映像と音楽のシンクロ感がまったく異なる事が分かるだろうか? 前半が「ダンスをしているシーン」に音楽をつけた、といった質感であるのに対し、後半はこのBGMに合わせて映像が展開していくように見える(一瞬だけ映るチェウォンのダンスシーンに顕著)。

撮影時のオフショット動画を見ると、撮影現場では音楽に合わせて踊っていたことが分かる(下記0:50~)。静から動へと変化するダイナミズムを演出しているのだと言えばそれまでだが、「踊るための音楽で踊らない」「映像と音楽のズレ」という抑圧と、音と画が激しく同期することによる抑圧からの解放。たった3分の映像の中にこの構造を作り出したPDチームには脱帽する。

 

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また、後半は前半繰り広げられた行動を逆再生したものになっている。この「行って戻る」という構成自体が、ランウェイを往復することのメタファーになっているのだと筆者は推測する。

LE SSERAFIMは恐らく今後もこの高級志向、ファッションエディトリアル感を軸に各種のイメージを制作するだろう。彼女たちがパリモード由来のエレガンスをどのように獲得し、表現するのか――、次回のカムバック、いや来季のコレクションが楽しみである。

 

おわりに――モード化するK-POP(Repackage)

ここまで、LE SSERAFIMのデビューに際しての各種ティザーと楽曲のMVを端緒に、K-POPとモード界との関係について見てきた。

K-POPのMVやCDのパッケージデザインにファッションエディトリアルの要素が用いられている例、ハイブランドのアンバサダーにK-POPアイドルが起用されている例を概観し、それぞれの状況や我々に与える印象を確認した。また、LE SSERAFIMのデビューティザーの分析から、彼女らが今までのK-POPの中であったようなものより一歩踏み込んだ形でファッションショー(=パリ・モード)の要素をオマージュしていることが分かった。それなのにも関わらず、デビュー曲「FEARLESS」のMVではメンバーがランウェイを歩く映像などはまったく用いられていない。それは、ファッションショーとK-POPにおける身体性の在り方が全く異なることが要因だろうという考察を行った。

 

LE SSERAFIMのティザー映像が革新的だったのは、メンバーが踊らず、笑わず、それぞれが各人のテンポでランウェイを歩いていたことだ。実際にメンバーがウォーキングのレッスンを受けたのかどうか、現場でどのようなBGMが流れていたかどうかは分からないが、少なくともあのティザーからは本場パリで行われるショーと同種のエレガンスを感じる。

そしてこのLE SSERAFIMのヴィジュアルイメージからも、「O.O」を分析した時に指摘した「K-POPそのもののモード化」を読み取ることが出来る。 

 

だからパンクであろうがグランジであろうが、ピアスであろうが金髪であろうが、いかにそういう社会の外部に出ようとしても、すぐに「モード」のなかにきれいにのみこまれ、「近ごろのはやり」ということにされてしまう。「モード」はなんでも「はやり」ときて萎えさせられるのだ。こうして流行はだんだん短くなる。必死で「はやり」から逃れようとして、だれもしていない新奇なスタイルをもとめるからだ。逃れようとして逆に、「はやり」を過剰に意識してしまう。

鷲田清一『てつがくを着て、まちを歩こう』、筑摩書房、2006年、p68。

 

引用した文章はモードという現象についてのものだが、K-POPにもまったく同じことが言える。それは、「ガルクラ」「ドゥンバキ」など、K-POPにおける流行りのヴィジュアルイメージや曲調を半ば揶揄するような形で表現するスラングがあることからも分かるだろう。流行というものは流行すればするほど陳腐になってしまう。

モードは常に新しさを求める。映画、アニメ、欧米圏アーティストのMV、古典から現在までのアート……K-POPもまた、その外部にある表現を貪欲に取り込んで自らを進化(最新化)してきた。LE SSERAFIMのヴィジュアルイメージの優れている点は、ファッションショーやエディトリアルといった「既に用いられたモチーフ」をより本格的にリファレンスし、「見たことあるけど新しい」という感覚を我々に呼び起こすことにある。

K-POPのクリエイションは、既に「楽曲を含めた様々な要素の順列組み合わせの中から最適なイメージを選ぶしかない」という状況であるが、それでも作り手側の選択とセンス次第でLE SSERAFIMのような目新しくクールなものが現れる、という事実に、筆者は驚きと感動を覚えた。

 

最後に、今年4月に筆者が渋谷で撮影した動画を紹介してこの考察を終えたいと思う。両者の作り出すイメージが液状化してきつつある現在、パリのファッションショーでK-POPがかかる日もそう遠くないのかもしれない。果たしてその時、モデル達は歩くのだろうか? 踊るのだろうか?

 

 

参考資料

 

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*1:菊地成孔『服は何故音楽を必要とするのか? 「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召喚された音楽たちについての考察』、河出書房新社、2012年』、p33。

20220507/Kultural studies(GWSN編)

皆様ごきげんよう。火気厳禁です。

今回はKultural studies(GWSN編)と題しまして、GWSN(公園少女)の楽曲の中からオススメを紹介していきます。

 

GWSN(公園少女)とは

KIWIメディアグループ(現THE WAVE MUSIC)所属、2018年にデビューした7人組のグループで、日本出身のミヤ、台湾出身のソソもいる多国籍グループでもあります。グループ名は人々が集まる憩いの場である公園のような存在になりたいという想いが込められているそうです。

 

 
 
 
 
 
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さてそれでは、彼女達の楽曲をデビュー曲から順に見ていきましょう。


THE PARK IN THE NIGHT, Pt.one(2018)

Puzzle Moon

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記念すべきデビュー曲「Puzzle Moon」は、幻想的な雰囲気のサウンドが特徴のエレクトロ・ポップ。楽曲全体を通して用いられるハイトーンボーカルが可愛らしく、なおかつ儚さや神秘性を高めています。意表を突くようなラップラインの構成も素晴らしいです。


Shy Shy  

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「Shy Shy」(TWICEではない)ではリード曲と打って変わっていわゆる"K-POP"的な可愛らしさを魅せています。ラスサビ頭の音抜きが最高。

 

Melting Point  

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「Melting Point」はグループの雰囲気、コンセプトはそのままに若干Future Bassっぽさを感じるサウンドの楽曲(ジャンル違ったらすいません)。サビ終わりのレナの歌声の綺麗さと言ったら……。

 

THE PARK IN THE NIGHT, Pt.two(2019)

Pinky Star(RUN)

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「夜の公園」シリーズ2作目、「Pinky Star(RUN)」は前作「Puzzle Moon」の雰囲気を残しつつ、随所に木琴っぽいサウンドが散りばめられ幻想的な雰囲気を高めています。

MVも前作の箱庭感を引き継ぎつつよりカメラワークなど趣向を凝らしたMVになっています。ダンスブレイクもキマってますね。

 

Miss Ping Pong

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「Miss Ping Pong」は不思議でコミカルなトラック、ボーカルラインがクセになる1曲。しかしながら歌詞は「あれこれ言ってこないで、好きなように振る舞う私はMiss Ping Pong」といったitzyなどを彷彿とさせるエンパワメント系で、そのギャップも面白いです。

 

TOKTOK

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リード曲「Pinky Star」より落ち着いた雰囲気のR&B楽曲「TOKTOK」。Trapっぽいリズムパターンを用いていながら、メロディやボーカルの質感によって見事に"公園少女の曲"になっているところにコンポーザーの手腕を感じます。

 

THE PARK IN THE NIGHT, Pt.3(2019)

RED-SUN(021)

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「夜の公園」シリーズ3作目にして最高到達点と言っても過言ではない「RED-SUN(021)」。グループのトンマナとしての神秘的で謎めいた雰囲気はそのまま、アップテンポで若干攻撃的なトラックに1,2番両方に備えられたエンとミヤの中低音ラップ、ソリョンとミンジュの透き通る歌声にブチ上がるサビの展開などなどなど聴きどころ盛り沢山です。


All Mine(Coast Of Azure)

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「All Mine」は軽快なギターリフ主体の楽曲。2010年代中盤のK-POP感溢れるBメロのボーカルラインに爽やかさ溢れるサビが胸を高鳴らせるサマーチューンです。


Total Eclipse(Black Out)

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ディープハウスサウンドが最高にクールなファンソング「Total Eclipse」。アルバムリリースが夏だったこともありこちらも歌詞には「Summer Total Eclipse(夏の皆既日食)」というフレーズが印象的に用いられています。

 

the Keys(2020)

BAZOOKA!

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今までと近いテイストの楽曲ながら4つ打ちハウスのノリを導入し、よりキャッチーで明るい楽曲になっています。作曲にはこのブログでもお馴染みDsign MusicからNermin Harambašić、Anne Judith Wik、Ronny Svendsen、Harry Sommerdahl、Phat Fabe(Fabian Torsson)が参加。隙の無いエレクトロハウス楽曲となっています。

 

Tweaks ~ Heavy cloud but no rain

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こちらも四つ打ち「Tweaks ~ Heavy cloud but no rain」。ミニマルチックで抑制の効いた展開がカッコいいです。

 

the Aerialist (Wonderboy)

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冒頭からジャジーなピアノサウンドで心を掴まれる「the Aerialist (Wonderboy)」。このグループ特有の聴きやすくクセのないボーカルが存分に楽しめる良R&B楽曲です。揃いのスーツルックでキメたパフォーマンスも必見。

 

THE OTHER SIDE OF THE MOON(2021)

Like It Hot

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神秘的でキレイめな雰囲気のイントロから、サビでグルーヴィなベースが全面に出てくるダイナミックな展開が面白い1曲。作曲にはお馴染みライアンジョンを迎え、K-POPらしいケレン味を含んだ楽曲になっていると思います。

(コンポーザー調べててBAZOOKA!組続投でも良かったくない……?とは思いましたが……。曲書いてもらうのもお金かかるしそういうことだったりするんだろうか……)

 

I Can't Breathe 

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「月の裏側」というアルバムタイトルに相応しいダークな雰囲気を感じさせる1曲。サビのボーカルエフェクトや囁きコーラスからはBillie Eilishの影響も感じます。っっっっていうかミヤ様イケメン過ぎん!?!?!?!?!?

 

さて、これまでの公園少女の楽曲をリリース年順に見てきましたがいかがでしたでしょうか? 個人的に前々から活動局は好きで聴いていましたが、こうして一気に見ると(聴くと)振り付けも凝ってるしコンセプトに合った楽曲、そしてそれに合った歌声の持ち主が揃っててめちゃくちゃ良いグループだなと思いました。

そんな公園少女の全楽曲をまとめたプレイリストを作成しましたのでご活用ください。ある程度曲を絞ってプレイリストにしようと思ったけど全部良かったので全部入ってます……!!

 

 

 

ということで、Kultural studies(GWSN編)でした。次回もお楽しみに。

 

参考資料

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