火気厳禁のハングル畑でつかまえて

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半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20220514/LE SSERAFIM「FEARLESS」に見る"モード"――身体と音楽、そして2人の天使

はじめに――LE SSERAFIMとは

2022年5月、BTSの所属する大手芸能事務所HYBEから6人組ガールズグループがデビューした。グループ名はLE SSERAFIM(ルセラフィム)。元IZ*ONEのサクラとチェウォンが参加しているグループということで現在も話題を集めているが、まずはデビュー前に公開されたティザーを見て頂きたい。

 

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バックステージでメイクと撮影を終えたメンバー達がランウェイに降り立ち、ウォーキングを披露する――この演出は、先日書いた『NMIXX「O.O」を考察する』の記事の中で指摘した"K-POPのモード化"の最たる例ではないだろうか?

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

LE SSERAFIMのヴィジュアルイメージを元に、K-POPがモード・ファッションの要素を取り入れる理由やそれが我々に与える印象、そしてK-POPとモード・ファッションの関係性、そしてLE SSERAFIMのデビュー曲「FEARLESS」MVにおけるモード性の所在について考察したい。

(この記事では個人的な好みにより女性アイドルの例のみ扱います。悪しからず……)

 

"モード"を取り入れるK-POP

モードとは何か

モード、とはフランス語で「流行」を意味する言葉である。特にCHANELGUCCI、Louis Vuttonなどの大手メゾンが作り出すファッションにおける流行を指す。また、「ファッション」と同じような意味合いで使われることもあるが、その場合は我々が普段普段着るような服よりも高価なものを指すことが多いようだ。この記事においても、「流行」「高級ファッション」といった意味合いで「モード」という言葉を使用する。

そして、そうしたハイブランドの広告物、ファッション誌の誌面デザインを広く指してファッションエディトリアルという。この業界の代表的なカメラマンにリチャード・アヴェドン、ギイ・ブルタン、ヒューゴ・コンテなどがいる。

 

リチャード・アヴェドン

https://www.atgetphotography.com/Images/Photos/RichardAvedon/avedon05.jpg

 

ギイ・ブルタン

https://www.fashion-press.net/img/news/77240/HZY.jpg

 

ヒューゴ・コンテ

https://www.designscene.net/wp-content/uploads/2019/12/gentle-monster-2020-2.jpg

 

K-POPのクリエイションに見るモード

さて、それではK-POPの中でモードファッションやファッションエディトリアルの影響を受けている例を見ていこう。

itzy「WANNABE」のMVでは、チェリョンがデザイナー、ユナがモデルのような役を演じている。特に、楽曲の終盤(2:57~)でユナがヒールを脱ぎ捨ててランウェイに繰り出すシークエンスが印象的だ。

 

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元SISTARソユの「GOTTA GO」でも、ソユ本人がフロントロウ(ショーの観客席の最前列)からランウェイでのダンス、そしてバックステージ、再度ランウェイへ。というシークエンスで構成されている。

 

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また、前述の記事で指摘したように、メンバーが着ている衣装のスタイリングそのものがモードを反映している場合もある。

 

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以下の記事によると、ハイブランドの製品を着用するだけでなく、スタイリストが似たような服を作ってしまうという例もあるようだ。

 

maverick922.hatenablog.com

 

また、CDのパッケージデザインにファッションエディトリアル的なヴィジュアルイメージを取り入れているものもある。

Red Velvet Irene&Seulgi「MONSTER」のCDパッケージは、白と黒を基調とし、かつバージョン名称に香水の香りの変化を表すTop note, Middle note, Base noteという名前が付いている。Top note ver. , Middle note ver.は正方形で厚みのあるデザインになっていて、"モノ"としても香水のパッケージに近い雰囲気を感じる。

 

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一方、Base note ver.のパッケージはB5サイズ大で、ファッション誌を思わせるデザインになっている。

 

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全ver.通して用いられている写真もかなりクールで上品、高級感のあるトーンでまとめられており、特に水面からのバストアップの写真はそのままジュエリーブランドの広告に使えるほどだ。

 

Red Velvet Irene&Seulgi  「Monster」

https://allaccessasia.com.au/wp-content/uploads/2020/07/EcATEcSUcAEHjmJ-660x400.jpg

 

この曲のMVでのアイリーンの黒髪ロング、前髪ぱっつんのスタイリングは、伝説のスーパーモデル・山口小夜子がモチーフになっているのではないかと推測する。筆者は過去にこのブログでK-POPアイドルの髪型における前髪の有無と、それによって見る人に与える印象がどう変わるのか?を考察したが、ここでは「少女性と成熟した大人っぽさ」が両立しており、それが一種の倒錯した魅力に繋がっている。

 

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kaki-genkin.hatenablog.com


10人組ガールズグループ宇宙少女のグループ内ユニット・WJSN THE BLACK「Easy」のパッケージデザインも、前述「MONSTER」に近い雰囲気で作られている。このユニットは宇宙少女の中でも年長のメンバーによるユニットで、クールな女性像を提示している。

 

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そんなWJSN THE BLACKのCDパッケージでは、フォント、*の使い方がどことなくComme des garsonを思わせるロゴがジャケットに採用されている。

 

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ここまで、K-POPの業界がMVやCDのパッケージデザインにモード、ファッションエディトリアルの要素を取り入れた例を見てきた。MVではファッションショーを模した演出が用いられ、アイドル本人が注目を浴び、写真に収められている様子をメタ的に表している。パッケージデザインでは、高級感や上品さ、クールなコンセプトを表現するためにファッションエディトリアルの様式が用いられているようだ。

次は逆に、モード界がK-POPを取り入れた例を見てみよう。

 

モード界からのラブコール

K-POPファンならご存知だと思われるが、K-POPアイドルがメゾンブランドのアンバサダー(広告モデル)に抜擢されることはもはや珍しくない。この章では、ブランドの顔となった女性アイドル達を見ていこう。

 

ロゼ

BLACKPINKのロゼは、現在2つのブランドのアンバサダーを務めている。

2020年、ロゼはイブ・サンローランのアンバサダーに就任した。「モードの帝王」と呼ばれたデザイナーのイブ・サンローランが1961年に設立したブランドで、 現在は、アンソニー・バカレロがクリエイティブディレクターを務めている。彼女がショーに赴いた時の様子が下記2つ目の動画に収められている。

 

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そして彼女は2021年に、Tiffanyのアンバサダーにも就任した。Tiffanyは1847年にニューヨークで設立したブランドで、アメリカにおけるファッションジュエリーの歴史に寄与した。

 

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ジェニ

ロゼと同じくBLACKPINKのジェニは、2018年にCHANELのビューティーラインのアンバサダーに就任。2021年にはキャンペーンモデルに起用され、2022年春夏のショー映像に出演。

CHANELはココ・シャネルによって設立されたブランドで、2つのCがクロスしたロゴデザインやツイードを用いた服が有名だ

 

CHANEL 2021/22 ココ ネージュ コレクション

https://hips.hearstapps.com/hmg-prod.s3.amazonaws.com/images/chanel-the-coco-neige-ad-jenny-1632539249.jpg?crop=0.938xw:0.846xh;0.0361xw,0.0181xh&resize=768:*

 

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2020年にはCardi Bと並んでフロントロウに座る様子も。同年10月にリリースされたBLACKPINKのアルバムではまさかのCardi Bとのコラボ曲「Bet You Wanna」が収録された。

 

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リサ

またまた同じくBLACKPINKメンバーのリサは、CELINEのアンバサダーに就任。2022年のSSコレクションではなんとリサがランウェイでモデルを務めた(下記動画5:17~)。

CELINEは1945年にパリで設立されたブランドで、現在はエディ・スリマンがディレクターを務めている。

 

youtu.be

 

aespa

SMエンタから2020年にデビューしたaespaは、その翌年GIVENCYのアンバサダーに就任している。GIVENCYは、1952年にパリで設立されたファッションブランドだ。

 

 
 
 
 
 
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aespaが昨年末スケジュールでニューヨークを訪れた際には、メンバーが現在GIVENCYのクリエイティブ・ディレクターを務めるマシュー・ウィリアムスと対面した。1017 ALYX 9SM(アリクス)という彼自身のブランドは、工学的なデザイン――特に工業用ベルトの留具――をファッションに取り入れ、HERON PRESTONやOff-Whiteと共に注目を集めた。そんな彼が手掛けるGIVENCYが、新進気鋭のaespaをアンバサダーに迎えている。これは、パリ・モードがK-POPの動向をいち早くキャッチしているいい例だろう。

 

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サクラ(宮脇咲良)

今回の主題であるLE SSERAFIMのサクラも、デビュー前の4月にLouis Vuittonのアンバサダーに就任している。Louis Vuittonは1894年に旅行用カバンを製造するアトリエとして創業された老舗メゾンだ。

 

 
 
 
 
 
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ここに挙げた以外にも、BLACKPINKジス、Red Velvetのジョイ、IVEのウォニョンとユジンなど、メゾンブランドのアンバサダーを務めているアイドルは数多くいる。

何故K-POPアイドルがアンバサダーに選ばれるのか? それは彼女達が欧米圏の俳優やミュージシャン同様国際的に人気があること、整ったルックス、過酷なダンスレッスンで鍛えられた身体、徹底したプライベートの管理によってスキャンダルを起こしにくいことなどもブランド側がアンバサダーに迎えたくなる要因の一つとして挙げられるだろう。

彼女たちがファッション誌やブランドの広告物に載ることで、K-POPのファンダムにもこうした写真のスタイルやその魅力が十全に浸透してきている、とも言える。

 

ファッションショーのエレガンスとLE SSERAFIMの目指すもの

さて、本題に戻ろう。

LE SSERAFIMのデビューに先駆けて公開されたティザー映像は、それぞれ「CASTING CALL」「2022 "FEARLESS" SHOW」「The Rough cut : Debut Collection」と題され、ランウェイモデルがオーディションを受けランウェイを歩くまでの様子を一連の流れとして見せている。

 

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このティザー映像からは、言うまでもなくモード界からの影響、というかパロディを行っていることが見て取れる。

また、ティザー写真についても同じことが言える。シンプルかつ力強い構図に、グループのロゴが入っただけの写真は、ファッションエディトリアルを志向しているのだろう。「LE SSERAFIM」のロゴに用いられているフォントは恐らくHelveticaをベースにしたオリジナルのもので、限りなくCHANNELのロゴに似せている(A,E,Lの文字を見るとよく分かる)。

 

LE SSERAFIM

https://www.thefirsttimes.jp/admin/wp-content/uploads/5000/04/20220421-cg-132900-1408x939.jpg

 

CHANEL

https://pbs.twimg.com/media/Ev8qjj-XcAgFilE.jpg

 

リリースされたCDのBLACK PETROL ver.とBLUE CHYRE ver.に関しても、Red Velvet Irene&SeulgiやWJSN THE BLACK同様にシンプルなパッケージデザインにファッション誌のようなフォトブックがついている。

 

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しかし、だ。これを読んでいる多くの読者が知っている通り、LE SSERAFIMのデビュー曲「FEARLESS」のMVでは、ブランドの路面店を模したセットをバックにユンジンとカズハがリップシンクしている箇所(0:19~)以外そういった演出が殆ど無い。

 

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何故、本命であるデビュー曲のMVで"モードっぽい"演出が採用されなかったのだろうか。その答えを探すためには、「ファッションショーが何故我々の心を引き付けるのか?」という問いから始めないといけない。

 

ファッションショーにおける倒錯と官能

まずはファッションショーの映像を見てみよう。下記動画は、CHANEL2016年春夏のショーである。

 

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どうだろうか? ランウェイを闊歩するモデルたちと、デザイナーの手掛ける美しい服、巨大なセットと熱の籠もった視線でそれを見守るプレスやセレブリティ――。ファッションショーという場が、非日常の祝祭的空間である、ということがお分かり頂けただろうか。

また、ファッションショーではほとんどお決まりのBGMとしてハウス・ミュージックが用いられる。例に挙げたCHANELのショーでは、前半でハウスナンバーが使われている。

ハウスは音楽ジャンルの1つであるが、ここでは「BPM(テンポのことです)110~140ぐらいの幅で、低音のバスドラムが一拍ずつ鳴る四拍子(中略)の音楽*1」という認識でよいだろう。極限まで分かりやすく、乱暴に説明すると、エレクトロ系のサウンドが鳴っているかつ、リズムパターンを文字に起こしたら「ドンツッドンツッドンツッドンツッ」となるような音楽がハウスなのだ、と言ってしまってもよいかもしれない。

ハウスはクラブカルチャーの中で成立したと言われている。つまり、ハウスは「踊るための音楽」である。ジャズミュージシャンで文筆家の菊地成孔氏は、「踊るための音楽」がウォーキングのために用いられている状況をこう分析する。

 

「すべてのウォーキング・ミュージック(筆者注:ファッションショーのBGMに使われる音楽のこと)は、音楽自体の律動を、モデルの歩行が無視した上で関係している」

そして、ささやかに付け加えるならば「エレガント」な「無視」というべきでありましょう。「優雅な生活は最大の復讐である」というスペインの諺を引くまでもなく、音楽を筆頭にしたあらゆる魅惑的な外部を平然と無視することができる冷徹な精神がエレガンスの一角を占めていることは、エレガンスが「選ぶ」という言葉を語源に持つことの逆証明のようにして、どなたもご存知のことでしょう。

菊地成孔『服は何故音楽を必要とするのか? 「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召喚された音楽たちについての考察』、河出書房新社、2012年』、p46

 

ここでランウェイを歩いているモデルたちは、みな一定の速度で歩きながら、しかし、その歩調は微妙に音楽のビートとはずれています。ぜんぜん食い違っている、というほどでもなく、あからさまに無視をしている、という風でもない。ダンスとウォーク、音楽の躍動感とモデルのクールな歩行との間に作られているこの関係と無関係の狭間にこそ、シック、エレガンス、スタイリッシュといった「ファッション・ショー」に特権的な概念が見事に受肉しているのだ、とわたしは捉えています。

菊地成孔大谷能生『アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで』、株式会社文藝春秋、2009年、p151.152。

 

踊るための音楽を歩くために使う、という倒錯。あるいは踊りたくなるような音楽を聴きながらそれでも歩く、という関係/無関係。菊地氏はこの倒錯性や一種の抑圧から生まれる、BGMのテンポとウォーキングの間の"揺らぎ"に、ファッションショーの持つエレガンスの根源を見出した。このファッションショーにおけるウォーキングについて、鷲田清一氏の著作に興味深い一節があったので引用する。

 

川久保玲(コム・デ・ギャルソン)はコレクションのときモデルたちに向けてこういう。「にこにこしないで、踊らないで、ただふつうに道を歩くように歩いて」、と。

鷲田清一『てつがくを着て、まちを歩こう』、筑摩書房、2006年、p257。

 

音楽とウォーキングがエレガンスを生み出す要因だとするならば、音楽に合わせてダンスをすることが前提条件としてあるK-POPとはそもそも相性が悪い。よって、「FEARLESS」のMVはモードの要素を「取り入れなかった」のではなく「取り入れられなかった」と見る方が妥当だろう。苦肉の策としてモノトーンで揃えた衣装やハイブランド路面店のようなセットを用いているが、ティザー映像ほどの効果は与えられていないように思う。

 

歩くことと踊ること

と書くと、「でもitzyもソユもMVでファッションショーやってたじゃん」という声が聞こえてきそうだ。もう一度「WANNABE」と「GOTTA GO」のMVを冷静に見返して欲しい。

そう、ユナとソユはランウェイで"踊っている"のだ。ユナは振りを踊っている、という感じではないにしろノッてるのは明らかだし、上で見たようなファッションショーというよりはTGCとか関コレのような印象を受ける。

事実、メゾンブランドのファッションショーでは「服が最も美しく見えるように歩く」という課題がモデル達に与えられる。デザイナーの意図によっては、ショーの演出としてモデル達が音楽に合わせて歩いたり踊ったりする例もあるだろう。しかし、そこに上記のようなエレガンスは存在しない(エレガンスが存在しない=価値が無い、ということではない。念の為)。

「FEARLESS」のMVにおいては、この身体性の在り方の違いが分かった上で、モード感の演出を衣装や路面店ファサードらしきセットの使用に留めておいたのではないか。

 

だが、LE SSERAFIMが"揺らぎ"によるエレガントをまったく導入していないか、と言われればそうではない。

先に紹介した以外にも、LE SSERAFIMのデビュー前に公開されたティザーがある。このティザー映像では、前半ファッションショーでよく用いられるようなミニマルなハウスナンバー(デビューEP収録「The World Is My Oyster」)が流され、サクラのセリフをきっかけにBGMが切り替わる。

 

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このティザーのBGMと映像自体のテンポについて注目して欲しい。

特にダンスシーンに顕著だが、BGMが切り替わる前と後で映像と音楽のシンクロ感がまったく異なる事が分かるだろうか? 前半が「ダンスをしているシーン」に音楽をつけた、といった質感であるのに対し、後半はこのBGMに合わせて映像が展開していくように見える(一瞬だけ映るチェウォンのダンスシーンに顕著)。

撮影時のオフショット動画を見ると、撮影現場では音楽に合わせて踊っていたことが分かる(下記0:50~)。静から動へと変化するダイナミズムを演出しているのだと言えばそれまでだが、「踊るための音楽で踊らない」「映像と音楽のズレ」という抑圧と、音と画が激しく同期することによる抑圧からの解放。たった3分の映像の中にこの構造を作り出したPDチームには脱帽する。

 

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また、後半は前半繰り広げられた行動を逆再生したものになっている。この「行って戻る」という構成自体が、ランウェイを往復することのメタファーになっているのだと筆者は推測する。

LE SSERAFIMは恐らく今後もこの高級志向、ファッションエディトリアル感を軸に各種のイメージを制作するだろう。彼女たちがパリモード由来のエレガンスをどのように獲得し、表現するのか――、次回のカムバック、いや来季のコレクションが楽しみである。

 

おわりに――モード化するK-POP(Repackage)

ここまで、LE SSERAFIMのデビューに際しての各種ティザーと楽曲のMVを端緒に、K-POPとモード界との関係について見てきた。

K-POPのMVやCDのパッケージデザインにファッションエディトリアルの要素が用いられている例、ハイブランドのアンバサダーにK-POPアイドルが起用されている例を概観し、それぞれの状況や我々に与える印象を確認した。また、LE SSERAFIMのデビューティザーの分析から、彼女らが今までのK-POPの中であったようなものより一歩踏み込んだ形でファッションショー(=パリ・モード)の要素をオマージュしていることが分かった。それなのにも関わらず、デビュー曲「FEARLESS」のMVではメンバーがランウェイを歩く映像などはまったく用いられていない。それは、ファッションショーとK-POPにおける身体性の在り方が全く異なることが要因だろうという考察を行った。

 

LE SSERAFIMのティザー映像が革新的だったのは、メンバーが踊らず、笑わず、それぞれが各人のテンポでランウェイを歩いていたことだ。実際にメンバーがウォーキングのレッスンを受けたのかどうか、現場でどのようなBGMが流れていたかどうかは分からないが、少なくともあのティザーからは本場パリで行われるショーと同種のエレガンスを感じる。

そしてこのLE SSERAFIMのヴィジュアルイメージからも、「O.O」を分析した時に指摘した「K-POPそのもののモード化」を読み取ることが出来る。 

 

だからパンクであろうがグランジであろうが、ピアスであろうが金髪であろうが、いかにそういう社会の外部に出ようとしても、すぐに「モード」のなかにきれいにのみこまれ、「近ごろのはやり」ということにされてしまう。「モード」はなんでも「はやり」ときて萎えさせられるのだ。こうして流行はだんだん短くなる。必死で「はやり」から逃れようとして、だれもしていない新奇なスタイルをもとめるからだ。逃れようとして逆に、「はやり」を過剰に意識してしまう。

鷲田清一『てつがくを着て、まちを歩こう』、筑摩書房、2006年、p68。

 

引用した文章はモードという現象についてのものだが、K-POPにもまったく同じことが言える。それは、「ガルクラ」「ドゥンバキ」など、K-POPにおける流行りのヴィジュアルイメージや曲調を半ば揶揄するような形で表現するスラングがあることからも分かるだろう。流行というものは流行すればするほど陳腐になってしまう。

モードは常に新しさを求める。映画、アニメ、欧米圏アーティストのMV、古典から現在までのアート……K-POPもまた、その外部にある表現を貪欲に取り込んで自らを進化(最新化)してきた。LE SSERAFIMのヴィジュアルイメージの優れている点は、ファッションショーやエディトリアルといった「既に用いられたモチーフ」をより本格的にリファレンスし、「見たことあるけど新しい」という感覚を我々に呼び起こすことにある。

K-POPのクリエイションは、既に「楽曲を含めた様々な要素の順列組み合わせの中から最適なイメージを選ぶしかない」という状況であるが、それでも作り手側の選択とセンス次第でLE SSERAFIMのような目新しくクールなものが現れる、という事実に、筆者は驚きと感動を覚えた。

 

最後に、今年4月に筆者が渋谷で撮影した動画を紹介してこの考察を終えたいと思う。両者の作り出すイメージが液状化してきつつある現在、パリのファッションショーでK-POPがかかる日もそう遠くないのかもしれない。果たしてその時、モデル達は歩くのだろうか? 踊るのだろうか?

 

 

参考資料

 

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*1:菊地成孔『服は何故音楽を必要とするのか? 「ウォーキング・ミュージック」という存在しないジャンルに召喚された音楽たちについての考察』、河出書房新社、2012年』、p33。

20220507/Kultural studies(GWSN編)

皆様ごきげんよう。火気厳禁です。

今回はKultural studies(GWSN編)と題しまして、GWSN(公園少女)の楽曲の中からオススメを紹介していきます。

 

GWSN(公園少女)とは

KIWIメディアグループ(現THE WAVE MUSIC)所属、2018年にデビューした7人組のグループで、日本出身のミヤ、台湾出身のソソもいる多国籍グループでもあります。グループ名は人々が集まる憩いの場である公園のような存在になりたいという想いが込められているそうです。

 

 
 
 
 
 
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さてそれでは、彼女達の楽曲をデビュー曲から順に見ていきましょう。


THE PARK IN THE NIGHT, Pt.one(2018)

Puzzle Moon

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記念すべきデビュー曲「Puzzle Moon」は、幻想的な雰囲気のサウンドが特徴のエレクトロ・ポップ。楽曲全体を通して用いられるハイトーンボーカルが可愛らしく、なおかつ儚さや神秘性を高めています。意表を突くようなラップラインの構成も素晴らしいです。


Shy Shy  

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「Shy Shy」(TWICEではない)ではリード曲と打って変わっていわゆる"K-POP"的な可愛らしさを魅せています。ラスサビ頭の音抜きが最高。

 

Melting Point  

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「Melting Point」はグループの雰囲気、コンセプトはそのままに若干Future Bassっぽさを感じるサウンドの楽曲(ジャンル違ったらすいません)。サビ終わりのレナの歌声の綺麗さと言ったら……。

 

THE PARK IN THE NIGHT, Pt.two(2019)

Pinky Star(RUN)

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「夜の公園」シリーズ2作目、「Pinky Star(RUN)」は前作「Puzzle Moon」の雰囲気を残しつつ、随所に木琴っぽいサウンドが散りばめられ幻想的な雰囲気を高めています。

MVも前作の箱庭感を引き継ぎつつよりカメラワークなど趣向を凝らしたMVになっています。ダンスブレイクもキマってますね。

 

Miss Ping Pong

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「Miss Ping Pong」は不思議でコミカルなトラック、ボーカルラインがクセになる1曲。しかしながら歌詞は「あれこれ言ってこないで、好きなように振る舞う私はMiss Ping Pong」といったitzyなどを彷彿とさせるエンパワメント系で、そのギャップも面白いです。

 

TOKTOK

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リード曲「Pinky Star」より落ち着いた雰囲気のR&B楽曲「TOKTOK」。Trapっぽいリズムパターンを用いていながら、メロディやボーカルの質感によって見事に"公園少女の曲"になっているところにコンポーザーの手腕を感じます。

 

THE PARK IN THE NIGHT, Pt.3(2019)

RED-SUN(021)

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「夜の公園」シリーズ3作目にして最高到達点と言っても過言ではない「RED-SUN(021)」。グループのトンマナとしての神秘的で謎めいた雰囲気はそのまま、アップテンポで若干攻撃的なトラックに1,2番両方に備えられたエンとミヤの中低音ラップ、ソリョンとミンジュの透き通る歌声にブチ上がるサビの展開などなどなど聴きどころ盛り沢山です。


All Mine(Coast Of Azure)

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「All Mine」は軽快なギターリフ主体の楽曲。2010年代中盤のK-POP感溢れるBメロのボーカルラインに爽やかさ溢れるサビが胸を高鳴らせるサマーチューンです。


Total Eclipse(Black Out)

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ディープハウスサウンドが最高にクールなファンソング「Total Eclipse」。アルバムリリースが夏だったこともありこちらも歌詞には「Summer Total Eclipse(夏の皆既日食)」というフレーズが印象的に用いられています。

 

the Keys(2020)

BAZOOKA!

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今までと近いテイストの楽曲ながら4つ打ちハウスのノリを導入し、よりキャッチーで明るい楽曲になっています。作曲にはこのブログでもお馴染みDsign MusicからNermin Harambašić、Anne Judith Wik、Ronny Svendsen、Harry Sommerdahl、Phat Fabe(Fabian Torsson)が参加。隙の無いエレクトロハウス楽曲となっています。

 

Tweaks ~ Heavy cloud but no rain

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こちらも四つ打ち「Tweaks ~ Heavy cloud but no rain」。ミニマルチックで抑制の効いた展開がカッコいいです。

 

the Aerialist (Wonderboy)

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冒頭からジャジーなピアノサウンドで心を掴まれる「the Aerialist (Wonderboy)」。このグループ特有の聴きやすくクセのないボーカルが存分に楽しめる良R&B楽曲です。揃いのスーツルックでキメたパフォーマンスも必見。

 

THE OTHER SIDE OF THE MOON(2021)

Like It Hot

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神秘的でキレイめな雰囲気のイントロから、サビでグルーヴィなベースが全面に出てくるダイナミックな展開が面白い1曲。作曲にはお馴染みライアンジョンを迎え、K-POPらしいケレン味を含んだ楽曲になっていると思います。

(コンポーザー調べててBAZOOKA!組続投でも良かったくない……?とは思いましたが……。曲書いてもらうのもお金かかるしそういうことだったりするんだろうか……)

 

I Can't Breathe 

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「月の裏側」というアルバムタイトルに相応しいダークな雰囲気を感じさせる1曲。サビのボーカルエフェクトや囁きコーラスからはBillie Eilishの影響も感じます。っっっっていうかミヤ様イケメン過ぎん!?!?!?!?!?

 

さて、これまでの公園少女の楽曲をリリース年順に見てきましたがいかがでしたでしょうか? 個人的に前々から活動局は好きで聴いていましたが、こうして一気に見ると(聴くと)振り付けも凝ってるしコンセプトに合った楽曲、そしてそれに合った歌声の持ち主が揃っててめちゃくちゃ良いグループだなと思いました。

そんな公園少女の全楽曲をまとめたプレイリストを作成しましたのでご活用ください。ある程度曲を絞ってプレイリストにしようと思ったけど全部良かったので全部入ってます……!!

 

 

 

ということで、Kultural studies(GWSN編)でした。次回もお楽しみに。

 

参考資料

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20220430/K-POP定期便(4月カムバ特集)

皆様ごきげんよう。そちらは連休何日目でしょうか? とにかく楽したい現代人、新幹線はネットで予約、コンビニは勿論スマホ決済。あなたのスマートでスマートな生活に、一匙の面倒さをプレゼント。お耳を拝借お目々は再度スマホの画面へ、「何が良い音楽か?」を考えてみるという愛すべき面倒くささを、ため息と共に美味しく頂きましょう。さて今夜は月に一度のお楽しみ、カムバックアーティスト特集。1曲目に紹介するのは、iScearMからリリースのテヨン「INVU(ZHU Remix)」です。

 

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はい。火気厳禁です。今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集ということで、2022年4月にリリースされた、火気厳禁が聴いた新譜を紹介していきます。先に紹介楽曲をまとめたプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

ILY:1 - Love In Bloom

www.youtube.comガルプラ出演のリリカ、ヂャンシンが所属するILY:1がデビュー。ニジプロから見てたので「ついにここまで……」と思いましたがそれでもMVの雰囲気見るにB級感が凄い……(オレンジラテよりはマシ?)曲もいい感じのマイナードル感、カップリングの「AZELEA」も良い曲です!


IVE - LOVE DIVE

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2021年デビューの注目株、IVE。今作はデビュー曲「ELEVEN」からまたガラッと印象を変えた楽曲で、グループ名とかけた歌詞のフレーズや広大な景色を思わせる音像がフックになっています。カップリング「ROYAL」もヤバい。

 

DreamCatcher - MAISON

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ベテランかつロックをメインとした異色のグループDreamCatcherがフルアルバムをリリース。活動曲「MAISON」で初の音楽番組1位を獲得するなど注目度もますます上がってきています。


NATURE - Starry Night

www.youtube.com年始に出た「RICA RICA」が色々凄すぎたNATUREがひっそり新曲をリリース。シティポップ調の堅実な仕上がりです。


ICHILLIN'(아이칠린)- '꼭꼭 숨어라' (Play Hide & seek) 

www.youtube.com

火気厳禁が激推しする2021年デビューグループ・ICHILLIN'。韓国の童謡(?)をアレンジしたメロディがキャッチーで可愛らしい楽曲ですが、個人的には前2作の方が好きです……。今作は のラップが立ってて良いですね。今回は初めてフィジカルもリリース、とりあえず3枚買います。


Busters - Futt

www.youtube.com

Kep1erイェソを輩出した(?)Bustersがメンバーを入れ替えてカムバック。「逆に今珍しいんじゃない!?」というキュートなバブルガム・ポップで、ロケパンとか好きな人絶対好きだと思うので是非。

 

ソロアーティスト

クォン・ウンビ - Glitch

www.youtube.com

Glitch……!! ソロ一作目とはまた違った雰囲気のUKガラージ&グリッチホップ、最高です。とにかく聴いてください。


Bomin - Be The Right

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Cosmic boy「Can I Love?」にも近い質感の穏やかなピアノサウンド主体のR&Bバラード。

 

Lil Moshpit - Yooooo (Feat. 키드밀리, sokodomo, Polodared)

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人気ビートメイクチーム・GroovyRoomのメンバーLil Moshpitがソロアルバムをリリース! 「Yooooo」は普段の作風と違ったPlayboi Cartiにも近いトランシーなビート
と客演陣のバキバキのラップがエグ過ぎる。Polodaredのラップスタイルと声ヤバいす。


WENDY - Girls

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Red Velvetウェンディがテレビ番組OSTでカバー楽曲をリリース。ハスキーっぽい声質といつものRed Velvetウェンディの声質両方が楽しめる1曲です。


Jessi - ZOOM 

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バラエティでもお馴染み(?)のラッパーJessiが新曲をリリース! Phonkっぽいハネたビートが楽しい楽曲で、早速Tiktokでバズり中。流石Jessi。


Ash-B & Elle Teresa - Yellow Gang

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Ash-Bと日本のラッパーElle Teresaがまさかのコラボ! いつも通りの粘度のあるフロウをかましてるし結構相性良い感じしますね。MV出てたら良かったのに……。エルテレサは「GOKU VIBES」に参加してたしなんか繋がりあるんですかね? 一応両者のコラボ名義だけどどっち側のオファーなんだろ……


88rising - T

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アジアのHIPHOPR&Bシーンを牽引する88risingが米国最大級音楽フェスのCochella出演に合わせシングルをリリース。
「T」は同フェスにも出演した宇多田ヒカル(!)とジャカルタ出身のラッパー・ウォーレンヒューによるコラボ曲で、愛と人間存在についての「Truth」を考察する詞が静謐なトラックの上で展開されています。
同シングル収録のBIBI「Best Lover」も是非!!!

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sAewoo - Whatever(Feat. 율음, 키드밀리, 그냥노창, The Quiett, Raf Sandou) 

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Swings,YUNHWAYなどのビートを手掛けるプロデューサーsAewooが豪華ラッパー陣を迎えたシングルをリリース。
オールドスクールからTrapまであらゆるHIPHOPのスタイルを無際限にマッシュアップしたようなストレンジなビートで、音響的な仕掛けも楽しい作品です。
Raf Sandouって初めて聴いたけどバース蹴り始めのとこめっちゃTohjiっぽい。


EXN - LOVE,ME (feat. Dbo)

www.youtube.com先月lIIBOIと曲出したばっかりのEXNが今月も新曲をリリース!
前作はファンクロックテイストが採用されていましたが今回の「LOVE,ME 」は従来のエレクトロな雰囲気とTrapのリズム感を限りなく爽やか&カワイくまとめられている印象です。
客演で入っているラッパー・Dboのゆるいフロウも楽曲にマッチしています。なんかこの人凄いっぽいな……

spincoaster.com


Milena - 각자의 취향 (Feat. Paloalto)

www.youtube.comColde率いるレーベル・wavy所属のSSW MilenaがEPをリリース! ベテランラッパーPaloaltoを迎えた「각자의 취향」は洒脱な雰囲気の楽曲です。


SUMIN, SOULBYSEL - Miracle (Prod. Devin Morrison) 

www.youtube.comレーベルsel recordsが企画のR&Bコンピレーションアルバムがリリース。
SUMINに加え、JadeやLym en、Summer Soulなど新進気鋭のR&Bシンガーが勢揃いしています。今回紹介のSUMIN「Miracle」は普段の彼女の楽曲とは違いビートがDevin Morrisonによるもので、その雰囲気の違いも面白いです。


미연 (MIYEON) - Drive

www.youtube.com(G)I-DLEのミヨンがソロデビュー! リードトラック「Drive」はの伸びやかな歌声が心地よいミドルのテンポ楽曲。ミニアルバム「MY」は彼女の歌唱力を存分に活かした楽曲が詰まっています。


Lil Cherry - 꿈 (feat. Jvcki Wai)

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当ブログで何度も取り上げているラッパーLil CherryがGOLDBUUDAとアルバムをリリース。
今回のアルバムは一味違う。なんと!!!!Jvcki Waiが参加しているのです!!!!!
Jvcki Waiと言えば独特のルックス、ラップスタイルで熱狂的な支持を受けていますが、2年前のNikeとのタイアップソング「Fadeaway」以降楽曲のリリースはおろかSNSの更新すら一切していませんでした。
そんな彼女が参加した「꿈(夢)」はサイバートランス、ハイパーポップ的作風の楽曲で、「また財布を満たしに来た」「そろそろ目覚める頃」と彼女の攻撃的なカムバック宣言にシビレます。ソロも出して欲しいな~~!!!

 

紙幅の関係でレビューは割愛しますがHookuo「Inner Ocean」、Soo-Yeony 「TO YOU」、ksmartboi 「NASA CERTIFIED」、bol4 「Seoul」、PSY「That That」、ムンビョル「C.I.T.T (Cheese in the Trap)」も良かったです。是非に。

 

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今月の火気pick : QUEENDOM2

現在Mnetで放送中のガールズグループカムバック大戦ことサバイバル番組『QUEENDOM2』! 番組内で参加グループ同士でカバーされた楽曲が良かったのでここで紹介します。


LOONA - Shake It

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このブログで一度特集したことのあるLOONA(今月の少女)によるSISTAR「Shake It」のカバーステージ。ミュージカル調の編曲と振り付け・演出が最高です。LOONAのイメージであるガールクラッシュ的なところとまた違った魅力を存分に活かしたステージと、ボーカル層の厚さを見せつけられたのではないでしょうか。最高です。

 

過去記事こちら。

kaki-genkin.hatenablog.com


原曲はこちら。

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HYOLYN - So What

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そしてそのLOONAと曲を交換した元SISTAR、現在はソロで活動するHYOLYNによる「So What」カバーステージ。登場の時点で宙吊りって強すぎるだろ……。12人分のボーカルをソロに自ら編曲し直し、かつここまでの精度でパフォーマンスしているの最高です。優勝でいいでしょ。

 

原曲こちら。

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個人的にはVIVIZによるwjsn「UNNATURAL」のラテン調アレンジも良かったです。ウナかわいいよウナ……。

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ということで、4月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

ということで4月のカムバックアーティスト特集でした。来月はついにルセラフィムがデビュー! 次回もお楽しみに。

 

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20220416/Kultural studies(Moa “Cazzi Opeia” Carlebecker編)

皆様アンニョン。火気厳禁です。今回はアーティスト、そして制作陣に焦点を当てた「Kultural studies」シリーズ。前回のDsign Musicに続き、今回も北欧系コンポーザーのMoa “Cazzi Opeia” Carlebeckerを特集します。前回記事はこちら。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

Moa “Cazzi Opeia” Carlebeckerとは

読みはカシ・オペア。EKKO Music Rights所属で、ここを通して楽曲提供してるっぽい……? 調べたところ日本にも支部があるらしいです。以下引用。

 

エコーミュージックライツ・ジャパンはストックホルムを本拠地とし、LA、ベルリン、ソウルにも拠点があり作家を抱えております。数年前に立ち上がった音楽出版社で現在世界の作家約100組を抱えるブティック・パブリッシャーです。


前回のDsign Music同様北欧はこういう会社多いんだな……。この辺も追加調査の余地あり。

さてそんなカシオペアさん、ソロアーティストとしても活動しているようです。

 

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すご……

 

提供楽曲

Red Velvet - Peek-A-Boo

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2017年リリース「Perfect Velvet」収録。ダンスホールジャンルのアタックの強いキックと軽快なシンセの組み合わせがサイッコーに盛り上がる楽曲です。大きい音で聴くとドンドコ感がより感じられるので良い。


Red Velvet - Power Up

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リリース2018年、アルバム「Summer Magic」リード曲。「Peek-A-Boo」のヒットを受けて同じチームで制作されたらしいです。K-POPではそこそこ珍しいサビユニゾンさせてたり8bitサウンドがコミカルだったり速いテンポ感が夏の雰囲気を高めてくれる一曲です。


TWICE - HOT

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2019年リリース、「Fancy You」収録の楽曲。声ネタのイントロが特徴的なモータウンビート。抑制の効いたグルーヴ感とコーラスワークの掛け合いがめちゃくちゃにクールです。


itzy - ICY

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2019年リリースのitzy2枚目シングル「ICY」リード曲。冒頭から声ネタとベースが炸裂するポップでグルーヴィな楽曲で、J.Y.Parkも制作に参加しているが彼の楽曲特有のクセが良い具合に聴いている感じなのかもしれないなと。だってTWICEに初めておろした曲「SIGNAL」だよ?

 

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GWSN - Black H●le

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2019年リリースの「THE PARK IN THE NIGHT part three」収録。少しだけ入ったレトロな雰囲気や高めに設定されたキーとコーラスワークがこのグループの持ち味である神秘的かつ可愛らしい雰囲気を感じさせます。


ELRIS - Jackpot

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2020年リリースの同名ミニアルバムのリード曲「Jackpot」。
景気の良い
売れろ……


TWICE - Clock Shot

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アルバム「Eyes wide open」収録
リリース: 2020年


Weeekly - Holiday Party

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2021年リリース、Weeekly4枚目のミニアルバムのリード曲「Hloday Party」。前作までの青春!フレッシュ!カワイイ!というコンセプトから若干大人びた休日のWeeekly、といった雰囲気を纏いつつ、楽曲もミドルテンポで今までとは違った印象ながら少しストレンジで面白い感じの仕上がり。よく聴いたらこの曲もベースがすごいな……。

 

Billlie - flipp!ng a coin

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2021年リリース、注目の新人グループBilllieの1stミニアルバム収録曲。UKベースミュージック的なビョンビョン&ノリノリ楽曲で最高。ギンガミンガヨも良いけどこっちもね……!! そして最近出たIVE「ROYAL」もこの路線だし何か微妙にムーブメントが来ている感じもします。

 

MOMOLAND X NATTI NATASHA - Yummy Yummy Love

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MOMOLANDとドミニカのアーティスト、ナティ・ナターシャとのコラボ作品。流行りのディスコ調ポップソング、と言ってしまえばそれまでですが「BAAM」「BoomBoom」をやっていた彼女たちが国外アーティストとコラボしてこんなに大人っぽい曲をやるなんて……と感慨深さも味わえる楽曲です。


雑感

こないだ特集したDsign MusicのAnnaと同じ楽曲に参加してたりするのも面白かったですね(「Queendom」とか「Keep Your Hands Up」とか)。SMの北欧人脈の1人という感じもするけどここ近年で急速に中小事務所も海外発注するようになっているのかもしれません。それとも事務所を立ち上げるのがアーティストじゃなくてマネージャー上がりの人が増えてきて楽曲的な基礎、人脈みたいなものがない事務所が多くなってるとか?
年を経るにつれJYP系の仕事も増えてるの面白いですね……この辺もNMIXXに繋がる流れと言えるのでは……。ここ最近のJYPのコンポーザー陣をdigりたくなってきたので次回はその辺をやろうと思います……それではまた次回!!

 

参考資料

20220402/K-POP定期便(3月カムバまとめ)

春めいて来ましたが、皆様ご機嫌はいかがでしょうか。春の陽気と混迷する世界情勢、時差無く世界を繋ぐインターネットが、風に煽られる花粉や桜の花びらのように情報を散らしていきます。読者の皆様におかれましては、流行り病と寒暖差に気をつけながら、スマホは置いてお花見と洒落込みましょう。三寒四温拡散希望千客万来でお届けしております「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、本日の1曲目はXG「Tippy Toes」です。

 

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「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、本日は毎月恒例カムバックアーティスト特集ということで、火気厳禁が3月に聴いた新譜を紹介していきます。

本日の1曲目に紹介したのはXGの「Tippy Toe」でした。エイベックス系列のレーベルからデビューしたらしいのですが、完全にK-POP(というか欧米メインストリーム)への目配せのある洗練されたトラック&英語詞を展開しています。キャッチーさに欠けると言われれば確かにそうなのですが、このスタイルのグループが日本のシーンから出てきたというところに驚きと嬉しさを感じます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

Rocket Punch - CHIQUITE

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2月末リリースだったけど入り切らなかったのでここで紹介。前作ring ringから引き続きのシンセポップサウンドですが、サビ頭で炸裂するシンセが更にポップでキャッチーな印象を与えます。前作が「Blinding Lights」、今作が「ロマンティックが止まらない」みたいなニュアンス(伝わる?)

 

Cherry Bullet - Love In Space

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メイ、ジウォン、ボラのガルプラ出演後初のカムバ。こちらもシンセポップ調だけど若干のニューウェーブ感の方が強めか。Aメロの歌の譜割りが無理やり入れてる感あっておもしろい。

 

Weeekly - Ven para

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学園モノ(?)コンセプトで等身大の青春を打ち出してきたWeeeklyがガールクラッシュ的壮大な世界観にイメチェン。こういうの見るとやっぱモードだよなと思いますね……。

 

(G)I-DLE - TOMBOY

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アイドゥルが1年3ヶ月ぶりのカムバ。リード曲「TOMBOY」はグランジロックテイストの攻撃的なサウンド。「It's neither man nor woman」という"無性的"なコンセプトも色々あった&自作ドルのアイドゥルがやると説得力が違いますね。

 

Brave Girls - Thank You

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Brave Girlsは「Rollin'」のバズ後2回目のカムバ。前作と打って変わって大人っぽい雰囲気で統一されたEP「Thank You」はブレイブサウンドの安心感とクールなハウスサウンドで踊りたくなる仕上がりです。そんなBrave Girlsはこの春放送開始の「Queendom2」に参加。この番組の感想も記事にするかも。

 

MAJORS - Giddy Up

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なんだかんだ火気厳禁がANS時代から追い続けているMAJORSの新曲は超ド直球EDMナンバー。火気厳禁の推しメンバー・ビアンが今回の活動には参加しないということで心配です……。

 

OH MY GIRL - Real Love

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「Nonstop」「DUN DUN DANCE」と近年非常に調子の良いおまごるがフルアルバムを携えてカムバック。リード曲「Real Love」はおまごるのファンシーキュート路線にがっつりコミットしつつ大人の余裕すら感じるミドルテンポポップソングです。アルバム収録曲「Replay」がえげつない囁きボーカル&トランシーなハウスでめっちゃ良い。

 

PURPLEKISS - memeM

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昨年デビューの注目株PURPLEKISSがEPをリリース! aespa「Savage」経由のオルタナティブポップ的な金属音も散りばめられた攻撃的な一曲。2番頭のビリー・アイリッシュパートも含めエッジィなポップスになっています。カット割りの回数がえげつないMVも合わせてどうぞ。

 

ソロアーティスト

Olivia Hye - I'LL BE YOUR SPRING

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loonaのオリビアへがソロでOSTに参加。穏やかなミドルテンポバラードに、普段のLOONAでの活動で見せるクールな姿とは裏腹な可愛らしい歌声が載って最高の"春ソング"になっています。そんなオリビアへを擁するLOONAもクインダム2に参加!!注目ですよ!!

 

Bluelk - Call You Back(feat. Blase)

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注目のラッパーBlaseが参加してるということで聴いてみましたが、2stepビートの上で勢いのあるラップで最高にカッケェ! この辺も調べないとですね…

 

youra - Best regards

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youraが突如として新曲をリリース。ギターリフをメインに据えたトラックに相変わらずクールながら浮遊感のあるボーカル、掴みどころのない印象の曲でした。グルーヴ感の薄くアンビエントっぽいトラックがそう感じさせるのかも……。

 

Aliee - Murder On The Dance Floor

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ベテランソロ歌手Alieeが英語版アルバムをリリース。「Muder On The Dance Floor」は新規に追加された新曲で、ワルツ的なリズムに若干不穏なメロ、サビでTrap/EDM的な雰囲気に転換するのがカッコいい! ベースのグラインドが凶悪だとなんでも好きになってしまう。

 

Blase - New World

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今注目のラッパーBlaseが新曲をリリース。前述のBluelkとの作品にも近い2step×drillといった雰囲気の曲です。めちゃくちゃかっけえな……ランタイム2分半なのも今っぽい。

どうでもいいけどルックスが芸人のみなみかわさんに似てるな〜って毎回思う。

 

LEEBADA - Lucid Dream

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火気厳禁がK-R&BにハマるきっかけとなったSSWのLEEBADAが新曲をリリース! メロウなギターサウンドとちょっとクセのあるボーカルがなんともたまらんです。

 

EXN - HAMBURGER SONG (feat. lIlBOI)

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その特異な音楽性で一部の界隈から注目を集めるラッパーEXNの新曲。

SMTMで人気を集めたllIBOIを客演に迎えた今作はグランジ、ファンクっぽさもあるロックテイスト。彼女のシグネチャーであるちょっと変な調子のオートチューンがヤバいんだよな……llIBOIのシンギンラップもハマってます。

 

Jay Park - GANADARA(feat. IU)

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K-HIPHOPゴッドファーザー・パクジェボムと国民的歌手IUがコラボ!! ゆったりノレる歌モノTrapビートに言うまでもなく良い2人の歌声が華を添えています。コミカルなMVも必見。

 

Rad Museum - Off-Line(feat. DEAN, 이하이)

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Club Eskmoの一員、Rad Museumがフルアルバムをリリース!!

Club EskmoといえばDEANやMisoなどK-R&B、K-HIPHOPのオシャレなアーティストによるクルーですが、このアルバムもジャンルレスでオシャレな楽曲に多彩なゲスト陣を迎えている必聴盤です。

「Off-Line」はまさにそのDEANとAOMGの歌手イ・ハイを迎えたディスコファンク系楽曲。オートチューン(というかボコーダ?)処理されたボーカルやバックトラックに漂うフレンチディスコ感がたまりません。

 

Lil Cherry - CATWALK (feat. Rico Nasty) (prod. GOLDBUUDA)

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留まることを知らないSauce CartelのLil Cherryがなんと客演にRico Nastyを迎えた新曲「CATWALK」をリリース!HyperPop的な雰囲気もあるアッパーなトラックの上で三者三様にカマしてます。

 

meenoi - Tea time(feat. 10cm)

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nikeのモデルに抜擢されるなど韓国で人気のSSW・meenoiが新曲をリリース。落ち着いたアコギとピアノの音色にHIPHOP的なグルーヴ、feat.の10cmとの歌声のケミが最高です。

 

SURAN - Diamonds (feat. TAEYONG of NCT)

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過去このブログで「Wine」を取り上げたSSWのSURANが3rdEPをリリース。リード曲「Diamonds」には客演にNCTからテヨンを迎え、浮遊感のあるエレクトロハウスナンバーに仕上がってます。

 

今月の火気pick : Red Velvet - Feel My Rthyme

 

Red Velvetがカムバしたぞォ~~~~~~~~~~~~い!!!!!!!!!!!

祭りです祭り。𝑇ℎ𝑒 𝑅𝑒𝑉𝑒 𝐹𝑒𝑠𝑡𝑖𝑣𝑎𝑙 2022の到来ですよ。

 

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Feel my Rhythm

G線上のアリアをサンプリングしつつSMらしい実験的な要素もあるサウンド!! Aメロにはこちらも「Savage」に入ってたような若干金属的なシンセが鳴ってるしコンセプト的には全然関係無さそうなTrapのハイハットが使われてるのも良い。このフィルの音色の高揚感なんなんだろうね……最高…….。

MVの名画サンプリングも凄いな~~~と思いつつミンヒジンだったらまた違ったんだろうな……とか色々考えてしまいました。


Beg for me

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Red Velvetが「Beg for me」って!!!!!!!ちょっと!!!!!!!!!
イケイケTrapサウンドの歌モノ。とにかく低音の鳴りがハンパなく、騙されたと思って音量最大にしてイヤホンで聴いてみてください。ヤバいよ。後半差し掛かったところのラップパートがホントにカッコいい。ジョイ子のロートーンの囁き系フロウエグいって。


BAMBOLEO

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Redvelvetのシティポップ〜〜〜!! キー高めのボーカルライン、一番最初のジョイパートから華やかなデリバリーが繰り返し展開されます。終盤かき鳴らされるギターが良い仕事してますわ。

 

番外編:WILDSIDE

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そしてそしてRed Velvetは4月に日本版フルアルバム(ほぼベスト)をリリースするのですが、そこから「WILDSIDE」が先行リリース!! これまた良い曲!!

Aメロ頭の3連フロウを崩した形の譜割りだったり、サビで808ベースが爆発するTrapスタイルのトラックだったり、本国での活動とはまた違ったメッセージ性が斬新かつ最高にクールです。Red Velvet最高。あとペジュ姫の前髪。最高。好き。

 

あと力尽きて詳しくは書けなかったのですがHEIZEAproKim Mi JeongNieahの新曲もよかったですね~~~~。

今回紹介してない曲も勿論後述のプレイリストに入れてるので是非チェックしてください。

 

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ということで、3月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

と、いうことで3月のカムバックアーティスト特集で御座いました。私事ですが明日アイリン様とヨントンするんですよ……考えただけで死にそう……。

ヨントンで爆死してなかったら次回はまたクリエイターの特集をやります。お楽しみに!!

 

 

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20220323/君はSATURDAYを知っているか?&公演レポート(追記あり)

当ブログで何度も取り上げているグループ、SATURDAYが新大久保で連日公演を行っているということで、動員を増やすべくグループの紹介&公演レポート&詳細情報をまとめました。

過去記事はこちら。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

SATURDAY(세러데이)について

2018年にSDエンターテイメントからデビューした現在5人組グループのSATURDAY(세러데이、セロデイ)。今どき珍しいド直球ハツラツキュートコンセプトを展開しているグループです。詳しい来歴や楽曲については上記の記事に書いたので省略しますが、最近のMVを以下に貼っときます。

 

楽曲

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メンバー

ハヌル
 
 
 
 
 
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ユキ
 
 
 
 
 
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アヨン
 
 
 
 
 
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ジュヨン
 
 
 
 
 
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ミンソ
 
 
 
 
 
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どうですか? 良くないですか??? 火気厳禁の推しは清楚ラッパーのハヌルです。

しかしこれでも売れてないのが現状(というか売れてたら新大久保くんだりまで来ない)。当ブログで何度も取り上げているのはそういった理由から、なのです。

 

公演レポート

ということで、先日公演に行ってきました。

f:id:kaki_genkin:20220323150817j:image

会場は新宿駅新大久保駅のちょうど中間あたり、職安通りにあるJ Stage O!。画像の建物の3階です。入るとすぐ受付のスタッフさんから予約の有無を訊かれるので、予約してあれば本人確認。予約してなければ当日券を購入。適当に行ったら開場してたのでそのまま入場(本来は待機列に並んでそのまま入場っぽい)。多分早めに行っといた方が前の席取れるのではなかろうか。スタンディングでキャパ80~120くらいの小さな会場ですが、8割方埋まっていましたね。

当日はメンバーのミンソの誕生日ということもあり、ミンソのソロステージがあったり、サプライズでケーキが登場したり、ファン主導のサプライズ・スローガン企画があったりなどなど特別感のある公演で良かったです。生「うぇうろ~~~泣」「うるじま~~~~泣」が聞けた。笑

セトリは持ち曲から4,5曲、カバーが1,2曲入る構成。今回行った公演は上記の通りセンイル企画があったので普段のセトリとちょっと違うと思うのですが、普通の公演であってもこれまでの経験から察するにめちゃくちゃ予習が必要ということは無いはずです。後述のプレイリストを聴いておけばほぼ確実にセトリを抑えられます。

約1時間の公演が終わると特典会があります。詳しい内容は後述しますが火気厳禁はサインとチェキ券を1枚ずつ購入。サインとツーチェキ撮りました。

半年くらいセロデイの現場行けてなかったのですが、サインの順番回ってきて顔合わせた瞬間に向こうから「ひさしぶり~~~~~!!!!」って言われて超ビビりました……いや推すやろ……。忙しくて顔出せてなくてごめん、来週も来るねーという内容を韓国語と日本語をちゃんぽんしながらお喋り。チェキもばっちり撮って会場を後にしましたとさ。

ライブの一部曲目は撮影可なので、公演の様子が気になった方はTwitterとかで調べてみてください。

 

 

 

 

これ見てもらえば分かりますけどめちゃくちゃレスくれます。最高です。

 

後に載せたプレイリストにも入れましたが、今回の公演では割と新しめの曲をカバーしてくれて「これ聞けんの!?!?!??!」と嬉しい限りでした。

 

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公演詳細

チケット詳細

各日4000円ですが、一部日程は無料(毎週木曜17:00~,20:00~)。都合の合う方は是非。以下のリンクからチケットの予約が出来ます。無料の日以外の当日券は確か4500円(今度行った時確かめます)。火木金土日の5曜日(!?)やってるので学校仕事帰りの参加も可能です。

 

ti-ma.jp

 

その他公演情報については、是非公式Twitterをフォロー&チェックしてみてください。

 

twitter.com

 

追記:公演期間中新大久保でメンバーがビラ配りしてるらしいのですが、そこでビラをもらう&初回の参加であれば無料で入れるみたいです(Twitter情報)。おそらく休日の昼帯(12~13時)にイケメン通りから新大久保駅出て右手の交差点辺りで配ってると思うので行かれる方は巡回してみては。

 

物販・レギュレーション

グッズの販売は無し、チェキ券とサイン券の2種が各1500円で売られてます。

 

サイン券

トレカにサインしてもらっている間、メンバーとお話出来ます(1枚につき20秒目安)。勿論複数枚券を買うとそれだけ長くお話出来ます。名前書いてもらえるので書いてほしい名義を伝えましょう。メンバーみんな日本語上手で凄いな~と思います。

本国対面ペンサのような感じでお互い椅子に座って喋れるのが地下アイドル・声優オタク上がりの火気厳禁的にテンションが上がったポイント。

 

 

チェキ券

ツーショット(お願いすれば推しのソロショットも可能)でチェキが撮れます。

 

撮影会

特典会の終了後に撮影タイムがあります。

火気厳禁は接近厨なので特典会が終わったらすぐ帰るのですが(笑)、カメラの腕に自信がある方や可愛いメンバーの姿を自分の手で写真に収めたい方は是非。

 

追記:よくある質問

DMで時たま「行こうと思ってるんですけど……」と相談・質問を受けるので、よくある質問をここにまとめます。

 

Q : 一人で行っても大丈夫ですか……?

A : 大丈夫です。オタクは推しを見に来ています。あなたのことは誰も見てません。

 

Q : 特典会の券って日によって売り切れたりしませんか?

A : 売り切れません。ケーステ出演グループ共通の特典券使ってるのでその分刷ってあると思います。

 

Q : ペンライトって何か指定のものがあるんでしょうか?

A : 実質無いです。数年前の初来日の時に出たペンラ持ってる人もいますが今回の公演では売ってないので、どうしても光らせたい人は市販のペンライトを持ち込みましょう。

 

Q :  セットリストどんな感じなんですか?

基本的に持ち曲から6,7曲、カバーが2曲の構成です。下のプレイリスト聴けば9割カバー出来ます。

 

総括すると「手ぶらで行っても大丈夫」です。会場で当日券買うより事前にネットで申し込み→会場受け取りの方が安いのでオススメ。

 

公演延長&5/28,29に関して

さてこの記事を最初に書いた時は4月末までの公演となっていたのでそのつもりで書いていたのですが、公演期間が5月いっぱいまで延長。そして以下の内容が発表されました。

 

 

いや~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!

 

こういうのやめてほしい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!

 

オタクと演者双方に負担かけてどうすんねん……あと現状現場来てるオタク以外金落とさんだろうしイルデしても何も変わらんやろ……どころか「既存曲の日本語版出してまた出稼ぎ」まで見えてるぞ……。

 

会場のキャパが150人なので、28,29に行われる2部ともに満員でないと"今年中の"イルデは無いらしいです。今年以降は分からん(書いてないので)。下手したら埋まらんくてもイルデするんじゃね?と思うけどどうなんでしょうか。

 

何より僕が言いたいのは、推しに成功体験を与えてあげたいということなのです。「推しが武道館行ってくれたら死ぬ」です。

「行こっかな~どうしよっかな~」と考えていたアナタ!! 人助けだと思って是非5/28,29の両日、いやどちらかでも構いません!! 是非新大久保でセロデイに会いましょう!!!!

 

さてそんなSATURDAYの曲をまとめたプレイリストがこちら!!  セロデイの曲だけでなく2年前の1st来日公演から今までにカバーした楽曲もついでに入れときました。これさえ聴いとけば完璧に楽しめること間違いなし!! (自分の記事だとモモレンもやってたっぽいけど何の曲やってたか思い出せない……)

 

 

ということで緊急特集・SATURDAY新大久保公演レポでした。

5月末までほぼ毎日やっている&たまに無料での公演もありますので、関東近郊にお住まいの方は是非足を運んでみてくださいね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

 

20220312/Kultural studies(Dsign Music編)

皆様アンニョン。火気厳禁です。

 

まずは先日公開した記事「NMIXX『O.O』を分析する」が多くの反響を頂きまして、ありがとうございました。実は今回の記事の方が先に書いていたのですが、「こういうのはスピード感が大事だ!」ということで急遽書き上げて公開しました。もしかすると、この記事を書くにあたって「I GOT A BOY」を聴いていたから書けたのかもしれません。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

ということで今回は特集シリーズ「Kultural studies」のDsign Music編。華々しいK-POPの世界を支える彼らの情報と手掛けた楽曲を一挙にご紹介します。

 

Dsign Musicとは

Dsign Musicはノルウェーを拠点とするプロデューサーチームであり制作会社です。韓国のプロデューサーチーム・MonoTreeもこのような形態。

主なメンバーはNermin harambasic、Anne Judith Wik、Ronny Svendsen、Robin Jenssen、そして韓国のJin by jin。らしいけどインスタにはJeL (Alex Karlsson & Alexej Viktorovitch), Bobii Lewis and Sunshine (Moa “Cazzi Opeia” Carlebecker & Ellen Berg)らの名前も。この人たちも色んなアーティストに提供してるっぽいですが、今回は割愛……。

 

 
 
 
 
 
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Dsign Musicは2009年頃から現在までK-POPへの楽曲提供を行っております。ということで今回は、アーティストごとに彼らの提供楽曲を紹介。クレジットに含まれているのを乗せますが、この人達だけで制作された訳ではないのでその点ご留意ください。曲名の後ろに()で参加メンバーを紹介しています。

 

少女時代 - Genie(NH,AJW,RS,RJ)

www.youtube.com

2010年リリース、少女時代といえば、なこの曲。モーダルでクールなサウンドと美脚ダンスで一斉を風靡しました。

のっけからこんな話するのもアレですが、読者の皆さんはこの曲がウズベキスタンの歌手Dineyraの「Raksga tushgin」を盗作しているのではないかという疑惑があったのはご存知でしょうか。知らなかったという方は下の動画を要チェック。

 

www.youtube.com

 

今こんなんあったら大問題ですね……当時もそれなりに問題にはなったと思いますが。この件に関してはお友達の浜本談子さんの有料記事(100円。激安)に経緯がかなり簡潔にまとまってるので是非読んでほしいです。

 

www.fanbox.cc

 

なんかのきっかけで見たこの曲をDsign Music側がパクった説の立場を取るとして、これがバレてやっと今のちゃんとしたSMの楽曲リメイクの手法が確立したのかな……もう10年以上経ってるし関係者にインタビューして欲しいなと思うばかりです。まあでも今もバリバリ活躍してますし「パクリました」とは言えないか。笑

 

少女時代 - I GOT A BOY(AJW)

www.youtube.com

2013年リリース、今聴いても衝撃的な1曲。Netfixで配信中のショートドキュメンタリーシリーズ『世界の今をダイジェスト』のK-POP回ではこの曲を例に、K-POP楽曲の1曲の中で複数のジャンルを横断する構成を紹介しています。なんとジャンルの変化が9回以上行われているらしい。ヤバい。HIPHOP調の入りからポップロック調のリフ、そしてサビではアッパーなシンセが炸裂するEDMへと変化するトラックは今聴いても新鮮な驚きと感動があります。

あとMVのティパニ可愛い。

 

Red Velvet - Happiness(AJW)

www.youtube.com

2014年リリース、デビュー曲「Happiness」。

全編通して鳴っているラテンのリズムとサビの合唱と掛け声が強烈な印象を与える楽曲です。この曲もMVで色々炎上したらしい……どうなってんのよ美術スタッフ……。デビュー曲から「幸せ」ってテーマ壮大過ぎない???

 

Red Velvet - #Cookie Jar(NH,AJW,RS)

www.youtube.com

2018年リリース、Red Velvetの日本デビュー曲。グルーヴィーなベースが特徴のエレクトロポップ楽曲です。

カップリングの「Cause Its You」もDsign Musicの面々が参加。こちらは卒業シーズン向け?な爽やかな別れの歌です。サビのコーラスがいい……。BoAの日本語曲とか安室奈美恵とか倖田來未とか嵐とかもやってる流れで発注したのかしら。

 

Red Velvet - Hit That Drum(NH,AJW,RS)

www.youtube.com

2018年リリース。サンバのリズムを取り入れたサマーチューンで、ピーキーなシンセがかっけえです。高鳴る胸の鼓動を太鼓に例えた歌詞が可愛らしく、サビラストのなんななんなりな~♪がジョイ子の「Hit it!」好き。

 

TWICE - Truth(NH,AJW,JJ)

www.youtube.com

2015年リリースのTWICE最初のアルバム「THE STORY BEGINS」収録曲。ファンク、ブラスサウンドが楽しく、サビはちょっとダブステップっぽいリズム。この時期のTWICEにもこういう曲あったんや……ピルスンのイメージしか無かった……。

 

TWICE - Baby Blue Love(NH,AJW,RS)

www.youtube.com

2021年リリースのサマーアルバム「Taste Of Love」収録曲。軽やかなディスコファンク楽曲で、今のTWICEの成熟したコンセプトを引き立てています。この次のアルバムに収録の「F.I.L.A(Fall In Love Again)」も同じメンツが参加、そして同じ路線。最高。

www.youtube.com

 

ITZY - B[OO]M-BOXX(NH,AJW,RS)

www.youtube.com

2021年リリースitzyの「Crazy In Love」収録曲。エレクトロ、ハウスの要素を取り入れたHIPHOP楽曲で、タイトルはラジカセを意味する英単語から来ているそう。[OO]の部分がラジカセの絵文字になってるってことか……! itzyってEP収録曲で結構エッジィなEDMやるよね。

 

GWSN - BAZOOKA!(NH,AJW,RS)

www.youtube.com

公園少女が2020年リリースした楽曲「BAZOOKA!」。洗練されたハウストラックがSMエンタっぽさをかすかに匂わせるのはDsign Musicの仕事だからか~と納得しました。既存の神秘的なコンセプトから大きく逸れることなく、楽曲も今までの路線から絶妙に外したポップなサウンドがめちゃくちゃに良い。

 

Wow Thing(AJW)

www.youtube.com

2018年にSM STATION企画でのスルギ、チョンハ、ソヨン、シンビのコラボ楽曲としてリリースされた「Wow Thing」。軽快なギターリフと矢継ぎ早に繰り広げられるボーカルワークがとにかく最高。今聞くと前述のTWICEの曲と音めっちゃ似てんな。

 

CherryBullet - Keep Your Hands Up(AJW)

www.youtube.com

2021年リリースCherry Bullet『Cherry Rush』収録曲。知らずに聴いて「Genie」と同じイントロじゃん、と思ってたけど同じ人が作曲に入ってた!! すげえ!! けどGenieと違って明るく疾走感のあるK-POPらしいダンストラックになっています。

 

雑感

ざっと通して聴いてみると初期SMアーティストを支えたチームという印象が強いですが、ここ最近はTWICEとかitzyにも楽曲提供を行っていてそのあたりを鑑みるにやっぱり海外市場ウケを気にしている感じなのかなと思われますね。というかNMIXXの曲にDem Jointzとライアンを起用したことの伏線がここらへんにあるようなないような……。

そもそもJYPが欧米市場を意識し出したのって「YES or YES」の次の「FANCY」あたりからですよね。「I Fancy you」って英国のスラングらしいし。

 

news.livedoor.com

 

って思って調べたら同ミニアルバム収録の「GIRLS LIKE US」作曲にCharli XCX入ってんな……!? JYPヤバいな……。

そしてDsign Musicの面々にインタビューした動画を見つけたんですが(再生回数100回ちょい。なんで?)、全編英語だから何言ってるか全然分からん……。

 

www.youtube.com

 

今回紹介した楽曲を含む、Dsign Music関連の女性アイドル楽曲を全てまとめたプレイリストを作成しました。是非ご活用ください。マジで良い曲しか入ってない。

 

 

 

参考資料

 

 

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20220226/K-POP定期便(2月カムバ特集)

皆様アンニョン。火気厳禁です。今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集、火気厳禁が今月聴いた新譜を一挙に紹介します。今回の1曲目はKAI「Peaches (SUMIN Remix)」です。

 

www.youtube.com

 

改めましてこんばんは火気厳禁です。一曲目はKAIの「Peaches (SUMIN Remix)」でした。SMのアイドルに楽曲提供の実績もあるSUMINですが、今回のRemixはらしさ全開のサウンドでカッコイイです。

さてここからはグループとソロ、そしてイチオシ「今月の火気pick」の順に新譜を紹介していきます。

 

グループアーティスト

VIVIZ - BOP BOP!

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元GFRIENDの3名がVIVIZとして再デビュー! リード曲「BOP BOP!」はモダンなディスコファンクK-POP。EP自体も結構聴き応えあって良かったです。


Apink - Dilemma

www.youtube.com

結成10周年を迎えたApinkがアルバムをリリース。「Dilemma」はタイトル通り恋愛の中で生じるジレンマを美しくも激しく歌った楽曲で、ハウスを基調としつつノリノリ過ぎず洗練されたトラックが良い感じ。NJSからサビでTrap風のビートに切り替わる収録曲「Red Carpet」が良かったです。


NMIXX - O.O

www.youtube.com


これについてはもう散々書いてるので以下の記事見てください。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

Billlie - GingaMingaYo (the strange world)

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日本でも注目度の高い新人グループBilllieがション合流後初のカムバック。当初からダークファンタジー的な世界観を展開していたが、今回のMVではそれが強く出ていますね。てかモンスターの造形結構怖いな。曲自体は結構楽しいエレクトロ・ポップで、MVも相まって「不思議の国のアリス」経由のミンヒジン×SMっぽい印象を受けます。

 

ソロアーティスト

クォン・ウンビ - MIRROR

www.youtube.com

元IZONEのウンビがデジタルシングルをリリース。「MIRROR」はシティ・ポップ調のミドルテンポバラード。ウンビの優しい歌唱ってなんか久々に聴いた気がする……


Song Soo Woo - Love Me or Hate Me

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今月デビューの新人歌手、ソン・スウさん。なにせStone Music 所属、韓国のポップミュージックシーンでは珍しい(?)ラウドロック系の楽曲。今後が気になる存在です。


JAMIE - Pity Party

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チャンモやSweetieとの共演でも有名なR&BシンガーのJAMIE「Pity Party」。レトロテイストのディスコファンクを軸に据えた MVパッキパキやな笑


テヨン - INVU

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テヨンが3枚目のフルアルバムをリリース! リード曲のタイトルは「I envy you」(嫉妬してる)の略語。モダンにアップデートした80sシンセポップ、というかThe Weekendの『Dawn FM』感が凄い。アルバムはロックで80sシンセポップで音響系、というかなんか天井が高いところで聴いてる感じ。心が洗われる……

 

Choi Heart - Elastic Love

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シンガーChoi Heartさんのデビューシングル「Elastic Love」。曲調もタイトルも思いっきりプラスティック・ラブオマージュ。MVの人力VaporWave/lofi再現がむしろカラオケの映像みたいになってる(笑)。安っぽいというか人工物感すごくてなんかちょっと怖いな……。

 

Josee - Moonlight

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今月のpoclanos枠。渋谷系経由の韓国ポップロックR&Bで、ゆったりチルい雰囲気がなんともオシャレですね。


INJAE - Pearl

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韓国Trapネオソウルの新星INJAEが新曲をリリース。歌い上げる訳でもなくラップに寄る訳でもない独特のテンション感が心地よいです。

 

Yong Yong - Dying Every Second(매초마다 죽어가고 있어)

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ミクスチャー系MC、YongYongが新曲をリリース。K-HIPHOPの古株であるハンヨハンを招いた今作は、SF風のイメージを用いつつ彼女らしいロックサウンドが相変わらず炸裂しています。

 

今月の火気pick : STAYC - RUN2U

www.youtube.com


STAYCの新曲がキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!


名プロデューサー、ブラック・アイド・ピルスンによる新進気鋭のグループSTAYC。去年リリースの「ASAP」のバズによって一気に新人グループの筆頭格へと名乗りを上げました。

 

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今回の活動曲「RUN2U」は"00年代のDIVA系欧米ポップス経由の2010年代前半のK-POP"感のある楽曲。トラックは勿論何しろ歌詞が良い!こういう「ポップなのに切ない」みたいな曲に弱いのよ……。MVはセガンギョンのが好きかな(笑)
EP「YOUNGLUV.COM」自体非常にまとまりの良いアルバムで全曲感想を書いていきたいくらいなのですが長くなりそうなのでやめときます。


「SAME SAME」は可愛らしいシンセが入ったTrap。ってかこれ「Just A Lil Bit」じゃん!

 

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「ButterFly」はLo-fi Hiphopサウンドも取り入れたR&B。HeizeあたりのK-R&Bの雰囲気を感じる。

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なんと言っても最後の「I WANT U BABY」はなんとまさかのDrillーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!grrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

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ドリルっちゃあ2018年の「Welcome To Party」から現在まで流行を巻き起こしNY市から危険な音楽認定されてるほどHIPHOPでアツいサブジャンルじゃないっすか!! 「City of gods」!!!!!

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そんな激アツジャンル・ドリルに関しては「いずれK-POPでも出てくるんだろうな……」と思ってたのですがまさかSTAYCから来るとは……。STAYCの激バズり曲「ASAP」もそうだけどこの子たちのこの「音は治安悪いんだけどヴィジュアルとかボーカルワークはすげえ可愛らしい」っていうバランス感覚マジでヤバい。

 

ということで、駆け足でしたが2月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

それではまた来月! アンニョン~~~!!

20220226/NMIXX「O.O」を分析する――K-POPという虚栄の市について

はじめに

2月22日、韓国の大手事務所JYPエンターテイメントから約3年ぶりに新人グループがデビューした。その名もNMIXX(エヌミックス)。そのNMIXXのデビュー曲「O.O」が賛否両論を呼んでいる。曰く「JYPっぽくない」「デビュー曲にしては変」「聴いてて疲れる」等々(否の方ばっかですいません)。筆者もこの曲はむしろ別の巨大事務所、SMエンタの楽曲に近い雰囲気を感じた。

しかし、賛否どちらの反応であれ、ここまで大きな反響を呼ぶということ自体が大手事務所の新人ということを踏まえて考えてもいささか過剰なように思う。このデビューシングル『AD MARE』について、リード曲「O.O」に用いられる手法、作曲陣のこれまでの仕事、ヴィジュアルイメージの分析によって、何故ここまで色んな反応を呼ぶのか、今までのJYPの女性グループとは何が違うのか、JYPはどのような意図をもってこの「O.O」をリリースしたのかを考察していく。

 

「O.O」は"変"なのか? - ビートスイッチについて

「O.O」の"変"さ

未聴の方は下のリンクから聴いて頂きたいのだが、「O.O」の最も印象的な要素として2回のビートスイッチがある。MV冒頭から1:23まではHIPHOP要素を取り入れたバイレファンキ、1:24~2:23ではポップロック、2:24~で最初のビートを発展させたものと、大別して2種のビートが組み合わせられた構成は、聴いた人に強烈な衝撃を与える。

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「O.O」は何故この手法を取り入れたのだろうか? その前に、そもそもビートスイッチとは何かを見ていこう。

 

ビートスイッチとは

ビートスイッチ、とはそのまま「ビート」が「スイッチ」すること、曲の途中で伴奏(ビート)が切り替わることを指す。「転調」も同じような意味合いで使われることが多いが、厳密には曲の中で用いられる調(キー)が切り替わることを転調というため、BPM(曲のテンポ)や使われている楽器が急に切り替わることは転調とは言わない。

転調の例として、Zion.Tが2018年とスルギとコラボした楽曲「멋지게 인사하는 법(Hello Tutorial)」を挙げる。MV1:40~のスルギへマイクパスするタイミングで、調が切り替わっていることが分かるだろう。

 

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「멋지게 인사하는 법(Hello Tutorial)」のリリースと同じ2018年、ビートスイッチの手法を用いた楽曲が一世を風靡した。Travis Scott「SICKO MODE ft. Drake」である。1分ほどの不穏なイントロとDrakeのラップから、よりテンポの早いのビートへ切り替わり、そしてまたMVの2:55~からのDrakeのバースではダウナーなビートへと切り替わる。アトランタのシーンで注目されていた彼は、この曲でその人気を確固たるものへと変えたと言っていいだろう。そんな曲に、ビートスイッチが用いられているのである。

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同じくDrakeが参加したFutureの「Life Is Good」も、MVの1:43時点でビートが切り替わる。新進気鋭のスターTravisと大御所のDrakeとFutureがこのような楽曲をリリースし、HIPHOPシーンに影響を与えた。

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ポップスの領域では、現在のK-POPシーンに多大な影響を与えているアーティストThe Weekendが「Alone Again」でビートスイッチの手法を取り入れている。上記HIPHOPの例とは違い、1:55~からゆっくりとシンセポップからTrapへと切り替わっている。

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例に上げた「SICKO MODE」が2018年、「Life Is Good」「Alone Again」は少し間を開けて2020年にリリースされた。そしてそれから更に2年後の今、このような2種類(あるいはそれ以上)のビートを組み合わせた楽曲はUSのHIPHOPシーンにおいて珍しいものではなくなってきている。

 

(2018年以前のリリースにもビートスイッチする曲は勿論あります。ケンドリ「DNA.」とか。ここ最近で一般的になったのは「SICKO MODE」の影響だろうなという認識です)

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K-POPにおけるビートスイッチの例

話をK-POPに戻そう。K-POP楽曲の特徴として様々なジャンルのメロディ、リズムが1曲の中でコラージュ的に用いられることが挙げられるが、その結果としてビートスイッチの手法を取り入れている楽曲がある。

いわゆるK-POP、の領域とは少し外れるが、まずは(G)I-DLEソヨンの楽曲「Is this bad b****** number? (Feat. 비비(BIBI), 이영지) |」を紹介したい。所謂Trapスタイルに電話のボタンを押すような音を組み合わせた遊び心のあるビートの上で客演の2人とソヨンがマイクをリレーしていく構成の楽曲だが、2:11~のソヨンのバースからは一気にハードなビートへ切り替わる。この曲から、K-HIPHOPの文脈においてもビートスイッチの手法が受容されていることが分かるだろう。

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K-POPでの最も分かりやすい例は、aespaの「Next Level」だろう。HIPHOP調のループするビートに歌を乗せて進行するが、MVの2:05~から「beat drop」の掛け声と共にそれまでと異なるビートが挿入される。これはリメイク前の楽曲には無いギミックであり、メンバーのソウルフルな歌声とラップスキルを魅せるために既存のビートより少しだけゆっくりなビートのパートを入れたのだと思われる。

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最も古い(?)K-POPのビートスイッチを含んだ楽曲は少女時代の「I GOT A BOY」だろう。HIPHOPのビートから始まり、次にロックへと変化、サビではなんとBPMも早くなり、EDM風のシンセサウンドが耳に突き刺さる。この曲のもたらす高揚感はまさにK-POPにしかない魅力だと思う。この曲のごちゃ混ぜ感は今こそ再評価されるべき……。

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時代背景を鑑みるに「I GOT A BOY」はかなり実験的な例だと思うが、現在のK-POPにおいては「Next Level」のようにビートスイッチが用いられた曲であっても多くの人々に受け入れられている。こうした楽曲が生まれる背景に、欧米のトレンドを積極的に取り入れるK-POP自体の特性がある。またそうした楽曲が広く受け入れられる、ということに関しては、K-POPの国際的な広まりに加え、楽曲をパフォーマンス込みで受容させられるアイドルというプラットフォームによるところが大きいと考えられる。

では次に、「O.O」のビートスイッチについてより詳細に見ていくことにする。

 

「O.O」のビートスイッチ

ここでもう一度「O.O」を聴いて頂きたい。(出来ればサブスクで楽曲単体でも聴いて頂きたい)

 

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これまでのビートスイッチを聴いた上で、あなたは「O.O」のビートスイッチに何を感じただろうか。

HIPHOPの楽曲に用いられるビートスイッチでは、BPMの上下に関わらず、1曲通してジャンルの変化は見られない(あくまでHIPHOPジャンルの中で留まっている)。The Weekendの例も、元々のシンセのメロディはある程度残しつつ、そこにテンポの違うハイハットが入ってくる構成だった。

K-POPにおけるビートスイッチの例として挙げた「Next Level」に関してはBPMの幅が狭く、そしてスイッチの前にセリフのパートが入る。この一瞬の静止が入ることによって、ビートスイッチを自然に実現している。「I GOT A BOY」のテンポは97~172BPMと物凄い幅があるが、これもサビの前のセリフによって違和感を打ち消している。

翻って「O.O」の場合は、MVでは演出として扉が倒れる音や足音が入るものの、リリースされた楽曲ではかなり唐突にスイッチングしている。BPMの幅もおおよそ30と、「Next Level」に比べ圧倒的に多い。この唐突さと振れ幅の大きさが、聴きづらさや違和感を感じさせる原因の一つになっているのではないだろうか。また、楽曲のジャンル、使われる音の種類も完全に変わっているために、巷間言われる「聞きにくさ」が生まれてしまっていることも指摘しておきたい。

では何のために、JYPエンタは"聞きにくい曲"を作らせたのだろうか。次の章では、カップリング曲「TANK」も含めた『AD MARE』の作曲陣の分析を行う。

 

作曲陣から見るNMIXX - SMっぽさとは何なのか

エンカミィィィーーーーーーーッッッ!!!!

「O.O」のカップリング曲である「占(TANK)」の冒頭には「INCOMIIIIIIING!!」というサンプルが入っている。少しでもK-POPに親しみのある方なら「あれ? なんか聞いたことあるな」と思うであろうこのサンプルは、実際にNCT 127「Sticker」やGOT on beat「Step Back」で使用されている。

 

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何故違う曲に同じ声ネタが入っているのか? 答えは簡単、上記3曲に同じプロデューサーが関わっているからだ。

 

Dem Jointzとライアンジョン

このブログでfull8loomの特集をした時に触れたので詳しい説明は省くが、作曲家達が自身のビートにサインをするような意味合いでプロデューサータグというものを入れることがよくある。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

この「INCOMIIIIIIING」のサンプルは「TANK」の作曲に参加しているDem Jointzのタグとのことだった。Dem JointzはDr.Dre, Kanye West(Ye), Kendrick Lamarなど錚々たるメンツにビートを提供するプロデューサーである。彼のキャリアについては以下の記事に詳しい。

 

hiphopdna.jp

 

K-POPの仕事では上記2曲以外にEXO「Ex'Act」、NCT 127「Cherry Bomb」、Red Velvet「RBB」など、SMエンターテイメントの楽曲にのみ参加している。

 

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SMエンタは2010年前後から欧米・北欧圏のプロデューサーを起用し楽曲のクオリティの高さを誇っているが、近年はDem Jointzがその一端を担っている。

もう1人のプロデューサー、ライアン・ジョンはK-POP界の古株である。2010年から現在まで様々なアーティストに楽曲提供を行っているが、Shinee「Lucifer」、Super Junior「Shake It Up」、f(x)「Deja Vu」、NCT U「Baby Don't Stop」、SM TOWN (Taeyong, Jeno, Hendery, Yangyang, Giselle)「Zoo」など、SMエンタとの仕事が大半を占めている。

 

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上記の曲がそれぞれDem Jointzとライアンジョンの単独で制作された訳では無いが、SMエンタで多くの仕事を手掛けた2名にオファーすることがどのような意味を持つのか、考えるまでもないだろう。

 

JYPの女性グループのデビュー曲

NMIXXをローンチしたJYPから過去デビューした女性グループの楽曲はどのようなものだったのだろうか。

2010年にデビューしたmiss Aのデビュー曲「Bad Girl, Good Girl」の作詞作曲は名物社長J.Y.Parkが手掛けている。ソウルやファンクから影響を受けた楽曲で、後のitzyにまで続く強い女性像をポップな形で提示した。2015年リリースのTWICEのデビュー曲「Like OOH-AHH(OOH-AHH하게)」はブラック・アイド・ピルスンによって制作され、明るく可愛らしいバブルガム・ポップながらメンバーの歌唱力も活かした楽曲になっている。GALACTIKAによって制作された2019年リリースのitzyのデビュー曲「DALLA DALLA」は、EDM~ハウスの要素を強く持ちながら、サビのボーカルラインは非常に爽やかでキャッチーな印象を与える。

 

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「O.O」が「JYPらしくない」と言われる所以が分かっただろうか。時代背景の違いもあるが、JYPの女性アイドルのデビュー曲はかなりポップかつキャッチーな楽曲でデビューしている。楽曲、ヴィジュアル共に、JYPの女性アイドルのデビュー曲として「O.O」は異質である。カップリング曲の「TANK」に関しても、Dem Jointzとライアンジョンの起用することでSMエンタを意識していることは明らかだ。

あくまで「大衆性」のようなものを保ち続けてきたJYPが、NMIXX「O.O」で実験的なプロダクションを行ったのは何故なのだろうか。次の章では、MVの衣装を軸に、この問題に補助線を引いてみる。

 

アイドル、コンセプト、モード - NMIXXの衣装を例に

衣装

「O.O」のMVでは、ヴィジュアルイメージもかなり奇抜なものとなっている。特にMVの2番目パートで採用されている、スニーカーを解体して再構築したコルセット、メッセージが縫い付けられたドレスなど。

 

https://image.kpopmap.com/2022/02/sports-gear-and-tutus-nmixx-sullyoon-2.jpg

 

https://img.kpopmap.com/780x0/2022/02/sports-gear-and-tutus-nmixx-lily.png

 

https://pbs.twimg.com/media/FMM8AmUaMAAIZ3w.jpg

 

https://image.genie.co.kr/Y/IMAGE/IMG_MUZICAT/IV2/Genie_Magazine/11672/Mgz_Sub_IMG_20220221104750.jpg/dims/resize/Q_80,0

 

この出で立ちからも、JYPの意図を読み取ることが出来るのではないか? 楽曲に続いて、このスタイリングを分析していく。

 

"モード"とは何か

この衣装にはサンプリングソースが存在する。靴の衣装に関しては、BALENCIAGAが昨年発表したバッグ「SNEAKERHEAD」、cierra boyd氏の制作する衣装だろう。

 

www.fashionsnap.com

 

 
 
 
 
 
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K-POPのステージ衣装としても定番のBALENCIAGAであるが、2017年にスニーカー「Triple S」、2018年に「Track」を発表し、「ダッドスニーカー(お父さんが履いているようなダサめの運動靴)」のブームを巻き起こした。

 

 
 
 
 
 
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ユーモラスかつ一種のグロテスクさも感じさせるcierra boyd氏の衣装は、こうしたスニーカーのブームから影響を受けたものであろう。日本への配送に対応しているかどうかは定かではないが、以下のサイトから購入できるようだ。

 

friskmegood.com

 

また、ドレスにスニーカーを合わせるスタイリングは、上記BALENCIAGAなどのスニーカーの流行を受けてメゾンブランドが提案してきたスタイルでもある。下の画像はCELINEの2021SS プレタポルテコレクションの中の1つ。 

 

https://hips.hearstapps.com/hmg-prod.s3.amazonaws.com/images/celine-woman-summer21-look-28-01-1603764921.jpg?crop=1xw:1xh;center,top&resize=980:*

 

新人グループLUNARSOLARが、2021年リリースの「DADADA」のMVでこのようなスタイリングをいち早く取り入れていたことは指摘しておきたい。

 

 
 
 
 
 
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派手なグラフィックの飾りがついたドレスに関しては、ヴィクター&ロルフが2019年の春夏にオートクチュールコレクションで発表したものからインスパイアされていると推測する。SNSのキャプションやお土産品のTシャツから着想を得たというドレスは、伝統的なデザインと現代の視覚情報文化の融合したシュールさを感じさせる。

 

https://cld.fashionsnap.com/image/upload/q_auto,w_1535/asset/article/images/2019/01/V_R_HCFS19_232.JPG

 

https://res.fashionsnap.com/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_2000/asset/article/images/2019/01/V_R_HCFS19_084.JPG

 

奇抜、シュール、どこで着るのか分からない洋服たち――これらのファッションは、デザイナーによるアートピースのような意味合いが強い。服というメディアを使って何が表現できるのかといった試みの結果であり、我々の目にアヴァンギャルドとして映るのも無理はない。これらハイファッションにおける流行を、モード(仏:mode、流行)という。NMIXXのように、K-POPがモードを取り入れる意味とは何なのだろうか。

 

itzyの衝撃とNMIXXの新奇性 - スタイリングから見るK-POP

2019年にリリースされたitzyの「DALLA DALLA」のMVに対しても、「JYPっぽくない」という反応があった。その原因は彼女たちの衣装が、先輩グループTWICEのデビュー時とは異なり、所謂ハイブランドのアイテムをメインで着用していたことだ。今は少し落ち着いているが、2019年はラグスト――ラグジュアリー×ストリート――の流行が盛んであり、彼女たちはFENDI, CHANEL, Alexander Wang, BALENCIAGA, HERON PRESTONなど高級メゾンからデザイナーズブランドまで網羅したスタイリングで華々しく登場した。なぜハイブランドを着ることが「JYPっぽくない」という意見に繋がるのか? それは、それまでのK-POPシーンにおいて、自信満々、FlexでラグジュアリーなコンセプトといえばYGの専売特許であったからだ。

 

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BIGBANG, 2NE1, BLACKPINK……このブログの読者であれば、YGエンターテイメントについて説明する必要は無いと思うが、この大手事務所所属のアーティストや楽曲の軸としてHIPHOPの要素がある。分かりやすく言うと、YG所属アーティストはハイファッションに身を包み、オラオラしたパフォーマンスをする(勿論例外もあるが)。

一転してitzyは、流行りでかつブランド物を身につけつつも、発信するメッセージやコンセプト自体は非常にフレッシュで明るく、YGのような"悪カッコイイ"雰囲気は極限まで薄められている。itzyが革新的だったのは、「ガールクラッシュだけど極めてクリーンでフレッシュ」という独自のポジションを創出したことだろう。BLACKPINKやCLCによってHIPHOPジャンルの楽曲、ガールクラッシュと呼ばれるコンセプトが受け入れられる土壌が作られた上で、敢えてそこから少しハズしたitzyのコンセプトが成立したのだ。

NMIXXにも同じことが言える。現在aespa、EVERGLOW、LOONAなどガールクラッシュとはまた少し違った、骨太な世界観を持つグループが人気を集めている。それを受けてNMIXXはMV1パート目と3パート目のようなヴィジュアルイメージを打ち出したのだと考えられる。実際、「TANK」の制作陣がSMエンタとよく仕事をしているし、MVを制作したのはLOONAのMVを手掛けるDigipediである。その上でJYPは、2パート目に最先端のモードを取り入れて更に目新しいイメージを作ろうとしている。

そう、既にK-POPシーンは「如何に目新しいものを提示出来るか」というレースと化している。ある事務所が革新的なイメージを打ち出せばすぐそれに追随する事務所が出てくるし、それが流行ればむしろ見飽きられて価値が低くなる。それはまるでファッションのように。つまるところ、K-POP自体が"モード"なのだ。「O.O」には、K-POPというレースのトップランナーたらんとするJYPの気迫と、そのレース自体の空虚さを感じる。カルチュラル・スタディーズの礎を築いた先人、ロラン・バルトのモードについての言葉を引用して、この章を終わりたいと思う。

 

モードはこうして、<みずからせっかく豪奢につくり上げた意味を裏切ることを唯一の目的とする意味体系>というぜいたくな逆説をたくらむのだ。

 

その他の問題点 - 衣装と楽曲の"盗用"

本題とは逸れるが、「O.O」は問題を抱えていることも指摘しておかねばならない。「盗用」の問題である。

まず先に述べたように、この楽曲のジャンルはブラジルのリオデジャネイロにルーツを持つバイレファンキである。しかし計11名の作曲陣の出身を確認すると、主に韓国、オランダ、イギリスであった。アフリカ大陸の北側に位置するカリブ諸島のシント・マールテン出身のプロデューサーは参加しているが、ブラジル出身の人物は1人もいないのである。国籍や出身が分からないプロデューサーもいたので現段階では言い切れないが、もしブラジルやその周辺国家に関連する人物が1人も入っていない場合、これは「文化の盗用(Cultural Appropriation)」にあたると思われる。

文化の盗用とは、ある文化圏の要素を他の文化圏の者が流用する行為である(Wikipediaより引用)。特に少数民族や、支配された歴史的な過去を持つ国家の文化を、被支配国家の資本が流用することが問題となる。今回は制作陣にブラジルや周辺国家出身の人物を配置せず、その文化に対して貢献していない形で流用していることが問題である。

また、衣装についても、リリース当初cierra boyd氏のクリエイションから明らかにインスパイアを受けているにも関わらず氏の名前はクレジットされていなかった。現在この問題は解決しているようだが、TWICE「MORE&MORE」、aespa「Black Mamba」などここ最近ヴィジュアル面での盗用の指摘が続いている。これはK-POP業界そのものが抱える問題と言えるだろう。(そもそもcierra boyd氏がシューズメーカーから許諾を得て制作、販売しているのかという問題もあるが……)

 

おわりに

ここまで、NMIXX「O.O」の楽曲と衣装を分析し、何故これほどまでに賛否両論を呼ぶのかを考察してきた。

欧米圏のポップミュージック、特にHIPHOPの中でビートスイッチの手法はそれほど珍しいものではなくなっていること、その影響でK-POPにおいても用いられるようになっていることから、「O.O」の最も特徴的なビートスイッチが何故使われるようになったのかを分析した。次にカップリング曲「TANK」の作曲陣の経歴から、「O.O」の「JYPっぽくなさ」の原因を考察してきた。続く章では「O.O」のMVにおける衣装のインスパイア元と、itzyのデビュー時のスタイリングを踏まえつつ、K-POPシーンが"モード"化していることを指摘した。

何故「O.O」は"変"なのか? それは「如何に目新しいものを提示出来るか」のレースであるK-POPのルールに則って新奇性を追求した結果、一般リスナーにとっては過激に、ラディカルになってしまったからだ。K-POPはモードである。よって、既存のコンセプトを提示しても意味が無い。しかしここに、筆者は別の希望を見出したい。今回のNMIXXのような実験的な楽曲、コンセプトによって、K-POPシーン自体が拡張し、より豊かで多様な楽曲がリリースされ得るという希望である。

モード、つまり流行は繰り返す。服と同じように、人気のないコンセプトは自然消滅するし、今人気があるコンセプトもいずれ廃れていく。また、ヴィンテージアイテムのように、昔リリースされた曲が今聴くとより"今"っぽく感じるということが当たり前のように起きうる。K-POPをより楽しみたいのであれば、まずは様々な曲を聴きMVを見る他無い。スタイリングも楽曲も、過去から続く1つの大きな流れの中で価値付けられているのだから。

勿論我々リスナーも、このK-POPという現象の中でモードを作る当事者である。リスナーの側から、良いモノは評価し、問題点は批判することで、より良いクリエイションへ導いていけるはずだと私は信じている。NMIXXは、そしてK-POPは今後どうなっていくのだろうか―――その答えは、我々リスナーが作っていくのかもしれない。

 

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参考資料

20220212/旧譜digレポート vol.3(f(x)編)

皆様アンニョン。解散済みグループ特集「旧譜digレポート」シリーズ第3弾、今回は泣く子も黙るf(x)特集。好きだった方も初めて名前を聞く方も是非楽しんでいってください。

 

f(x)とは

2009年にSMエンタからデビューした5人組グループ。色んな経緯(……)があり最終的には4人で活動し、2019年に契約を満了しました。現在もソロで活動しているメンバーもいます。今回はf(x)としてのリリース楽曲のみを取り上げますが気になった方は是非ソロ作品も聴いてみてください。ルナの「Free Somebody」は神曲

 

LA chA TA

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2009年9月リリースのデビューシングル「LA chA TA」。ミドルテンポのトラックにHIPHOP色の強いダンスとスタイリング、同時代のソシを考えるとやはり棲み分けがあったっぽいですね。13年前のK-POPってこんな感じか……。

 

Chu~♡

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2009年11月リリースのシングル「Chu~♡」。フックソング的なノリも感じるタイトルのフレーズのリフレインが楽しいエレクトロ・ポップ。ですがHIPHOPっぽい雰囲気も引き続き展開。ソルリsupreme着てない!? もういい!?

 

NU ABO

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2010年5月リリースの1stアルバム「NU ABO」。タイトル曲は前2作より若干攻撃的なサウンドのエレクトロダンスミュージック。各所に入る歓声のサンプルとかもかなり意味が分からない感じでヤバいしシンセがパワーな感じからピコピコしたのに切り替わるのも面白い。MV中で髪の毛の色が変わるとかもこの辺からあるんだなと勉強になりますね。

 

このアルバムの収録曲だと同系統ながらセクシーめな「Mr.Boogie」、

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可愛らしい「Ice Cream」も好き。

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Hot Summer

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2011年6月リリースのリパッケージアルバム「Hot Summer」。サビのポイントダンスもユニークで面白い。タイトル曲はドイツのアーティスト・Monroseの同名楽曲のリメイクで、こんなところにもNCT「Sticker」まで続くSMの楽曲リメイクの伝統を感じますね。

 

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アルバム収録曲には超絶メルヘン魔法少女ソング「Sweet Wiches」や、

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れまでのf(x)のコンセプトを踏襲したバチバチ楽曲「Pinocchio」まで入ってます。良い。

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Electrick Shock

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2012年6月リリースのアルバム「Electrick Shock」、タイトル曲は彼女たちのスタイルである攻撃的なエレクトロスタイル。サビのフレーズがユニゾンなのが面白いと思いました。あとRICHのナイキのTシャツ絶対ブートだろ笑

 

このアルバムの収録曲だと「Zig Zag」の若干ニュージャックスウィングっぽい感じが好きです。

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Pink Tape

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2013年7月リリース、現在でも名作と語られることの多い「Pink Tape」。活動曲の「첫 사랑니 (Rum Pum Pum Pum)」は変な歌詞にオリエンタルなサウンドで"めちゃくちゃ変なんだけどめちゃくちゃにカッコいい"というSM楽曲の一番良いヤツ!! 所々に入っているマーチングっぽいリズムパターンも高揚感を煽られるし……と作曲者調べてたらこの独特のギターリフをサンプリングした曲まであることが判明しました。マジカヨ。

 

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俺もお金払ってSMサンプリング曲公式にリリースしたい。

アルバムの話に戻りますがミンヒジン氏によるヴィジュアル面の作り込みがエグい。

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他の収録曲もかなりヤバく、メルヘンなトラックにストーキングの様子を描いているとしか思えない歌詞が乗った「Shadow(미행)」、

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美メロEDMソング「Airplane」などなどかなり完成度の高いアルバムです。記事の最後にプレイリスト載せましたがこのアルバムは単体でも聴いてほしいな。

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Red Light

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2014年7月リリースのアルバム「Red Light」。Aメロ→Bメロ→サビ、で全然違う印象を与えるハウス、HIPHOP、デジロックの融合したトラックが最高にクールな楽曲です。このパートによって全然違う感じもaespa「Savage」まで続くSMの伝統と言っていいと思います。

 

アルバム収録曲の中で個人的に特に好きだったのは「All night」ですかね。今の耳で聴くと完全にシティポップ。

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ってよく見たら作曲編曲のクレジットにJINBOとテディ・ライリーが入っとるやんけ!! そりゃ良い曲だわ!! あとステージ動画見てると2番のラップパート中アンバー以外のメンバーめちゃフリーダムで笑ってしまう。

 

4 Walls

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2015年10月リリースのラストアルバム「4 Walls」。聴いたことがないという読者はいないであろうK-POP史に残る伝説の名曲「4 Walls」が収録されています。洗練された浮遊感のあるディープ・ハウス、繊細なボーカルワーク、謎めいたMV……とどこを切り取っても素晴らしいプロダクション。勿論アルバム収録曲も素晴らしいので以下に紹介していきます。

 

こちらも疾走感溢れるディープハウス! 前述の「4 Walls」と同様LDN Noiseが作曲に参加している「Rude love」!

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最近何かと名前を聞きがちなライアンジョンが作曲に参加している「Deja Vu」は ヘビーなエレクトロサウンドながら全体的にポップな印象。カッケー!

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アルバム収録曲に絶対入ってきた少女趣味な雰囲気を若干残しつつ、コーラスワークとピアノの音色がより洗練された印象を与える「Glitter」!(「X」も同様!)

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マジで必聴です。

 

12시 25분 Wish List

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2015年12月リリースのシングル「12시 25분 Wish List」。こちらもLDN Noiseお得意の爽やかなハウスチューンにクリスマスっぽい鈴の音が楽しい楽曲です。

 

All Mine

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f(x)の最後のリリースとなったシングル「All Mine」(SM STATIONの企画でのリリース)。なんとこちらも作曲LDN Noise。「今まで見た景色すべて私のもの」という歌詞、メンバー自らの手で撮影されたというMVも泣けますね……。

これ読んでる人の半分にも伝わらないだろうけどこの曲のマスタリングしてるTom Coyne氏、もしかしてJAZZ DOMMUNISTERSにも関わってる人か……??? ヤバくね……??? drive!!

 

感想

曲だけ聴いててほぼMV見たこと無かったのですが、思ったよりHIPHOP感を打ち出したグループだったんだなと感じました。というのはやはり同時代のYGの影響もあるでしょうし、ソシのセクシーっぽい路線とは別のコンセプトをやろうとした結果なのかなと思います。

少女時代の曲聴いてても思いますがSM楽曲は時代感が全然無くて今聴いても古臭くないのが凄い。初期から一貫して可愛らしい曲もやっていたところを見るとRed Velvetってマジでソシとエプのコンセプトを融合させてやってるんだなとも思いました。

 

今回紹介した楽曲と、紹介できなかったけど好きなf(x)の楽曲をプレイリストにまとめました!! 是非ご活用ください。

 

 

ということで、旧譜digレポート vol.3(f(x)編)でした。また次回!!

 

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