火気厳禁のハングル畑でつかまえて

火気厳禁のハングル畑でつかまえて

半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20220226/K-POP定期便(2月カムバ特集)

皆様アンニョン。火気厳禁です。今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集、火気厳禁が今月聴いた新譜を一挙に紹介します。今回の1曲目はKAI「Peaches (SUMIN Remix)」です。

 

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改めましてこんばんは火気厳禁です。一曲目はKAIの「Peaches (SUMIN Remix)」でした。SMのアイドルに楽曲提供の実績もあるSUMINですが、今回のRemixはらしさ全開のサウンドでカッコイイです。

さてここからはグループとソロ、そしてイチオシ「今月の火気pick」の順に新譜を紹介していきます。

 

グループアーティスト

VIVIZ - BOP BOP!

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元GFRIENDの3名がVIVIZとして再デビュー! リード曲「BOP BOP!」はモダンなディスコファンクK-POP。EP自体も結構聴き応えあって良かったです。


Apink - Dilemma

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結成10周年を迎えたApinkがアルバムをリリース。「Dilemma」はタイトル通り恋愛の中で生じるジレンマを美しくも激しく歌った楽曲で、ハウスを基調としつつノリノリ過ぎず洗練されたトラックが良い感じ。NJSからサビでTrap風のビートに切り替わる収録曲「Red Carpet」が良かったです。


NMIXX - O.O

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これについてはもう散々書いてるので以下の記事見てください。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

Billlie - GingaMingaYo (the strange world)

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日本でも注目度の高い新人グループBilllieがション合流後初のカムバック。当初からダークファンタジー的な世界観を展開していたが、今回のMVではそれが強く出ていますね。てかモンスターの造形結構怖いな。曲自体は結構楽しいエレクトロ・ポップで、MVも相まって「不思議の国のアリス」経由のミンヒジン×SMっぽい印象を受けます。

 

ソロアーティスト

クォン・ウンビ - MIRROR

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元IZONEのウンビがデジタルシングルをリリース。「MIRROR」はシティ・ポップ調のミドルテンポバラード。ウンビの優しい歌唱ってなんか久々に聴いた気がする……


Song Soo Woo - Love Me or Hate Me

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今月デビューの新人歌手、ソン・スウさん。なにせStone Music 所属、韓国のポップミュージックシーンでは珍しい(?)ラウドロック系の楽曲。今後が気になる存在です。


JAMIE - Pity Party

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チャンモやSweetieとの共演でも有名なR&BシンガーのJAMIE「Pity Party」。レトロテイストのディスコファンクを軸に据えた MVパッキパキやな笑


テヨン - INVU

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テヨンが3枚目のフルアルバムをリリース! リード曲のタイトルは「I envy you」(嫉妬してる)の略語。モダンにアップデートした80sシンセポップ、というかThe Weekendの『Dawn FM』感が凄い。アルバムはロックで80sシンセポップで音響系、というかなんか天井が高いところで聴いてる感じ。心が洗われる……

 

Choi Heart - Elastic Love

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シンガーChoi Heartさんのデビューシングル「Elastic Love」。曲調もタイトルも思いっきりプラスティック・ラブオマージュ。MVの人力VaporWave/lofi再現がむしろカラオケの映像みたいになってる(笑)。安っぽいというか人工物感すごくてなんかちょっと怖いな……。

 

Josee - Moonlight

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今月のpoclanos枠。渋谷系経由の韓国ポップロックR&Bで、ゆったりチルい雰囲気がなんともオシャレですね。


INJAE - Pearl

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韓国Trapネオソウルの新星INJAEが新曲をリリース。歌い上げる訳でもなくラップに寄る訳でもない独特のテンション感が心地よいです。

 

Yong Yong - Dying Every Second(매초마다 죽어가고 있어)

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ミクスチャー系MC、YongYongが新曲をリリース。K-HIPHOPの古株であるハンヨハンを招いた今作は、SF風のイメージを用いつつ彼女らしいロックサウンドが相変わらず炸裂しています。

 

今月の火気pick : STAYC - RUN2U

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STAYCの新曲がキターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!


名プロデューサー、ブラック・アイド・ピルスンによる新進気鋭のグループSTAYC。去年リリースの「ASAP」のバズによって一気に新人グループの筆頭格へと名乗りを上げました。

 

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今回の活動曲「RUN2U」は"00年代のDIVA系欧米ポップス経由の2010年代前半のK-POP"感のある楽曲。トラックは勿論何しろ歌詞が良い!こういう「ポップなのに切ない」みたいな曲に弱いのよ……。MVはセガンギョンのが好きかな(笑)
EP「YOUNGLUV.COM」自体非常にまとまりの良いアルバムで全曲感想を書いていきたいくらいなのですが長くなりそうなのでやめときます。


「SAME SAME」は可愛らしいシンセが入ったTrap。ってかこれ「Just A Lil Bit」じゃん!

 

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「ButterFly」はLo-fi Hiphopサウンドも取り入れたR&B。HeizeあたりのK-R&Bの雰囲気を感じる。

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なんと言っても最後の「I WANT U BABY」はなんとまさかのDrillーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!grrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

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ドリルっちゃあ2018年の「Welcome To Party」から現在まで流行を巻き起こしNY市から危険な音楽認定されてるほどHIPHOPでアツいサブジャンルじゃないっすか!! 「City of gods」!!!!!

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そんな激アツジャンル・ドリルに関しては「いずれK-POPでも出てくるんだろうな……」と思ってたのですがまさかSTAYCから来るとは……。STAYCの激バズり曲「ASAP」もそうだけどこの子たちのこの「音は治安悪いんだけどヴィジュアルとかボーカルワークはすげえ可愛らしい」っていうバランス感覚マジでヤバい。

 

ということで、駆け足でしたが2月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

それではまた来月! アンニョン~~~!!

20220226/NMIXX「O.O」を分析する――K-POPという虚栄の市について

はじめに

2月22日、韓国の大手事務所JYPエンターテイメントから約3年ぶりに新人グループがデビューした。その名もNMIXX(エヌミックス)。そのNMIXXのデビュー曲「O.O」が賛否両論を呼んでいる。曰く「JYPっぽくない」「デビュー曲にしては変」「聴いてて疲れる」等々(否の方ばっかですいません)。筆者もこの曲はむしろ別の巨大事務所、SMエンタの楽曲に近い雰囲気を感じた。

しかし、賛否どちらの反応であれ、ここまで大きな反響を呼ぶということ自体が大手事務所の新人ということを踏まえて考えてもいささか過剰なように思う。このデビューシングル『AD MARE』について、リード曲「O.O」に用いられる手法、作曲陣のこれまでの仕事、ヴィジュアルイメージの分析によって、何故ここまで色んな反応を呼ぶのか、今までのJYPの女性グループとは何が違うのか、JYPはどのような意図をもってこの「O.O」をリリースしたのかを考察していく。

 

「O.O」は"変"なのか? - ビートスイッチについて

「O.O」の"変"さ

未聴の方は下のリンクから聴いて頂きたいのだが、「O.O」の最も印象的な要素として2回のビートスイッチがある。MV冒頭から1:23まではHIPHOP要素を取り入れたバイレファンキ、1:24~2:23ではポップロック、2:24~で最初のビートを発展させたものと、大別して2種のビートが組み合わせられた構成は、聴いた人に強烈な衝撃を与える。

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「O.O」は何故この手法を取り入れたのだろうか? その前に、そもそもビートスイッチとは何かを見ていこう。

 

ビートスイッチとは

ビートスイッチ、とはそのまま「ビート」が「スイッチ」すること、曲の途中で伴奏(ビート)が切り替わることを指す。「転調」も同じような意味合いで使われることが多いが、厳密には曲の中で用いられる調(キー)が切り替わることを転調というため、BPM(曲のテンポ)や使われている楽器が急に切り替わることは転調とは言わない。

転調の例として、Zion.Tが2018年とスルギとコラボした楽曲「멋지게 인사하는 법(Hello Tutorial)」を挙げる。MV1:40~のスルギへマイクパスするタイミングで、調が切り替わっていることが分かるだろう。

 

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「멋지게 인사하는 법(Hello Tutorial)」のリリースと同じ2018年、ビートスイッチの手法を用いた楽曲が一世を風靡した。Travis Scott「SICKO MODE ft. Drake」である。1分ほどの不穏なイントロとDrakeのラップから、よりテンポの早いのビートへ切り替わり、そしてまたMVの2:55~からのDrakeのバースではダウナーなビートへと切り替わる。アトランタのシーンで注目されていた彼は、この曲でその人気を確固たるものへと変えたと言っていいだろう。そんな曲に、ビートスイッチが用いられているのである。

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同じくDrakeが参加したFutureの「Life Is Good」も、MVの1:43時点でビートが切り替わる。新進気鋭のスターTravisと大御所のDrakeとFutureがこのような楽曲をリリースし、HIPHOPシーンに影響を与えた。

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ポップスの領域では、現在のK-POPシーンに多大な影響を与えているアーティストThe Weekendが「Alone Again」でビートスイッチの手法を取り入れている。上記HIPHOPの例とは違い、1:55~からゆっくりとシンセポップからTrapへと切り替わっている。

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例に上げた「SICKO MODE」が2018年、「Life Is Good」「Alone Again」は少し間を開けて2020年にリリースされた。そしてそれから更に2年後の今、このような2種類(あるいはそれ以上)のビートを組み合わせた楽曲はUSのHIPHOPシーンにおいて珍しいものではなくなってきている。

 

(2018年以前のリリースにもビートスイッチする曲は勿論あります。ケンドリ「DNA.」とか。ここ最近で一般的になったのは「SICKO MODE」の影響だろうなという認識です)

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K-POPにおけるビートスイッチの例

話をK-POPに戻そう。K-POP楽曲の特徴として様々なジャンルのメロディ、リズムが1曲の中でコラージュ的に用いられることが挙げられるが、その結果としてビートスイッチの手法を取り入れている楽曲がある。

いわゆるK-POP、の領域とは少し外れるが、まずは(G)I-DLEソヨンの楽曲「Is this bad b****** number? (Feat. 비비(BIBI), 이영지) |」を紹介したい。所謂Trapスタイルに電話のボタンを押すような音を組み合わせた遊び心のあるビートの上で客演の2人とソヨンがマイクをリレーしていく構成の楽曲だが、2:11~のソヨンのバースからは一気にハードなビートへ切り替わる。この曲から、K-HIPHOPの文脈においてもビートスイッチの手法が受容されていることが分かるだろう。

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K-POPでの最も分かりやすい例は、aespaの「Next Level」だろう。HIPHOP調のループするビートに歌を乗せて進行するが、MVの2:05~から「beat drop」の掛け声と共にそれまでと異なるビートが挿入される。これはリメイク前の楽曲には無いギミックであり、メンバーのソウルフルな歌声とラップスキルを魅せるために既存のビートより少しだけゆっくりなビートのパートを入れたのだと思われる。

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最も古い(?)K-POPのビートスイッチを含んだ楽曲は少女時代の「I GOT A BOY」だろう。HIPHOPのビートから始まり、次にロックへと変化、サビではなんとBPMも早くなり、EDM風のシンセサウンドが耳に突き刺さる。この曲のもたらす高揚感はまさにK-POPにしかない魅力だと思う。この曲のごちゃ混ぜ感は今こそ再評価されるべき……。

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時代背景を鑑みるに「I GOT A BOY」はかなり実験的な例だと思うが、現在のK-POPにおいては「Next Level」のようにビートスイッチが用いられた曲であっても多くの人々に受け入れられている。こうした楽曲が生まれる背景に、欧米のトレンドを積極的に取り入れるK-POP自体の特性がある。またそうした楽曲が広く受け入れられる、ということに関しては、K-POPの国際的な広まりに加え、楽曲をパフォーマンス込みで受容させられるアイドルというプラットフォームによるところが大きいと考えられる。

では次に、「O.O」のビートスイッチについてより詳細に見ていくことにする。

 

「O.O」のビートスイッチ

ここでもう一度「O.O」を聴いて頂きたい。(出来ればサブスクで楽曲単体でも聴いて頂きたい)

 

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これまでのビートスイッチを聴いた上で、あなたは「O.O」のビートスイッチに何を感じただろうか。

HIPHOPの楽曲に用いられるビートスイッチでは、BPMの上下に関わらず、1曲通してジャンルの変化は見られない(あくまでHIPHOPジャンルの中で留まっている)。The Weekendの例も、元々のシンセのメロディはある程度残しつつ、そこにテンポの違うハイハットが入ってくる構成だった。

K-POPにおけるビートスイッチの例として挙げた「Next Level」に関してはBPMの幅が狭く、そしてスイッチの前にセリフのパートが入る。この一瞬の静止が入ることによって、ビートスイッチを自然に実現している。「I GOT A BOY」のテンポは97~172BPMと物凄い幅があるが、これもサビの前のセリフによって違和感を打ち消している。

翻って「O.O」の場合は、MVでは演出として扉が倒れる音や足音が入るものの、リリースされた楽曲ではかなり唐突にスイッチングしている。BPMの幅もおおよそ30と、「Next Level」に比べ圧倒的に多い。この唐突さと振れ幅の大きさが、聴きづらさや違和感を感じさせる原因の一つになっているのではないだろうか。また、楽曲のジャンル、使われる音の種類も完全に変わっているために、巷間言われる「聞きにくさ」が生まれてしまっていることも指摘しておきたい。

では何のために、JYPエンタは"聞きにくい曲"を作らせたのだろうか。次の章では、カップリング曲「TANK」も含めた『AD MARE』の作曲陣の分析を行う。

 

作曲陣から見るNMIXX - SMっぽさとは何なのか

エンカミィィィーーーーーーーッッッ!!!!

「O.O」のカップリング曲である「占(TANK)」の冒頭には「INCOMIIIIIIING!!」というサンプルが入っている。少しでもK-POPに親しみのある方なら「あれ? なんか聞いたことあるな」と思うであろうこのサンプルは、実際にNCT 127「Sticker」やGOT the beat「Step Back」で使用されている。

 

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何故違う曲に同じ声ネタが入っているのか? 答えは簡単、上記3曲に同じプロデューサーが関わっているからだ。

 

Dem Jointzとライアンジョン

このブログでfull8loomの特集をした時に触れたので詳しい説明は省くが、作曲家達が自身のビートにサインをするような意味合いでプロデューサータグというものを入れることがよくある。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

この「INCOMIIIIIIING」のサンプルは「TANK」の作曲に参加しているDem Jointzのタグとのことだった。Dem JointzはDr.Dre, Kanye West(Ye), Kendrick Lamarなど錚々たるメンツにビートを提供するプロデューサーである。彼のキャリアについては以下の記事に詳しい。

 

hiphopdna.jp

 

K-POPの仕事では上記2曲以外にEXO「Ex'Act」、NCT 127「Cherry Bomb」、Red Velvet「RBB」など、SMエンターテイメントの楽曲にのみ参加している。

 

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SMエンタは2010年前後から欧米・北欧圏のプロデューサーを起用し楽曲のクオリティの高さを誇っているが、近年はDem Jointzがその一端を担っている。

もう1人のプロデューサー、ライアン・ジョンはK-POP界の古株である。2010年から現在まで様々なアーティストに楽曲提供を行っているが、Shinee「Lucifer」、Super Junior「Shake It Up」、f(x)「Deja Vu」、NCT U「Baby Don't Stop」、SM TOWN (Taeyong, Jeno, Hendery, Yangyang, Giselle)「Zoo」など、SMエンタとの仕事が大半を占めている。

 

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上記の曲がそれぞれDem Jointzとライアンジョンの単独で制作された訳では無いが、SMエンタで多くの仕事を手掛けた2名にオファーすることがどのような意味を持つのか、考えるまでもないだろう。

 

JYPの女性グループのデビュー曲

NMIXXをローンチしたJYPから過去デビューした女性グループの楽曲はどのようなものだったのだろうか。

2010年にデビューしたmiss Aのデビュー曲「Bad Girl, Good Girl」の作詞作曲は名物社長J.Y.Parkが手掛けている。ソウルやファンクから影響を受けた楽曲で、後のitzyにまで続く強い女性像をポップな形で提示した。2015年リリースのTWICEのデビュー曲「Like OOH-AHH(OOH-AHH하게)」はブラック・アイド・ピルスンによって制作され、明るく可愛らしいバブルガム・ポップながらメンバーの歌唱力も活かした楽曲になっている。GALACTIKAによって制作された2019年リリースのitzyのデビュー曲「DALLA DALLA」は、EDM~ハウスの要素を強く持ちながら、サビのボーカルラインは非常に爽やかでキャッチーな印象を与える。

 

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「O.O」が「JYPらしくない」と言われる所以が分かっただろうか。時代背景の違いもあるが、JYPの女性アイドルのデビュー曲はかなりポップかつキャッチーな楽曲でデビューしている。楽曲、ヴィジュアル共に、JYPの女性アイドルのデビュー曲として「O.O」は異質である。カップリング曲の「TANK」に関しても、Dem Jointzとライアンジョンの起用することでSMエンタを意識していることは明らかだ。

あくまで「大衆性」のようなものを保ち続けてきたJYPが、NMIXX「O.O」で実験的なプロダクションを行ったのは何故なのだろうか。次の章では、MVの衣装を軸に、この問題に補助線を引いてみる。

 

アイドル、コンセプト、モード - NMIXXの衣装を例に

衣装

「O.O」のMVでは、ヴィジュアルイメージもかなり奇抜なものとなっている。特にMVの2番目パートで採用されている、スニーカーを解体して再構築したコルセット、メッセージが縫い付けられたドレスなど。

 

https://image.kpopmap.com/2022/02/sports-gear-and-tutus-nmixx-sullyoon-2.jpg

 

https://img.kpopmap.com/780x0/2022/02/sports-gear-and-tutus-nmixx-lily.png

 

https://pbs.twimg.com/media/FMM8AmUaMAAIZ3w.jpg

 

https://image.genie.co.kr/Y/IMAGE/IMG_MUZICAT/IV2/Genie_Magazine/11672/Mgz_Sub_IMG_20220221104750.jpg/dims/resize/Q_80,0

 

この出で立ちからも、JYPの意図を読み取ることが出来るのではないか? 楽曲に続いて、このスタイリングを分析していく。

 

"モード"とは何か

この衣装にはサンプリングソースが存在する。靴の衣装に関しては、BALENCIAGAが昨年発表したバッグ「SNEAKERHEAD」、cierra boyd氏の制作する衣装だろう。

 

www.fashionsnap.com

 

 
 
 
 
 
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K-POPのステージ衣装としても定番のBALENCIAGAであるが、2017年にスニーカー「Triple S」、2018年に「Track」を発表し、「ダッドスニーカー(お父さんが履いているようなダサめの運動靴)」のブームを巻き起こした。

 

 
 
 
 
 
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ユーモラスかつ一種のグロテスクさも感じさせるcierra boyd氏の衣装は、こうしたスニーカーのブームから影響を受けたものであろう。日本への配送に対応しているかどうかは定かではないが、以下のサイトから購入できるようだ。

 

friskmegood.com

 

また、ドレスにスニーカーを合わせるスタイリングは、上記BALENCIAGAなどのスニーカーの流行を受けてメゾンブランドが提案してきたスタイルでもある。下の画像はCELINEの2021SS プレタポルテコレクションの中の1つ。 

 

https://hips.hearstapps.com/hmg-prod.s3.amazonaws.com/images/celine-woman-summer21-look-28-01-1603764921.jpg?crop=1xw:1xh;center,top&resize=980:*

 

新人グループLUNARSOLARが、2021年リリースの「DADADA」のMVでこのようなスタイリングをいち早く取り入れていたことは指摘しておきたい。

 

 
 
 
 
 
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派手なグラフィックの飾りがついたドレスに関しては、ヴィクター&ロルフが2019年の春夏にオートクチュールコレクションで発表したものからインスパイアされていると推測する。SNSのキャプションやお土産品のTシャツから着想を得たというドレスは、伝統的なデザインと現代の視覚情報文化の融合したシュールさを感じさせる。

 

https://cld.fashionsnap.com/image/upload/q_auto,w_1535/asset/article/images/2019/01/V_R_HCFS19_232.JPG

 

https://res.fashionsnap.com/image/upload/c_limit,f_auto,q_auto,w_2000/asset/article/images/2019/01/V_R_HCFS19_084.JPG

 

奇抜、シュール、どこで着るのか分からない洋服たち――これらのファッションは、デザイナーによるアートピースのような意味合いが強い。服というメディアを使って何が表現できるのかといった試みの結果であり、我々の目にアヴァンギャルドとして映るのも無理はない。これらハイファッションにおける流行を、モード(仏:mode、流行)という。NMIXXのように、K-POPがモードを取り入れる意味とは何なのだろうか。

 

itzyの衝撃とNMIXXの新奇性 - スタイリングから見るK-POP

2019年にリリースされたitzyの「DALLA DALLA」のMVに対しても、「JYPっぽくない」という反応があった。その原因は彼女たちの衣装が、先輩グループTWICEのデビュー時とは異なり、所謂ハイブランドのアイテムをメインで着用していたことだ。今は少し落ち着いているが、2019年はラグスト――ラグジュアリー×ストリート――の流行が盛んであり、彼女たちはFENDI, CHANEL, Alexander Wang, BALENCIAGA, HERON PRESTONなど高級メゾンからデザイナーズブランドまで網羅したスタイリングで華々しく登場した。なぜハイブランドを着ることが「JYPっぽくない」という意見に繋がるのか? それは、それまでのK-POPシーンにおいて、自信満々、FlexでラグジュアリーなコンセプトといえばYGの専売特許であったからだ。

 

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BIGBANG, 2NE1, BLACKPINK……このブログの読者であれば、YGエンターテイメントについて説明する必要は無いと思うが、この大手事務所所属のアーティストや楽曲の軸としてHIPHOPの要素がある。分かりやすく言うと、YG所属アーティストはハイファッションに身を包み、オラオラしたパフォーマンスをする(勿論例外もあるが)。

一転してitzyは、流行りでかつブランド物を身につけつつも、発信するメッセージやコンセプト自体は非常にフレッシュで明るく、YGのような"悪カッコイイ"雰囲気は極限まで薄められている。itzyが革新的だったのは、「ガールクラッシュだけど極めてクリーンでフレッシュ」という独自のポジションを創出したことだろう。BLACKPINKやCLCによってHIPHOPジャンルの楽曲、ガールクラッシュと呼ばれるコンセプトが受け入れられる土壌が作られた上で、敢えてそこから少しハズしたitzyのコンセプトが成立したのだ。

NMIXXにも同じことが言える。現在aespa、EVERGLOW、LOONAなどガールクラッシュとはまた少し違った、骨太な世界観を持つグループが人気を集めている。それを受けてNMIXXはMV1パート目と3パート目のようなヴィジュアルイメージを打ち出したのだと考えられる。実際、「TANK」の制作陣がSMエンタとよく仕事をしているし、MVを制作したのはLOONAのMVを手掛けるDigipediである。その上でJYPは、2パート目に最先端のモードを取り入れて更に目新しいイメージを作ろうとしている。

そう、既にK-POPシーンは「如何に目新しいものを提示出来るか」というレースと化している。ある事務所が革新的なイメージを打ち出せばすぐそれに追随する事務所が出てくるし、それが流行ればむしろ見飽きられて価値が低くなる。それはまるでファッションのように。つまるところ、K-POP自体が"モード"なのだ。「O.O」には、K-POPというレースのトップランナーたらんとするJYPの気迫と、そのレース自体の空虚さを感じる。カルチュラル・スタディーズの礎を築いた先人、ロラン・バルトのモードについての言葉を引用して、この章を終わりたいと思う。

 

モードはこうして、<みずからせっかく豪奢につくり上げた意味を裏切ることを唯一の目的とする意味体系>というぜいたくな逆説をたくらむのだ。

 

その他の問題点 - 衣装と楽曲の"盗用"

本題とは逸れるが、「O.O」は問題を抱えていることも指摘しておかねばならない。「盗用」の問題である。

まず先に述べたように、この楽曲のジャンルはブラジルのリオデジャネイロにルーツを持つバイレファンキである。しかし計11名の作曲陣の出身を確認すると、主に韓国、オランダ、イギリスであった。アフリカ大陸の北側に位置するカリブ諸島のシント・マールテン出身のプロデューサーは参加しているが、ブラジル出身の人物は1人もいないのである。国籍や出身が分からないプロデューサーもいたので現段階では言い切れないが、もしブラジルやその周辺国家に関連する人物が1人も入っていない場合、これは「文化の盗用(Cultural Appropriation)」にあたると思われる。

文化の盗用とは、ある文化圏の要素を他の文化圏の者が流用する行為である(Wikipediaより引用)。特に少数民族や、支配された歴史的な過去を持つ国家の文化を、被支配国家の資本が流用することが問題となる。今回は制作陣にブラジルや周辺国家出身の人物を配置せず、その文化に対して貢献していない形で流用していることが問題である。

また、衣装についても、リリース当初cierra boyd氏のクリエイションから明らかにインスパイアを受けているにも関わらず氏の名前はクレジットされていなかった。現在この問題は解決しているようだが、TWICE「MORE&MORE」、aespa「Black Mamba」などここ最近ヴィジュアル面での盗用の指摘が続いている。これはK-POP業界そのものが抱える問題と言えるだろう。(そもそもcierra boyd氏がシューズメーカーから許諾を得て制作、販売しているのかという問題もあるが……)

 

おわりに

ここまで、NMIXX「O.O」の楽曲と衣装を分析し、何故これほどまでに賛否両論を呼ぶのかを考察してきた。

欧米圏のポップミュージック、特にHIPHOPの中でビートスイッチの手法はそれほど珍しいものではなくなっていること、その影響でK-POPにおいても用いられるようになっていることから、「O.O」の最も特徴的なビートスイッチが何故使われるようになったのかを分析した。次にカップリング曲「TANK」の作曲陣の経歴から、「O.O」の「JYPっぽくなさ」の原因を考察してきた。続く章では「O.O」のMVにおける衣装のインスパイア元と、itzyのデビュー時のスタイリングを踏まえつつ、K-POPシーンが"モード"化していることを指摘した。

何故「O.O」は"変"なのか? それは「如何に目新しいものを提示出来るか」のレースであるK-POPのルールに則って新奇性を追求した結果、一般リスナーにとっては過激に、ラディカルになってしまったからだ。K-POPはモードである。よって、既存のコンセプトを提示しても意味が無い。しかしここに、筆者は別の希望を見出したい。今回のNMIXXのような実験的な楽曲、コンセプトによって、K-POPシーン自体が拡張し、より豊かで多様な楽曲がリリースされ得るという希望である。

モード、つまり流行は繰り返す。服と同じように、人気のないコンセプトは自然消滅するし、今人気があるコンセプトもいずれ廃れていく。また、ヴィンテージアイテムのように、昔リリースされた曲が今聴くとより"今"っぽく感じるということが当たり前のように起きうる。K-POPをより楽しみたいのであれば、まずは様々な曲を聴きMVを見る他無い。スタイリングも楽曲も、過去から続く1つの大きな流れの中で価値付けられているのだから。

勿論我々リスナーも、このK-POPという現象の中でモードを作る当事者である。リスナーの側から、良いモノは評価し、問題点は批判することで、より良いクリエイションへ導いていけるはずだと私は信じている。NMIXXは、そしてK-POPは今後どうなっていくのだろうか―――その答えは、我々リスナーが作っていくのかもしれない。

 

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参考資料

 

20220212/旧譜digレポート vol.3(f(x)編)

皆様アンニョン。解散済みグループ特集「旧譜digレポート」シリーズ第3弾、今回は泣く子も黙るf(x)特集。好きだった方も初めて名前を聞く方も是非楽しんでいってください。

 

f(x)とは

2009年にSMエンタからデビューした5人組グループ。色んな経緯(……)があり最終的には4人で活動し、2019年に契約を満了しました。現在もソロで活動しているメンバーもいます。今回はf(x)としてのリリース楽曲のみを取り上げますが気になった方は是非ソロ作品も聴いてみてください。ルナの「Free Somebody」は神曲

 

LA chA TA

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2009年9月リリースのデビューシングル「LA chA TA」。ミドルテンポのトラックにHIPHOP色の強いダンスとスタイリング、同時代のソシを考えるとやはり棲み分けがあったっぽいですね。13年前のK-POPってこんな感じか……。

 

Chu~♡

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2009年11月リリースのシングル「Chu~♡」。フックソング的なノリも感じるタイトルのフレーズのリフレインが楽しいエレクトロ・ポップ。ですがHIPHOPっぽい雰囲気も引き続き展開。ソルリsupreme着てない!? もういい!?

 

NU ABO

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2010年5月リリースの1stアルバム「NU ABO」。タイトル曲は前2作より若干攻撃的なサウンドのエレクトロダンスミュージック。各所に入る歓声のサンプルとかもかなり意味が分からない感じでヤバいしシンセがパワーな感じからピコピコしたのに切り替わるのも面白い。MV中で髪の毛の色が変わるとかもこの辺からあるんだなと勉強になりますね。

 

このアルバムの収録曲だと同系統ながらセクシーめな「Mr.Boogie」、

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可愛らしい「Ice Cream」も好き。

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Hot Summer

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2011年6月リリースのリパッケージアルバム「Hot Summer」。サビのポイントダンスもユニークで面白い。タイトル曲はドイツのアーティスト・Monroseの同名楽曲のリメイクで、こんなところにもNCT「Sticker」まで続くSMの楽曲リメイクの伝統を感じますね。

 

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アルバム収録曲には超絶メルヘン魔法少女ソング「Sweet Wiches」や、

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れまでのf(x)のコンセプトを踏襲したバチバチ楽曲「Pinocchio」まで入ってます。良い。

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Electrick Shock

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2012年6月リリースのアルバム「Electrick Shock」、タイトル曲は彼女たちのスタイルである攻撃的なエレクトロスタイル。サビのフレーズがユニゾンなのが面白いと思いました。あとRICHのナイキのTシャツ絶対ブートだろ笑

 

このアルバムの収録曲だと「Zig Zag」の若干ニュージャックスウィングっぽい感じが好きです。

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Pink Tape

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2013年7月リリース、現在でも名作と語られることの多い「Pink Tape」。活動曲の「첫 사랑니 (Rum Pum Pum Pum)」は変な歌詞にオリエンタルなサウンドで"めちゃくちゃ変なんだけどめちゃくちゃにカッコいい"というSM楽曲の一番良いヤツ!! 所々に入っているマーチングっぽいリズムパターンも高揚感を煽られるし……と作曲者調べてたらこの独特のギターリフをサンプリングした曲まであることが判明しました。マジカヨ。

 

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俺もお金払ってSMサンプリング曲公式にリリースしたい。

アルバムの話に戻りますがミンヒジン氏によるヴィジュアル面の作り込みがエグい。

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他の収録曲もかなりヤバく、メルヘンなトラックにストーキングの様子を描いているとしか思えない歌詞が乗った「Shadow(미행)」、

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美メロEDMソング「Airplane」などなどかなり完成度の高いアルバムです。記事の最後にプレイリスト載せましたがこのアルバムは単体でも聴いてほしいな。

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Red Light

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2014年7月リリースのアルバム「Red Light」。Aメロ→Bメロ→サビ、で全然違う印象を与えるハウス、HIPHOP、デジロックの融合したトラックが最高にクールな楽曲です。このパートによって全然違う感じもaespa「Savage」まで続くSMの伝統と言っていいと思います。

 

アルバム収録曲の中で個人的に特に好きだったのは「All night」ですかね。今の耳で聴くと完全にシティポップ。

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ってよく見たら作曲編曲のクレジットにJINBOとテディ・ライリーが入っとるやんけ!! そりゃ良い曲だわ!! あとステージ動画見てると2番のラップパート中アンバー以外のメンバーめちゃフリーダムで笑ってしまう。

 

4 Walls

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2015年10月リリースのラストアルバム「4 Walls」。聴いたことがないという読者はいないであろうK-POP史に残る伝説の名曲「4 Walls」が収録されています。洗練された浮遊感のあるディープ・ハウス、繊細なボーカルワーク、謎めいたMV……とどこを切り取っても素晴らしいプロダクション。勿論アルバム収録曲も素晴らしいので以下に紹介していきます。

 

こちらも疾走感溢れるディープハウス! 前述の「4 Walls」と同様LDN Noiseが作曲に参加している「Rude love」!

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最近何かと名前を聞きがちなライアンジョンが作曲に参加している「Deja Vu」は ヘビーなエレクトロサウンドながら全体的にポップな印象。カッケー!

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アルバム収録曲に絶対入ってきた少女趣味な雰囲気を若干残しつつ、コーラスワークとピアノの音色がより洗練された印象を与える「Glitter」!(「X」も同様!)

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マジで必聴です。

 

12시 25분 Wish List

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2015年12月リリースのシングル「12시 25분 Wish List」。こちらもLDN Noiseお得意の爽やかなハウスチューンにクリスマスっぽい鈴の音が楽しい楽曲です。

 

All Mine

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f(x)の最後のリリースとなったシングル「All Mine」(SM STATIONの企画でのリリース)。なんとこちらも作曲LDN Noise。「今まで見た景色すべて私のもの」という歌詞、メンバー自らの手で撮影されたというMVも泣けますね……。

これ読んでる人の半分にも伝わらないだろうけどこの曲のマスタリングしてるTom Coyne氏、もしかしてJAZZ DOMMUNISTERSにも関わってる人か……??? ヤバくね……??? drive!!

 

感想

曲だけ聴いててほぼMV見たこと無かったのですが、思ったよりHIPHOP感を打ち出したグループだったんだなと感じました。というのはやはり同時代のYGの影響もあるでしょうし、ソシのセクシーっぽい路線とは別のコンセプトをやろうとした結果なのかなと思います。

少女時代の曲聴いてても思いますがSM楽曲は時代感が全然無くて今聴いても古臭くないのが凄い。初期から一貫して可愛らしい曲もやっていたところを見るとRed Velvetってマジでソシとエプのコンセプトを融合させてやってるんだなとも思いました。

 

今回紹介した楽曲と、紹介できなかったけど好きなf(x)の楽曲をプレイリストにまとめました!! 是非ご活用ください。

 

 

ということで、旧譜digレポート vol.3(f(x)編)でした。また次回!!

 

参考資料

 

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20220129/K-POP定期便(1月カムバまとめ)

皆様アンニョン。明けましておめでとうと言って良いのか微妙な2022年が到来しましたが、如何お過ごしでしょうか? 有史以来ずっと続くクソな現実に対するただ唯一の対抗手段は「絶望しないこと」、たったこれだけです。悪態をつきながら、中指を立てながらそれでも生きることを楽しみましょう。近くて遠い、遠くて近い彼の半島に想いを馳せつつ、戒厳令下の新大久保からお届けする「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」。今夜の1曲目はGOT the beat で「Step Back」です。

 

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改めましてごきげんよう。火気厳禁です。今回は毎月恒例「K-POP定期便」ということで、私火気厳禁が今月聴いた新譜をまとめて紹介していきます。

1曲目に紹介したのはGOT the beatで「Step Back」。SMエンターテイメントが2022年元日に発足させた新たなプロジェクト・GOTからの1曲です。そのGOTというのは「Girls On Top」の略で、BoAが過去出した楽曲のタイトルでもあります。

活動形態としてはSMエンタの女性アーティストが楽曲、コンセプトごとにチームを組みパフォーマンスする、というもので、早い話が女子版SuperMやNCTみたいなもの。ですが今回のGOT the beatはBoA、少女時代、Red VelvetとK-POP第1~4世代全員揃ってるのがヤバいと。BoAのデビュー時マンネのウィンター生まれてなかったとか。

楽曲自体の攻めてる感じとかボーカルワークとかハンパないんですけど歌詞にケチついちゃってるのがなんだかなーーー……というところ。今後の活動にも期待です。

 

グループアーティスト

Kep1er - WA DA DA

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このブログでも追っていたオーディション番組『Girls Planet : 999』からデビューしたKep1er。番組の出来がクソだったのでそんなに期待してなかったんですけど曲めっちゃ良いじゃん!? EP収録の「See The Lights」「MVSK」もめっちゃ良いです。「See The Lights」のサビの2小節だけTrapビートっぽい展開になるのヤバ過ぎ。

 

WJSN Chocome - Super Yuppers!

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「Hmph!」のチョコミがまさかのカムバック! 今回のコンセプトは正義のヒーロー。MVも面白い感じになっちゃってます。最高。

楽曲自体はThe Weekend的シンセポップで出来が良いのも面白いんだよな……。歌番組でセリフパート自分でやって笑ってんのウケる。

 

H1-KEY - Athletic Girl

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火気厳禁が地味に注目している新人グループ、H1-KEY! HPHOP系の事務所・GRANDLINEエンターテインメントが設立した新レーベルGLGから今月デビューしました。

Ja Mezzもあんなんなっちゃったしメンバーの家族が原因で炎上するしで色々大変な感じですが無事デビュー出来てよかったね……。

楽曲はいわゆる"ガルクラ"系、新人でこの感じならまあ良い方なのでは……と思います。

 

woo!ah! - '별 따러 가자' (Catch the Stars)

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woo!ah!の新曲は爽やかなリフが特徴のファンク調アイドルソング。今ちょうど他がやってない絶妙なコンセプトに当ててくるなあこのグループは……けど絶妙過ぎて人気に繋がってない感がある……。

 

MOMOLAND X NATTI NATASHA - Yummy Yummy Love

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MOMOLANDがドミニカの超人気SSWナッティー・ナターシャとコラボ。どういうこと……? 楽曲自体は従来の派手派手エレクトロスウィングから景気の良さは引き継ぎつつ、若干落ち着いた&トレンドっぽいダンスナンバー。またバズりそうな予感がします(南米圏で)

 

NATURE - RICA RICA

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知る人ぞ知るガールズグループNATUREが社運をかけてカムバック。衣装といい楽曲といいダンスといい……これ色々大丈夫なのか……?(大丈夫じゃなさそう)

他グループまで巻き込んで炎上商法してこの曲て……というのも思いますがこの子たちはなんも悪くないからなあ……。知らない方は調べてください。 

 

마마돌 (M.M.D) - 우아힙 (WooAh HIP) 

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結婚、出産を経た元アイドル達がもう一度ステージに立つという番組『ママはアイドル』からM.M.D(ママドゥル)がデビュー! メンバーはWonder Girlsソネ、AFTERSCHOOLカヒ、JEWELRYパク・ジョンア、歌手のジュニ、ビョル、ヤン・ウンジの6名。貫禄のありすぎるステージングは必見です。

カヒさんのこれヤッバいからな。見てない人は見てください。

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ソロアーティスト

Woo - Uniform(feat.pH-1)

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ガルプラでラップ指導を担当したのも記憶に新しいウウォンジェの新曲。毎日黒いファッションをすることを制服に例えたリリック。去年のキドミリとdressのEPもそうだったけどこういうビート流行ってきてるっぽいですね。

 

DAUL, Noair, plan8, CHANNEL 201 - Fall Down (Feat. THAMA)

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火気厳禁激推しプロデューサーチーム・CHANNEL 201が今度はThamaとコラボ!! Thamaの持ち味であるゆったりした空気感のあるボーカルを活かしたチルい楽曲になっています。

 

YUKIKA, yourbeagle - Moonset with KozyPop

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K-シティポップ代表のYUKIKA、トラックメイカーKozypopの3者がコラボ! kozypopのド直球シティポップに、似ているようで確かに異なるYUKIKAとyourbeagleの歌声のかけ合いが楽しい1曲。

 

HYOLYN (효린) - Layin' Low (feat. Jooyoung)

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元DIAのヒョリンが「A-Ha」に続き新曲をリリース。今回の「Layin' Low」はSSWのJooyoungを招いたDiva系ダンスナンバー。ケツすげーなしかし……

 

YENA - SMILEY

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元IZ*ONEのイェナがソロデビュー。リード曲「SMILEY」には超人気SSWのBIBIが参加しており、きっかけはバラエティ番組での共演とのこと。楽曲はY2Kバイブスを感じるポップロックジャンル。

 

テヨン - Can't Control Myself

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GOTのメンバーでもあるテヨンの新曲「Can't Control Myself」。今後リリース予定のアルバムからの先行リリースです。恋に破れかき乱される様子を美しく描いたバラードで、MVも美しくて悲しい感じで最高。テヨンこういうの似合うな~~~。

 

유주(YUJU) - 놀이(Play)

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元GFRIENDのユジュがソロデビュー! 「愛の花が赤く咲いた時、あなたは行ってしまうのね」(意訳)という情念系ソング。

 

Whee In - 오묘해 (Make Me Happy)

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MAMAMOOのフィインがTHE L1VE LABELから初となるソロEP「WHEE」をリリース。RBWからリリースした前作「Redd」から引き続きソウル・R&Bに軸足を置きつつ、しかし前作より全体的に落ち着いたシックな雰囲気の楽曲が収録されています。

 

Moonbyul - LUNATIC

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同じくママムのムンビョルが新曲をリリース! こんなんみんな好きなやつやん!!なサウンド。こないだミラーニとコラボで「G999」も出したしアルバム出るのかな……?(その辺りの情報既出だったらすいません)

 

Blase - Peace Out (MEGA MIX) (feat. Don Mills, 안병웅, San E, Chillin Homie, oygli, BIG Naughty (서동현), oceanfromtheblue, TRADE L, 펀치넬로 (punchnello), 에이체스 (A-Chess), DON MALIK (던말릭), Khakii (카키), Polodared, Dive (다이브), 키모엘 (Kimo:L)) (Prod. Yoon)

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ラッパーのBlaseが先月リリースのEP収録曲「Peace out」のMEGA MIXをリリース。K-HIPHOPリスナーにはおなじみのpunchnello、Don millsに加えH1HGERの若手BIG Naughty、ショミで話題のKhakiiにTRADE Lなど総勢16名による約9分のマイクリレーは圧巻です。

 

Lym en - Sweet Talk(Feat. Summer Soul)

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Summer Soulが参加しているということで知りましたがこれまた良い感じのチルめK-R&B。他の曲も掘ってみます。

 

今月の火気pick : fromis_9 - DM

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みんなだ~~~いすきfromis_9がPLEDIS移籍後初のEPをリリース!! リードトラック「DM」は「Feel Good」から続く爽やかディスコファンクの流れを汲んだ楽曲で、イントロの「Hey you 지금 뭐 해(今何してる?)」からサビの決めフレーズ「Doesn't Matter」までずっとリスナーの耳を惹き付ける作りになっています。

 

で、本題は収録曲「Escape room」がめっちゃ良いって話なんですけど。

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高めのキーで囁くような歌唱、それがなんと9人分も!! プロミみんな声良いし次々に繰り出される各人のボーカル最高~~~!! サビのセロムめちゃ好き。ダンスもめちゃ良いしサブベースの使い方もめっちゃ好き。

ってかこれRed Velvet「Be Natural」の2022年ver.じゃね?

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他にもメンバーのソヨン、ジウォンが作詞に参加した「Hush Hush」、まさかのシティポップ「0g」など良い曲しか入ってないfromis_9の最新EP「Midnight Guest」是非聴いてください。

 

ということで、1月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

と、いうことで1月のカムバックアーティスト特集でした! 次回もお楽しみに。 Are you ready to die~~~ Got my shinigami eyes~~~♪

 

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20220117/"Step Back(Yeoja-dol Gurui Remix)" リリック&解説

 

久々にラップかましました。聴いてください。

 

 

 

 

Gucciじゃねーけど輝くGG*1 2022

集いし女神 いられない正気

Bling Bling*2 VVS*3

 

All Girls On Top

まるでmovie

到来した '女性上位時代'*4

この星は思い通り*5

 

kicks beat 両方GOT'EM((NIKEのアプリ『SNKRS』でスニーカーを買うと画面上に「GOT'EM」と表示される

 

))

タイトなビートにねじ込むリリック*6

そう 俺 火気厳禁 ドルオタSavage*7

突入 NEO ZONE*8

Into The New World*9

KWANGYAに到着 最先端Nerd

 

俺なら推してる Red Velvet

口座の残高減ってく

のも気にせずグッズを買ってる

オタク in madness

壊して剥がすレッテル

BLACKPINKみたく Fat check*10

得るため磨く ライムとセンス

 

Take a step back Queensのお通り*11

群れてるenemys ひれ伏すのみ

ダサい衣装もクソな歌詞も二度と要らない*12

事務所やらないならば俺らが敷く花道*13

 

何度もFlash back 焼き付く脳裏

勿論Flexin' 俺の推し

SweetなMajesty つまりSM

GOT the beat これが伝説

 

 

*1:Gucciのデザインに用いられるダブルG、少女時代(Girls Generation)の頭文字

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*2:MAJOR9所属のガールズグループ

*3:ダイアモンドの等級を表す言葉

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*4:イタリア映画『女性上位時代』

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Pizzicato fiveの同名アルバムでこのタイトルを知りました。

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*5:少女時代『Genie』

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*6:BoA『VALENTI』

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*7:aespa『Savage』

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*8:NCT127『NCT #127 NEO ZONE』

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*9:少女時代『Into The New World』。2016年韓国の女子大学で経営陣の方針に反対するデモの最中に学生達によって歌われた、"女性達の連帯"を象徴する曲でもある

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*10:BLACKPINK『DDU-DU DDU-DU』

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*11:Red Velvet『Queendom』

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*12:この「Step Back」の歌詞も男性中心の価値観で書かれているとして批判を受けている

*13:韓国語の言い回し"꽃길만 걷자"(花道だけ歩こう)から。意訳すると「いいことだけ起こりますように」となる

20210115/旧譜digレポート vol.2(EXID編)

皆様アンニョン。解散済みグループ特集「旧譜digレポート」シリーズ第2弾、今回はEXID特集。好きだった方も初めて名前を聞く方も是非楽しんでいってください。

 

グループ概要

2012年にBANANA Cultureからデビュー、グループ名は「EXCEED IN DREAMING (夢を越える)」という由来があります。当初はメンバー6人だったが最終的にLE、ハニ、ヘリン、ソルジ、ジョンファの5人に。

2021年はBrave Girlsのチャート逆走が話題になりましたが、このEXIDも軍の慰問公演でのハニの映像がきっかけで人気に火が付きました。プロデューサーは新沙洞の虎(シンサドンホレンイ)、ソウル、ファンクに軸足を置いた楽曲を展開。2019年に契約満了、現在はハニが女優、LEが大学教授として活動中です。

さてここからはアルバム単位(一部シングルも含む)で楽曲を振り返っていきましょう。

 

Hippity Hop(2012年8月13日)

I Feel Good

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往年のK-POP的ゴリゴリパーティチューン「I Feel Good」。2012年当時のK-POPの雰囲気バリバリで面白いですね。ってかこれ10年前の曲なのか……。

 

Think about

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今の耳で聴くと完全にシティポップな「Think about」。イントロから景気の良いストリングスがたまらん。

 

Ah Yeah(2015年4月14日)

Up & Down

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EXIDといえばこれ!な大ヒット曲「UP&DOWN」。エレクトロスウィング的なビートとウィアレのフレーズが癖になる1曲で、この曲でEXIDの方向性が固まったといっても過言ではないでしょう。

 

Without U

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爽やかに別れを歌い上げる「Without U」。R&Bを基調としながらエレクトロポップの要素を取り入れ、キャッチーかつボーカルワークの魅力を最大限に活かした1曲です。

 

Todak Todak

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「Todak Todak」のタイトルは優しく叩く擬音語「とんとん」をハングルで言ったもの。疲れて眠っている恋人を優しく労う歌詞にオールドスクールなエレピのピロピロサウンドがたまらん……! 

 

Street(2016年6月1日)

L.I.E

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彼氏の嘘にもう飽き飽き、浮気しても見つけ出すわよという歌詞の楽曲。プロデュースにはシンサドンホレンイとメンバーのLE! 間違いない! 色々とギリアウトじゃね?なビデオも是非見て頂きたいです。笑 アルバム収録のこの曲はなんとレゲエ調! そちらも是非聴いてみてください!

 

Cream

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こちらはオシャレハウスソング「Cream」。甘い誘惑をクリームに例え「この関係が私をダメにする」と歌った楽曲です。終盤に入るブラスがまたカッコいいんですよね~~~。

 

Don't want a drive」、イントロがモモレンの「BBoom BBoom」に激似のエレクトロ・トロット風「Are you hungry?」(モモレンのが後です)なども収録されています。是非聴いてみてください。

 

Eclipse(2017年4月10日)

Boy

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アルバム『Eclipse』の活動時期はメンバーのソルジが活動休止に。4人体制での活動ですが、従来の勢いを落とさず絶妙なイメージチェンジに成功しています。静謐なフューチャーベース、トリップホップR&B楽曲「Boy」はサビで一転する展開が激しくてクール! このセクシーさはやはりEXIDにしか出せないのではないでしょうか。ハニ綺麗過ぎん???

 

Night Rather Than Day

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「昼より夜の方が好き、早く会おうよ」という大人っぽい歌詞ながら、ブラスの感じが軽快で明るくエロくなりすぎてない感じがなんとも上手い。

 

Velvet

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ラッパーLEのソロ曲「Velvet」。ですがラップ主体のHIPHOPではなくめちゃくちゃオシャレなR&B系の楽曲です。歌というよりはラップに近い歌唱ですが、このトーンを落とした感じの雰囲気のフロウも情感があって良い。

 

Full Moon(2017年11月7日)

DDD

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声ネタループ系トラック、アイデンティティであるHIPHOPR&Bの要素が強い「DDD」。歌唱力豊かなメンバーが入れ代わり立ち代わりパートを繋いでいく展開に1,2番どっちにもLEのラップパートが入る構成はEXIDの黄金パターンですね。最高。

 

Too good to me

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「あなたは私にとって"良い人"過ぎる」という別れの言葉を突きつける「Without U」にも近い雰囲気の楽曲。ハウスっぽいテンポ感が楽しい。このグループほど「綺麗でカッコいいお姉さん」感のあるグループもそうそういない……。

 

Lady(2018年4月2日)

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オールドスクールHIPHOPとお得意のR&Bテイストの融合。このレトロテイストも安心感がありますね。流石シンサドンホレンイ。

 

I LOVE YOU(2018年11月21日)

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この曲でEXIDを知ったのですが、音楽番組でのファンの歓声を聞いて「人気凄いな……」とぶったまげました。こちらも声ネタループ、ほとんど手癖で作ったみたいな展開だけどそれがいい。ダンスもカッコイイんだよな〜~~!

 

ME&YOU(2019年5月15日)

ME&YOU

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事実上最後の活動曲「ME&YOU」はもはや定番と言ってもいいムーンバートンジャンル。ウェディングドレス衣装が眩しいです。

 

We Are…

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2曲目に収録されている「We Are...」はファンに今までの感謝を伝えるいわゆる"ファンソング"。このタイプの曲って大体ピアノサウンド主体のバラードみたいな曲が多いのですがさっすがEXID、泣きメロR&B楽曲で最高です。

 

さてここからは彼女たちの日本での活動も振り返ってみましょう。

 

TROUBLE(2019年4月3日)

The Beauty is Guilty!?

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日本活動第一弾オリジナル曲「The Beauty is Guilty!?」はm-floのTaku Takahashiが手掛けるダンスホール系の楽曲。自信満々系の歌詞ですがこの5人が歌うと説得力凄いわ……。

 

TROUBLE

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☆Taku Takahashiによるオシャレ2stepハウスソング「TROUBLE」。歌詞で表現される等身大の女性像も今までの"強い""カッコいい"イメージより親しみが持ててまた良いな~~~。

 

Cookie & Cream

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Cookie & Cream」は本国コンセプトを引き継いだ雰囲気のR&B。エロカッコいい(死語)。

 

B.L.E.S.S.E.D(2020年8月19日)

Bad Girl For You

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アルバムのリリースに先駆けてシングルカットされた「Bad Girl For You」。勿論歌唱もトラックも素晴らしいのですが白眉なのは日韓英入り交じった歌詞! 韓国でのリリース楽曲を日本語ver.にする場合に一部韓国語を残すパターンはたまに見受けられますが、日本オリジナル曲で韓国語が入っているのはかなり珍しいと思います。

 

B.L.E.S.S.E.D

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本国での活動終了後、でも日本での活動契約は終わっていないということで最後のリリースとなったアルバム『B.L.E.S.S.E.D』のタイトルトラック。歌詞も今までの活動を振り返りつつファンに感謝を伝えるような内容になっており、ブラスサウンド主体のトラックもセレブレーションな雰囲気があり良いです。アルバムにはこの韓国語ver.も収録されています。

 

と、いうことで旧譜digレポートEXID編でした~。今回も紹介した楽曲と、紹介は出来なかったけどオススメの楽曲をまとめたプレイリストを作成しました! 記事を読んで気になった方は是非ご活用ください。

 

 

それではまた次回~~~~~! 

 

 

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20220102/Kultural studies(LOONA/今月の少女 編)

(特別お題「わたしの推し」)

 

皆様明けましておめでとうございます。火気厳禁です。

今回は特集シリーズ「Kultural studies」、フォロワー内人気No.1、火気厳禁も大好きなLOONA特集です!! ヤッターーー!!

流石に彼女達の経歴、リリース楽曲を逐一書いていくとキリがないので私が好きな曲などに絞ってデビューから現在までのリリース曲を概観、オススメ出来ればと思います。しばしお付き合いください。

 

LOONA(今月の少女)とは?

今回紹介するグループ、韓国語での活動名は이달의소녀(イダレソニョ)。日本語で言うと「今月の少女」になります。英語名はハングル表記の子音(ㅇㄷㅇㅅㄴ)を並べ替えて英語表記に直したLOONA(ルーナ)。ファンの間ではハングル読みを略して「イダル」「イダルソ」と呼ばれることもあります。

グループのメンバーが1ヶ月に1人ずつ公開されていき、12ヶ月後(実際は2年越しなのですが)に完全体デビュー、という斬新な手法でプロジェクトを展開し、韓国国内は勿論海外からも注目を集めました。このプロジェクトとそれに付随するストーリー、世界観は「LOONAverse」と呼ばれ彼女たちの魅力の一つなのですが、ここでそれを詳細に書いているとただでさえ長い記事が3倍の長さになってしまうので割愛します。LOONAverseに付随する形でそれぞれのメンバーに担当の月、カラー、象徴動物が設定されているのもユニークなポイント。

メンバー全員魅力と才能に溢れていますが、中でも私の好きなメンバーはゴウォンとイブです。

 

ゴウォン

 
 
 
 
 
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LOONA11人目のメンバー・ゴウォン。イメージカラーはエデングリーン、象徴動物(モチーフアニマル)は蝶。後述しますが声がめっちゃ可愛い。マジ姫。

 

イブ

 
 
 
 
 
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9番目のメンバー・イブ。イメージカラーはバーガンディ、象徴動物は白鳥。愛称は「赤ちゃんリンゴ(아기 사과)」。とにかく顔が好き。「Whiy Not?」期の赤髪ショートボブ最高。

 

さてここからは各メンバーのソロ曲、そしてサブユニットの楽曲について書いていきます。

 

LOONA 1/3

LOONA最初のサブユニット「LOONA 1/3」。ヒジンヒョンジンハスルビビの4名で構成されています。ヨジンは当時中学生であったためユニット活動には参加していません。今回はヒジン、ヨジンのソロ曲をご紹介。

 

HeeJin - ViViD

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LOONA1人目の少女、ヒジン。イメージカラーはピンク、象徴動物は兎。

そんな彼女のソロ曲「ViViD」はJazzy HIPHOPっぽいなビートとヒジンの艷やかな歌唱が楽しめる1曲。

 

YeoJin - Kiss Later

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4番目のメンバー・ヨジン。メンバーカラーはオレンジ、象徴動物はカエル。2002年生まれのマンネ(末っ子)でもあります。

ストリングス、フィル、鍵盤で構成されるいかにもなアイドルソング。火気厳禁は声優オタク出身なのでいかにも声優ポップスにありそうな楽曲でビックリしました……。つかヨジン幼いな~~~、今も全然若いけどね。

 

説明は省きまずがヒョンジン、ハスル、ビビの楽曲はこちら。

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LOONA 1/3 - 비의 목소리 51db(Rain 51db)

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LOONA最初のサブユニットLOONA 1/3では超王道アイドルソング路線を展開。この「비의 목소리 51db(Rain 51db)」では更に擬古的な要素もプラスされ、ブラウン管画質のMVなどいかにもな雰囲気を醸し出しています。今のニュートロブームの耳で聴くとより良いね。

 

LOONA ODD EYE CIRCLE

LOONA2番目のサブユニット、ODD EYE CIRCLE。ジンソルチェリキムリプの3名からなるグループです。今回はチェリとキムリプのソロ曲を紹介します。

 

Choerry - Love Cherry Motion

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8人目のメンバー・チェリ。イメージカラーは紫、象徴動物はコウモリ。

彼女の芸名(本名チェ・イェリム)を冠したソロ曲「Love Cherry Motion」は開放的なエレクトロ・ダンス・ポップ。この曲はなんといってもサビ後半からのビートスイッチが強烈!! Travis Scottの「SICKO MODE」とタメ張るくらカッコいい。あとMVがめちゃくちゃ可愛いです。

 

Kim Lip - Eclipse

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6人目のメンバー・キムリプ。イメージカラーは赤、象徴動物はフクロウ。ムーミンに似ていると言われることも。笑

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そんなキムリプのソロ曲「Eclipse」はアンビエントな雰囲気のアーバンR&B。この曲のカップリング「Twilight」はJay Parkなどのビートでお馴染みCha Cha Meloneが担当しています。K-R&B、K-HIPHOPが好きな方にも是非聴いて頂きたい。

 

説明は省きまずがジンソルの楽曲はこちら。

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LOONA ODD EYE CIRCLE - LOONATIC(eng ver.)

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上記のチェリ、キムリプにジンソルを加えた3名のユニット「LOONA ODD EYE CIRCLE」の楽曲「LOONATIC(eng ver.)」。リバーブ感のあるギターサウンド主体のトラック、英語詞なのも相まって個人的には聞き覚えのあるようなないような不思議な感覚になる楽曲です。

 

LOONA yyxy

LOONA最後のサブユニット・yyxy(ワイワイバイワイ)。イブチュウゴウォンリビアの4名からなるユニット。火気厳禁の一番のお気に入りユニットです。

 

チュウ - Heart Attack

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10人目のメンバー・チュウ。イメージカラーは桃色、象徴動物はペンギン。デビュー前からインスタグラムで注目を集めていたという経歴を持ち、今もLOONAのポップアイコンとしてバラエティなどでも活躍しています。

ダンスホールレゲエ調のトラックが楽しく、そしてチュウの歌声がめちゃめちゃ心地よいソロ曲「Heart Attack」。彼女のパブリックイメージを掴みまくったMVの演出も愛らしいです。つかMVがさ……もう…… 何が言いたいかは見れば分かると思います。

 

ゴウォン - One & Only

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火気厳禁の推し、ゴウォン。実はこの曲(というかゴウォン)については過去に記事で書いているのですが、

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

彼女の若干舌っ足らずで儚げで庇護欲を掻き立てるこの声が一曲通して楽しめるなんて最高過ぎませんか? ゴウォン……お前がOnr&Onlyだよ……。

 

説明は省きまずがイブ、オリビアへの楽曲はこちら。

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LOONA yyxy - love4eva

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そんな4人のユニット・LOONA yyxyの活動曲「love4eva」は作曲陣にアートポップの名手Grimesを迎え、毒っ気のある可愛さを表現。キャッチーなダンスと制服風の衣装もキュート過ぎてたまらん。何よりこの不穏なMV!! これがLOONAverseですよ皆さん。是非観てください。

 

『+ +』

ソロ、サブユニットでの活動を経て、2018年8月に完全体として初の完全体でのアルバム『+ +』をリリース。1人目のヒジンがデビューしたのが2016年なので、完全体になるまでに2年もかかっている訳です。後で詳しく書きますがそりゃ経営陣もプロデューサー切りたくなるわ……。逆に言うとそれほど綿密に世界観を作り込んでいるということなのですけどね。

 

Hi High

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リード曲「Hi High」は恋に夢に全力で向かっていく少女たちの様子を爽やかに描いた疾走感のあるエレクトロポップ。歌詞も面白く、「今までこの世に存在しなかったワガママな私(세상에 없던 이기적인 나야)」「恋って受験より残酷ね(수능보다 더 사랑이란 잔인해)」などパンチライン盛り沢山。これフロアで爆音で聴いて走り回りてえよなあ……。あんな大人っぽい曲で出てきたキムリプがめちゃ可愛いツインテを披露しているのも注目です。

 

favOriTe

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ニュージャックスウィング風味のトラックがカッコいいカップリング曲「favOriTe」。「Hi High」とはまったく違ったクールなコンセプトを展開しています。次々に繰り出されるボーカルワークに圧倒される3分間をお楽しみあれ。

 

『x x』

2019年2月リリース、前作『+ +』収録曲に新たに7曲を追加したリパッケージアルバム。このアルバムのリード曲「Butterfly」で彼女たちはその人気を確固たるものにしました。

 

Butterfly

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リードトラック「Butterfly」では新たな音像、世界観を提示すると共に世界中のファンに「自分らしく、蝶のように羽ばたけ」というエンパワメントのメッセージを送りました。洗練されたトラックやボーカルワーク、コレオも素晴らしく、自分がファンであることを差し引いて考えてもK-POP史に残る名曲だと思います。

 

Stylish

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フューチャーベース系楽曲「Stylish」。Bメロでぐっと音数が減る展開がカッコ良すぎるしキー高めのコーラス、ダブリング(ボーカルの2重録り)がめちゃくちゃ綺麗。アルバム収録曲ですが「Butterfly」に並んでLOONAの神秘的な魅力を上手く楽曲に落とし込んでいると思います。

 

Perfect Love

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「Perfect Love」は爽やかなシンセポップ。軽やかな曲調に乗せて"完璧な"一目惚れを歌った楽曲です。チェリの「チンシミヤ ハァ~♪」好き。

 

『#』

2020年2月リリースのアルバム『#』。この時期にプロデューサーであるチョン・ビョンギがLOONAverseの展開を巡り事務所経営陣と対立、LOONAの所属事務所であるBlock Berry Creativeを去ることとなりました。

一方で、NCT 127「Cherry Bomb」カバーダンス動画の公開をきっかけにSMエンタの代表であるイ・スマンがプロデュースに参加。

 

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ここからLOONAのコンセプトが大きく変わっていきます。この接点が無かったらSMCUも無かったかもしれないから凄い話だ……。

また、この時期からメンバーのハスルが心理的な理由から活動休止。11人での活動へと突入します。

 

So What

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プロデューサーにイ・スマンを迎え、ガルクラ系へとコンセプトチェンジ。正直リアルタイムで追ってた時は「あ~~ここもこういう感じに……」と残念な気持ちの方が大きかったのですが、今フラットな気持ちで聴くと普通に完成度高くてカッコいいですね。「Butterfly」のMVでもそうですがエキストラに色んな国、地域の方を起用しているのも国際的人気への目配せなのかなと思います。バンダナマスクのビビ氏カッケー。

 

Ding Ding Dong

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ミニアルバム収録曲の「Ding Ding Dong」は「そうそう!!こういうのでいいんだよ!!」なバブルガム・ポップ。ゴウォンの「ピミリヤ……」が最高。ヨジンのラップもめっちゃ可愛いしキムリプの甘ボーカルも良いしいちいち書いていくとキリがないですがアイドルファンならこれで萌えない奴はいないはず。

 

『12:00』

2020年10月リリース、前作に引き続きイ・スマンをプロデューサーに迎え、攻撃力高めなコンセプトを披露しました。

 

Why Not?

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「Why Not?」は前作からガールクラッシュ路線を引き継いだ雰囲気のエッジィな一曲。808ベースブンブンで嬉しくなっちゃいますね。HIPHOPっぽいパートとビートミュージックの2つを行き来する構成が楽しく、前作のヴィジュアルイメージは踏襲しつつ楽曲はよりキャッチーに仕上がっています。

 

Voice

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収録曲「Voice」(韓国語ver.タイトル:Star)は80sサウンドを取り入れたダンスナンバー。ニュートロテイストを上手く取り入れた楽曲。この曲でビルボードのポップエアプレイチャート(ラジオでかかった回数のランキング)に6週連続チャートインするなど、欧米圏でのファン層の厚さも証明されました。

 

Hide & Seek

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「Why Not?」のビートミュージックパートを発展させたような「Hide & Seek」。四つ打ちでドライヴ感のあるビートに、1,2番共にオリビアへのラップが光ります。

 

OOPS!

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こちらは「Why not?」よりHIPHOP色の強い「OOPS!」。ベースが景気良くドンドコ鳴ってる曲は良いですね。この曲のラップパートをイブさんがモノマネしたver.好き。(3:45~)

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『&』

2021年6月リリースのミニアルバム。このリリース活動から活動休止していたハスルが復帰!! このあたりから事務所の賃金未払い問題なども明るみになりファンとしては不安もありつつ、更に新しい姿が見られるという喜びもある複雑な状況でした。

 

PTT(Paint The Town)

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活動曲「PTT(Paint The Town)」はボリウッドジャンルとEDMを合わせたアッパーな楽曲。この曲にはチョンビョンギ、イ・スマン両者ともにプロデュースに関わっておらず、MVの中でLOONAverse的な演出もあり運営的にこの世界観を続けるのかモチーフとして残しているのかファンとして測りかねるところ。

 

WOW

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ニュージャックスウィング的なサウンドを可愛らしく応用した「WOW」。タイトルにもなっているリフレインのフレーズが楽しい。ヒジンのヴィジュアル仕上がり過ぎやろ……。

 

Dance On My Own

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アコースティックっぽいギターサウンドにTrapを取り入れた「Dance On My Own」。ビートだけ聴いたらUSメインストリームのラッパーの曲じゃん、といった雰囲気ですが、彼女たちの個性豊かなボーカルが載ることで爽やかな質感に仕上がっています。

 

U R

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lo-fi hiphop調のビートにミドルテンポバラートを乗せた「U R」。しっとりした質感のサウンドにゴウォンのボーカルが大活躍。アルバムの〆に相応しい楽曲です。

 

その他色々

日本デビュー『HULA HOOP』

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そんなLOONAは2021年に日本デビューも果たしています。日本デビュー曲「HULA HOOP」は惑星、衛星の公転の関係をLOONAとそのファンの関係になぞらえたような楽曲になっており、今までのソロ曲MVからモチーフをサンプリングしたMVもこれまで追ってきたファンにはぶっ刺さる仕上がり。既存ファンも新規ファンも大喜びの出来なのではないでしょうか。

 

Not Friends

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K-POPシーンで活躍する作曲家、ライアンジョンの企画にLOONAからヒジン、キムリプ、ジンソル、イブが参加。LOONA本隊ではおそらく扱わないであろう大人な恋愛がテーマの楽曲になっています。マンガ「デストロ246」みたいなMVが最高なので観てください。

 

Yum-Yum

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子供向け3Dアニメコンテンツ「ココモン」とのコラボにLOONAからヨジン、キムリプ、チェリ、ゴウォンが参加。4人がうたのおねえさんとして頑張っている姿が見れます。にしてはヨジンの見た目が若すぎる気も……笑 ちなみにこのコラボでもう1曲出てます。

 

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ということで! Kultural studies LOONA編でした!

今回紹介した楽曲と、その他オススメ楽曲を何曲か加えたプレイリストを以下に貼っておきますので、気になった方は是非ご活用ください。上にも書いたように事務所のゴタゴタが色々あってソロ曲があまり配信されてないのです……「ソロ曲とそのカップリングも聴いてみたい!」という方はインターネットの海を潜ってみてください。盤もまだ買えるはず。

 

 

また、以下「参考資料」に公式SNSなどのリンクを載せておきますので気になった方は是非フォローしてみてください。

今年もよろしくお願いします。それではまた次回!

 

(今回はてなブログ公式のお題に乗っかったので非公式のステージ動画など紹介出来ず片手落ち感があるのですが、youtubeで検索すると出てくるので気になった曲があればステージ動画是非探してみてください!!)

 

参考資料

 

20211228/K-POP定期便(12月カムバ特集)

皆様アンニョン。冬将軍が日本にも私の懐にも到来しましたが、如何お過ごしでしょうか。あなたと過ごす2回目のクリスマスは、果たして甘美か憂鬱か。そう、2021年ホリデーシーズン、全世界的トレンドは再びコロナ。手洗いうがいは勿論のこと、目と耳は最新エンタメで塞ぎましょう。帝都東京が誇る極東随一のコリアンタウン・新大久保からお届けする「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今夜の1曲目は배현이 (baehyuni) で「조직원 (Henchman)」。

 

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改めましてこんにちは。火気厳禁です。今回は毎月恒例カムバックアーティスト特集をお届けします。

1曲目に紹介したのは배현이 (baehyuni) の「조직원 (Henchman) 」。先月リリースされたアルバム「WEWE」の収録曲なのですがここで紹介しました。Apple Musicの分類だとHIPHOPということなのですが、独特のゆるすぎずスピットしすぎずなフロウにファンシーでちょっと渋谷系(というか小西康陽)っぽいフロウがめちゃくちゃ心地よくリピートして聴いてます。オススメです。アルバム収録曲全曲以下から聴けます!

 

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グループアーティスト

IVE - ELEVEN

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f(x)「Rum Pum Pum Pum」にも通ずるオリエンタルな雰囲気の楽曲。とにかくメンバーみんな声が若いな~!良い曲だけど正直そんなにスキではないかな~と思ってたのですがデッケエ音で聴いたら好きになりました。

 

 

EVERGLOW - PIRATE

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カムバ毎に強くなっていくエバグロはなんと今作で宇宙へと進出。しかも海賊。ゴー☆ジャスじゃん。笑

サウンドは往年のYGを彷彿とさせるガラの悪いEDM。今までの壮大で重厚なコンセプトともまた違った雰囲気で面白いです。

 

TWICE - Donughts

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大活躍のTWICE、日本語での最新リリース曲。MVふざけてるだろwwww バラードっつうかちょっと演歌入ってるしなんか面白いんだよな……。

 

Rocking Doll - Rocking Doll

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今月のデビューグループRocking Doll。ここもサイバーパンクなコンセプト、というか最近の流行りっぽいコンセプトをざっくり混ぜました感が……。けどMVそこそこ金かかってそうなんだよな……謎です。

 

aespa - Dreams come ture

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SMエンタ最初期のガールズグループS.E.Sの楽曲をaespaがカバー!! なんと音源、振り付けのプロデュースはBoA!! 現代的なアプローチを施された

キャッチーな振り付けやラップパートにレトロなヴァイブスを感じなくもないこの塩梅が絶妙です。

 

TRI.BE - The Bha Bha Song (We Baby Bears Theme)

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イケイケ新人グループTRI.BEのアニメタイアップ楽曲。アニメ主題歌でも「vida loca……」言うんだ。笑

 

TAEYONG · JENO · HENDERY · YANGYANG · GISELLE - ZOO

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SMエンタが年始に行う配信ライブに向けたミニアルバム『2021 Winter SMTOWN : SMCU EXPRESS』をリリース。新旧男女のラップメンバーが入り混じった「ZOO」は荒廃したKWANGYAの地を彼らが疾走する様子を描いています(?)。

 

PXIY - Call Me 

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こちらも新人グループ、PXIYがシングルをリリース。以前までのホラーっぽいコンセプトはどこへ行った!? と困惑するくらいキュートな楽曲になっています。PXIYも結構曲良いのにハネてないよなあ……。

 

クリスマスソング

今月めちゃクリスマスソングのリリース多かったのでまとめて紹介します。

 

LUNARSOLAR - Christmas is You

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Billlie - snowy night

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SKYLE - Our Christmas

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Purplekiss - My My

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去年までこんなにクリスマスソングのリリース無かったような……。とにかく新人グループは出しろを作っていくという業界全体の流れがあるんでしょうか。

今回紹介した中でもやはりパプキスは楽曲のクオリティが高い。最高。

 

ソロアーティスト

Colde, 정유미, APRO - 충분해 (Enough)(Prod. APRO)

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人気SSWのColde、以前このブログで「fragile」を紹介したプロデューサーのApro、そしてシンガーのチョンユミの3名による「충분해 (Enough)」は軽快ながら哀愁を感じさせるR&Bナンバー。しっかしColdeイケメンだな……

 

The Black Shirts & WENDY - Airport Goodbyes

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人気バンドThe Black ShirtsとRed Velvetがまさかのコラボ! レイドバックした雰囲気のバンドサウンドにウェンディの歌声、良くない訳がない。

 

키아라 (KIARA) - Pick Me Up

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EZエンターテイメント所属の新人アーティスト。シャレオツなベースミュージック、R&Bを展開しています。

 

lil cherry - PYE LIFE

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破竹の勢いでK-HIPHOPシーンを席巻するLil Cherryのソロ新作はまさかのラテン調。遊感のあるビートに独特の声がマッチしています。この曲がTiktokでバズってるらしい。K-POPとかじゃなくこの人気の出方凄いな……。

 

Moonbyul - G999(feat. Mirani)

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MAMAMOOムンビョルがラッパーのMiraniとコラボ、しかもニュージャックスウィング! 間違いない組み合わせの楽曲で、この曲は今後リリースされるムンビョルのソロアルバムに収録予定とのこと。そちらも楽しみですね。

 

APOKI - Shut up kiss me(feat. lil Cherry)

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バーチャルアーティストAPOKIがなんとLil Cherryとコラボ! 爽やかな曲調のTrapエレクトロ。APOKIさんのMV初めてちゃんと観たのですがクオリティエグいっすね……。

 

Limji - Call up

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たまたまYoutubeで見つけた最近っぽいR&B楽曲。Limjiさんを知らなかったので調べたら2014年デビューらしいです。ベテランじゃん……。

 

kprofiles.com

 

EXN - III

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気鋭のアーティストEXNの新曲「lll」。フューチャーベースの変形っぽい掴みどころのないトラックにこれまた掴みどころのないボーカル、物凄いダンスミュージックが出てきたぞ……!! 今急いで過去作聴いてます。必聴。

 

Big King Travel - Go Straight

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よく分からんけどユニット「大王航空」にBalming TigerとLil Cherry(Sauce Cartel)が客演している……という形でいいのかなこれ。アシッドハウスみたいなビートを自由自在に乗っちゃうこの人達のセンスがマジでヤバい。そしてLil Cherryはいつ寝てんの?

 

Summer Soul - Night Call (feat. 아빠) (2021)

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まさかのSummer Soul2ヶ月連続EPリリース!!! 今作は前作に比べよりバラード主体、落ち着いた質感の楽曲を展開。タイトル的にリメイクなのかしら……。

 

Cosmic boy - Alone (feat. SOLE, Dvwn)

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Cosmic boyがカムバック!! 今回はSOLE、Dvwnを招いて毎度のことながら"泣ける"R&Bを展開。この人の作るトラックの哀愁がたまらんのよね。ジャケが「Can I Cosmic?」から人がいないver.に見えたけどよく見たら違った。

 

ヒョリン - A-Ha

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元SISTER、現在はソロで活躍中のヒョリンが配信延期となっていたクリスマスソングをやっとリリース。彼女の持つサマーヴァイブスとホリデーシーズンの雰囲気を両立させたような楽曲になっています。

 

Zion.T - 선물을 고르며(A Gift!)

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星野源とのコラボ、SMTM10での活躍と話題の尽きないZion.Tがクリスマスソングをリリース。彼の優しいボーカルが心温まる楽曲です。

 

Milena - Letter

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Colde率いるレーベルWAVYの新人、Milenaが早くも2ndシングルをリリース。おそらくMVを見るにこれもクリスマスソング。前作聴いたときも思いましたが低めのボーカルがカッコいいっすね~~!

 

Lovey - shutter

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HIPHOPアーティストの客演や宇宙少女楽曲の作詞でも知られるSSW・LoveyがEPをリリース。こちらもやさし~~い感じのR&B/ミドルテンポバラードを展開しています。年末のチルタイムに是非。

 

今月の火気pick :수연이(Soo-Yeony) - How to love

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HIPHOP(trap)の影響の強いR&Bは韓国だと結構多く、今回紹介する「How to love」もそういう路線ですがビデオのアーバン感がクールだしアルバム収録曲もアコースティックな「I'm fine」、もっと純R&B然とした「Selfish」、イカツいビートが全面に出た「T/O」などバラエティに富んでいて聴き応えがあります。めっちゃ良いのにどの曲もYoutubeの再生回数4桁超えてないんですよ。ありえん。

そんな全10曲のEP「Selfish」、必聴です。この人今後絶対売れるだろうな……

 

 

ということで、12月のカムバックアーティスト特集でした。当ブログでは紹介した全楽曲をまとめたプレイリストと、

 

 

 

 

最近2ヶ月の新譜をアルバム単位でまとめたプレイリストを公開しております。

 

 

 

 

 

是非通勤通学のお供にご活用ください。

 

ということで! 今年最後の記事でございました。本年中は大変お世話になりました、来年もご愛顧のほどよろしくお願いします。2022年は元日から𝑮𝑶𝑻 𝒕𝒉𝒆 𝒃𝒆𝒂𝒕!! それではまた来年。

 

 

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20211221/DOMMUNE RADIOPEDIA「K-POPはなぜ世界を熱くするのか」第2章 参戦レポ&感想

皆様アンニョン。火気厳禁です。

少し前に記事で紹介した、スーパー動画配信プラットフォーム・DOMMUNEAmazon Musicがチームアップして展開しているポッドキャストDOMMUNE RADIOPEDIA』のK-POP特集回「K-POPはなぜ世界を熱くするのか」、の第2弾が開催されなんとなんと私火気厳禁渋谷パルコの最上階現地参戦しましたのでそのレポート&お話を聞いていて思ったことを書いていきます!!

第1弾の感想は以下記事の冒頭に書いています。第1弾の本編へのリンクも以下にありますので未聴の方は是非。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

第2弾のポッドキャスト本編は以下から。

 

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レポート

上の記事でも書きましたが第1弾の内容がもーめちゃくちゃ良かったし現場での音の鳴りが凄いと。

絶対次回は俺も現地に行ってやる……! と意気込んで宇川さんのTwitterアカウントのツイート通知をオンにし、いつ第2弾の告知があっても絶対に拾うという意気込みで日々過ごしていたのですが、ついに! その日が来てしまいました!!  速攻でチケット予約!!

 

 

仕事終わり即渋谷。タワレコで今回の登壇者であるまつもとたくおさんの著書『K-POPはいつも壁をのりこえてきたし、名曲がわたしたちに力をくれた』を購入し、パルコの最上階へイン。

イベント自体久々過ぎて謎に緊張&高揚を感じつつ、イベントが始まるのを待機していました。

 

 

そしてイベント開始! 前回に引き続き『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』の著者の田中絵里奈さん、ライターの宮崎啓太さん、OKAMOTO'Sのオカモトレイジさん、前述のまつもとたくおさんの4名によるトークK-POPの歴史、トレンド、魅力についてのトークを横断的に展開。

何がヤバいってとにかく音がヤバい。

最初にかかったソテジ「Chirstmalo.win」の時点でジャンルがエレクトロ風味のラウドロックなのもありかなりヤバかったのですが、Crush「Mayday feat. Joy」、BTS「Dynamite」、millic「Paradise」でもう完全にヤラれましたね。すっごかった。

 

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インスタ裏垢流出のタイミングで「Mayday」かかったのもアツかった。笑

Billlie「RING X RING」、IVE「ELEVEN」もヤバかったな〜〜〜。

 

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1番印象深いのはaespaの「Savage」の聴き比べですね。まず音楽番組の映像を見て宇川さんから「やっぱりテレビだとローがカットされてるよね」との差し込みが入って急遽公式のMVも見ることになったのですが、もう全然音が違う。番組内でもありましたがこの音の違いがYouTube音源ですらしっかり分かるのがヤバかったです。

 

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あと音楽番組の映像のセレクトも最高だったな……。この回のエンディング妖精最高だもん。

 

ポッドキャストや配信では見れなかったところ(曲中)で面白かったのはスルギ良いよね!って話題の後に曲かかってる時レイジさんが財布からおもむろにスルギのトレカ取り出したところですかね。しかも複数枚!笑  Savage振りコピとかもいずれ動画上がるのかしら……笑 

 

3時間に渡るトークの後はレイジさんによるDJタイム。SM曲多めセットでブチ上がり爆踊り。終電もあったので後半45分くらいは電車の中から配信で見ましたが、後半のf(x)畳み掛けとかLOONA「Hi High」とか現場で聴きたかったな〜〜〜! 今回のテーマである本の著者のお2人にサインも頂いて感無量です。ペンサが最高でした。

 

 

 

感想&トークを聴きながら思ったこと

・CL

最近のオススメ曲としてショミド10のsokodomo, Ziot.T, Wonsteinの「Merry-go-round」が流れてこれも最高だったのですが、

 

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そのsokodomoが作曲に参加しているCLの最新曲「Tie a Cherry」をあの環境で聴きたかったなー。この曲こそスーパーローがヤバいと思う。欧米メインストリームに完全に当てに行ってるけど絶妙なKのケレン味が良いんすよね。

 

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・低音

「ウェッサイ系の影響で低音の作り込みが凄い」という話がありましたしそれはそうなのですが、「K-POPが変わり始めた頃」と時期を同じくして欧米で流行り始めたTrapの影響が物凄く大きいと思ってます。

今回のトークでもあったK-POPのトレンド反応力とその精度の高さが、「非可聴音域に唐辛子がかかってる」と言わしめる楽曲制作に繋がっていることは間違いありません。今回DJでかかったBLACKPINK「Ice Cream」とかWeeekly「After School」とかまんまTrapサウンドK-POP的可愛らしさの融合だし。

 

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こと音楽に関してはやはりK-POPK-POPだけで語れないというか、他ジャンルをすぐ取り入れて昇華するところが面白いですね。

スーパーロースーパーローって言うけどここ最近のパン振り(左右のイヤホンで違う音が鳴るヤツ)の細かさとかも絶対Trapの影響だし、イヤホンで聴くという想定での作り込みも凄いんですよ。

 

K-POPの凄さ

NCT, aespaの話の流れで出た「大手事務所が1番尖ってる曲を出す」というのは自分がハマってからずっと思っているところで、メゾンブランドがトレンドセッターになるのだ、というようなところがK-POPにもあるのかなと。

宮崎さんの仰った「ブチ上がり感」もめちゃめちゃ共感出来て、ただ曲が良い、というだけであれば自分もこんなにブログ続けてないと思うんですよ。アイドルというアートフォームの中でそれが行われているからこそ我々は惹き付けられるし、ブチ上がるし、語りたくなる。

どこでも簡単に手に入って(バリアフリー!)味が濃い駄菓子的な魅力と、素材から何から拘って一流のシェフが仕上げたミシュラン星付きの魅力が両立しているのがK-POPの凄さなのだと改めて感じました。

 

あと単純にもっともっとあの環境で曲聴きたいな~~~!! LOONAの「Butterfly」とか絶対ヤバい。あとSTAYC。

 

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DJでTWICEの「Cheer Up」かかった時「ピルスン繋がりでSTAYC来る!?!?」と思ったけどそんなことはなかったです。笑

どうでもいいけど当日は以前ブログにも書いたComme des GarsonのRed VelvetT着てました。ちょっとだけ配信映ってたぽい。

 

 

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ということで、DOMMUNE RADIOPEDIA「K-POPはなぜ世界を熱くするのか」第2章 参戦レポ&感想でした。

今回フィーチャーされた2冊のK-POPAmazonリンク置いておきます。まだ読んでない方は是非に!!(アフィリエイトじゃないよ笑)

 

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みんなでポッドキャストをガンガンスミンして第3弾を待ちましょう!! 次回こそ今年最後の更新!! それでは!!

20211217/火気厳禁が選ぶ!K-POPベスト・オブ・イヤー2021

時の流れは早いもので、今年も残すところあと一週間とちょっと。思い返せば色々あった2021年、もはやアムノレが懐かしい。と、いうことで今回の特集は「火気厳禁が選ぶ!K-POPベスト・オブ・イヤー2021」。今夜の1曲目はSTAYCで「STEREOTYPE」です。

 

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皆様アンニョン。火気厳禁です。

さて今回は「火気厳禁が選ぶ!K-POPベスト・オブ・イヤー2021」と題しまして、私が今年特に印象に残った楽曲、アーティストを7部門に分けて紹介していきます。

ちなみに去年のはここから見られます。

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ベストアーティスト(グループ)

今年も百花繚乱色んなグループがK-POPシーンを賑わせた訳ですが、ま~~~~~~人気と稼働とを考慮すると今年のベストアーティストはTWICEでしょう。ということで今年のTWICEのリリース楽曲を振り返ってみましょう。

 

6月「Alcohol-Free」

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7月「Kura Kura」

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10月「The Feels」

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11月「SCIENTIST」

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12月「Doughnut」

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5枚て!! しかもフルアルバム(『Perfect World』『Formula of love:T+O=<3』)2枚も含んでるし!!! トップアイドルがこんな稼働して色々大丈夫なのか?? 今年契約6年目だからギリギリまで稼働させるつもりなのか??? とJYPに疑いの目を向けてしまうほど多くの楽曲リリースとパフォーマンスを魅せてくれたTWICE。ありがとうございます。しかもなんと来年にはワールドツアーも控えています。ヤバい。

 

個人的MVPはRed Velvet。も~~~~一昨年の末から色んなことがあってこのまま契約満了しちゃうんじゃないかとすら思っていたのですが、今年はウェンディ、ジョイのソロ作に加え待望の完全体カムバックまで! ありがとう!! ところでライブツアー'La Rouge'の横浜公演の振替はいつですか……????

 

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でさあ~~~~~~~~~~「Queendom」もめっちゃ良い曲だしさ~~~~~~~~~~~~~~~~。「すべて異なる色のRainbow」「雨が降ってもStrong and Beautiful」「もう一回始めてみようか これが私達のQueendom」ってさああ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!! 待望のカムバックに相応しすぎるハッピーなサウンドとファン感涙必至の歌詞。で7年目のはずなのに契約云々の発表がないあたり全員契約延長の活動続行っぽいし!! 本当にありがとうございます。Red Velvetは私の生きる糧です。

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ベストアーティスト(ソロ)

K-POPシーンはアイドルグループだけじゃない! ということでベストソロアーティストの紹介に参りましょう。今年のソロだとやっぱSOMI良かったよね。

 

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「What You Waiting For」でのデビューから 年、元I.O.I、みたいな肩書も要らないくらいの人気と実力。楽曲の精力的なリリースとSNSでのバズも印象深いです。

 

ブログに取り上げた回数で言うと今年はyouraのことを書いた印象が強いですね。注目のSSWで、今年はソロEP「GAUSSIAN」、シングル「Rawww」に加えAPRO、CHANNEL 201らビートメイカーの楽曲に参加するなど業界内での人気の高さも伺えます。

 

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とまあ色々書いてきましたが、今年のベストソロアーティストはBLACKPINKのLISAです。

 

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ジェニ、ロゼに続きBLACKPINKからソロデビューを果たしたリサ。まさかのソロデビュー曲のタイトルが本名の「LALISA」! やっばい!! タイの伝統音楽を取り入れたゴリゴリのビートに「ラリサと呼べ」というそのまんま過ぎるサビ!!! 最高です。潔い。

 

 

ベスト新人アーティスト

ベスト新人アーティストでは、デビューから3年以内のグループに注目していきます。本題に入る前に、今年デビューした新人ガールズグループをざっくりまとめました。

  • PURPLE KISS
  • TRI.BE
  • PIXY
  • MAJORS
  • HOT ISSUE
  • LIGHTSUM
  • SKYLE
  • Posh Girls
  • Hi-L
  • ICHILLIN'
  • bugAboo
  • IVE

2021年デビュー組強くないか……? パプキスとかトライビはもう結構知名度ありますよね。火気厳禁が推したい今年デビューのグループはICHILLIN'ですが……。

 

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シンプルに曲が良いのでまだ聴いたことがないという方は是非聴いてください。聴いたことがあるという方ももう1回聴いてください。火気厳禁の推しはE.JIちゃんです。お顔がitzyのユナ系で可愛い。

 

さて、本題に戻りましょう。やはりaespaは2021年のK-POPシーンを語る上で欠かせない新人グループでしょう。今年5月に「Next Level」、10月に初のEP「Savage」をリリースし、壮大過ぎる世界観とエゲツないパフォーマンスを披露しました。

 

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「Savage」最初曲だけ聴いて最初の「Oh my gosh, Don't you know I'm a Savage?」て震えたもんな。カッコ良過ぎて。

 

でもやっぱり火気厳禁にとっての今年のベスト新人アーティストはSTAYC!!

今年4月に「ASAP」をリリースし、中毒性のある楽曲で中小事務所の新人グループとは思えないチャートアクションを見せました。「ASAP」の革新性については私のTwitter見てもらった方が良いと思います(笑)。「from:@kaki_genkin ASAP」「from:@kaki_genkin STAYC」で検索。

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その半年後にEP「STEREOTYPE」をリリース。彼女たちの掲げる「ティーンフレッシュ」コンセプトを体現するような爽やかでかつ思春期の葛藤を描いたような歌詞に心を打たれます。最高。この爽やかカワイイ雰囲気のグループが2020年にドーンとデビューしてくれたことに感謝ですね。上半期のシーン分析で「ガルクラブームの終焉」の話をしたような気がしますが、やはり今後のシーンのトレンドセッターはSTAYCなのではないでしょうか。

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あと今年デビューアーティストで言うとチョユリのデビュー曲「GLASSY」良かったですね。

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ベストHIPHOPアーティスト

さてこちらでは今年のベストHIPHOPアーティストを選考、発表していきます。とはいえそこまでK-HIPHOP詳しい訳ではないのでその旨読者の皆様にはご理解頂きたく……。

(G)I-DLEソヨンのソロアルバム「Windy」は凄かったですね。彼女のポップセンスからアングラっぽいゴリゴリのラップまで余すことなく楽しめるEPでした。こないだ紹介したColdeとドルガバとのコラボ曲も良かったです。

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「喰らったな~~~~」っていうのはCLの『ALPHA』ですね。自身のキャリアを振り返りつつ「さくらんぼの茎を舌で結ぶように 私に不可能は無い」と言い切るアルバムリード曲「Tie a Cherry」ホントにヤバいっす。言葉のウェイトが全然違う。

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そんなあんまり詳しくない火気厳禁から見ても盛り上がっていたK-HIPHOPシーンから選ぶ今年のベストHIPHOPアーティストは、Sauce Cartelのラッパー、lil cherryです。

ユニークで強烈なビジュアル、トレンド感満載なマンブルラップ、フューチャリスティックなTrapビートという"今"のトレンドの半歩先を行くような作品で今年のシーンを席巻しました。まさかヒョヨン客演に呼ぶとは……。

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Balming TigerのOmega Sapien、彼女と同じくSauce CartelのGOLDBUDDHAとK-POPでもお馴染みのプロデューサーCHOICE37とのコラボ曲もリリース。

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客演作品も多かったですね。前述のCLの作品にOmega Sapien、SMTMでの楽曲がヴァイラルヒット中のsokodomoと参加した「SPICY」、若手ハイパーポップ系ラッパーDayrickの「Everyday」、Balming Tigerのleesuho「idol」に参加(Youtube上がってなかったのでApple Musicで)。彼女も業界内外問わず人気が上がってきている印象です。

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Idol (feat. Lil Cherry & sogumm)

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12月入ってからもソロ曲「PYE LIFE」をリリース。勢いホントパないな……。88rising主催のフェスにも出演するなどグローバルに人気を拡げている印象もあります。今後も注目。

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ベストソング

火気厳禁が今年単純にめっちゃ聴いた曲をご紹介。

ベスト新人でも紹介しましたがSTAYCASAPはむちゃくちゃ聴きました。中毒性高い。

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WJSN THE BLACKの「Easy」 も今年リリースの曲の中ではかなりお気に入りです。"陽"のイメージがあるファンクですがこの4人で大人っぽくセクシーにパフォーマンスしていてトレンドに乗っかりつつ若干ハズしてる感じがニクい。

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ベストイル活楽曲

火気厳禁が今年聴いて感動した日本でのリリース楽曲をご紹介。まずはRocket Punchの「BIM BAM BUM(Japanese ver.)」です。

 

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いや~~~~~~~原曲の良さを完全に活かしたまま見事に訳詞がついてて最高っすわ。

 

でもやっぱりベストはLOONAの日本オリジナル曲「HULA HOOP」です。

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もうこのブログでず~~~~っと良さを語ってるので過去記事を読んで欲しいのですが(笑)、ジャストで日本市場に当てに来てる感じが変じゃなく彼女たちの世界観・コンセプトと両立出来ている点が素晴らしいですね。来年は日本でイベントとかやってほしい(やれるようになっていてほしい)。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

ベストアルバム

最後に今年リリースのアルバムの中で良かったものをご紹介。

TWICEの「formula of love」のやつ(正式名称わからん)むっちゃくちゃ良かった……。冒頭でも書きましたがこんだけ数出してて全部良いって本当に凄いと思います。

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OH MY GIRLの「Dear OHMYGIRL」も良かったですね。彼女たちのファンシーでハッピーな世界観はそのままに、音楽は実験的な要素もあったりして面白いアルバムでした。「Quest」がお気に入りですね。

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K-indieからもご紹介。SUMIN & Slom 「MINISERIES」は喰らいましたね~。R&B、ネオソウル、渋谷系っぽいところまで「好きなジャンル全部乗せ」みたいなアルバムで最高でした。必聴。

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meenoi 「In My Room」も良かった~~~~! 初のフルアルバムということでmeenoiならではの軽やかなボーカルとラブリーな世界観がアルバムを通して楽しめる最高の盤でした。

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ということで! 火気厳禁が選ぶK-POPベスト・オブ・イヤー2021でした!! ただただ好きな曲の話をもう一回しただけな感じがしなくもないですがまあいいでしょう!!(笑)

次回は今年最後の更新となる12月カムバックアーティスト特集です。お楽しみに!

 

 

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