火気厳禁のハングル畑でつかまえて

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半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20210604/ "Jennie -SOLO(Live ver.)" リリック分析&解説

皆様アンニョン。火気厳禁で御座います。

BLACKPINKが今年の1月末に行ったオンラインライブ「THE SHOW」のライブ盤がリリースされましたーーー!!

 

 

ということで、その中で披露されたジェニのソロ曲「SOLO - Live」のラップのリリックを勝手に分析、解説してみようかと思います。原曲はこちら。

 

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ライブ盤の音源がこちら。今回は大幅に追加されたラップパート(2番)を分析していきます。

 

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その時のお写真。やば。

 

 
 
 
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リリック分析&解説

和訳、小ネタは参考資料に上げた動画でも解説されているので細かくは触れませんが、気になったポイントや感動した箇所にいくつか注を入れました。

韻の箇所にはそれぞれマーカー引きました。中盤踏み倒してんなぁ……!

 

Used to be your girl, but nevermind that used to

Let me shine, gettin' mine, I hit you with that ddu-ddu(1)

Got a lot of whatever I want, like I could lose two

Wanna find me? I be in Paris a lot, that's beaucoup

Too cool, ooh, four-finger ring, pink on it

Chain all ice like I could pour this drink on it

 

Been gone and came back, comin' for the payback

Asked them how you like it and it's lookin' like they hate that

 

W, no L's(2), covered W and Elle, and it's none left on the shelf

Get in trouble by myself, solo, oh well

All me, cross C's, Coco Chanel(3)

Palm trees, calm breeze, living in a dollhouse(4)

I don't need a Ken, I can watch him walk out

 

Solo, but I got many I could thank

You could see it in my eyes, like every time I blink(5)

 

 

*1……BLACKPINK / DDU-DU DDU-DU からのセルフサンプリング。

*2……「No L's」=「No Loses」  「負け無し」という意味のスラング

*3……「人間シャネル」などと現地メディアやネットで言われるほどのシャネル着用率を誇るジェニ。

*4……「ドールハウス」はそのままお人形の家、という意味だが、ここではジェニとのコラボコレクションをリリースした韓国のアイウェアブランド・Gentle Monsterへの言及も含まれるか。リリース時のポップアップストアにはコレクションの世界観をモチーフとしたドールハウス風のインスタレーションが作られた(https://www.youtube.com/watch?v=IApBQj7OOQY)。

*5……BLACKPINKのファンダム「BLINK」と、「まばたき」を意味する単語をかけている。

 

解説・感想

リリックの内容もちょっと前の報道を鑑みるにすげー!って感じなのですが、とにかく韻の数がヤッバいしとにかくflexin'でイケてますね。「私に会いたい? 多分パリで人に囲まれてるよ」とかハイブランドのモデルやってファッションショーに招待されまくってるジェニにしか言えないもんな。ファッション誌の名前も出してるし。

ちょっと前の記事「解説・Kポに潜むHIPHOPスラング」で解説した「ice」がここにも出てきますね。「飲み物を注げそうなダイヤのチェーン」と元々の意味である「氷」とかけたユニークな表現になっています。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

フロウ(ラップの節回し)に関しては原曲と変わらずシンプルで重たいビートに合わせた低いトーンの乗り方をしていて、韻の積み重ねでストイックにグルーヴ感を出しています。「W, no L's〜」の箇所で「eu」の音で踏んでんな〜と思ったら「o o a eu」に展開させてオチつけてるのライブで聴いててヤバかったもん。「今ココ・シャネルつった!? ヤバ!!」みたいな。

余談ですがここ最近のHIPHOP界隈ではブランド名をリリックに入れたり曲のタイトルにして稼いでるアピールするのが一般的になっています。

 

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普通に聞いてた原曲の方もリリック見てみたら「GOAT」とか入っててびっくりしました。「goat」は本来ヤギという意味ですが、「Greatest Of All Time」を略したスラングとしても使われます。「史上最高」みたいな意味合いなので、歌詞の中の「Used to be your girl  Now I’m used to being the GOAT」は「かつてはあなたの女 だけど今じゃ史上最高でいることに慣れちゃった」(意訳)。1人でも(だからこそ?)最強!!! つっっっっよ!!!

クレジットを見る限り本人も作詞に参加(どこまで自分で書いてるかは分からないものの)、フロウは最近のトレンドの乗せ方というよりはどっちかというとオールドスクールな感じでハードな雰囲気、内容は私生活のことも織り込んでいるのかなというような箇所もありつつHIPHOPマナーに則ったセルフボースティング(自己賛美、アピール)とライミング(韻)、とここまで見てきてジェニのラッパーとしてのスキルが如何に高いかということがお分かり頂けたでしょうか。BLACKPINKメンバーのソロ作品リリースが予告される中、ジェニのソロ次回作はあるのか! 今後も注目で御座います。それでは。

 

参考資料