火気厳禁のハングル畑でつかまえて

火気厳禁のハングル畑でつかまえて

半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20230128/縦モニターを導入したので音楽番組のチッケムをレビューしてみる

皆様アンニョン。火気厳禁です。先日PCのモニターを購入しました。24型で縦横回転可、と来ればやることは1つ。

 

 

高画質大画面チッケムヤベェ〜〜〜!! テレビでもYouTube見られますが明らかに体験の質が違う。推しが俺の机の上で踊っている。

ということで過去から現在のありとあらゆる推しのチッケムを見漁っているのですが、テレビ局によって結構違いがあったのでレビューしていきます。

 

チッケムとは?

チッケム(직캠)は、韓国語の「直接(직접)」の「직(チッ)」と、「カメラ」を意味する「캠(ケム、“cam”)」を組み合わせた合成語で、主に1つのカメラでアイドルやアーティストのパフォーマンスを撮った映像のことを指します。 日本語で言うなら「直カム」「直撮り」みたいな雰囲気でしょうか? AKB~坂道のオタクの経験がある方には「推しカメラ」と言えば伝わるかもしれません。 ちなみに英語だと「fancam」。

最近だとBilllieのツキちゃんが「Gingamingayo」のチッケムでの表情管理が話題になりましたね。

 

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当初はコンサート会場などでのパフォーマンス時にファンが推しのみを撮影した動画がチッケムとしてネット上にアップされていたようですが、現在では音楽番組でのパフォーマンス時にテレビ放送分とは別にチッケムとして撮影したものがテレビ局のYouTubeチャンネルに上がるのが一般的になっています(田中絵里菜『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』p94~95参照)。

上のツキちゃんの動画を見てもらえば分かる通り、通常の横向きの動画であってもチッケムと言います。縦方向のチッケムが近年普及していますが、これはTikTokの影響でしょう。現在は顔にクローズアップした横向き画面のチッケムを「facecam」と呼んでいる例も出てきています。

 

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韓国の音楽番組

韓国では週7日のうち6日音楽番組が放送されており、チッケムが毎日のように放送局のYouTubeチャンネルに上がっています。以下に放送局と音楽番組、YouTubeチャンネルを記載します。

 

MBC

  • 「SHOW CHAMPION」(水曜)
  • 「SHOW 音楽中心」(土曜)

 

mbc k-pop

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all the k-pop

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SBS

  • 「THE SHOW」(火曜)
  • 「人気歌謡」(日曜)

 

스브스케이팝 Zoom

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스브스케이팝 × INKIGAYO

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Mnet

  • M COUNTDOWN(木曜)

 

Mnet K-pop

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M2

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KBS

  • Music Bank(金曜)

 

KBS Kpop

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KBS WORLD TV

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各局独自のチャンネル運営をしており、大体番組別でチャンネルが分かれているようです。

 

レビュー

ということで本題の各局によるチッケムのレビューに移っていきます。以下にレビュー対象とした楽曲のリストを載せました。映り込み、距離はグループの人数によるところも大きいので今回はソロ、4~5人、6~9人、それ以上のグループを見て大体の平均値を出していきたいと思います。まあそれ言い出したら振り付けにもよる訳だが……。撮影技術/機材の差を少なくするためなるべく去年リリースの楽曲から選びましたが、IZ*ONEはここ最近ので1番メンバー多いという理由で入れてます。

 

  • テヨン - INVU

  • aespa - Girls

  • LE SSERAFIM - ANTIFRAGILE

  • STAYC - Beautiful Monster

  • 少女時代 - FOREVER 1

  • 宇宙少女 - Last Sequence

  • IZ*ONE - Panorama

 

MBC

番組のブッキングの都合もあるのでしょうが、今回例として挙げたアーティスト・楽曲で検索して1番引っかからなかったのがMBCです。同一グループでもメンバーによってチッケムが無かったりするところを見ると他に比べて予算がアレなのでしょうか。撮影前後の様子などのおまけ要素も薄め。

カメラ位置によっては観客の頭で足元が隠れているパターンもあり、衣装オタクとしてはその点も気になりました。

 

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SBS

K-POPファンなら絶対に見たことがあるであろう高画質美麗サムネイルが特徴。人気グループであればあるほど撮影前後のおまけ部分が長いような……どうせ撮ってるなら上げてくれればいいのに……。安定的にメンバーを追った映像で非常に見やすいです。

 

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Mnet

SBSと同じく全体的に安定していて見やすいです。こちらも観客の頭が見切れていますが画角とズーム率の問題かさほど気になりません。曲前のオフショットはないですがエンディング妖精を寄りで映してくれるのは結構良い。

 

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KBS

KBS系は「K-FANCAM」とサムネイルにデカデカと書いてあって分かりやすい。KBSはスタジオに複数台設置した定点カメラの映像を組み合わせ、AIによる顔認識でチッケムを作っているそう。以下の動画で詳細が語られているそうですがまだ見てません。笑

youtu.be

 

なので他に比べると動画のアップが早く、メンバーの網羅性も高いですが何故かソロ歌手のチッケムを上げない!! 映像の同期のためなのかカメラレンズの汚れなのか黒い点がついていたり、フォーメーション変換で移動するときのの画質が終わっていたり、最高画質が1080p、被写体がカメラから遠いと焦点が甘いままなど正直どうなん?感があります。これから技術が発展していったら1番クオリティ高いものがここから量産されると思うので頑張ってほしい(何様?)。

 

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総評

思っていたよりクオリティに差があまり無かったですが、やはりSBSとMnetが頭一つ抜けてるかなという印象。ここ2,3年はもうグループ全員のチッケムが上がるのが当然、といった風潮がありますがMBCはここから巻き返せるのでしょうか。カメラマン/クレーンの映り込みの問題は思ったより無かったです。メンバーと同じかそれ以上に踊るカメラマンも話題になってましたがああいうカメラワークも1曲のうち数パートだけだから気にならないのかアングルを上手く調整しているのかは謎。

 

気になって昔のチッケムを調べてみるとHAPPYのサイコー衣装の時のチッケムが上がっていました。ただこれも限られたメンバーのみ撮影されていたので時代を感じますね……エクシのもあればよかったのに……。

 

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古いところだと2016年のRed Velvet「Russian Roulette」の活動に付随してチッケムが上がっています。どちらもM2チャンネルですが、1本は従来の形式(ファン撮影の定点カメラ)、1本は今日の形式(1人のメンバーのみを追う)になっていてこの時期が過渡期なのかもしれません。この辺調べたら面白そう。

 

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何にせよ携帯の画面で見るより圧倒的に良いです。表情は勿論、衣装の細部から筋肉に差す陰影までバッチリ見えます。

ということで音楽番組のチッケムレビューでした。みんなも縦モニター買おう!

 

 

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20230102/NewJeans「Ditto」を読む

読者の皆様、あけましておめでとうございます。2023年も昨年以上に邁進して参ります。

さて(ここから文体変更)、2022年の暮れにNewJeansがシングル『OMG』からの先行リリース曲として「Ditto」を発表した。少々今更感もあるが、「Ditto」のMVを見て何をどう思ったか、ここに書き残しておく。

 

「Ditto」MVを分解する

ひとまず、「Ditto」のMVを丁寧に見ていこう。side A, Bと同じ楽曲ではあるが2種類のmvが用意され、Aパートで提示されたものがBパートで深掘りされる構成になっている。ホラーやファンタジーの要素も盛り込んだ演出が目を引くが、あらすじは主人公の반희수(バン・ヒス)が部屋に眠っていたビデオを再生し、学生時代の思い出を振り返るといったものだ。

 

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MVの公開の後に開設されたヒスのYoutubeチャンネルを見ると、時代設定は1998年の冬となっている。

 

 
 
 
 
 
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side A,B通して登場するキャラクターはヒスとNewJeansの5人、そしてヒスを見つめる男子生徒と鹿の計7人と1匹。

画面の縦横比率が変わることで誰が、どの時点で見ている映像なのかが暗示される演出が全編に渡って施されている。side Aではヒスが過ごした学生時代を振り返る映像になっているが、雪原で鹿と見つめ合うシーン(4:17~)の後実はNewJeansのメンバーはヒスにしか見えていなかったことが明らかになる。続くside Bではヒスの姿を中心に描き、彼女がカメラを捨てて再度鹿と出会うところまで過去の描写、現代のヒスがビデオを見ていると部屋にビデオに映っていたNewJeansのメンバーが入ってくるところで終わる。

この楽曲とMVはNewJeansとファンダムの関係性を描いたものだという。それは主人公の名前「バンヒス」が連音化するとファンダムの名称「バニーズ」になることからも明らかだ。しかしそれ以上に凝った演出が施され、メッセージが込められているのもまた事実である。ここからは、この2本のMVの中で印象に残った2つの点を取り上げてそれぞれの解釈を試みる。

 

ヒスとビデオカメラ

まずはヒスとカメラについて考えていきたい。ヒスは、side Aではずっとカメラを構えてNewJeansを撮っている。だから彼女の顔、いや厳密に言うと彼女の瞳はハンディカムのモニターに隠されて映らない。

 

カメラを構えるヒス

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購買のシーン、部室(図書室?)のシーンで微妙に顔が見えるが、それも遠くからの画角であったり髪に隠れていたりして、はっきり彼女の瞳が映るのは冒頭水飲み場のシーン(1:29~)と雪原のシーン(4:21~)の2つだ。

 

眠るヒス

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水飲み場のヒス

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一方、続くside Bではそのカメラを捨ててしまう。ヒスの顔(瞳)が映るシーンは男子生徒と目が合うシーン(0:34~)、ハンディカムを捨てた後のシーン(2:28~)、再度廊下で鹿と遭遇するシーン(2:55~)の3箇所。

 

side Bのヒス抜粋

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主人公である彼女の顔がはっきりと映らないのは、これがあくまでNewJeansのMVだから、ということ以外にも意図があるように思う。side Aではむしろハンディカムを構える彼女の姿を印象的に映し出し、最後のネタバラシをより強烈なものにしている。

逆に、このMVの中ではっきりと顔が写るのは、NewJeansのメンバーと男子生徒、side Bで教室にいるクラスメイトだ。シーンによりけりではあるが、顔が写っているということはヒスにカメラを向けられているということでもある。

教室でカメラを向けているシーンでヒスは、クラスメイトから奇異の目線を向けられていることに気付いていない。それは彼女がカメラのモニター越しにメンバーを見ているからであり、クラスメイトは眼中に無いからだ。しかし、ニーチェの言葉を引くまでもなく、本来見るという行為は見られることの裏返しである。我々がヒスの瞳を見ることが出来ないのは、ヒスと我々(=クラスメイト)の間に視線の交差が発生していないからだ。

ヒスはモニターを覗き込むことで他者とのコミュニケーションを遮断していたが、カメラを置いて水を飲んだ時に事故的に他者の視線に出会ってしまう。ベランダから彼に見られて逃げ、体育館ではカメラの向こうにまた彼の目線を見つけて戸惑う。しかし登校中の彼を見つけたヒスは恐る恐るカメラの眼を向け、見つめ返した。最終的にヒスはカメラを捨て、他者から「見られる」ことを受け入れたのではないだろうか。

 

side Bの途中からヒスがNewJeansを撮った映像はグリッチノイズが入ったり砂嵐になってしまう。ヒスのYoutubeチャンネルを見るとカメラを捨てる前(体育館のシーン)からノイズが入るようにはなっているので、side Bでカメラを捨てたこととは関係がないと推測される。動画の説明欄を見ると「なぜか映像が乱れる」「音声が途切れる」といった旨のことが書いてあり、彼女は自分が見ているものが虚構だと気付いたからこそカメラを捨てたのかもしれない。

 

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駐車場で彼女がギプスを見るとメンバーからのメッセージが消えていることから、我々に見えている街頭の下のメンバーはヒスには見えていないと推測される。

 

ギプスの寄せ書きが消えているシーン(side B)

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ヒスはカメラがないとNewJeansを見ることが出来ない。それは我々も同じである。基本的に我々は、カメラを通してしかNewJeansを見ることが出来ない。しかしヒスはカメラを通して見ている彼女たちも虚構だと気付いてしまった。彼女が現実世界=他者とのコミュニケーションにこそリアルを見出したのだとするなら、side Bで男子生徒と並んで歩く姿にも納得がいく。

 

「Ditto」はなぜ"エモい"のか?

この2本のMVを見た時、多くの人が感傷的な印象を抱いたことと思う。我々はあくまでヒスが撮った友達(NewJeansのメンバー)の映像、というテイの最近撮られた映像を見ているだけなのに、何故我々はノスタルジーを刺激されてしまうのだろうか。

批評家・思想家でカルチュラル・スタディーズの礎を築いた先人ロラン・バルトは、写真というメディアの本質(のようなもの)を「かつて-そこに-あった」という言葉で表現した。撮られた写真を見る時、そこに写っているものは過去に必ず存在したものであり、我々が写真を見る時は現在と過去の時間が2重に流れることとなる。現在は画像加工技術の向上によりこの理論は否定される可能性も持っているが、我々の知覚-認知の様式としては、バルトの理論はまだ力を持っていると感じる。

MVのリアクション動画におけるミンジの以下の発言は、バルトの思想を集約したものだと言える。撮影された本人ですら偽の記憶があるように感じてしまうほどに、写真/ビデオの持つ「かつて-そこに-あった」性質は強い。

 

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(出典 : NewJeans (뉴진스) 'Ditto' MV Reaction - YouTube)

 

またside Bの最後、過去のビデオを再生していると、ビデオの中のヒスを含めた6人が現在の部屋に入ってくる(ように見える)シーンも、写真/ビデオというメディアの価値を端的に表現している。

芸術論の古典「複製技術時代の芸術作品」の中でベンヤミンは、芸術作品の価値を美術館などでの展示によって見出される「展示価値」、そして教会や「礼拝価値」の2つに分けて捉えた。複製技術によって芸術作品における<いま-ここ>的性質(アウラ)が失われていく中で、写真には礼拝価値としてのアウラが宿っていると彼は言う。

 

写真においては展示価値が礼拝価値を全戦線において押しのけはじめる。しかし礼拝価値は、無抵抗に退却するわけではない。それは最後の砦に逃げ込む。そしてその砦とは、人間の顔貌である。(中略)遠くにいる、あるいはいま故人となった、愛する人びとの追憶を礼拝することに、イメージの礼拝価値は最後の避難所を見出す。人間の顔のつかの間の表情となって、アウラが初期の写真から、これを最後と合図を送る。

 

(ヴァルター・ベンヤミンベンヤミン・コレクション① 近代の意味』、浅井健二郎編訳、1995年、p599)

 

どんなに時間が経って心が離れようとも、曲やビデオに触れて当時のことを思い出したり、メンバーを想うこと――――それこそが、アイドルがメディアに載って流通する時に生まれる価値だ。その良し悪しは別として、アイドル産業はこの礼拝価値に値段をつけて売っているし、我々はそれを買っている。

「Ditto」MVのあらすじを物凄く大雑把にまとめると、2022年のヒスが1998年の思い出=NewJeansを追憶する、といったものだ。このMVは、デジタルと言えども荒い画質のハンディカムで学生生活の一瞬を切り取り、そしてその被写体がアイドルであるということで、「かつて-そこに-あった」という写真/ビデオの特性を活かしつつベンヤミンの言う礼拝価値を持たせ、「今そこにいるアイドル」と「かつてそこにいた我々」を同時に想起させる。MVの中でヒスは埃を被ったビデオを再生し、再び当時のNewJeansに出会う。そう、写真やビデオは、その対象を”再び生かす”ことが出来るメディアなのだ。裏返せば、写真やビデオは死を待つメディアだとも言える。「Ditto」のビデオに漂う不穏さは、現在撮られたと分かっているにも関わらず生じる「被写体が既に故人になっているかもしれない」という緊張感に由来するのかもしれない。

 

おわりに

NewJeans「Ditto」のMVを自分なりに読解してみた。思春期特有のセンシティブな自意識や自分の在り方への葛藤、そして他者と関係を持つことへの恐怖や戸惑いを抱えながら、少しずつ人間的に成長していくヒスの姿を描いたこのMVは、まさしく青春モノだと言える。そして我々は、青春の瞬きが消えてしまうことを知っている。だからこそ青春は眩しいし、来るべき青春の終わりが恐ろしいのだ。

グループのクリエイションのトーンの中でフレッシュネスとノスタルジーを両立して表現しているのも驚くべきポイントだ。1stEP収録曲のMVでは明るい陽光の元で軽やかに踊る彼女たちのハツラツとした雰囲気が技巧と資本力重視のK-POPシーンにおいて斬新に見えたわけだが、初めてのカムバックで180度回転した感性のクリエイションを提示しているのが非常に面白い。

本編では触れられなかったが、何故鹿のモチーフが用いられているのか? 実在しないNewJeansは何を意味しているのか? まだまだ考える余地は沢山ある。多様な読みを誘発することも、この作品の素晴らしい点だと言える。

この記事がアップされる頃には「Ditto」収録のシングル『OMG』がリリースされている。そちらのMVも合わせてよりこの物語は発展していくわけだが、今回はこの辺で筆を置く。

 

参考資料

 

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20221229/K-POP定期便(12月カムバ特集)

皆様ごきげんよう。2022年のホリデーシーズン、如何お過ごしでしょうか。忙しくも楽しい年末のムードにぴったりのK-musicで、BEST TIME OF THE YEARを貴方に。今夜の1曲目はRed Velvet × aespa「Beatiful Christmas」です。

 

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「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集。火気厳禁が今月聴いた新譜を紹介していきます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

1曲目に紹介したのは今年のSMCUコンセプト・アルバムから「Beatiful Christmas」でした。資本力と強ビジュと美ボーカルで殴られ続ける3分半のニュー・SM・ガールズ・キャロル。

 

グループアーティスト

itzy - Cheshire

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これについては以下記事に書いたのでご参照ください。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

書いていて気付いたのですが今年の12月カムバックってもしかしてitzyだけ……?

 

ソロアーティスト

popeye - No.1

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Apple Musicのレコメンドに出てきたクリエイティブチームpopeyeのEP「IGNITION」から「No.1」。作詞作曲は勿論レコーディングやマスタリング、ヴィジュアルまでを同チームで仕上げているようです。韓国インディーシーンのどこか物悲しさを感じさせるオルタナティブR&B楽曲に、向こうのアイドルっぽい甘い男性ボーカルがなんともセクシー。後半はラッパーぽい歌い手に切り替わるのですがそのレイジーな雰囲気もまた良し。こんなに曲良いのにYoutubeの再生回数3桁、これまた”見つけちゃった”ってやつか……?

 

meenoi - Cheek To Cheek

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ミノイからホリデーシーズンを祝うEPが届きました。いつものオルタナR&B~Kバラードの良いところを凝縮した楽曲は勿論、今回はジャズっぽい新機軸の「Cheek To Cheek」が特に良いな~……と思いきやこの曲はルイ・アームストロングエラ・フィッツジェラルドによるジャズ・クラシック・ナンバー。タイトルの通り「あなたと頬を寄せ合ってダンスをしていると天国のように幸せだ」という内容の歌詞ですが、アップテンポなアレンジやミノイのボーカルが原曲よりドラマチックでキュートな印象です。

 

Cocona - Yellow funky (KOREA)

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唯一無二のハスキーボイスとジャンル横断的なディスコグラフィで一部音楽ファンから注目を集めCoconaが遂に1st EPをリリース!! 今作「GREEN VELVET」でもその柔軟な音楽性を発揮し、2stepからディスコファンク風のダンスナンバー、アブストラクトな音像のオルタナR&B、そして歌だけでなくラップまでしちゃうとなるともう非の打ち所がないというか……一生ついて行きます。

 

Minsu - No worries, I’m good

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SSW・MinsuのEP「NOW NOW」が到着。今作のリード曲「No worries, I’m good」は軽快な海外ロケ、というかプライベートの旅行の様子を撮っているようなMVもこの曲の爽やかな雰囲気にマッチしていて良いですね~。

 

george & チュウ - Dear My Winter

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契約のゴタゴタが続くLOONAの元メンバー・チュウとgeorgeが電撃コラボ!! 楽曲「Dear My Winter」は2人のスムースなボーカルの掛け合いが最高なウィンター・バラード。ゴタゴタがどうでもよくなるくらいにハートウォーミングで愛らしいクリスマスプレゼントです。やっぱチュウの歌声は素晴らしいなあ……

 

JINex - Tonight (Feat. Summer Soul)

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今月のインスタで知った枠その1。プロデューサーJINexのシングルに火気厳禁が推しに推しているSSWのSummer Soulが参加、NJS調のメロウなトラックにサマソの気怠げな歌唱がたまらん!! アルティメットありがとう!! サマソのライブ見たいですね~~~~。なんかインスタ見る限り韓国のクラブでちょくちょく演ってるぽいですけどやっぱ海越えないとダメか……?

 

Cherry Coke - nothing hurts like love

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インスタで知った枠その2。MONGO GROSSOなどを彷彿とさせるオシャレエレクトロハウス。この方も若干吐息多めの気怠げボーカルで良いです。

 

YABBI - Body Cream

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オーディション番組への出演、Rubber Soulというデュオでの活動を歴てYABBI名義でのソロ活動デビュー作「Body Cream」。「iffy」とか好きな人は絶対好きな浮遊感のあるサウンドに透き通るボーカル、独特の世界観がクセになる1曲です。

 

Ash-B - My Name Is Money

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Ash-Bはずっと景気が良くて本当に最高!!

 

今月の火気pick : NewJeans - ditto

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気鋭の新人NewJeans、ミニアルバム『OMG!』からの先行リリース曲「ditto」。ボルチモアクラブのリズムパターンを下敷きにしつつ5人のフレッシュな歌唱と瑞々しい歌詞が心を打つ楽曲です。何と言ってもMVの作り込みがすさまじく、懐かしのハンディカムで撮られたような映像がノスタルジーを喚起しつつ、ファンとNewJeansの関係性を描いたという衝撃の仕掛けに圧倒されました。このMVの映像表現について色々考えてみたいな~。本チャンのアルバムリリースが楽しみすぎますね。あとイル活はやらなくていい。

 

 

 

他にもMisoの未リリース音源をまとめたアルバムやSlomのインストアルバム、Hoodyのシングルも良かったです!! こちらも下のプレイリストにまとめていますので是非聴いてみてください。

 

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ということで、12月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

ということで、今年最後の更新でした。2022年は沢山記事への反応を頂き本当にありがとう御座いました!! 来年もご愛顧のほどよろしくお願いします!! 良いお年を~~~~~~~

 

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20221219/itzy「Cheshire」と推すことの倫理

はじめに

itzy「「Cheshire」を初めて聴いた時、言いようのない居心地の悪さを感じたのは筆者だけだろうか。曲調はかなり好きな部類に入るのだが、しかし我々を喝破し、励ましてくれるitzyはもう、そこにいないように感じられたのだ。

 

itzyについて

itzyは2019年2月にJYPエンターテインメントからデビューした5人組ガールズグループだ。執筆時点で音楽番組での1位が計42回、毎年年末に発表される各種アワードでは計11個の賞を獲得している。同じ事務所から2022年に後輩ガールズグループNMIXXがデビューしていることも踏まえ、itzyはもう磐石な中堅グループと言っていいだろう。

大胆で挑発的な所謂「ガールクラッシュ」のコンセプトが彼女たちの持ち味だ。デビュー曲の「DALLA DALLA」は、「私はあなたとは違うんだから口出ししないで」「私は私が好き」と強いメッセージを歌いつつ、タイトルにもなっている「달라달라(=違う違う)」のリフレインがキャッチーな1曲だ。

 

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続く「ICY」「Not Shy」なども同様に、因習的な価値観に対する反発心や恋愛においても主体的であろうとする心情を表現している。しかし新曲「Cheshire」からは、彼女らの持ち味である強くて明るいガールズパワーの要素はあまり感じられない。率直に言うと、この曲に少し不気味さすら感じてしまうーーまるでチェシャ猫の微笑みのように。

まだMVを見ていない人は日本語字幕をオンにして「Cheshire」のMVを観て欲しい。

 

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テレビ番組風のセットやグリーンバックとCGを使った演出は捉えどころのない『不思議の国のアリス』のチェシャ猫を着想源としているのだろうが、それはむしろ彼女たちが作られたイメージの中の存在であることを際立たせる。そんな彼女たちが「見えるもの、そのまま私を信じて」と発することに、筆者はグロテスクさを感じるのだ。彼女たちが私たちに見せているものは彼女たち自身ではない。乱暴な言い方だが、明け透けな嘘を信じろと言われているような居心地の悪さがある。

 

信じる=推す?

「見えるものをそのまま信じる」とはどういうことなのだろうか。我々はほとんど視覚に頼って生きている。例えば道を渡る時に左右を確認する。階段があれば登るし、階数を確認してエレベーターのボタンを押す。見える、ということは、そこに何かがある、ということだ。裏返せば、見えているものはそこに有る、と我々が信じているのだとも言える。

しかし、アイドルがそこにいて、我々の目に見えている以上、彼女たちを信じて推す、ということに何の疑問も無いではないか。この章では、認知心理学の「プロジェクション」という概念を通して、我々オタクが見ているものは何なのかを考えてみる。

 

プロジェクション

久保(川合)南海子『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』は、「推し」にまつわるエピソードを通じて認知科学におけるプロジェクションの概念を解説した一冊だ。プロジェクションについて説明している部分を以下に引用する。

 

人間は、自分をとりまく物理世界から入力された情報を受けとり、それを処理して、表象を作りだします。それは人間にとっての意味となります。けれどこのような情報の受容と表象の構成は、人間のこころの働きの半分でしかありません。もう半分では、作り出した表象を物理世界に映しだし、自分で意味づけた世界の中でさまざまな活動をしているのです。この一連のこころの働きが、プロジェクションです。

 

(久保(川合)南海子『「推し」の科学 プロジェクション・サイエンスとは何か』、p34)

 

有名な「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の句が、分かりやすいプロジェクションの例だ。現実には存在しないはずの幽霊という表象を自分の中に持っていたからこそ、暗がりで枯れた草木の影を幽霊だと勘違いしてしまう。

これは我々オタクの行動や思考様式にも深く関わっている。例えばメンバーカラー。その色を見かけるだけで推しを連想してしまう。例えば聖地巡礼。普段何気なく歩いている街並みでも、そこに推しがいたという事実が現実世界の認識を変える。プロジェクションという心的機能は、我々オタクの活動領域のほとんど全てをカバーしている。

そしてそれは、我々がアイドルを眼差す時にも起きている。鶏が先か卵が先か、その推しのイメージを推し本人に投影し、推しがその推しらしさを全うすればするほど、その表象が更に我々に強く刷り込まれていく。

 

「リアル」なアイドル

我々はアイドルに夢を見ているし、アイドルは我々に夢を見せてくれる。パフォーマンスにある種の説得力、「リアル」さが宿るからこそ、我々は彼ら彼女らが魅せる夢を現実だと信じ、”推す”という行為に至る。

「Cheshire」を聴いた時に筆者が感じた違和感や居心地の悪さは、今までのitzyに投影していた像――「進歩的」「挑発的」「ガールクラッシュ」などなど――が、今回の新曲の歌詞や曲調と異なっている、ということが原因だと言える。先入観に囚われた見方をしていたからだ、と言ってしまってもいいかもしれない。しかしその先入観自体も、プロジェクションの理論に則って言えば彼女たち(とPDチーム)がこれまで作り出してきた自らの表象をリスナーの側が身体化した結果とも言える。

また、「Cheshire」の違和感、不気味さは、アイドルという産業そのものをアイドル本人が代弁しているような気がするからだ。楽曲の本当の主題が何であれ、「見られる」職業であるアイドルがこのように歌うこと自体に忌避感がある。そして、「見えるものだけを信じて」という言葉は、「見せるものだけを信じて」とも言い換えられる。その言葉を信じていいのだろうか? 資本主義に絡め取られていることに気付かないまま、あるいはそれに気付いていないフリをしながら、それでも彼女たちを信じて推すことが?

 

「Cheshire」は悲鳴か、福音か

「見えるもの、そのまま私を信じて」。甘美な誘いだが、ハードな現実世界での出来事を考えると筆者は首を縦に振ることが出来ない。

 

アイドルと労働

君が 想う そのままのこと

歌う 誰か 見つけても

すぐに恋に落ちてはダメさ

「お仕事でやってるだけかもよ」

 

(大槻ケンヂと絶望少女達「りんごもぎれビーム!」)

 

アイドルが見せる幻影。それこそがアイドルの魅力だ。それは間違いない。ここで強調しておきたいのは、筆者は”推す”という行為を批判したい訳ではない、ということだ。プロジェクションは人間にとって不可欠な心の機能であり、それは国家や貨幣という実体のないものが社会を構成していることを考えてみればよく分かるだろう。

しかし彼女たちが言うように、ただ見えるものをそのまま信じていいのだろうか。綺羅びやかな舞台とその裏の隠れた努力だけが彼女たちの労働であり、人生なのだろうか。先日、ドラマ化もされたレンタルなんもしない人のTwitterアカウントがこんなツイートをしていた。

 

f:id:kaki_genkin:20221218225820j:image

 

当該ツイートは現在削除されているようだが、DMの内容は事務所スタッフからの暴言や過酷な労働環境から来る精神病の症状についてのものだった。事務所スタッフも自己責任論を振りかざす連中もありえないと思う。

2022年に公になった、OMEGA XやLOONAを巡る問題も同様である。我々ファンが知らない/見られないところでアイドルたちが搾取されているかもしれないということを忘れてはいけない。

 

自我と虚構

前述の通り、アイドルと我々オタクはイメージをフィードバックし合っている。アイドルにとっての「見せたい私」が本当の、本心からの本物の本人なのだろうか。ファンに向かって暴言を吐くのが本当の姿? 我々自身がそうであるように、アイドルもまた、本人がどういった存在なのかという問いに明確に答えることなど出来ない。そして、アイドルという存在そのものが見たい/見せたいという主体的な欲望が交差する場であるにも関わらず、「見せたものをそのまま信じて」というフレーズによって彼女たちの存在が虚構に押し込められてしまう。我々オタク=消費者はそれを信じるしかなく、そしてその信じたイメージを再度彼女たちに投射してしまうのだ。

 

「でも何かを演じたら――

フェアじゃないけどそれを見て人は判断する」

 

(『アトランタ』S4 : ep6)

 

あなたの推しが「カメラがないところでしか本当の自分でいられない」と言っていたとして、あなたはどう思うだろうか。悲しい? それとも納得する? 我々オタクはアイドルに対して、ライブ中に目が合った瞬間、自分のコメントを読んでくれている間、アルバムにサインしながらお話している時間だけは本当の姿であって欲しいと思っているのではないだろうか? 少なくとも筆者はそう思っているし、そのことがどれだけ矛盾を孕んでいるかも理解しているつもりだ。虚構と現実の境目にいる存在に対する、虚構のままでいて欲しい気持ちと私のいる現実にいて欲しい気持ち。この引き裂かれた感情が、私を苦しめる。

 

おわりに

itzyの今までの活動や最新作「Cheshire」の歌詞の分析を通して、筆者がこの楽曲に抱いた違和感の原因を探ってきた。

視覚による認知の特性から、「見えるものはそこにある」と信じ込んでしまうし、見えているもののみを信じることは非常に危ういことでもある。それはアイドルに対しても同じで、ステージ上で見せるその魅力自体が我々が抱いている表象を投影したものであるにも関わらず、アイドル本人の生来のものだと思ってしまう。この誤認はプロジェクションという心的機能によるものである。

しかし、アイドル本人が発する「見えるものだけを信じて」という言葉は、現実のアイドルを取り巻く労働環境や人格消費の問題を掻き消すように響く。アイドルを巡る、市場原理と人間の認知能力、そして欲望という糸が絡まったまま宙に浮かんでいる。産業体としてのアイドルの存在と、それを欲望するオタク。

これらの複雑な問題について、それぞれで折り合いをつけていくしかないのだろうか――、ここまで書いて、また「Cheshire」のMVを流す。画面の向こうのメンバーはいたずらっぽく笑って、私にこう言うのだ。「Why so serious?」

 

 

参考資料

 

 

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20221203/GALZ XYPHER(MAYA, HARVEY, JURIN) リリック解説&感想

皆様アンニョン。火気厳禁です。

先日の「GALZ XYPHER」のココナちゃんの記事がALPHAZの皆様に好評でしたので、残りの3人のリリック解説や感想も書いてみました。今回も訳、解釈等間違っている可能性もありますが面白く読んで頂いたら嬉しいです。

 

前回記事こちら。

kaki-genkin.hatenablog.com

 

「GALZ XYPHER」全員ver.の動画こちら。

 

www.youtube.com

 

MAYA

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(Verse)

また進めるストーリーnext page

また進めるストーリー、次のページ

 

誰もたどり着いてないステージ

誰もたどり着いてないステージ

 

Whether you’re ready or not

it’s now or never

準備出来て無かろうがやるなら今

ready or not」、「now or never」のフレーズは両方K-POP楽曲のタイトルにもなってますね。

 

We gon’ do this

いくぞ

 

Tip toein' all around the globe

世界中を忍び足で駆け巡って

デビュー曲「Tippy Toe」(=つま先歩き、忍び足)への言及。

 

Leavin’ tracks Seoul to Tokyo

ソウルから東京まで足跡を残す

「track」は足跡、そして楽曲という意味もあるのでソウル、東京でレコーディングをするという意味とも取れるか。

 

Only spit facts while

these cappin’ ass cappers

actin’ too Pinocchio

フェイクな連中がピノキオごっこしてる間にリアルなことだけラップする

Young Thug, Future「No Cap」での嘘を意味する用法から「cappin’ ass cappers」で「嘘つき」「姑息な連中」。

 

Never lackin’ never slackin’

欠けてるものも 見落としもない

 

Lights camera action

we gon’ smash it

ライト、カメラ、アクションでブチかます

「Lights camera action」は映画などの撮影現場における掛け声。HIPHOPでも定番フレーズだが最近K-POPでもRed Velvet「POSE」LOONA「Pose」で印象的に使われている。

 

Our opening act

like the grand finale

私達のオープニングアクト

まるでグランドフィナーレ

 

Me goin’ down bad

I can’t even imagine it

落ちぶれる私の姿なんて想像もつかない

原曲「Down Bad」から。

 

Maya be on the come up

次に来るのはMAYA

前段の「opening act」の次、なのでフィナーレみたいな前座より凄いメインアクトが私、という意味合いか。

 

While they goin

down down down bad

奴らが落ちぶれていくうちに

 

너네들 열심히 해보나 마나야

お前らは努力したって意味ない

 

어차피 또 한숨만 냄

また溜息をつくだけ

 

Maya got bars that's 最高

MAYAが吐き出す最高なバース

「bars」=小節、でラップそのものを指す。

 

Dripped down to the last drop

on the mic oh

最後の一滴までマイクの上にイケてるラップを落とす

「drip」「drop」は水滴を意味するが、その光を反射して輝く様子からジュエリーを表す言葉としても使われます。

 

막내라고 얕보다간

マンネだからって舐めてると

 

너네 왕관 순삭 될 거야 no typo

王冠はあっという間に無くなるぞ マジで

typo」自体は誤字という意味ですが「no typo」で「誤字じゃなく」=「ホントに、マジで」という意味のスラング

 

Underdog pre g o d

負け犬から次世代の神へ

 

This ain’t trendy issa v i b e

これはただ流行に乗ってるんじゃなくバイブスの表現

「issa」=「it's a」

 

Elevatin’ on a daily basis

毎日上がってく

 

No clout chasin’ cliche clickbait

釣りの文句にひっかかったりしない

「clickbait」(クリックベイト、釣りの記事タイトルなどで広告などに誘導すること)

 

I am not like you Nor would I try to

私はアンタとは違うしそうなろうとも思わない

 

描いたvision 違うサイズ

描いたvision 違うサイズ

 

Fame and the fortune すでに got it

名声と幸運 すでに私の手に

 

でもまだ進める計画

でもまだ進める計画

 

(Hook)

We on the come up

ウチらは成り上がる

 

While they goin’ down down bad

奴らが落ちぶれている間に

 

너네는 끝물 우린 아직 창창해

お前らの旬は終わり 私達のお先はまだまだ明るい

 

(Hook) *repeat

 

HARVEY

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Medals stackin’ up

積み上がってくメダル

原曲のリリック「Medals 'round my neck because I won, I won(俺の首のメダルは勝利の証拠)」からの引用。

 

ain’t no one and done yeah

まだ誰もやり遂げてない

 

Made my mama proud

but it’s not enough yeah

ママは私を誇らしいって言うけどまだ足りない

 

쓸어담기 바빠

Dollars Yens n Wons yeah

ドルに円にウォン 稼ぐのに忙しい

同様のラインがあるLISA「MONEY」からのサンプリングかも?

 

우린 눈부셔 걔넨 삐까뻔쩍

ウチらは眩しいけどあの子達はメッキの輝き

「삐까뻔쩍」は直訳すると「ぴかぴか」だが文脈的にはこんな訳が適切か。

 

I won I won yeah yeah

私の勝ち、私の勝ち

原曲「I WON」からの引用。

 

Harvey the real Harley

HARVEYはリアルハーレイ

『バッドマン』シリーズに登場するヴィランハーレイ・クイン」から。

 

Best believe that ain’t no joke ha

これは大マジ 冗談じゃない

「joke」のフレーズは前段のハーレイ・クインの恋人ジョーカーからの連想も含まれるか。

 

Cover dances we bodied

ウチらが元ネタのカバーダンス

 

Prolly yall need to take notes ya

多分メモ取っといた方がいいよ

 

Everything we solid

ウチらは全てを確立していく

 

While everything with yall

seem ghost yeah

アンタらのやる事は全部消えてく

 

I’m not tryna be the next so and so

何かの後釜になるつもりはない

 

But we catchin’ up on em close

でもそこまであと少し

 

Ain’t no pause button on me

私に一時停止は無い

 

Ain’t no problems stressin’ on me

私を苦しめる問題もない

 

Nah I don’t pick and choose

いや 選り好みなんかしない

 

I just show and prove

ただやってみせるだけ

 

Maintain the same energy

同じエネルギーを保ったまま

 

もう分かったよね

Gの前は必ずX忘れないで

もう分かったよね

Gの前は必ずX忘れないで

 

数字上がるIG YT

数字上がるInstagramYoutube

 

みなが言う ”素晴らしい” ”개멋짐” yeah

みなが言う 「素晴らしい」「超イケてる」

 

Gotta keep winnin’ that’s a Elon must

イーロン・マスクのように勝ち続け

自動車メーカーTESLAのCEOイーロン・マスクネームドロップ。何故「Musk」ではなく「must」になっているのかは分からないが「イーロンが当然勝つように~」という訳が適切? イーロンがTwitterを買収したことからココナのバースの「青い認証済み〜」のラインとかかっているのは偶然かそれとも……。

 

Gotta live life like Beyonce Knowles

ビヨンセのような人生を生きる

Beyonceの本名「Beyoncé Knowles-Carter」から。

 

地に足つけ有言実行 光り輝く24K Gold

地に足つけ有言実行 光り輝く純金

「24k Gold」で24金という意味ですが、ここでは原曲に参加しているラッパーの24K Goldnへの言及も含まれる。

 

자꾸 올라가는 값어치 ooh

上がり続ける価値

 

계속 뚫어 우린 새로운 길 ooh

新しい道を開拓し続ける

 

누가 막아 우릴 감히 누구

誰がウチらを止めるって? 誰が?

 

I’m winnin’ I’m winnin’ a new W

私は重ね続ける、新しい勝利

Wは「win(勝利)」、そして「woman(女性)」の頭文字であることから新しい女性像を打ち立てる、という意味とも取れる。

 

JURIN

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Jurin got that fire flame flavor

ジュリンのラップは火を吹く激辛

 

When the spice kicks

you’ll taste a game changer

スパイスの効いたゲームチェンジャーの味わい

 

Big words comin’ out a lil no brainer

吹けば飛ぶ能無しが大口を叩く

「lil」=「little」で小さな、力のない

 

But I just can’t cut it wit

second or tie breakers oh no

2位や引き分け その期待には添えない

 

Don’t be bitter be better

グチグチ言わずに努力しろ

 

기회를 기다리다 이미 Imma go get em

他がチャンスを待ってるうちに 私が手にする

 

Yea the plot keeps thickenin',

While the clocks tickin'

時計の針が進んでくうちに 計画は厚みを増してく

 

and I'm sicker than a cypher

その辺のザコよりイケてる

「sick」はそのまま訳すと「病気の」となるが、ここでは「病んでるくらいカッコいい」みたいな意味合い。「cypher」の元来の意味は数字の「0」だが、派生して魅力や能力がないもののことも指す。また、その形から輪になってフリースタイルを披露し合う場のことをサイファー(=XYPHER)という。

 

Spittin’ in a pandemic like whoah

パンデミックの渦中でもカマす

「spit」は「唾を吐く、飛ばす」といった意味だがこの場合は「唾が飛ぶほど激しくラップする」という解釈が適当だろう。

 

Inner beast in her

queen bee stinger whoah

女王蜂の毒針に潜む 内なる獣

 

Looks be decievin’

that ain’t me neither hmm

見た目はまやかし それも私じゃない

 

Never miss a beat

freakin' misdemeanor

ミッシー・エリオットみたくビートを逃さない

レジェンドラッパー ミッシー・エリオット(Missy "Misdemeanor" Elliott)から。

 

My girls wit me I don’t lead em

周りにいる女の子 私が率いてる訳じゃない

 

I get lit wit em

一緒に盛り上がってんの

「lit」は直訳すると「点火する」という意味の動詞。転じて火がついたようにエキサイトすることを表すスラング

 

Too blunt to be modest

謙虚になるには正直過ぎる

 

今までの全てまるで振りだね

溢れるノイズ 掻き分ける周波数

今までの全てまるで振りだね 溢れるノイズ 掻き分ける周波数

 

U~mami pack a punch on a rap goddess

イイ女がラップの女神に1発喰らわす

スペイン語スラングで「mami」は「ママ、魅力的な女性、女性の恋愛相手、親しい女友達」などの意味があるらしい。

 

Too hot to cool off nah nah nah *3

冷ませないほどにホット

 

X marks the spot for the Girls

Xマークは女の子のために

 

그건 줄인말

それは略語

前段「X mark~」を略して「XG」になること、そして「줄인」(じゅりん)の「말」(言葉)というダブルミーニング

 

절대 안 봐 남의 눈치

他人の顔色は絶対見ない

 

내가 왜 굳이 따라야 해 너네 규칙

なんで私がわざわざお前らのルールに従うの?

 

자꾸 입맛 떨어져 니 toxic한 부심

見てると食欲が失せる お前の有毒なプライド

 

Michelin star 던져 手裏剣 sous chef ooh

ミシュランの星を手裏剣のように副料理長へ

前段の食欲→グルメガイドのミシュラン→星→手裏剣の連想。

 

When they see u they go 'ちょっと'

みんなアンタを見たら言うよ 「ちょっと…」

 

When they see me they go 'もっと'

私を見れば言う 「もっと」

 

When they see u they go 'ちょっと'

みんなアンタを見たら言うよ 「ちょっと…」

 

When they see me they go…

そう 私を見れば……

 

感想

三者三様のフロウ最高~~~~~!! ココナ、マヤの2人がいなたいビート選択でバチバチにカマしてるところにハーヴィーのチャラめのTrap×アリアナ的ギャル歌唱~ラップ!! 〆はレゲトンド直球の「SAOKO」にロートーンなフロウでしっかりハメるJURIN様!!  たまらんです。

特にJURINパートはリリックに熱い・温度関連のワードが使われているのも原曲のラテンノリを反映してて良いですね。

インスタとか見る感じもう原曲に関わったアーティストにこのビートジャック届き始めてるようで、ますます世界に名を轟かせているXG。次にドロップする作品が楽しみです!

それではまた次回。

 

参考資料

20221130/Red Velvet 'The ReVe Festival 2022 - Birthbay' 全曲レビュー

皆様アンニョン。火気厳禁です。

火気厳禁のK-POPにおける原初にして至高の推し・Red Velvetがカムバしましたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!! 祭りじゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ということで今回のEP「The ReVe Festival 2022 - Birthbay」の感想をつらつらと書いていきます。

 

Birthday

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前作「Feel My Rhythm」の後を継ぐ多幸感溢れるパーティーチューン。ジョージ・ガーシュウィンの「Rhapsody In Blue」を大胆にカットアップしたブレイクビーツの上でRed Velvetが遊びまくり踊りまくり。ラップのフロウと声楽的コーラス、そして彼女達ならではのハイクオリティボーカルによる波状攻撃に頬が緩まない人がいるでしょうか? いや、いません。

 

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ジャズ、ラグタイム、クラシックの要素を融合させた「Rhapsody In Blue」ですが、相反する要素を掛け合わせたグループ名を持つRed Velvetの、多種多様な音楽ジャンルを横断するK-POP楽曲の中でこうしてサンプリングされている構図が面白いですね。

「Diamonds」や「Ice Cream Cake」など過去楽曲のタイトルを引用するのも「Umpah Umpah」からやっている手法で、ベタですがロビ的には嬉しいポイント。サビの「icy」の用法は以前このブログで解説しましたね。

 

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サビ前にC-C-Bみたいなエレタムが入るの意味わからなくて好き。前作に続き今回もシャンパンをPOPするRed Velvet。ドレイクか?笑

 

BYE BYE

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清涼感のあるR&Bポップ。グラインドしたベースと細かく刻まれたハイハットオルタナティブR&B!といった雰囲気で、サビではワルツ調のグルーヴに展開しRed Velvet特有の荘厳さとイルネスが演出されています。今年リリースされた日本版アルバム「Bloom」収録の「Marionette」も似た構成の楽曲ですが、チャイコフスキー白鳥の湖」サンプリングのこちらに比べてさっぱり聴ける楽曲です。

 

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歌詞では「私が傷付く恋はもうしない」と葛藤しながらも相手に別れを告げ、Redvelvet流のセルフラブを表現。「涙を拭いて 言いなよ さよならって」のフレーズは自分に言い聞かせているのか、それともその言葉を躊躇う誰かに向けてのものなのでしょうか。

各バース冒頭のラップパートが凄く好き。「love, for, you」って念押ししてくるおウェンさんヤバいしジョイの低音ラップはゾクッと来る。ジョイの「まれば あんにょん」はファンサービスでしょうね。

 

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On A Ride

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リリース前の報道記事によると「ハイパーポップダンス曲」とのことですがどちらかというとHyper Popから影響受けてるポップ、みたいな雰囲気でBella Poarch「Build A Bitch」やADORA「MAKE U DANCE」に近いですね。Bella PoarchはTikTokのフォロワー数世界3位、「Build A Bitch」MVの再生回数は4億回超えてるのでそりゃK-POP界隈もほっとかないでしょう。

 

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しかしこれ系あるあるの”病みカワ”みたいな雰囲気は脱色され、メルヘンチックなトイピアノと極太のベースがRed Velvetらしい可愛さと狂気、アンバランスの美学を演出しています。そういった意味ではf(x)「Shadow」のアップデート版みたいな感じ?

サビのユニゾンが本当に可愛い……。2番ウェンディパートの絡みつくような3連フロウたまらんです。ペジュ姫の「タータラタータ~♪」良。

 

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ZOOM

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HIPHOP色の強いビートにハイクオリティ歌唱載せちゃうというSMのお得意技が光る「ZOOM」。というかこれウルロンですよね笑。

 

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テケテケギターリフに硬いキック、ウルロンもといDr. Dre「The Next Episode」をシリアスにしたようなビートは今回のEPの中で最も硬派。恋人の嘘を暴いて問い詰める歌詞と相まってRed Velvetの冷たい魅力が痛いほど伝わってきます。もはや楽しんでるんじゃないの?と思わずにはいられない問い詰めっぷりですがCメロでは一転「嘘でも全部信じたいのに」と揺れ動く心情を描いていて震えました。なんかごめん。

 

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1番イェリのラップがキレキレで良い!! 2番頭の調子外れみたいなジョイのラップもこの曲の危うさが現れていて好き。感想に入る「Remember……Remember……」のテンション感がバース部分との落差でより怖い。

 

Celebrate

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EPを締めくくるミドルテンポバラード「Celebrate」。遠いあの日の思い出を繰り返してもう一度誕生日を祝おう、美しい思い出をこれからも作っていこう、というファンとの絆を暗示したものなのでしょうが、どことなくタイムループモノを思わせて不穏……だがそれがいい。結成9年目を迎えるRed Velvetが見せる優しいノスタルジー

 

雑感

全曲見てきましたが如何でしたでしょうか。MVのうさ耳バラクラバルック最高過ぎますし迷彩と流行りのmiu miuのミニスカート合わせて似合うのバランス感覚凄いですよね。なんとなく前作よりお金かかってない感はあるものの……

2022年はK-POPにおける大ネタサンプリングが流行りましたね。以前からもありましたがIVE「After Like」や(G)I-DLE「Nxde」と割とみんな知ってる/そもそもが名曲みたいなものを導入することでプロダクト自体のキャッチーさを底上げする効果があるのかなと思います。

 

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火気厳禁がずっと指摘していることではありますが「歌とラップの液状化」がRed Velvet楽曲の中でもかなり進んでいる印象を受けました。5人の魅力的なボーカルデリバリを色んな聴かせ方で提供している今作はそういった意味で良かったですが、しかしRed Velvetならラップじゃなくて「Kingdom Come」みたいなのが聴きたいとも思ってしまうんですよね……これが時代の流れってやつなのか……?

個人的に「BYE BYE」のシンセとコード進行の感じがすごく好きなので楽理分かる方の解説も読んでみたいな~~~!!  あと全体的にユニゾンっぽい箇所多くてそれも珍しいような気が。

今回は前作のトンマナをよりキッチュにポップにした雰囲気だったので、そろそろ「Peek-A-Boo」「Bad Boy」みたいなVelvetサイドが見たい、と思うのは私だけではないはず。来年に久々のフルアルバムリリースの噂もあるのでそちらに期待したいです。あと日本で対面イベントと単コンやって。

 

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はい。「Red Velvet 'The ReVe Festival 2022 - Birthbay' 全曲レビュー」で御座いました。それではまた次回。

 

参考資料

 

 

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20221128/K-POP定期便(11月カムバ特集)

短い秋を通り過ぎて冬がもうそこまでやって参りましたが、皆様如何お過ごしでしょうか。

本日の1曲目はチャート逆走中のYOUNHA「Event Horizon」です。

 

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皆様ごきげんよう。火気厳禁です。今回は私が今月聴いた新譜を紹介するカムバックアーティスト特集です。

1曲目に紹介したYOUHNA「Event Horizon」は今韓国のチャートを逆走行している話題の曲。リリース自体は今年の3月ですが、ユンナさんが大学の学園祭などに出演した際この曲を披露し、ボーカルの上手さと曲自体の魅力がバイラルヒットに繋がったとのことです。

 

「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集。火気厳禁が今月聴いた新譜を紹介していきます。

先にプレイリストが見たい方はこちらから(Apple MusicSpotify)。

 

グループアーティスト

Acid Angel from Asia - Generation

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LOONAの元プロデューサーチョンビョンギが新たに手掛けるメタバースガールズグループ・tripleSから第一弾ユニットAcid Angel from Asiaがデビュー。『放課後のときめき』出演者やBIBIの妹が所属ということでアイドルファンの話題を集めている彼女達のデビュー曲「Generation」は90sアイドルっぽさもあるグルーヴィな仕上がり。サビ後半のリフレインがフックになっていてかつランタイムが3分切ってるという潔さも今っぽい。EP収録の「Rolex」「Charla」「Access」も総じてクオリティが高い!必聴!

 

NATURE - LIMBO!

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「LICA LICA」で物議を醸したトンデモグループNATUREが今度はリンボーダンスでカムバック。やっぱ「やばみ Lipstick」とか言ってるとこうなっちゃうのかな……。初期は王道アイドルやってて良かったんですけど(今も良いけどね)。

 

ICHILLIN’ - Draw(MY TIME)

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火気厳禁が今最も注目している中小事務所の新人グループICHILLIN’がカムバック!! 合流して初のリリース「Draw」はSMエンタ的とも言える抑制の効いたシンプルなビートが前2作とも違った雰囲気で驚き&ブチ上がり。シングル3作続いたしそろそろミニアルバムを……と思いましたがBVNDITのことを考えると途端に気が塞いできました。ほどほどに売れてくれ……。

 

STAYC - POPPY

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はい。これは以下記事で詳しく書いたのでそっち参照してください。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

SECRET NUMBER - TAP

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HOT ISSUEやBVNDITと同じ中小グループで存続大丈夫か?なSECRET NUMBERが久々のカムバックですがやっぱなんか”2019年あたりの中小ヨジャドル”を未だにやってる感は否めない……。下手に路線変更してウケなくてもキツいし難しいですね。カップリング曲の「SLAM」は割と好きでした。

 

FIFTY FIFTY - Higher

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K-POPシーンに颯爽と現れた注目の新人グループFIFTY FIFTY! 上記「Higher」はディスコ風味のギターがクセになる楽曲で、伸び伸びしたボーカルが心地よいです。デビューシングル収録曲はシティポップ風味の「Tell Me」、ハードなダンス曲「Log in」、歌モノEDM「Lovein' Me」とバラエティ豊かだしなんだったら全部の曲に映像がついてて「この予算はどこから……???」と思ってしまいます。事務所ATTRAKTの公式サイトを見てみると所属アーティストはこのFIFTY FIFTY一組のみで、パートナー企業にワーナーとかテレビ局のjtbcとか載ってるので音楽配信とか番組制作とか色々やってるぽいですね。それにしてもMVと曲のクオリティが謎に高い……なんなんだ……。

 

ソロアーティスト

YOOA - Selfish

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OH MY GIRLのゆあたまがソロ第2作目をリリースう!! 嬉しい!! 前作「Bon voyage」のボヘミアンな雰囲気から一転、今作はモダーンなポップソングを満載したEPでこれまた嬉しい。表題曲「Selfish」は往年のBeyonceなどを思わせる本人声ネタ使いやドラムキットの質感がたまらない一曲です。同EP収録の「Blood Moon」はレイドバックしたR&Bでこれまた最高。

 

Alexa - Back In Vogue

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アメリカのオーディション番組で優勝するなど独自の道を突き進みK-POPシーンを拡張するAlexaがミニアルバムをリリース。アルバムリード曲「Back In Vogue」はブーンバップのビートに歌を合わせた楽曲です。ゆあたまと偶然のシンクロ。

 

RYU SU JEONG - PINK MOON

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元ロブリズのリュ・スジョンの新曲はコテコテのシティポップ。こんなんなんぼあってもいいですからね。

 

Jiselle - Way U Are (feat. BIG Naughty)

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aespaじゃない方のジゼルが人気急上昇中のラッパーBIG Naughtyを客演に迎えたシングル「Way U Are」をリリース。2人の歌声のケミがなんとも優しいR&B/ソウルナンバーとなっております。

 

BIBI - BIBI Vengeance(나쁜X)

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今や押しも押されぬ地位と人気を獲得したSSW、BIBIがアルバム「Lowlife Princess : Noir」をリリース。先行シングル「動物農場」も最高でしたが今回の「BIBI Vengeance」はHIPHOP的なフロウと歌唱の間を縦横無尽に行き来するボーカルとまさかのレゲトンビートでヤバいす。アルバムタイトルにもある通りのフィルムノワール的世界観のMVも必見。ヤクザBIBI怖すぎ。

 

Whee In - Sunny Shower (feat. Colde)

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MAMAMOOのメンバーでありグループ脱退も確定しているフィインがなんとColdeをゲストに新曲をリリース。Wavy的アコースティックジャズサウンドに 憂いを含んだColdeのボーカルも相変わらず良い。これから始まる冬に聴きたい感じの曲ですね。

 

Set The Tone. - We Don’t Care(feat. TRADE L)

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インスタ見てて知ったシンガーSet The Tone.のデビューシングル(多分)。韓国のアーティストだと思って聴いたらなんとびっくり日本の方でした!! 楽曲「We Don’t Care」はレイドバックな雰囲気もある爽やかな雰囲気。今勢いに乗りまくっている韓国のラッパーTRADE Lのパートも間違いない仕上がりだしリリックに日本語入れてくれてる! 日韓のシーンを横断する存在になるかもしれないSet The Tone.さん、注目です。

 

EXN & ROMderful - Groot

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によるK-indie/R&Bコンピレーションシリーズ「SOULBYSEL」の第3弾が到着。今回の目玉は独特のフロウとオートチューンがお馴染みラッパーEXNと、先日のSummer Soulとのジョイントアルバムも最高だったアーティストROMderfulのコラボレーション楽曲「Groot」! どうやったら思いつくんだ……と思わずにはいられない柔軟過ぎるフロウとビートが心地よい1曲です。このコンピレーションアルバム他の収録曲も名曲揃いなので是非聴いてみてください。

 

dnss - what's your number (feat. COCONA & OLNL)

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フォロワーの方のツイートで知ったdnssのEP「PERSONA : 3AM」。CHANNEL 201のnoairとも繋がりがあるらしくインスタでシェアしていたので聴いてみたらめちゃくちゃ良かったです。「what's your number」はCOCONAとONLNをボーカルに迎えたオルタナティブR&Bナンバー。COCONAさんの歌唯一無二だよな~。

 

Owell Mood - Vanishing Cats

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ファン待望のOwell Mood1stアルバムが到着!! ラテンっぽい楽曲が持ち味の彼ですが今作はロックサウンドを軸に大人っぽく叙情性のある雰囲気を見せています。「Vanishing Cats」はディスコファンク風味の楽曲で、自分の元を去ってしまった相手をずっと追いかけてしまう心情を淡々と描いています。

 

INJAE - Perfect Stranger

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個人的大注目レーベルmine fieldのR&BシンガーINJAEがシングルをリリース。ラウンジミュージック的な心地よさ。今回はおそらく初のMVも同時に公開。彼女の楽曲に共通するセクシーさが映像によく表現されていてこちらもオススメ。シングルまとめたやつでいいからEPとかアルバム出してほし~。

 

iiso - COMI (Feat. Chillin Homie)

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INJAEと同じくmine field所属のiisoがEP「COMI」をリリース。同名曲は彼女の力の抜けた軽やかなボーカルも相まってめちゃオシャレな気分になれる4つ打ちハウス。同EPはドラムンベース、UK garage/2stepなども入っているのでその辺好きな方は必聴!

 

 

 

謎に曲のクオリティ高いけど個人的にあんまハマれてないIRRISの新曲「Stay W!th Me」、youraのジャズバンド共作EP「The Vibe is a Chance」、お騒がせラッパーOwenの新作「Calling」、Keith ApeのEP「Ape in space」なども良かったです!! こちら含めて紹介していない曲も下記プレイリスト入ってますので是非聴いてみてください。

IRRISのMVに出てくるParadise Dinner、STAYC「Beautiful Monster」以降死ぬほど使われるようになったけど被ってるからやめとことかないんだろうか……。

 

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ということで、11月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

と、いうことでまだRed Velvetのカムバが控えておりますが11月のカムバ特集でした。Red Velvetについては別でレビューしたいと思います。それでは!また次回!!

 

 

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20221127/GALZ XYPHER(COCONA) リリック解説&感想

皆様アンニョン。火気厳禁で御座います。

皆さんXGYoutubeにアップされたGALZ XYPHER見ました!? ココナちゃんのバースが特にアツかったので解説&レビューしてみます。日韓英トリリンガルラップで諸々の訳、解釈等間違っている可能性もありますが面白く読んで頂いたら嬉しいです。歌詞はプロデューサーの方のインスタグラムから引用してます。

 

GALZ XYPHER(全員ver.)

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ココナ ソロ(カメラテスト映像)

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 プロデューサーsimon jakops氏のインスタ

 
 
 
 
 
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リリック解説

 

(Hook)

C to the o c o n a

C to the o c o n a

 

Be poppin’ on them 808s

808の上で跳ねまくる

808=Roland TR-808。Trap特有のベースとハイハットがこのリズムマシンに搭載されていることから曲自体を指して使われている。

 

Who woulda thought lil ting

Would turn up on em like a fadeaway

過小評価してた奴らをジョーダンみたく飛び越していく

ここで言う「fadeaway」はマイケル・ジョーダンの後ろに下がりながら放つ「フェイドアウェイシュート」。カメラテスト映像の手振りがそうなので間違いないはず。

 

Here for the throne Khaleesi flow

これは女王のための玉座

「Khaleesi」はドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』における王妃(女王?)の称号。

 

Burn em all ain’t no playin’ no games

燃やし尽くす 遊びじゃないんだこれは

「game」は前段の『ゲーム・オブ・スローンズ』ともかかっている。

 

Hol’ up lemme jus claim my throne real quick ok ok

ここが私の席だってちょっと証明させてよ ok ok

 

(Verse)

Levelin’ up but it ain’t ever enough

レベルは上がり続けてるけどまだ足りない

 

後戻り無しウチら無敵だ

見たことないはずnothing like us

後戻り無しウチら無敵だわ ウチらみたいなの見たことないはず

 

Cocona be the new genesis

ココナがなる新世代

 

ステージ駆け上がり flickin’ the wrist

ステージ駆け上がり 仕事をこなす

「flickin’ the wrist」は直訳すると「手首を振る」ですが、バンドQueenの楽曲から「簡単に出来る」「楽勝」みたいな意味合いで使われるようです。またその動作から「コカインを作る」という意味もあるらしい。そっち系のラッパーがやるホイップクリームかき混ぜてるみたいな動作がそれか。

 

Competition we gon’ put em to rest

ウチらが勝って他の連中を辞めさせるこの競争

 

Takin’ no L's givin no F's

負け無しでアンタらに興味無い

L’s = Loose(負け)、F’s = Fuck。「don’ t give a fuck」で興味がないという意味の慣用句になります。この2つは過去記事の「Kポに潜む~」と「SOLO(Remix)解説」で扱いましたね。

 

차원이 달라

次元が違う

 

다 원해 100 respect money power

全部欲しい 100%のrespect money power

The LOX 「Money, Power, Respect」から。HIPHOP定番フレーズ。 

 

Rap 할 땐 겸손한 cosplay

어리버리 따윈 떨진 않아

ラップする時は謙遜するフリ、天然ぶったりしない

 

난 파릇한 newbie 넌 rotten tomato

私はフレッシュな新人でアンタは腐ったトマト

ロッテン・トマトはそのまま訳すと「腐ったトマト」。同名の大手米映画レビューサイトからの連想で「お前には低評価がつく」的な意味合いかも。

 

난 파랗게 verified 너넨 부캐중

私は青い”認証済み”でアンタはモブキャラ

前段の「파릇한(=新鮮、青い)」とフォロワーの多いTwitterアカウントに付く認証マークが青いことをかけた表現か。

 

너무 바람직한 건 노잼이라 woo

求められすぎるのもつまらないし

「노잼이」=「No 재미」で「つまらない」という意味の新造語。

 

Surrounded by sound of dem haters

下らないアンチの声に囲まれてる

「Surrounded by sound」は勿論元ネタ楽曲「Surround Sound」から。

 

(Hook) *repeat

 

感想

最初見て「いやラップうっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっま!!!!!!!!!!!!!」て爆笑しました。上手過ぎる。

最初に出た全員ver.の動画もリップシンクじゃなくて現場でちゃんとラップしてる口の動きなんですよね(これで口パクだったら火気厳禁の審美眼はその程度ということで)。

で、カメラテスト映像だとよりダンサーとしての出自が見えるというか、リリックをなぞってゆるく身振りするだけでダンスっぽくなっちゃう感じがカッケえす。そういう意味ではダンサー出身のJP THE WAVYやHenny Kなどとの関連性もある、と言ってもいいのかもしれない。

 

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リリックもかなり細かく踏んでてヤバいです。16分でハイハットが刻まれたビートに対して4拍にアクセントを置くフロウは原曲のJIDのノリ方でもありますが、その精度の高さに驚かされますしバースに入ってからの絶妙な緩急の付け方が良いですね。韓国語の部分の頭韻の畳み掛けも凄まじい。まさに「フロウ」してると思います。

 

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「fadeaway」の用法って自分が知る範囲だと韓国Nikeがキュレーションした「Fadeaway」しか知らないんですが結構定番フレーズだったりするんですかね……?

 

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「Money Power Respect」の引用にしてもこんだけラップが上手いと16歳の可愛い女の子が言っててもちゃんと説得力があって素晴らしい。

 

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元ネタのアルバムに関しては以下記事に詳しいので是非読んでみてください。

 

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このGALZ XYPHER動画の反応に「アイドルのレベルを超えてる」という反応も寄せられていますが、じゃあラップが下手じゃないとアイドルになれないか、と言われればそんな訳ないはず。筆者含めオタクの共通認識として"アイドル"という概念があり、その枠組みを持ってアイドルを眼差すって「男だから」「女だから」というのとそんなに変わんなくね?と思ってしまいます。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

 

 

はい。「GALZ XYPHER(COCONA) リリック解説&感想」でした。好評だったら他のメンバーのもやります。面白いと思った方はブログ記事の拡散などよろしくお願いします。

XG年明けすぐくらいにカムバしてくれないかな~。次はミニアルバム出してくれ~~~!!

 

参考資料

 

 

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20221123/旧譜digレポート vol.5(gugudan編)

皆様アンニョン。解散済みグループ特集「旧譜digレポート」シリーズ第5弾、gugudan特集をお届けします。軽い気持ちでキムセジョンさんのファンミーティングのチケットを取ったのですが、流石に予習しないとマズいだろうということでソロ作と共にグループ活動時代の曲聴いたら物凄く良かったので感想をまとめました。

 

gugudanとは

2016年にJellyfishエンタからデビューの9人組ガールズグループ(のちに8人に)。グループ名のgugudanは「9つの魅力を持った9人の少女たちが集まった劇団」という意味で「9×9」、すなわち「九九段(クグダン)」に由来しているらしいです(wiki情報)。グループのロゴのデザインで「g」が「9」になっているのが可愛い。デビュー年を見るとBLACKPINKや宇宙少女と同じなのでいわゆる第3世代ですね。

さてここからは、時系列を追って彼女たちのディスコグラフィを振り返っていきます。

 

Act.1 The Little Marmaid

2016年5月に1stミニアルバム「Act.1 The Little Mermaid」をリリースしてデビュー。劇団をテーマにしているグループなだけあってアルバムごとに演劇・物語がコンセプトとして採用されているのですが、デビュー作はタイトル通り「人魚姫」が元ネタになっています。

 

Wonderland

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デビュー曲「Wonderland」はまだギリギリ垢抜けてない時代感のあるK-POPだがそれがいい。冒頭の人魚姫的なポージングやサビのV字→逆V字のフォーメーションなど、この真上からのアングルで映える振り付けって当時流行ってたんですかね?おまごるもこういうのやってたと何で読んだ気がする。水中の楽園を思わせるMVのセットも美しいです。

 

Act.2 Narcissus

2017年2月に2ndミニアルバム「Act.2 Narcissus」をリリース。アルバムタイトルはギリシャ神話のナルキッソスから。My god, love it……。

 

A Girl Like Me

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いやこの曲むっちゃくちゃ良い!! まずMVが可愛い。謎にFuture Funkみのあるブラウン管とミロのヴィーナスが融合したオブジェ、マグリット、セジョンの腰掛ける巨大コンパクトなどセットのセンスが抜群。全員でのダンスシーンと個人カットのカラーパレットが違うのが気になりますがそれを補って余りある可愛さ。

曲自体もなんか変で良いんですよ。ミナ、ヘヨンの「おって? おー♪」が可愛いしその後のナヨン、ソイのソウルフルなボーカルのギャップがたまらんです。こういう歌い上げ系ボーカル最近のK-POPであんまいない気がする。

同ミニアルバム収録の「Hate」「Street」も好きでした。

 

gugudan 5959 - ICE CHU

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2017年7月にヘヨンとミナによるユニット「gugudan 5959(おぐおぐ)」がデビュー。ユニット名は韓国語の数字の発音と、可愛がる時の「よしよし〜」みたいな意味の「오구오구」から来ているそう。そんな彼女たちの楽曲「ICE CHU」はファンク風味のサマーチューン。MVでは2人のやんちゃな様子が披露されています。アイス踏み潰すなよ……笑

 

Act.3 Chococo Factory

2017年11月、グループ3回目のカムバックはなんと「チャーリーとチョコレート工場」が着想源。フィジカルがむ~~ちゃくちゃ可愛いんだけどもう絶対国内で新品買えないよなあこれ。ブックオフとか駿河屋でのK-POP旧譜dig活動の時見かけたら絶対買います。

 

 

Chococo

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活動曲「Chococo」は爽やかで甘い名作アイドルソング! 「チョコココ~」のフレーズや軽快なギターリフが中毒性高&めちゃ楽しい。甘い恋心をチョコレートに例えた歌詞はNewJeans「Cookie」の先駆けとも言えます。時折悪夢的なシーンが挟まるMVはやはりティム・バートンの影響でしょうか。揃いの衣装と工場のセットはどことなくRed Velvet「Dumb Dumb」を思わせますが時期も離れてるし偶然の一致っぽい。振り付けも可愛いし何よりこの時期のタンバルモリミミがノムキヨ……。

 

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気になって調べたらELRISの「Pow Pow」も2017年リリースでした。この時期こういう曲調流行ってたのかな?

 

Act.4 Cait Sith

2018年2月に「Cait Sith」をリリース。アルバムタイトルはアイルランドに伝わる猫の妖精「ケットシー」の伝承から。リード曲が「The Boots」なので「長靴をはいた猫」が元ネタでしょうか。

 

The Boots

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ヴィジュアルこそ軍服風ルックであったり黒基調の強めな雰囲気ですが当時のガールクラッシュ(BLACKPINK、CLC)というよりはEXID系のカッコいいお姉さん+ハイクオリティ歌唱、といった仕上がり。輝くブーツを履いてあなたを導く、といった歌詞に滲み出る自信と余裕がクールです。2番サビ前ミミパートヤバい。gugudanってもしかしてめちゃくちゃ良いグループなのでは……

 

当時のKCON JAPANの映像見ると歓声凄いしやっぱ人気あったんだなあ~! いいなあ生でgugudan見たいよ俺も……。どうでもいいですがヨドルのベロア生地の衣装が好き。

 

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ミニアルバム収録の「Lovesick」は彼女たちの優しい歌声が聴けるミドルテンポバラード。初恋を描いた甘酸っぱい歌詞、椅子を使ったパフォーマンスも印象的です。

 

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gugudan SEMINA - Semina

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2018年7月、おぐおぐに続くユニット「SEMINA」がデビュー。セジョン、ミナ、ナヨンによる3人ユニットで、オーセンティックなファンクの楽曲含めほぼティティソですが圧倒的な歌唱力で持ってかれます。MVのサーフィンのついでに素手で魚獲ってくる演出なんなんだよ笑。

同シングル収録の「Ruby Heart」も同路線ながらやっぱりめちゃくちゃ良いので是非聴いてみてください。

 

Act.5 New Action

2018年11月に5枚目のミニアルバム「Act.5 New Action」がリリース。この前後でセジョンのソロ作がリリースされてたりはしますが、グループ全体としての活動はその後2年間無し。2020年末にグループ解散が発表されました。

 

Not That Type

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そんな最後の活動曲「Not That Type」はなんとレゲトン!!!!! なんとLESSERAFIM「ANTIFRAGILE」に先駆けること2年前にレゲトンをやっていたグループがgugudanなのです!!!! 実際はムーンバートンとの折衷のような感じですが、当時からシーンの中核にあったガールクラッシュコンセプトをうまく昇華したダンストラックになっています。「Not That Type ANTIFRAGILE」でTwitter検索すると7,8件のツイートしか出てこないのでこれ知ってると通ぶれます。多分。

 

Be Myself

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曲が良過ぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 1音符目から分かる、これみんな好きなやつですやん!!!!!!!!!!!! MAMAMOOなどにも楽曲提供しているInner ChildとPUFFによる超絶良いK-POPアイドルR&B楽曲。サビのサックス、ピアノ、ギター……とにかくメロの哀愁が凄い。これ聴かなきゃ嘘です。

 

 

 

ということで、gugudanのディスコグラフィを振り返ってみました。火気厳禁の推しはセジョンとミミです。デビューから最終作まで結構間を開けず安定的に活動していたみたいなのになんで2年放置からの解散……、コロナ禍関係なさそうなありそうな……。

当時の来日公演のレポブログとか読むと箱がクラブチッタだったりしてなんというかコロナ前のK-POPガールズグループの現場の雰囲気が伝わってきて面白いですね。火気厳禁は2019年の年末(だったと思う)新宿BLAZEでWeki Mekiを見ましたが、あれもギリコロナ前だからこそあの距離で見れたんだろうな……と思ってます。

あともうこんだけ良い曲あんのに新曲作って活動する必要あるんか?とちょっと思ってしまうんですよね。カバーステージってなんだかんだ機会限られてるしバラエティのイントロクイズ→カバー、の流れでこの辺の曲出て来ないと思うし……。まあ大衆文化(消費文化)ってそんなもんなんでしょうけど。

 

はい。今回紹介した楽曲含めこれまでのgugudanの楽曲をまとめたプレイリストを作りました!是非活用してください。

 

 

 

それではまた次回。

 

 

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20221119/STAYC「POPPY」レビュー

日本国内においてはまだまだ、と言わざるを得ないが、国際的にはコロナ禍は収束しつつあるという雰囲気だ。K-POPにおいても、韓国内外でのフェス出演やコンサートツアーなどの活動が復活しつつある。韓国から物理的に距離の近い日本では、入国制限の緩和以降ライブ公演や日本での音源リリース、地上波の音楽番組に出演(なんと紅白にも!)するなど、声出しの制限などはありつつも再び盛り上がってきている。2020年デビューの新人グループ・STAYCが日本オリジナル楽曲をリリースしてデビューするのも、この大きな流れの中の出来事だと言ってよいだろう。

 

STAYCとは

STAYC(ステイシー)は2020年11月デビューの5人組ガールズグループだ。TWICEの初期楽曲などを手掛けたプロデューサーであるブラックアイドピルスンのラド氏が自ら設立した事務所の第1弾アーティスト。メンバーの平均年齢が19歳(執筆時点)と若く、フレッシュな魅力とクオリティの高い楽曲が評価されている。

デビュー時からK-POPファンの間で注目を集めてはいたが、2021年4月にリリースされた2ndシングル「ASAP」がTikTokのダンスチャレンジ経由でバイラルヒットし、知名度が急上昇した。

 

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韓国の音楽番組では番組独自のランキングを集計・発表しているものがあり、STAYCは現段階で合計11冠を獲得している(wiki情報)。こうしたランキングは音盤の売上やストリーミングの再生回数、電話投票などの集計で計算されるため、1位を取るのはかなり難しい。11冠という数字は、デビュー2年目にして強固なファンダムが出来上がっていることの証左と言えるだろう。

 

「POPPY」レビュー

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さてそんなSTAYCの日本デビュー曲「POPPY」は所謂K-POP的なFuture Bassとディープハウスの融合したような楽曲で、リリースこそ11月だがサマーパーティーのBGMにぴったりな清涼感溢れるダンスチューンだ。

前作「Beautiful Monster」とは正反対の可愛らしく甘いテイストでの歌唱がメインになっていて、彼女たちの声質が120%楽しめる。ただ可愛らしい一辺倒ではなく、中低音を担うジェイのラップとユンのボーカルが良い塩梅で入っているのも雰囲気を引き締めている。特にユンによる最後のサビの力強いアドリブは鳥肌モノだ(勿論良い意味で)。

 

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キャッチーなタイトルのフレーズの繰り返しが印象的だが、弾ける恋心をまっすぐに表現した歌詞も秀逸だ。「恋愛や友情さえも 無理しなくていいよ ありのままでいたいから」と飾らないところも彼女たちらしい。

一聴すると公園少女「Puzzle Moon」やIZ*ONE「Violeta」を思わせるサウンドだが、全体的には神秘的というより爽やかで可愛らしい印象を受ける。この違いは”グルーヴ”にあると筆者は考える。

TikTokヒット狙いだろうな~というサビの「POPPY POPPY……」のリフレインはフレーズの頭にアクセントが置かれ、4つ打ちのビートと自然に同期するようになっている。

グルーヴの演出はサビのリフレインだけではない。曲冒頭シウンパート「らしくないよ Rush Answer」、サビ後半のユンパート「シュワっとさせたい 変わりない ただ自分次  遠慮はNo No No」、Cメロのジェイパート「泡沫みたい  消えたりしない  溶けた期待 今溢れ出すの」と随所に潜ませたライムもこの曲の持つグルーヴを強化する。

特筆すべきはBメロ頭の「甘さだけじゃ物足りないわ」を「甘/さだ/けじゃ/物/足り/ない/わ」と区切っている箇所だ。似たような作例に宇多田ヒカル「Too Proud」があるが、ここではTrapにおける3連符のフロウが自然に歌の中に導入されていて独特のリズム感を生み出している。

 

 

STAYCはそのルックスやキャラクター以上に、メンバーの歌声を武器としてきたグループだ。キャリア3作目の「STEREOTYPE」はメンバーのコーラスが楽器のようにバックトラックの中に導入されている。

 

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「POPPY」は、そんな彼女たちの声の魅力を活かしつつ、ダンサブルな楽曲に合わせることでTikTok訴求も可能にした抜け目のないプロダクトだと言える。メインプロデューサーのラド氏はSTAYCの活動曲すべてに制作で参加しているし、脇を固めるwill.bとFLYTの両氏もSTAYCの最近の楽曲を手掛けている。このメンツを見るに「何らかの理由で今までのミニアルバムに入らなかった曲に日本語詞当てたのでは」とも思ってしまうが、本当のところはわからない。いずれにせよSTAYCチームが本気を出して制作したものだということは間違いないだろう。

思えば「ASAP」も、HIPHOPベースのトラックに彼女たちの可愛らしい歌声と恋に恋する若々しい気持ちを描いた歌詞、そして猫のような"ふみふみダンス"がバズっていた。バカテクボーカルによる「聴かせる歌」から一転、Y2Kカワイイ&グルーヴを強調した「踊れる歌」で日本デビューしたSTAYC。日本でもその魅力を輝かせる彼女たちから目が離せない。

 

参考資料

 

 

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