I.O.I、gugudanでの活動を経て俳優業とソロアーティストとしての活動を行うキムセジョンがフルアルバム『門(Door)』をリリース。彼女の活動の軸としてあるライトなポップソング~バラードの曲調、なにより彼女の歌声を活かしきった全11曲が収録されています。リード曲「Top or Cliff」はいわゆるベッドルーム系のダークな音像が際立つ楽曲で、そのままやれば重たい印象になりそうなところを彼女の透き通るボーカルがそうさせない上手い塩梅になっています。アクションシーン満載のMVも必見! マジでマーベル映画いけるやろこれ(日本のペンミで「マーベル出たい」って言ってました)。
ライブのアンコールの最後みんなでライブTアレンジした衣装着てわちゃわちゃしながら歌う光景しか見えない「Day by day」まで、「K-POPファンなら絶対に刺さる感じの曲調を現代式にアップロードした」みたいな曲が詰まったミニアルバムです。サイコー! っつか公園少女バイヴスがあるんだよなこのミニアルバム……。
itzyがほぼ1年ぶりにカムバック。「CAKE」はTWICEの初期作品などで知られるプロデューサーデュオ・ブラックアイドピルスンが手掛け、イギー・アゼリアっぽいベースの効いたトラックですが様々な音色が入り乱れるカオスな楽曲。むしろK-POPぽいというか……先行公開曲「BET ON ME」「None of buisness」も勿論良かったのですが個人的には「Kill Shot」が一番好きでした。
TWICEのジヒョがソロデビュー! 「SCIENTIST」作曲のプロデューサーが参加しているリード曲「Killin’ Me Good」は今来まくっている2step!アウトロにちょっとだけ入るジャージークラブのキシキシもニクい! 彼女の芯のある歌唱力を堪能できるミニアルバム『ZONE』、是非聴いてみてください。
そんなY2Kルックで繰り出すリード曲「You can’t sit with us」はポップパンクでなくウィーケンド経由の80sシンセポップ風ダンスナンバー! 復縁を迫る元カレに植木鉢ぶん投げた頭に命中、死んだかと思ったらゾンビになって戻ってきた……という荒唐無稽なMVはストレンジャーシングスとキル・ビルを混ぜたかのような仕上がりで、ソンミ本人によるガンアクションシーンも必見です。
2021年5月1日に発足したガールズグループtripleS(トリプルエス)。グループ名は「Seoul Social Sonyo(소녀:少女)」から来ていて、その由来の通り最終的に24名のメンバーを有する超大所帯グループになる予定(現在は16名まで公開されています)。彼女たちが所属する事務所のMODHAUS(モドハウス)はLOONAのプロデューサーであったチョンビョンギが新たに設立した事務所で、ARやNFTなどのテック系企業からの支援を受けデジタルトレカ等の販売、オリジナルアプリのリリース、ファンコミュニティを通じた双方向性のグループ運営を行っていることもtripleSの特徴だと言えます。
徐々にメンバーが公開される形式なので24名での活動はまだ行っていませんが、ユニットであるAcid Angle from Asia(AAA)、+(KR)ystal Eyes、2023 DIMENTIONが音源のリリースとそれに伴う活動を行った他、LOVElutionとEVOLutionの活動が控えている状況です。(詳しいユニットの内容説明は長くなるので割愛)
ODD EYE CIRCLEは12人組ガールズグループのLOONA(이달의소녀:今月の少女)から派生した、ジンソル、キムリプ、チェリの3名からなるユニットである。彼女たちが2017年にリリースしたミニアルバム『Max & Match』は音楽レビューサイトRate Your Musicで韓国音楽チャート歴代2位(執筆時点)、その収録曲「Girl Front」は米Rolling Stone誌が選ぶ「The 100 Greatest Songs in the History of Korean Pop Music」で49位にランクインするなど、その楽曲のクオリティは批評家筋からも高く評価されている。
加工されたボーカル、四つ打ちの強烈なグルーヴ、フレーズの繰り返しによる陶酔感―――シンセのメロディやミックスの具合は異なるものの、上記の要素は2曲に共通すると言ってよいだろう。「Immaterial」ではトイピアノっぽさのある音色が使われているが、「Air Force One」ではジンソルのソロ曲「Singing in the Rain」のサビに近いfuture bassのようなシンセが鳴っていて、 メンバーの歌声と合わせて聴くとkawaii future bassっぽい印象も受ける。
2011年リリースのデビューシングル『Brave girls : the Difference』。シングルなのにイントロトラックが入っており、instを抜くと実質2曲入りのシングルですがその2曲ともMVが作られているので中々豪勢です。前述の通りメンバーの入れ替えなど諸々ありましてしばらく現メンバーが1人も出てきません。ご了承ください。
「Rollin’」大ヒット、音楽番組や学祭にも次々に呼ばれるようになったブブゴルは同年8月に新ミニアルバム『Summer Queen』をリリース。同事務所のボーイズグループDKBからE-CHANをfeat.した「Pool Party」、NJS風の「나 혼자 여름 (Summer by myself)」などなど全体的にレイドバックした雰囲気が特徴のミニアルバムです。
「Rollin’」New versionを彷彿とさせるサマーチューン「치맛바람 (Chi Mat Ba Ram)」。タイトルを逐語訳すると「スカートの風」となりますが、これは韓国の慣用句で「女性の大胆な行動」「女性が主体となって起こされる社会運動」などを意味するそうで、曲中での使われ方を見るに前者の意味合いで使われているようです。歴代で最も予算がありそうなMVはとてつもなく景気が良くて見てて元気が出ます。
After ‘We Ride’(2021)
「Rollin’」の大ヒット、「치맛바람 (Chi Mat Ba Ram)」での活動の後矢継ぎ早にリリースしたミニアルバム『After 'We Ride’』。前作収録曲のRemixと後述の新曲「술버릇 (운전만 해 그후)」の全5曲収録。
ワーナー移籍後1発目のシングルはDaft Punkを思わせるタイトルとロゴデザインでフレンチハウス来るか……!?と勝手に思ってましたが蓋を開けてみると今までのパーッとした景気の良さからは離れて成熟した大人の女性像を演出。リック・ジェームズの『Give To Me Baby』をサンプリングしており、そのあたりもワーナー資本だからこその試みだと言えます。geniusを参照するとワーナー系の海外プロデューサー陣による作曲らしいですが、ここまで以前のリリース曲と付かず離れずの良い感じのテイストで仕上がるのが凄い&渋くて良い! 収録曲「Lemonade」は軽快なソウル・ファンクテイストでこちらも夏モード。
先行リリースを乱打しそのクオリティで界隈をざわつかせているKISS OF LIFEが満を持してデビュー。パッと見NewJeansフォロワーっぽい雰囲気ですが犯罪行為や性愛を扱う一連のMVの演出はむしろカウンター的と言えるでしょう(だからこそ賛否両論あると思いますが)。Good girls go to heaven, Bad girls go everywhere。
同EP収録の「La Luna」はWeekend風シンセポップ~シティポップの折衷アイドルソングといった雰囲気。力強いボーカルラインとピタッと揃ったダンスによって疾走感がより感じられるクールな1曲です。作曲はfromis_9「LOVE BOMB」「FUN!」、イェナ「Make U Smile」、OH MY GIRL「Closer」、ユジョン「Tip Tip Toes」など名だたる楽曲の制作に参加しているAVENUE 52!! に加えGFIREND「MAGO」(まんまやん)、fromis_9「Feel Good」「WE GO」、そして「Hare Hare」などTWICEの日本語楽曲の制作に携わったJJeanの2名。絶対こっちをリード曲にした方がよかったやろ……。
N.E.R.D「Lemon」を彷彿とさせるミニマルなトラック、ですが玄人ウケが過ぎる感もあり……と思っていたら最近KISS OF LIFEが玄人ウケな曲出して話題になってるので完全に知名度/話題性負けしてます。悲しい。HIPHOPマナーを取り入れつつ素朴な可愛らしさもあるビートと爽やかなボーカルがなんとも可愛らしくて良い曲。メンバーのジェキとジュニが作詞に参加しているのも注目ポイントです。
Same Sameと言えばSTAYC、という常識をぶち破る超絶名曲「Same Same」。エレクトロポップをベースとした楽曲で、キラキラのメロディと柔らかいメンバーの声質の相性がとにかく抜群。こんなんSped UpとかTikTokでバズりそうじゃんね。こんな良い曲なのに画質ガビガビの動画しか上がってないのなんやねん……。
上記2作のヒットを受け完全にTikTok特化路線へ移行した「I’m So Hot」は2019年3月リリース、こちらも新沙洞の虎がプロデュースしています。印象的なサックスのフレーズと縦画角対応のダンス、これこれェ~~!!! でもK-POPでTikTokチャレンジ文化が根付くのってアムノレ(2020年1月)以降だからやっぱちょっと早かったんだな……。あとボブのヨヌ。
2021年2月リリースの「Wrap Me in Plastic」はDJ・プロデューサーのCHROMANCEによる同名曲のカバー。プロデューサー本人もMVにカメオ出演しております(仮面被ってるし本人かどうか怪しいが)。この「Wrap Me in Plastic」はTikTok経由でバイラルヒットした楽曲だそうで、もはやバズを狙いに行くのではなくバズに乗っかる戦法を取り出したか……とリリース当時驚いたのを覚えています。あとなんか歌詞がエロい。