皆様ごきげんよう、火気厳禁です。今回は活動終了アーティスト特集「旧譜digレポート」のSISTAR編をお届けします。
プロフィール
SISTARは2010年6月にSTARSHIPエンターテインメントからデビューした4人組ガールズグループ。グループ名には「姉妹のような親しみやすい存在(=sister)」と「芸能界の星(=star)」になりたいという願いが込められています。デビュー当初から勇敢な兄弟プロデュースのキャッチーな楽曲がウケて知名度を広げ、「Touch My Body」「SHAKE IT」などのサマーチューンをヒットさせました。メンバーの個人での活動も盛んに行い、現在もソユ、ヒョリンがソロとして歌手活動を続けています。なんと先日にはヒョリン、ボラによるユニットSISTER 19が十年ぶりにカムバック!
ディスコグラフィ
それでは彼女たちの活動を時系列順で振り返っていきましょう。
Push Push(2010.06.03)
Push Push (푸시푸시)
勇敢な兄弟全面プロデュースによる記念すべきデビューシングル『Push Push』。表題曲「Push Push」は今聴くと逆にマイアミ~アトランタベースで良くね?!!なエレクトロサウンドを軸に据えたキャッチーな楽曲です。MVの画質に時代を感じますね……。
가식걸(2010.08.25)
2ndミニアルバム(シングル?)『가식걸』。タイトルはそのまま訳すと「虚飾ガール」。制作には勇敢な兄弟に加え海外プロデューサー陣を招いてその音楽性を更に高めています(「약한 남자 싫어」)。
가식걸(Shady Girl)
曲より何より勇敢な兄弟がイントロで喋りすぎていることが気になる「가식걸(Shady Girl)」。よく見たらMVにヒチョル出てるの何……!?
니까짓게(2010.12.03)
3枚目のミニアルバム『니까짓게』。デビュー年のうちに3枚もリリースするのは今でも珍しいような……。今回の制作も勇敢な兄弟、そして弟子的な存在のHIPHOPユニットElectroboyzからMaboosが作詞に参加しています。
니까짓게(How Dare You)
ミニアルバム表題曲は勇敢な兄弟によるキャッチーな雰囲気のEDMサウンドを全面に押し出しつつ、SISTARのスキルフルな歌唱も活かした楽曲。言うとすれば初期f(x)に近い作風ですが、全体的に親しみやすさ、キャッチーな雰囲気があるのは勇敢な兄弟ならでは。
SISTAR19 - Ma Boy(2011.05.03)
出たーーーー稀代の名曲「Ma Boy」!! ボラとヒョリンによる超絶ボーカルユニットSISTAR19のデビュー曲「Ma Boy」は2人の歌唱力を活かしまくったスウィートなR&B調楽曲。このレイドバック感が良いよね~~~。ボディロールを使ったセクシーなダンスも印象的です。
So Cool(2011.08.09)
4枚目のアルバム『So Cool』は今までのリリース曲に新曲を追加したミニ・ベストアルバムのような雰囲気。新曲「Girls do it」「Follow Me」「New World」の制作はAKMUの作品に多く参加している로빈 (Rovin)によるもの。テクノ~ハウスの音楽的な軸はそのままにより派手でポン気のある(?)雰囲気に仕上がっています。
So Cool (쏘쿨)
活動曲「So Cool」はイタロディスコ的なエレクトロサウンドを全面に押し出したダンスナンバー。美脚旋風が吹き荒れていた時期特有の露骨な振り付けも含め、近い時期に活動していたT-ARAなどに近い印象を受けました。個人的にはMVでランウェイショー風の演出が2011年時点で既に行われていたことに驚き。
New World
ミニアルバムの1曲目を飾る「New World」は「Push Push」に引き続きマイアミ~アトランタベース感のあるK-POPアイドルソング。
I Do not Want A Weak man
ムーディーとしか言いようのないR&Bナンバー「I Do not Want A Weak man」。ガルクラって言葉が出来る前からガルクラ的メッセージを発信し続けていた例がmiss Aに続きここでも見られます。
ALONE(2012.04.12)
『So Cool』からおおよそ半年後にリリースされた『ALONE』では今までの溌剌としたコンセプトから一転、成熟したイメージを打ち出しました。
나혼자 (Alone)
ガッツリセクシー路線に寄った「Alone」。”恨”的な情感を織り交ぜた中毒性のある楽曲、赤黒のバキッとした色彩と海外での撮影を繋げたMVどちらも傑作。っていうかAOA「Miniskirt」じゃん……ってどっちも勇敢な兄弟作曲でした。それにしても似ている……
I Choose to Love You
ヒョリンのソロ楽曲「I Choose to Love You(널 사랑하겠어)」。どうやらOSTのこの楽曲は、ピアノがメインに据えられた伴奏とヒョリンの繊細なボーカルが胸を打つ1曲。アルバムの次に収録されている曲「Come Closer」との繋がりも楽しい。
Summer Special ‘Loving U’(2012.06.28)
タイトル曲「Loving U」含めた新曲2曲を勇敢な兄弟以外のプロデューサーが手掛け(二段横蹴り)、その他は今までの楽曲の多様なRemixが収録されています。
Loving U (러빙유)
SISTAR初の(?)夏をテーマにしたリード曲「Loving U」。既にこの後リリースされる「Touch My Body」や「SHAKE IT」のエッセンスが感じられる、ギターのリフやストリングスが耳を惹くサウンドに開放感溢れるMV、可愛らしい歌詞(特にラップ)がキャッチーな1曲です。
SISTAR19 - 있다 없으니까 (Gone Not Around Any Longer)(2013.01.31)
SISTAR19の2枚目となるシングル『Gone Not Around Any Longer』。暑苦しい勇敢な兄弟のシャウトから始まる「Sistar19」をイントロにハードめなHIPHOP系トラックの表題曲、可愛らしいR&B「A Girl in Love」を収録したシングルです。
表題曲「Gone Not Around Any Longer」は失恋の苦しみを重たいキックと共に歌い上げる1曲。サビのサックスの泣き感がいい……。
Give It To Me(2013.06.11)
前作『Summer Special 'Loving U’』から引き続き二段横蹴り全面プロデュース。キャッチーさのあるサウンドはそのままにレトロ風味なテイストを加え、よりオーセンティックなR&Bやオールディーズを思わせる楽曲も含まれた全10曲収録。
Give It To Me
リード曲「Give It To Me」はWonder Girls「Nobody」などにも近いオールディーズの雰囲気を持ちつつ、アダルトな雰囲気と彼女たちのクールさを活かした楽曲。とにかくメンバーのソウルフルな歌声が映える!
A Week
美しいピアノの旋律と冒頭のヒョリンの歌声が耳を惹く「A Week」。おそらくドラマOSTとしてリリースされた曲なのですが人気だったのかSISTAR名義のアルバムにも収録されています。R&Bっぽい雰囲気のバックトラックはグルーヴ感たっぷり、長めのラップパートも個人的に嬉しいポイント。
TOUCH N MOVE(2014.07.21)
2014年リリースの『TOUCH N MOVE』。メインプロデューサーが勇敢な兄弟から二段横蹴りへ、そして今作ではブラックアイドピルスンへと移行。TWICEデビュー前年、脂の乗ったピルスンによる中毒性のある楽曲に加え大御所ラッパーVirval Jint客演の「나쁜손 (Naughty Hands)」、近年はシティポップ楽曲のリリースでも知られるBronzeが作曲に参加した「Ok Go!」、ヒョリンが作詞に参加している「Sunshine」など聴き応えバツグンな全6曲収録。
Touch My Body
現在でもSISTARの代表曲として語り継がれる「Touch my body」はブラックアイドピルスンによる極上サマーチューン。今のK-POPに失われた(?)健康的なエロさがここに極まってます。TWICEモモ・RedVelvetジョイ・CLC・GFRIENDユジュ、後輩ウジュソニョのダウォン・ウンソ・エクシ・ソラ、H1-KEYによるカバーも是非見てみてください。ジョイ良すぎるしフィソがヒョリンと声質似ててすごい
Hot Summer Special - Jun,CaoLu,INSEONG/MONSTA X/Joy, MOMO,SeungYeon,YUJU [Music Bank /2016.06.24]
Special Album 'SWEET & SOUR’(2014.08.26)
前作から一ヶ月と少しの後にリリースされた『Special Album 'SWEET & SOUR’』。再び二段横蹴りをメインプロデューサーに据え、「Touch My Body」路線のサマーチューンで高速カムバックしました。このミニアルバムには新曲「I Swear」「Hoid On Tight」に加え、今までの楽曲のRemix ver.が4曲収録されています。
I Swear
軽快なホーンとギターのサウンドが爽やかなサマーチューン「I Swear」。イントロからもう夏。最近2017年くらいまでのK-POPばっか掘ってるから違和感感じなくなってたんですがアイドルの低年齢化に伴って夏曲水着MVも無くなってきてますね……「Dance Night Away」とかがこの系譜の最後なのでは……?(とか言って全然あったらごめんなさい)
Touch My Body (Glen Check Remix)
ミニアルバムにRemix ver.が収録されがち(?)なSISTARですが前作「Touch My Body」のRemixがたまげるほど良い!! 韓国のエレクトロニカバンドGlen Checkが今っぽい(というかいつ聴いてもいい)ディープハウス調にアレンジを施し、原曲とはまた違った夏らしい曲に仕上げています。
SHAKE IT(2015.06.22)
SHAKE IT
ラッパのイントロでグッと心を掴まれそのまま耳に夏が到来する「SHAKE IT」。圧倒的な歌唱力とMVの色彩感覚も当時っぽくて面白いですね。スケッチャーズ全面協力なのも見どころ。
既デビューガールズグループのサバイバル番組『QUEENDOM2』では後輩グループLOONAがこの曲をミュージカル風にアレンジ。原曲の明るさはそのままにセクシーさよりも可愛らしさを強調し、かつ衣装のバリエーションでそれぞれのメンバーの個性も魅せる上手い構成になっています。
Don’t Be Such a Baby (feat. 기리보이)
ラッパーGIRIBOYを迎えた「Don’t Be Such a Baby」は恋人との甘い関係性をチャーミングに描いた楽曲。ウジュ「Robot」もそうだけどスタシとギリボイの繋がり何?
沒我愛(몰아애)(2016.06.21)
4枚目となるミニアルバム『沒我愛(몰아애)』。制作にはお馴染み二段横蹴り、ブラックアイドピルスンに加えLDN Noise(「Come and Get Me」)、メンバーのヒョリン(「Stay I Love You」)などなどなど更にバラエティ豊かな面々が参加し、多様な音楽性を詰め込んだ作品となっています。
I Like That
リード曲「I Like That」は悪い男の元を去る女性の心情を疾走感のあるアレンジで表現。今までの楽曲とはやや異なる雰囲気ですがサビのボーカルラインの口ずさみたくなる感じはやはりSISTAR、やはりブラックアイドピルスンといった印象です。
One More Day(2016.11.22)
シングル『One More Day』はなんと映画音楽やDaft Punk楽曲などで知られる巨匠ジョルオ・モロダーとコラボレーション。メンバーの歌唱にエレクトロダンスポップの組み合わせ、間違いない。
LONELY(2017.05.31)
最後のリリースとなったシングル『LONELY』。哀愁を誘うバラード調のトラックの上で4人が歌声によって描き出す今までの美しい軌跡……。
おわりに
今回は「旧譜digレポート SISTAR編」ということで、スタシのレジェンド・SISTARの活動を振り返りつつ楽曲を紹介しました。
こういう「ヘルシーセクシーお姉さんグループ」ってアイドルの低年齢化に伴ってもう見られないんだろうな……いや低年齢化してるのはアイドルファンの側も、なのか……?とか色々思いましたね~。いやでも2010年デビューで最年長のボラさんが当時21歳、マンネのダソムさんまだ10代か……。
また楽曲のクレジットを見るにつけ韓国人プロデューサーのネームバリューもまだ強かったのだなとしみじみ思いました(今すごく低いという訳ではないですが)。あともう当たり前過ぎてあんまり曲紹介で書かなかったけど歌が良すぎる。上手すぎる。通しで聴くと初期宇宙少女楽曲にHIPHOPっぽいノリがあるのはシスタ先輩から来てるのか……と謎の感銘を受けました。エクシ……
ということでSISTAR特集でした。次回もお楽しみに!!
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