皆様アンニョン。火気厳禁です。
先日の「GALZ XYPHER」のココナちゃんの記事がALPHAZの皆様に好評でしたので、残りの3人のリリック解説や感想も書いてみました。今回も訳、解釈等間違っている可能性もありますが面白く読んで頂いたら嬉しいです。
前回記事こちら。
「GALZ XYPHER」全員ver.の動画こちら。
MAYA
(Verse)
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誰もたどり着いてないステージ
誰もたどり着いてないステージ
Whether you’re ready or not
it’s now or never
準備出来て無かろうがやるなら今
「ready or not」、「now or never」のフレーズは両方K-POP楽曲のタイトルにもなってますね。
We gon’ do this
いくぞ
Tip toein' all around the globe
世界中を忍び足で駆け巡って
デビュー曲「Tippy Toe」(=つま先歩き、忍び足)への言及。
Leavin’ tracks Seoul to Tokyo
ソウルから東京まで足跡を残す
「track」は足跡、そして楽曲という意味もあるのでソウル、東京でレコーディングをするという意味とも取れるか。
Only spit facts while
these cappin’ ass cappers
actin’ too Pinocchio
フェイクな連中がピノキオごっこしてる間にリアルなことだけラップする
Young Thug, Future「No Cap」での嘘を意味する用法から「cappin’ ass cappers」で「嘘つき」「姑息な連中」。
Never lackin’ never slackin’
欠けてるものも 見落としもない
Lights camera action
we gon’ smash it
ライト、カメラ、アクションでブチかます
「Lights camera action」は映画などの撮影現場における掛け声。HIPHOPでも定番フレーズだが最近K-POPでもRed Velvet「POSE」やLOONA「Pose」で印象的に使われている。
Our opening act
like the grand finale
私達のオープニングアクトは
まるでグランドフィナーレ
Me goin’ down bad
I can’t even imagine it
落ちぶれる私の姿なんて想像もつかない
原曲「Down Bad」から。
Maya be on the come up
次に来るのはMAYA
前段の「opening act」の次、なのでフィナーレみたいな前座より凄いメインアクトが私、という意味合いか。
While they goin’
down down down bad
奴らが落ちぶれていくうちに
너네들 열심히 해보나 마나야
お前らは努力したって意味ない
어차피 또 한숨만 냄
また溜息をつくだけ
Maya got bars that's 最高
MAYAが吐き出す最高なバース
「bars」=小節、でラップそのものを指す。
Dripped down to the last drop
on the mic oh
最後の一滴までマイクの上にイケてるラップを落とす
「drip」「drop」は水滴を意味するが、その光を反射して輝く様子からジュエリーを表す言葉としても使われます。
막내라고 얕보다간
マンネだからって舐めてると
너네 왕관 순삭 될 거야 no typo
王冠はあっという間に無くなるぞ マジで
「typo」自体は誤字という意味ですが「no typo」で「誤字じゃなく」=「ホントに、マジで」という意味のスラング。
Underdog pre g o d
負け犬から次世代の神へ
This ain’t trendy issa v i b e
これはただ流行に乗ってるんじゃなくバイブスの表現
「issa」=「it's a」
Elevatin’ on a daily basis
毎日上がってく
No clout chasin’ cliche clickbait
釣りの文句にひっかかったりしない
「clickbait」(クリックベイト、釣りの記事タイトルなどで広告などに誘導すること)
I am not like you Nor would I try to
私はアンタとは違うしそうなろうとも思わない
描いたvision 違うサイズ
描いたvision 違うサイズ
Fame and the fortune すでに got it
名声と幸運 すでに私の手に
でもまだ進める計画
でもまだ進める計画
(Hook)
We on the come up
ウチらは成り上がる
While they goin’ down down bad
奴らが落ちぶれている間に
너네는 끝물 우린 아직 창창해
お前らの旬は終わり 私達のお先はまだまだ明るい
(Hook) *repeat
HARVEY
Medals stackin’ up
積み上がってくメダル
原曲のリリック「Medals 'round my neck because I won, I won(俺の首のメダルは勝利の証拠)」からの引用。
ain’t no one and done yeah
まだ誰もやり遂げてない
Made my mama proud
but it’s not enough yeah
ママは私を誇らしいって言うけどまだ足りない
쓸어담기 바빠
Dollars Yens n Wons yeah
ドルに円にウォン 稼ぐのに忙しい
同様のラインがあるLISA「MONEY」からのサンプリングかも?
우린 눈부셔 걔넨 삐까뻔쩍
ウチらは眩しいけどあの子達はメッキの輝き
「삐까뻔쩍」は直訳すると「ぴかぴか」だが文脈的にはこんな訳が適切か。
I won I won yeah yeah
私の勝ち、私の勝ち
原曲「I WON」からの引用。
Harvey the real Harley
HARVEYはリアルハーレイ
『バッドマン』シリーズに登場するヴィラン「ハーレイ・クイン」から。
Best believe that ain’t no joke ha
これは大マジ 冗談じゃない
「joke」のフレーズは前段のハーレイ・クインの恋人ジョーカーからの連想も含まれるか。
Cover dances we bodied
ウチらが元ネタのカバーダンス
Prolly yall need to take notes ya
多分メモ取っといた方がいいよ
Everything we solid
ウチらは全てを確立していく
While everything with yall
seem ghost yeah
アンタらのやる事は全部消えてく
I’m not tryna be the next so and so
何かの後釜になるつもりはない
But we catchin’ up on em close
でもそこまであと少し
Ain’t no pause button on me
私に一時停止は無い
Ain’t no problems stressin’ on me
私を苦しめる問題もない
Nah I don’t pick and choose
いや 選り好みなんかしない
I just show and prove
ただやってみせるだけ
Maintain the same energy
同じエネルギーを保ったまま
もう分かったよね
Gの前は必ずX忘れないで
もう分かったよね
Gの前は必ずX忘れないで
数字上がるIG YT
みなが言う ”素晴らしい” ”개멋짐” yeah
みなが言う 「素晴らしい」「超イケてる」
Gotta keep winnin’ that’s a Elon must
イーロン・マスクのように勝ち続け
自動車メーカーTESLAのCEOイーロン・マスクのネームドロップ。何故「Musk」ではなく「must」になっているのかは分からないが「イーロンが当然勝つように~」という訳が適切? イーロンがTwitterを買収したことからココナのバースの「青い認証済み〜」のラインとかかっているのは偶然かそれとも……。
Gotta live life like Beyonce Knowles
ビヨンセのような人生を生きる
Beyonceの本名「Beyoncé Knowles-Carter」から。
地に足つけ有言実行 光り輝く24K Gold
地に足つけ有言実行 光り輝く純金
「24k Gold」で24金という意味ですが、ここでは原曲に参加しているラッパーの24K Goldnへの言及も含まれる。
자꾸 올라가는 값어치 ooh
上がり続ける価値
계속 뚫어 우린 새로운 길 ooh
新しい道を開拓し続ける
누가 막아 우릴 감히 누구
誰がウチらを止めるって? 誰が?
I’m winnin’ I’m winnin’ a new W
私は重ね続ける、新しい勝利
Wは「win(勝利)」、そして「woman(女性)」の頭文字であることから新しい女性像を打ち立てる、という意味とも取れる。
JURIN
Jurin got that fire flame flavor
ジュリンのラップは火を吹く激辛
When the spice kicks
you’ll taste a game changer
スパイスの効いたゲームチェンジャーの味わい
Big words comin’ out a lil no brainer
吹けば飛ぶ能無しが大口を叩く
「lil」=「little」で小さな、力のない
But I just can’t cut it wit
second or tie breakers oh no
2位や引き分け その期待には添えない
Don’t be bitter be better
グチグチ言わずに努力しろ
기회를 기다리다 이미 Imma go get em
他がチャンスを待ってるうちに 私が手にする
Yea the plot keeps thickenin',
While the clocks tickin'
時計の針が進んでくうちに 計画は厚みを増してく
and I'm sicker than a cypher
その辺のザコよりイケてる
「sick」はそのまま訳すと「病気の」となるが、ここでは「病んでるくらいカッコいい」みたいな意味合い。「cypher」の元来の意味は数字の「0」だが、派生して魅力や能力がないもののことも指す。また、その形から輪になってフリースタイルを披露し合う場のことをサイファー(=XYPHER)という。
Spittin’ in a pandemic like whoah
パンデミックの渦中でもカマす
「spit」は「唾を吐く、飛ばす」といった意味だがこの場合は「唾が飛ぶほど激しくラップする」という解釈が適当だろう。
Inner beast in her
queen bee stinger whoah
女王蜂の毒針に潜む 内なる獣
Looks be decievin’
that ain’t me neither hmm
見た目はまやかし それも私じゃない
Never miss a beat
freakin' misdemeanor
ミッシー・エリオットみたくビートを逃さない
レジェンドラッパー ミッシー・エリオット(Missy "Misdemeanor" Elliott)から。
My girls wit me I don’t lead em
周りにいる女の子 私が率いてる訳じゃない
I get lit wit em
一緒に盛り上がってんの
「lit」は直訳すると「点火する」という意味の動詞。転じて火がついたようにエキサイトすることを表すスラング。
Too blunt to be modest
謙虚になるには正直過ぎる
今までの全てまるで振りだね
溢れるノイズ 掻き分ける周波数
今までの全てまるで振りだね 溢れるノイズ 掻き分ける周波数
U~mami pack a punch on a rap goddess
イイ女がラップの女神に1発喰らわす
スペイン語のスラングで「mami」は「ママ、魅力的な女性、女性の恋愛相手、親しい女友達」などの意味があるらしい。
Too hot to cool off nah nah nah *3
冷ませないほどにホット
X marks the spot for the Girls
Xマークは女の子のために
그건 줄인말
それは略語
前段「X mark~」を略して「XG」になること、そして「줄인」(じゅりん)の「말」(言葉)というダブルミーニング。
절대 안 봐 남의 눈치
他人の顔色は絶対見ない
내가 왜 굳이 따라야 해 너네 규칙
なんで私がわざわざお前らのルールに従うの?
자꾸 입맛 떨어져 니 toxic한 부심
見てると食欲が失せる お前の有毒なプライド
Michelin star 던져 手裏剣 sous chef ooh
ミシュランの星を手裏剣のように副料理長へ
前段の食欲→グルメガイドのミシュラン→星→手裏剣の連想。
When they see u they go 'ちょっと'
みんなアンタを見たら言うよ 「ちょっと…」
When they see me they go 'もっと'
私を見れば言う 「もっと」
When they see u they go 'ちょっと'
みんなアンタを見たら言うよ 「ちょっと…」
When they see me they go…
そう 私を見れば……
感想
三者三様のフロウ最高~~~~~!! ココナ、マヤの2人がいなたいビート選択でバチバチにカマしてるところにハーヴィーのチャラめのTrap×アリアナ的ギャル歌唱~ラップ!! 〆はレゲトンド直球の「SAOKO」にロートーンなフロウでしっかりハメるJURIN様!! たまらんです。
特にJURINパートはリリックに熱い・温度関連のワードが使われているのも原曲のラテンノリを反映してて良いですね。
インスタとか見る感じもう原曲に関わったアーティストにこのビートジャック届き始めてるようで、ますます世界に名を轟かせているXG。次にドロップする作品が楽しみです!
それではまた次回。