皆様アニョハセヨ。火気厳禁です。活動終了済みアーティスト特集シリーズ「旧譜digレポート」、ソンミ、Wonder Girls、と来たら次はmiss Aだろ、ということで今回はmiss A特集です。
プロフィール
miss AはJYPからデビューした4人組グループ。グループ名は「人々が恋しく思う(miss)」ような存在になるという目標、「Ms.」、すべてがAクラスであることなどをかけて「miss A」と命名されています。
2010年にデビュー、スジの俳優活動や中国でのプロモーションも行いながら2017年に正式に活動を終了しました。ミンとスジが韓国、フェイとジアが中国出身と現在の多国籍グループの走りといえるような構成でもありました。
デビュー曲「Bad Girl, Good Girl」からヒットを飛ばし、同曲は2010年の各種音楽アワードで新人賞を受賞。先輩であるWonder Girlsとは違った音楽性と魅力でファンを獲得しました。
ディスコグラフィ
Bad But Good(2010)
Bad Girl, Good Girl
デビューシングルのリード曲「Bad Girl, Good Girl」はアグレッシブな姿勢で今風に言うとセルフコンフィデンスを歌った楽曲で、JYPらしいデッデッデッデッデッ……なシンセからはキャッチーさも感じられます。ボディコンシャスな衣装にセクシーな振り付けとWonder Girlsのセクシーな雰囲気を受け継ぎつつより強く押し出している印象。バレエのモチーフってこんな昔から使われてるんだ……
おまごる×ドゥル、事務所の後輩TWICEとITZY、最近だと『R U Next?』の初回評価でもカバーされてましたね。
ポンチャック感もある「Meet Again」、イントロ一瞬アーバンギャルドかと思うエレクトロポップ「Love Again」も良い。どちらもスーパーチャンタイ(슈퍼창따이)ワークス。
Step Up(2010)
Breathe
「Breathe」はダンスホールレゲエ~レゲトン?なリズムが楽しいダンスナンバーで、キャッチーなシンセのフレーズとHIPHOPノリの強いダンスがK-POPシーンの流行に乗りつつ微妙にJYPの血が隠せてない感じで面白いです。MVがチョッサランくらいの時期のf(x)っぽい。
フレンチポップ風のシンセのフレーズが俺を滾らせる「Play That Music, DJ」も前述のスーパーチャンタイによる作曲。
Love Alone(2011)
Love Alone
2011年リリースのシングル『Love Alone』。この次に出るアルバム『A CLASS』からの先行公開曲として発表され、ビハインド映像を盛り込んだMVと共にファンの期待を煽りました。
A CLASS(2011)
Good-Bye Baby
初のフルアルバム『A CLASS』のリード曲「Good-Bye Baby」は悪い男にキッパリと別れを告げる情念失恋ソング。もはや安心感のある餅ゴリっぽいドンチャカドンチャ♪のリズムとサビのコーラスワークが絶品です。
このアルバムにはSTAYCのプロデュースでお馴染みのラド、現在もitzyやH1-KEYなどに楽曲提供を行うTommy Parkと홍지상(ホンジサン)などなどが参加していて聴き応えバッチリ。ラド作曲の「From 1 to 10(하나부터 열까지)」は「この人がTWICEに……」という感慨がありますし、Tommy Park作曲の「Mr. Johnny」は良い意味でJYP系アイドルっぽくないEDM×HIPHOP楽曲でそれも面白いです。
Touch(2012)
Touch
ミニアルバム『Touch』、表題曲はスローなダンス楽曲で、前作よりしっとりした曲調です。しかしビートが跳ねてない分サビのボーカルラインにより垢抜け無さを感じてしまうのもまた事実……あとこの人たちずっとピンヒール履いて踊っててしんどそうだな……。
収録曲の「No Mercy」サイコーーー! こういうバンド形式の楽曲なんてジャンルなのか知ってる方教えてください。
Independent Women Part Ⅲ(2012)
남자없이 잘 살아
ミニアルバム『Independent Women Part Ⅲ』、リード曲「남자없이 잘 살아(男なんていなくても生きていける)」。タイトルからしてフェミニズム的なアティチュードを感じるわけですが、曲調自体は以前の作品よりもキャッチーな雰囲気。「私はむやみに自分を売らない」「尊敬しないのなら言い寄ってこないで」「私が自分で稼いで買った服や車」とLISA「MONEY」にも繋がる経済的に自立した女性像を提示しています。アルバムタイトルは説明不要のガールズグループ、デスティニーズ・チャイルド「Independent Women Part I」と「II」から。
SMアーティストに多数の提供実績を持つDEEZが手掛けた「Ma Style」、
北欧系プロデューサー陣による「If I Were a Boy」もめちゃ良い~~と思い調べたらBeyoncéに同名楽曲が!! USポップスにおけるガールパワーへのリスペクトが込められたミニアルバムと言えるでしょう。
Hush(2013)
Hush
ソシ「Gee」などを手掛けたヒットメーカーE-TRIBEによる「Hush」。繊細でおとなしめなバックビートに力強いメンバーのコーラスが載ったスキルがモノを言うタイプの楽曲。収録曲だとスローなファンクR&B「Come Tonight」が良いすね。
Colors(2015)
다른 남자 말고 너
事実上の最後のリリースとなった『Colors』。リード曲「다른 남자 말고 너(他の男じゃなくて貴方)」は女性が主体的に男性を選ぶ、というような内容のラブソング。ファンクの要素の入った明るいトラックも直近の楽曲と印象が異なり楽しいですね。そんな歌詞なのにMVでニューヨークらしき高層ビル群の映像から覗きの演出に入るのはまあまあ悪趣味だなと思いますが。
収録曲だと「One Step」、「Melting」が上質なR&B系楽曲で良い! 「Melting」とかRed Velvetが歌っててもおかしくない雰囲気。
おわりに
ここまで、miss Aの活動を楽曲を軸に振り返ってきました。先輩Wonder Girlsが「So Hot」で打ち出したようなアティチュードを翻案し、セクシーかつ強めの女性像を軸に打ち出してきたmiss A。同時期に活動していた2NE1や4minutesとは明確に異なるJYP印の楽曲で大衆性もあり良いグループだと思うのですが当時の人気具合とかどんな感じだったのでしょうか。個人的にスジのイメージが強すぎてほぼ曲については知らないという状態だったのですが、個人的には初期楽曲にいい感じのエレクトロポップがあることを知れて良かったです。
フェミニズム的な見地からk-popを語るケースも増えていますが(自分もちょっとやってますが)、JYPのガールズグループが作った流れは無視できないし第3世代/ガールクラッシュだけで語るのがどれだけ危ういかということを再確認しました……。「남자없이 잘 살아」の話ユリイカの原稿に入れられなかったの悔しいな~~~。
ということで! 旧譜digレポート・miss A編でした。次回もお楽しみに!!
参考資料
- https://ja.wikipedia.org/wiki/Miss_A
- https://namu.wiki/w/미쓰에이
- https://namu.wiki/w/미쓰에이/음반
- https://twitter.com/JYPEmissa
- https://www.youtube.com/user/missA
- https://en.wikipedia.org/wiki/E-Tribe
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