火気厳禁のハングル畑でつかまえて

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半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20221130/Red Velvet 'The ReVe Festival 2022 - Birthbay' 全曲レビュー

皆様アンニョン。火気厳禁です。

火気厳禁のK-POPにおける原初にして至高の推し・Red Velvetがカムバしましたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!! 祭りじゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ということで今回のEP「The ReVe Festival 2022 - Birthbay」の感想をつらつらと書いていきます。

 

Birthday

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前作「Feel My Rhythm」の後を継ぐ多幸感溢れるパーティーチューン。ジョージ・ガーシュウィンの「Rhapsody In Blue」を大胆にカットアップしたブレイクビーツの上でRed Velvetが遊びまくり踊りまくり。ラップのフロウと声楽的コーラス、そして彼女達ならではのハイクオリティボーカルによる波状攻撃に頬が緩まない人がいるでしょうか? いや、いません。

 

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ジャズ、ラグタイム、クラシックの要素を融合させた「Rhapsody In Blue」ですが、相反する要素を掛け合わせたグループ名を持つRed Velvetの、多種多様な音楽ジャンルを横断するK-POP楽曲の中でこうしてサンプリングされている構図が面白いですね。

「Diamonds」や「Ice Cream Cake」など過去楽曲のタイトルを引用するのも「Umpah Umpah」からやっている手法で、ベタですがロビ的には嬉しいポイント。サビの「icy」の用法は以前このブログで解説しましたね。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

サビ前にC-C-Bみたいなエレタムが入るの意味わからなくて好き。前作に続き今回もシャンパンをPOPするRed Velvet。ドレイクか?笑

 

BYE BYE

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清涼感のあるR&Bポップ。グラインドしたベースと細かく刻まれたハイハットオルタナティブR&B!といった雰囲気で、サビではワルツ調のグルーヴに展開しRed Velvet特有の荘厳さとイルネスが演出されています。今年リリースされた日本版アルバム「Bloom」収録の「Marionette」も似た構成の楽曲ですが、チャイコフスキー白鳥の湖」サンプリングのこちらに比べてさっぱり聴ける楽曲です。

 

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歌詞では「私が傷付く恋はもうしない」と葛藤しながらも相手に別れを告げ、Redvelvet流のセルフラブを表現。「涙を拭いて 言いなよ さよならって」のフレーズは自分に言い聞かせているのか、それともその言葉を躊躇う誰かに向けてのものなのでしょうか。

各バース冒頭のラップパートが凄く好き。「love, for, you」って念押ししてくるおウェンさんヤバいしジョイの低音ラップはゾクッと来る。ジョイの「まれば あんにょん」はファンサービスでしょうね。

 

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On A Ride

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リリース前の報道記事によると「ハイパーポップダンス曲」とのことですがどちらかというとHyper Popから影響受けてるポップ、みたいな雰囲気でBella Poarch「Build A Bitch」やADORA「MAKE U DANCE」に近いですね。Bella PoarchはTikTokのフォロワー数世界3位、「Build A Bitch」MVの再生回数は4億回超えてるのでそりゃK-POP界隈もほっとかないでしょう。

 

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しかしこれ系あるあるの”病みカワ”みたいな雰囲気は脱色され、メルヘンチックなトイピアノと極太のベースがRed Velvetらしい可愛さと狂気、アンバランスの美学を演出しています。そういった意味ではf(x)「Shadow」のアップデート版みたいな感じ?

サビのユニゾンが本当に可愛い……。2番ウェンディパートの絡みつくような3連フロウたまらんです。ペジュ姫の「タータラタータ~♪」良。

 

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ZOOM

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HIPHOP色の強いビートにハイクオリティ歌唱載せちゃうというSMのお得意技が光る「ZOOM」。というかこれウルロンですよね笑。

 

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テケテケギターリフに硬いキック、ウルロンもといDr. Dre「The Next Episode」をシリアスにしたようなビートは今回のEPの中で最も硬派。恋人の嘘を暴いて問い詰める歌詞と相まってRed Velvetの冷たい魅力が痛いほど伝わってきます。もはや楽しんでるんじゃないの?と思わずにはいられない問い詰めっぷりですがCメロでは一転「嘘でも全部信じたいのに」と揺れ動く心情を描いていて震えました。なんかごめん。

 

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1番イェリのラップがキレキレで良い!! 2番頭の調子外れみたいなジョイのラップもこの曲の危うさが現れていて好き。感想に入る「Remember……Remember……」のテンション感がバース部分との落差でより怖い。

 

Celebrate

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EPを締めくくるミドルテンポバラード「Celebrate」。遠いあの日の思い出を繰り返してもう一度誕生日を祝おう、美しい思い出をこれからも作っていこう、というファンとの絆を暗示したものなのでしょうが、どことなくタイムループモノを思わせて不穏……だがそれがいい。結成9年目を迎えるRed Velvetが見せる優しいノスタルジー

 

雑感

全曲見てきましたが如何でしたでしょうか。MVのうさ耳バラクラバルック最高過ぎますし迷彩と流行りのmiu miuのミニスカート合わせて似合うのバランス感覚凄いですよね。なんとなく前作よりお金かかってない感はあるものの……

2022年はK-POPにおける大ネタサンプリングが流行りましたね。以前からもありましたがIVE「After Like」や(G)I-DLE「Nxde」と割とみんな知ってる/そもそもが名曲みたいなものを導入することでプロダクト自体のキャッチーさを底上げする効果があるのかなと思います。

 

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火気厳禁がずっと指摘していることではありますが「歌とラップの液状化」がRed Velvet楽曲の中でもかなり進んでいる印象を受けました。5人の魅力的なボーカルデリバリを色んな聴かせ方で提供している今作はそういった意味で良かったですが、しかしRed Velvetならラップじゃなくて「Kingdom Come」みたいなのが聴きたいとも思ってしまうんですよね……これが時代の流れってやつなのか……?

個人的に「BYE BYE」のシンセとコード進行の感じがすごく好きなので楽理分かる方の解説も読んでみたいな~~~!!  あと全体的にユニゾンっぽい箇所多くてそれも珍しいような気が。

今回は前作のトンマナをよりキッチュにポップにした雰囲気だったので、そろそろ「Peek-A-Boo」「Bad Boy」みたいなVelvetサイドが見たい、と思うのは私だけではないはず。来年に久々のフルアルバムリリースの噂もあるのでそちらに期待したいです。あと日本で対面イベントと単コンやって。

 

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はい。「Red Velvet 'The ReVe Festival 2022 - Birthbay' 全曲レビュー」で御座いました。それではまた次回。

 

参考資料

 

 

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