火気厳禁のハングル畑でつかまえて

火気厳禁のハングル畑でつかまえて

半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20200216/Nizi Project #1~4感想

古来「虹」という漢字は龍を意味しました。時は流れ2020年、K-POPが海をまたいで架ける虹、それが「Nizi Project」。果たして誰が虎に化け、誰が龍に化けるのか。うら若き乙女達の、夢をかけたサバイバル。今回は話題の「Nizi Project」特集。本邦唯一、声豚によるK-POPキュレーションメディアこと「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」。今夜の一曲目は番組中の課題曲でもあるitzyで「DALLA DALLA」です。

 

www.youtube.com

 

はい。「火気厳禁のハングル畑でつかまえて」、自分がBLACKPINKのロゼと同い年ということが分かって驚愕している火気厳禁がお届けしております。いやあの風格の同級生見たことないっしょ。

今回は絶賛Huluにて配信中のオーディション番組「Nizi Project」序盤の感想をつらつらと書いていきたいと思ってますよー。

 

(注意:番組内容のネタバレを含みます!) 

 

「Nizi Project」とは

韓国の芸能事務所・JYPエンターテイメントと日本のSony musicが共同で行うオーディションプログラム。JYPの掲げる評価基準「ダンス・ボーカル・スター性・人柄」を揃えた人材を発掘することが目的で、主な対象は日本人。オーディションを経て東京での集団合宿、その後韓国での合宿を経てデビュー。という流れ。今配信しているシーズン1ではオーディションと東京合宿の模様を放送してます。シーズン2から地上波放送予定。主に審査を担当するのはJYPの社長J.Y.Park(パク・ジニョン)。通称餅ゴリ。

このプロジェクトにはJYPの対外戦略、「育成システムそのものの輸出」が見られる訳ですが、この番組が当たれば(~101 JAPANのように)ちょっと日本の音楽産業・アイドルシーンに影響あるんじゃね~~~?とか思ったり思わなかったり。

 

#1~2:才能ある新人を求めて

#1

#1の内容は名古屋、仙台、神戸会場での審査。

テロップのフォントの絶妙なダサさが気になりつつ、見ていくうちに慣れるだろうと我慢。沢山の候補生が出てくる中で、個人的にグッと来たのはヒルマン・ニナさん。素人目で見るとやはりこういうオーディションに来る子みんな上手いんだけど、番組中でパク・ジニョンが言ってるように、ダンスや歌と同等やそれ以上に「表現力」だとか「人間性」みたいなものが大事であってそれがパフォーマンスに活かせるかどうかが重視されると。彼女のパフォーマンスは確かに表情・身体の使い方が柔軟で目を惹くものがありました。あとルックスが良い。

次に印象深かったのは丸谷彩音さん。黒髪ぱっつんのルックス、自己紹介で「舌が長いのがチャームポイント」と話すなど、不思議ちゃんなのかなと思いきやパフォーマンスでは力強いダンスを披露。ギャップ萌えするよねーーーー。

#2

「それいるんか?」という社長のアーティストとしての一面が差し込まれたりしつつ(笑)、審査員としての説得力の演出だろうな。と割り切って鑑賞。

#2は#1に続き札幌、大阪、での審査の様子。天然ぽい感じのやり取りが面白かった尾崎すずさんは歌唱審査では緊張が抜けない姿でしたが、ダンスはとてつもなく自信に満ち溢れたパフォーマンスを見せ審査通過。これもギャップ萌えよねーーー。谷川陽菜さんは東京パフォーマンスドールのアンダーグループ出身ということで、地下寄りの声優オタクとしては感情移入が止まりませんでした。んで結構厳しいこと言われるんですよね。「どう見られるかを気にしすぎて自己表現が出来てない」と。審査の後「(アンダーグループで不遇の時代を過ごした)5年間がそうさせたのかも……」と餅ゴリに言わせる程、切実さや情熱はあるのにそれを活かしきれてないという判断が下りました。この回では保留になりましたが、どうか報われてくれ……!!(ていう風に思わせるために残ってるんかなとも思ってしまうけども)

そしてJYPの日本人練習生が登場!! 横井里茉さんはなんとZeebraの娘!! やっぱり金かければ才能が伸びるんすね……。 課題曲に自作のラップを入れるなどかなり挑戦的なパフォーマンスをし審査通過。でもSMとかYGじゃなくてJYPなんだ……ってちょっと思いました(笑)。TWICE好きなんかな。もう1人の練習生鈴野未光(ミイヒ)ちゃんはとにかくもう顔がカワイイ。推します。14歳でこの実力って末恐ろしいな……。

 

#3~4:ついに東京合宿スタート

#3

#1、2に続き沖縄、ニューヨーク、ハワイでの審査の模様。この回で印象的だったのは前回に続き登場したJYPの日本人練習生、山口真子さん。3人いる日本人練習生の中では最長の2年7ヶ月という期間を経てこのオーディションに挑戦、無事通過ということで、その重みがパフォーマンスに乗っかっていました。この子はデビューするんじゃねーかな〜〜〜。またニューヨーク、ハワイでオーディションするってのもJYPの企業戦略の一環だろうなあ〜〜、アメリカの予選からは2人の候補生が通過しました。

で!!! #2でものすごい気になってた谷川さんが保留から予選審査通過!!! おめでとう!!!! まあ結果どうなるか分からんけど応援していきたいと思います。

そして後半からは26名による東京合宿が開始。まずレベル分けテストということでダンス審査があるわけですが、最初は勝村摩耶さん。なんとこの子YG JAPANの元練習生ということでその実力は折り紙付き……かと思いきや、itzy「DALLA DALLA」を使った審査では「キレはあるが“線”が活かせてない」「動作が小さい」という評価を受けてしまいます。これは本家のダンス見まくってる自分でも思ったので、今後彼女がどう改善していくか?というところ。次はミイヒちゃん。TWICEの「CHEER UP」を選んだあたり自分のことよく分かってるぅ~~~~!!最高かよ~~~~~~!!!と思いました。だってそんなん絶対カワイイもん。流石の実力に餅ゴリニッコニコ。ペンダントにはめ込むチャームの一つ、ダンスキューブを獲得!!!!!!おめでとう!!!!ぜってえデビューしような!!!!!!!!!

 

#4

引き続き東京合宿・ダンス評価。ここで4人目のJYP練習生、日韓ハーフのユナさんが登場。マコより長い2年8ヶ月という期間を経てのパフォーマンスはやはり他の練習生とは一線を画すものがありました。が、「切迫しているように見える」という評価を受けてしまいます……。「熟練していて」「かつ自由に」ダンスをするって如何に難しいんだろう……。

スター性(てかルックス)で審査を通過した新井彩花さん、流石に顔が良いのでもう〇〇坂とか入ったらいいじゃん。と思ってしまいました……。

山口真子さんの2PM「I'll be back」ダンスカバーは物凄くエネルギッシュでヤバかった。上手過ぎる。

 

「アイドル」とは何か

「問題は、ダンスと歌について、アイドル(になるの)が夢であれば、基礎的にダンスと歌をしっかり身に付けることが必要なんですけど、全然準備してきてない気がします」

岸田莉里花さんの審査の時の発言の引用ですが、彼女のダンスは決して下手な訳ではありません。平均以上の能力はあるし、そうでないと3次審査まで残ってないわけですが、パク・ジニョンの言う「アイドル」は多くの日本人が思う「アイドル」とは異なるということを見てて痛感しました。あれより踊れてないアイドル山ほど見てきたぜ……?

そしてこのオーディションを経て「アイドル」として日本で売り出すわけですから、そのギャップがシーンに影響をもたらすであろうことは想像に難くありません。

#4で登場した新井彩花さんも、ルックスだけならすぐアイドルとかモデルになれちゃうレベル。なのにここまで来て厳しい環境下でやるって単純にすげえな……と。これは2000年代から現在にかけて拡大し続けてきたKーPOPファンダムが生んだ状況ですよね。そしてファンダムと資本主義の欲望が絡み合って、今の状況があると。

あと2ヶ月、誰が韓国合宿に参加することになるのか? 誰がデビューするのか? 見守っていきたいと思います。来月のニジプロ特集もお楽しみに。