火気厳禁のハングル畑でつかまえて

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半地下のオタクがK-POPを語るブログ

20220312/Kultural studies(Dsign Music編)

皆様アンニョン。火気厳禁です。

 

まずは先日公開した記事「NMIXX『O.O』を分析する」が多くの反響を頂きまして、ありがとうございました。実は今回の記事の方が先に書いていたのですが、「こういうのはスピード感が大事だ!」ということで急遽書き上げて公開しました。もしかすると、この記事を書くにあたって「I GOT A BOY」を聴いていたから書けたのかもしれません。

 

kaki-genkin.hatenablog.com

 

ということで今回は特集シリーズ「Kultural studies」のDsign Music編。華々しいK-POPの世界を支える彼らの情報と手掛けた楽曲を一挙にご紹介します。

 

Dsign Musicとは

Dsign Musicはノルウェーを拠点とするプロデューサーチームであり制作会社です。韓国のプロデューサーチーム・MonoTreeもこのような形態。

主なメンバーはNermin harambasic、Anne Judith Wik、Ronny Svendsen、Robin Jenssen、そして韓国のJin by jin。らしいけどインスタにはJeL (Alex Karlsson & Alexej Viktorovitch), Bobii Lewis and Sunshine (Moa “Cazzi Opeia” Carlebecker & Ellen Berg)らの名前も。この人たちも色んなアーティストに提供してるっぽいですが、今回は割愛……。

 

 
 
 
 
 
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Dsign Musicは2009年頃から現在までK-POPへの楽曲提供を行っております。ということで今回は、アーティストごとに彼らの提供楽曲を紹介。クレジットに含まれているのを乗せますが、この人達だけで制作された訳ではないのでその点ご留意ください。曲名の後ろに()で参加メンバーを紹介しています。

 

少女時代 - Genie(NH,AJW,RS,RJ)

www.youtube.com

2010年リリース、少女時代といえば、なこの曲。モーダルでクールなサウンドと美脚ダンスで一斉を風靡しました。

のっけからこんな話するのもアレですが、読者の皆さんはこの曲がウズベキスタンの歌手Dineyraの「Raksga tushgin」を盗作しているのではないかという疑惑があったのはご存知でしょうか。知らなかったという方は下の動画を要チェック。

 

www.youtube.com

 

今こんなんあったら大問題ですね……当時もそれなりに問題にはなったと思いますが。この件に関してはお友達の浜本談子さんの有料記事(100円。激安)に経緯がかなり簡潔にまとまってるので是非読んでほしいです。

 

www.fanbox.cc

 

なんかのきっかけで見たこの曲をDsign Music側がパクった説の立場を取るとして、これがバレてやっと今のちゃんとしたSMの楽曲リメイクの手法が確立したのかな……もう10年以上経ってるし関係者にインタビューして欲しいなと思うばかりです。まあでも今もバリバリ活躍してますし「パクリました」とは言えないか。笑

 

少女時代 - I GOT A BOY(AJW)

www.youtube.com

2013年リリース、今聴いても衝撃的な1曲。Netfixで配信中のショートドキュメンタリーシリーズ『世界の今をダイジェスト』のK-POP回ではこの曲を例に、K-POP楽曲の1曲の中で複数のジャンルを横断する構成を紹介しています。なんとジャンルの変化が9回以上行われているらしい。ヤバい。HIPHOP調の入りからポップロック調のリフ、そしてサビではアッパーなシンセが炸裂するEDMへと変化するトラックは今聴いても新鮮な驚きと感動があります。

あとMVのティパニ可愛い。

 

Red Velvet - Happiness(AJW)

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2014年リリース、デビュー曲「Happiness」。

全編通して鳴っているラテンのリズムとサビの合唱と掛け声が強烈な印象を与える楽曲です。この曲もMVで色々炎上したらしい……どうなってんのよ美術スタッフ……。デビュー曲から「幸せ」ってテーマ壮大過ぎない???

 

Red Velvet - #Cookie Jar(NH,AJW,RS)

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2018年リリース、Red Velvetの日本デビュー曲。グルーヴィーなベースが特徴のエレクトロポップ楽曲です。

カップリングの「Cause Its You」もDsign Musicの面々が参加。こちらは卒業シーズン向け?な爽やかな別れの歌です。サビのコーラスがいい……。BoAの日本語曲とか安室奈美恵とか倖田來未とか嵐とかもやってる流れで発注したのかしら。

 

Red Velvet - Hit That Drum(NH,AJW,RS)

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2018年リリース。サンバのリズムを取り入れたサマーチューンで、ピーキーなシンセがかっけえです。高鳴る胸の鼓動を太鼓に例えた歌詞が可愛らしく、サビラストのなんななんなりな~♪がジョイ子の「Hit it!」好き。

 

TWICE - Truth(NH,AJW,JJ)

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2015年リリースのTWICE最初のアルバム「THE STORY BEGINS」収録曲。ファンク、ブラスサウンドが楽しく、サビはちょっとダブステップっぽいリズム。この時期のTWICEにもこういう曲あったんや……ピルスンのイメージしか無かった……。

 

TWICE - Baby Blue Love(NH,AJW,RS)

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2021年リリースのサマーアルバム「Taste Of Love」収録曲。軽やかなディスコファンク楽曲で、今のTWICEの成熟したコンセプトを引き立てています。この次のアルバムに収録の「F.I.L.A(Fall In Love Again)」も同じメンツが参加、そして同じ路線。最高。

www.youtube.com

 

ITZY - B[OO]M-BOXX(NH,AJW,RS)

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2021年リリースitzyの「Crazy In Love」収録曲。エレクトロ、ハウスの要素を取り入れたHIPHOP楽曲で、タイトルはラジカセを意味する英単語から来ているそう。[OO]の部分がラジカセの絵文字になってるってことか……! itzyってEP収録曲で結構エッジィなEDMやるよね。

 

GWSN - BAZOOKA!(NH,AJW,RS)

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公園少女が2020年リリースした楽曲「BAZOOKA!」。洗練されたハウストラックがSMエンタっぽさをかすかに匂わせるのはDsign Musicの仕事だからか~と納得しました。既存の神秘的なコンセプトから大きく逸れることなく、楽曲も今までの路線から絶妙に外したポップなサウンドがめちゃくちゃに良い。

 

Wow Thing(AJW)

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2018年にSM STATION企画でのスルギ、チョンハ、ソヨン、シンビのコラボ楽曲としてリリースされた「Wow Thing」。軽快なギターリフと矢継ぎ早に繰り広げられるボーカルワークがとにかく最高。今聞くと前述のTWICEの曲と音めっちゃ似てんな。

 

CherryBullet - Keep Your Hands Up(AJW)

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2021年リリースCherry Bullet『Cherry Rush』収録曲。知らずに聴いて「Genie」と同じイントロじゃん、と思ってたけど同じ人が作曲に入ってた!! すげえ!! けどGenieと違って明るく疾走感のあるK-POPらしいダンストラックになっています。

 

雑感

ざっと通して聴いてみると初期SMアーティストを支えたチームという印象が強いですが、ここ最近はTWICEとかitzyにも楽曲提供を行っていてそのあたりを鑑みるにやっぱり海外市場ウケを気にしている感じなのかなと思われますね。というかNMIXXの曲にDem Jointzとライアンを起用したことの伏線がここらへんにあるようなないような……。

そもそもJYPが欧米市場を意識し出したのって「YES or YES」の次の「FANCY」あたりからですよね。「I Fancy you」って英国のスラングらしいし。

 

news.livedoor.com

 

って思って調べたら同ミニアルバム収録の「GIRLS LIKE US」作曲にCharli XCX入ってんな……!? JYPヤバいな……。

そしてDsign Musicの面々にインタビューした動画を見つけたんですが(再生回数100回ちょい。なんで?)、全編英語だから何言ってるか全然分からん……。

 

www.youtube.com

 

今回紹介した楽曲を含む、Dsign Music関連の女性アイドル楽曲を全てまとめたプレイリストを作成しました。是非ご活用ください。マジで良い曲しか入ってない。

 

 

 

参考資料

 

 

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