皆様ごきげんよう。火気厳禁です。来るXGの1st Mini Albumから「GRL GVNG」が先行リリースされました!! K-POPとHIPHOP/ラップの関係性を追い続ける当ブログで扱わないわけにはいかないだろうということでリリック解説と少しレビューを行ってみます。まだ聴いてない人は下のYoutubeから聴いてみてください。
リリック和訳&解説
A band of hittas, we're different kind of party
殺し屋集団、すんな雑魚と一緒に
hittas=hitters。hitter=hitmanで殺し屋という意味です。shooterも同様に殺し屋という意味で用いられます。
The type of crew don't gotta answer to nobody
誰にも定義されないチーム
You mess around with us, I promise you'll be sorry
ウチらの前じゃタジタジ お前はするよ後悔
Trust me, trust me, that'd be a big mistake
マジで ガチで デカい間違い
We go hard everyday (We go, we go hard)
休み無い everyday
Me and my girls ain't here to play (We ain't here to play)
これは遊びじゃない
If you ain't tough, can't join the club (Can't join the club)
タフじゃなきゃ 仲間になれない
Yeah, we only got room for the baddest (Baddest)
そう ここは最凶なギャルのための空間
「room」はそのまま訳すと部屋、ですがXGが作り出す空間/世界観と訳す方が適切かと。
Made of winners, my team go ham with it (Go ham, go ham)
常勝集団がブチかます 問わない手段
(bridge)
Don't you let these pretty faces fool you
可愛い顔に騙されないで
Savagе underneath (Yeah, wе're so savage)
その下に潜むSavage
もはやK-POP頻出単語「Savage」。スラング解説記事に既出なのでそちらを参照のこと。
There's no limit, nothing that we can't do (Uh-uh)
限界は無い、不可能も無い
「no limit」で「限界無し」。こちらもHIPHOP/K-POP頻出ワード。
Whatever the problem
全ての問題
We know how to solve 'em (Yeah, yeah)
すぐに解体
(hook)
Work flow, hustle game
流れのままに勝ち抜くこのゲーム
「hustle」はカタカナにすると「ハッスル」なので頑張る、みたいな意味に取れますが、HIPHOP楽曲の中ではラップする/曲を出す、薬物や葉っぱの売買によって稼ぐことが「hustle」という言葉で表現されます。スラング解説記事のTWICEの箇所を参照。
Never pick fights with a girl gang
girl gangに手を出すな
All of my ladies are fire
ウチら全員イケてる
「fire」は直訳すると「火」ですがここでは形容詞的に用いているので「イケてる」という意味のスラング。「lit」に近い感覚でしょうか。
Rolling with queens, issa female empire
クイーン達と 建てる帝国
issa=DA PUNPのISSA〜ではなく「it's a」の略。GALZ XYPHARでも使用されていました。解説記事参照のこと。
Work flow, hustle game
昼夜問わず 止めない動き
Never pick fights with a girl gang
girl gangとやり合うつもり?
All of my ladies are fire
触れたらする火傷
Rolling with queens, issa female empire
打ち立てる帝国 女だけの
Bow down
降参しな
Get back
後退しな
Head down
頭が高いぞ
Get stacks
得る札束
stack=束。HIPHOP楽曲で用いられる場合は基本的に札束のことを指します。
Bet you can't match these stats
この成績出せないでしょ?
stats=statistics(統計)ですがオンラインゲームなどで1プレイ終わったあとに出る戦績、という意味もあるらしくそちらの意味合いで訳出しました。
Try to catch up, we stay one step ahead
追いついてみな ウチらずっと先を行く
Bet you can't rack up these checks
小切手積み上げらんないでしょ?
checks=小切手。
Give it a shot but you'll end up finessed
真似してもどうせ上手く行かない
Boom, ha
Confident chicks with a whole new swagger
完全なるswag 自信たっぷりな新人
「chicks」はヒヨコの意。こんな強いヒヨコおらんて……
Boom, ha
Level so high, gonna need a ladder
高過ぎるレベル ハシゴ架けな
「we only got room for the baddest」のリリックからTravis Scott「HIGHEST IN THE ROOM」を連想したのですが、そのジャケットが空の上までかかった梯子の絵なのでリファレンスかも。
We got something extra hot
ウチら マジで 激辛
Yummy, yummy out the pot
次から次に 手止まらん
Rolling deep when we in town
街居るだけで起きる 波
You ain't know, you're learning now
知らないならしなよ 知ったかぶり
They say, "You so fly, oh my God"
他人が言うよ "アンタらマジヤバい"
Crew so tight, they know we on lock
強い結束 シーンを掌握
Drip so cold, we're stylling like ice
凍るほどの煌めき 着こなしは最新
「ice」「drip」に関してはもう説明しません。最初のスラング解説記事読んでください。
Crew so bold, we stupid on sight (Eh, eh)
硬い結束 目標に邁進
(*bridge)
(*hook)
Heavy hitters
かっ飛ばす
冒頭に「hittas」が出ましたが「Heavy hitters」で「強打者」を意味する慣用句になるそう。もしかしてココナの大谷ユニ着用はこれの伏線……? 背番号「17」と本人の年齢をかけてるらしいですが。
Gang of winners (Yah, yah)
次も勝つ
Put 'em up
ブチ上げる
Who the realest
誰がリアル?
Ooh, the way we shine it's always burning (Ready)
いつも燃えて 放つ輝き
Ooh, they gonna see us while we coming (While we coming)
girl gangが今向かってる
(*hook)
We go hard everyday
休み無い everyday
Me and my girls ain't here to play
これは遊びじゃない
Yeah, yeah, yeah
(We be the, we be the)
Baddest, baddest, yeah(Only got room for the)
Baddest, ooh
最凶 最強 最恐……
レビューっつか感想
まず言っときたいのが……
XG最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
もはや説明不要、世界を席巻する7人組ガールズグループXG。彼女たちが満を持してリリースする初のミニアルバムから「GRL GVNG」が先行リリースされるというニュースだけでもうヤバいのにまさにギャングといった佇まいのティザーフォトまで出て大興奮。この感じ……もしかしてDrill来るか?と思いましたがゴリッゴリのDrillでは無かったです。(そりゃそう)
The 1st pre-release song from XG’s 1st Mini Album is
— XG OFFICIAL (@XGOfficial_) 2023年6月28日
confirmed for Fri, June 30th!
GRL GVNG
from XG’s 1st Mini Album
2023.06.30 FRI
▶️Streaming/Download
12AM within each timezone#XG #GRLGVNG #XG_GRLGVNG #XG_1st_MiniAL #XGALX pic.twitter.com/tFGOPbWeFp
リリックの内容に関しては上に書いたので特に触れませんが、語彙の感じとか冒頭から入る「ヴゥアアアア……」みたいなシンセがなんとなくTravisっぽくてそのあたりからUSのHIPHOP聴きはじめた私は刺さりました。不穏な雰囲気を増幅しててめちゃくちゃ良いです。サビの余裕のある三連フロウはMigos「Bad and Boujee」を思い出しました。
先日「SHOOTING STAR」のRemixに参加したシアラも同名曲を過去に出しているのでそのあたりの目配せも含まれてそうですね。
MVは超絶美麗CG……というかもういわゆるK-POP、の枠を揺さぶるほどの新規性のある画面でびっくりしました。AKIRA、YMO「増殖」、シェイプ・オブ・ウォーター、エヴァンゲリオン、マイノリティ・リポート、アバターなどを想起させつつそこに一捻りも二捻りも加えてきていてもう何も言うこと無いです。すごすぎる。
先行リリースでこうなら本チャンの曲どうなっちゃうんだあ~~~!?!?!?!?!(トムブラウン布川) ということでこれからもXGから目が離せません! 次回もお楽しみに!!
参考資料
ブログ記事の感想は火気厳禁のTwitterのDMやリプライ、以下リンクからの投げ銭で受け付けております!! 告知ツイートへのいいねRTも忘れずにして頂けると嬉しいです!!
※頂いた投げ銭は書籍等資料の購入、トレカ飯活動に充てられます。あなたの支援で記事やツイートのクオリティが上がる!
ほしいものリストからの支援も大歓迎です!!
お仕事の依頼はこちらから→ RadicalChocolatier☆gmail.com(☆を@に変えてください)