親愛なる読者の皆様、こんにちは。ゴールデン・ウィークは如何ですか? 어때요? 早すぎる夏の到来と長過ぎる非常事態に気が滅入っている私と貴方のため、束の間の休息を。清潔な手で淹れたコーヒー、清潔なグラスに注いだシャンパン、感染拡大防止の観点から当ブログは無菌室での閲覧を推奨しております。東洋随一のコリアンタウンから離れ秘密の第3スタジオからお届けしております「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今夜の1曲目は私火気厳禁のNew shit「Pay money」ですどうぞ。
はい。グッドボタンとチャンネル登録よろしくお願いします、という感じで火気厳禁がお届けしております「ハングル畑でつかまえて」、今回は「コロナ禍の下でオタクでいるということ」と題しまして、ここ1ヶ月間の変化と考えたことについて色々書いていきたいと思います。
っとその前にyoutubeね。最近マジで暇なので曲作りまくってるんで、リリックビデオとかオーディオビデオとかちょいちょい上げていきたいと思います。熱心なファンのみんな、英語翻訳字幕とか勝手につけてくれよな!!「Kaki is most interesting……」ってコメントしてくれ(元ネタ分かる人いんのか?)
閑話休題。3月頭のRedVelvet横アリが延期になり、その翌週のfromis_9と上坂すみれさんが中止になり、4月からはもう突発的に現場が発生するということもなく数年振り(多分)に1ヶ月以上1個もイベントに行ってないという状況が続いています。
いきなり核心的な部分を書きますが、現場系のオタク(言い回しが古い)にとってイベント会場というのはアクチュアルなコミュニケーションの場であり、SNS上でオタク仲間/演者と会話するのとは違う感覚があると。もっと言うとオタク-演者間のリアルなコミュニケーションは現場でないと生まれ得ない。ということが(当たり前ながら)浮き彫りになっています。これは人間の脳生理学的なところに起因する(匂いや気温や音や……といった環境要因)と思うのですが詳しいことは分からないので割愛。
ここに来て「会いに行けるアイドル」の脆弱性(かなり特殊ではありますが)が明らかになり、それ以前の――つまり、1990年代までのアイドル――のビジネスモデルを顧みるに、レコードやCDなどのパッケージ製品、今風に言うとフィジカルに支えられていた音楽業界の中のアイドル産業が、2000年代以降はアイドルのフィジカル(身体性)に支えられているのだ。というあまり笑えない洒落、しかして事実。に改めて気付く訳です。
この辺で1曲いっときましょうかね。読者の一部(アナタのことですよ!)はタイトルからオリビア・ニュートン・ジョン、あるいはそのカバーを想起されるであろう、しかしこっちは最新曲。デュア・リパで「Physical」!
はいー。「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、今回は限りなく初期のテイストに近い形でお送りしてますけども。
結局その身体性が重要なんだという話は、僕が以前から書いているアイドルにおけるアウラの問題と一緒なのだと考えます。詳しいことは割愛しますが(めんどくさいので(笑)・ここ読んでください)、「いま-ここ的性質」が液晶を介するだけでかなり目減りする。という感覚は美術における「窓」の議論とも通じるかもしれません。
「会いに行けるアイドル」に会いに行けない現状が続いている、というお話をしましたが、とはいえやはりその関係構築というか、それありきのビジネスですので、ビデオ通話やらなんやらっていう形式の特典会も徐々に行われていっているみたいですね。
リンク先は韓国の記事の翻訳されたものですが、向こうの方が感染拡大のピークが早かったためにそういった措置も早く取られてきたのだと思います。
こと日本においてはいわゆるメン地下の方々が積極的にやってるっぽい印象を受けました(ソースはTwitter検索)。1対1で通話出来るんなら全然良くね? 地方のオタクは遠征しなくて済むし。
「コロナ以降の社会はこれこれこういう風に変わる」といった言説もちらほら見受けられますが、ことアイドル産業に関してはそんなに変わらないと思います。上に書いたように、アイドルオタクは「経験」に金銭を使っている(Pay money!)訳で、その経験にはライブハウスの熱気やその他諸々が含まれているからだと。
4月も後半に入ってくるとネットラジオや生放送番組も中止だったり隔週放送になってきました。結局ああいった番組もコミュニケーションの場の一つ、であって、毎週最新の話題だったり近況を聞く、あるいはメールを送って質問や相談に答えてもらう、というゆるやかなコミュニケーションの場としての番組が、そのコミュニケーションの機能を果たせなくなりつつあると言えます。状況が状況なので仕方ないですが。上に書いたような本当に直接のやり取りが行われる場所が無くなっている以上、リアルイベントの二次的な立ち位置と言えるラジオやラジオ的なフォーマットを持つコンテンツの需要が高まっているとも言えるし、まああとみんな家にいる時間が長くてこう……ステイホームで楽しめる娯楽としてこういう音声・動画コンテンツをみんなが求めている中で、その収録すらままならないというのは色々と厳しいなあ、と思います。
有料の番組だと、放送が行われていないのに料金が請求される。という事態も起こっている訳でそれはそれで問題だと思うんですが……。
あとK-POPに関してだと寄付の話題ね。
普段から寄付や募金活動のキャンペーンキャラクター(募金天使?寄付天使?みたいな名前ですよね)になったりだとかの話題が多いK-POP界隈ですが、色んな意図があるのだとは思いますがこうして見るとイメージ下がることは絶対無いし素晴らしいと思います。ノブレス・オブリージュというかね。日本のタレントさんもガシガシ寄付したらいいんすよ。東日本大震災の時「偽善だろうがなんだろうがやる」っつってたアイドルいましたけどね。懐かしいですね。
(ちょっと調べたらあの時に作られたCMにVERBAL出てるんですね……どういう人選……?)
個人的には、推しが日本に来てくれるって本当にありがたいなと思ってたのですがこういうことになってしまうとこう……より距離を感じるというか。
えーということで、楽しみにしてた来日公演が延期からの中止。になってしまった(泣)fromis_9の曲いきましょうか。fromis_9で「LOVE BOMB」。
はい。fromis_9で「LOVE BOMB」でした~。可愛いですね。
こないだfromis_9の動画観てて現在のような状況におけるアイドルコンテンツの在り方、というところを色々考えまして。
こんな状況だから外に出れない、というのもありますが、そもそもKポ界隈で行われてきたVLOGやモッパン(먹방:먹다(食事)+방송(放送))の強みであるメンバー間のリアルな関係性が如実に出てるところ、だからこそファンもアイドルの素が見れるところ、がこのfromis_9の動画に分かりやすく出てるなあと思いました。中心となるコンテンツ(ここでは食事したり軽いゲームをしたり)がバラエティ的に薄い、ということはつまり「何をするか」より「誰がするか」の方が重要なのであって、これもアウラの問題だと言えますよね。同じことを一般人がしても訴求力皆無だけどアイドルがやるから見たい、っていう。よくよく考えたら「アイドルルーム」とか「知ってるお兄さん」もそうっちゃそうだな……。
韓国のアイドルは楽曲のリリース後約1ヶ月しかメディア露出が無く、こういう動画や生配信が活動の主流なのですが、それでもファンとある程度の近い距離を作っている。ということに改めて気付き、直接のコミュニケーションによってファンとの距離を縮める(物理的にも)日本のアイドルシーンと何がどう違うのだろうと考える契機になりました。
今インスタライブとかみんなやってるしこれを期に日本でも「何でもない配信」が広まっていくのかな。とも思いましたねー。しっかりした企画のある番組とかじゃなくてね。
ということで、4月カムバ記事で紹介出来なかったBIBIの「KAZINO(사장님 도박은 재미로 하셔야 합니다)」を聴きながらお別れです。最高級のエンターテイメントで、貴方に愛と、混乱を。また次回!